東方暇神録   作:大神 龍

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第十一話

「無符『何処までも追い詰める悪夢』!!」

 

 真也の宣言と共に、小さな弾幕が真也の周りにいくつも現れ、清花を狙って飛んでくる。

 

「おぉ!追尾型弾幕!しかも小さくて量が多いっていう面倒な奴」

 

「でも、当たらないんでしょ?」

 

「あったりまえじゃん!!」

 

 こいしの突っ込みに満面の笑みで答えつつ避ける清花。

 

「フッフッフ!お久しぶりのスペカ第二弾!永劫『尽きること無き希望の星』!!」

 

 宣言すると、清花を中心に10本の光が等間隔に出現する。それに真也の弾幕が触れると同時、真也の弾幕は全て消える。

 

「希望の星は、欠片を撒く」

 

 光から無数の小さな星型の弾幕がボロボロと零れ落ちるように現れ、不思議な軌道を描いて真也を翻弄する。

 

「う~ん…かなりやりずらいな~……」

 

「だってそういう弾幕だし。いやぁ、でも、今回のスペカはここに来るまでの間に調整してたからダメージはそんなにないはずよ。なんとか間に合ってよかったわ」

 

「むむむ~、じゃあ、次のを使うよ~。無情『手加減の無い力』」

 

 真也の前に出した右手の正面に現れた一つの大きな黒い球。そして、同じような、だが小さい黒い球が等間隔で更に七個出現する。

 

「おぉ~…高火力スペカかな…?」

 

「受けてみれば分かるよ~っと!!」

 

 うち放たれる巨大な霊力砲。それは勢いよく清花へと向かい――――

 

「残念だけど、希望の星は一つとは限らないのよ!」

 

 突如盾の様に出現する光の玉。

 

 十本の光を携えたそれは、深夜の力の奔流を食いつぶして大きくなっていく。

 

「うわ~……うっそぉ~……」

 

「清花、またひどいスペカを作ったんだね…」

 

 そして、真也は圧倒的物量を前に、飲み込まれてしまうのだった。

 

 

 * * *

 

 

「ってことで、捕獲完了っ!」

 

「さっきも捕まえてたじゃない」

 

「うぅ~……」

 

 フルボッコされた後に瞬時に傷を修復されて清花に抱きしめられる真也。こいしも一緒に抱きしめられているが、もう疲れてそれどころじゃないのだろう。

 

 ちなみに、こいしはもう動じない。完全に諦めてお人形状態を受け入れたのだ。

 

「ふぃ~……軽く遊んだし、そろそろ休もうか」

 

「もう好きにして」

 

「僕も休む~…」

 

 さっきから机の上にあるクッキーをサクサクと食べていたこいしは、すでに若干お腹がいっぱいというか、甘いものはもういいかな。という気持ちだ。なので紅茶を飲んでいた。

 

「そういえば、このクッキーって誰が作ったの?」

 

「ん?それはね、クミュエルよ」

 

「……なんでそういう事させるかな」

 

 質問の返答に呆れるこいし。だが、予想していた事ではあったので、そこまで驚いてはいない。

 

「炊事担当にお菓子作らせても問題ないはずなのよ」

 

「仕事を投げて家事全般押し付けれる人のセリフとは思えないよね」

 

「何言ってるの。クミュエルのやってる仕事は私のやってる仕事の1%未満よ。むしろ、0.1%もやってないわ」

 

「嘘でしょ?じゃあなんでクミュエルさんはあんなに苦労してるの?」

 

「いや、だって、そもそもクミュエルが私の仕事をやり始めたのはクミュエルが勝手にやり始めたのよ?」

 

「……え?」

 

 何嘘言ってるの?と言わんばかりの表情でこちらを見つめてくるこいし。

 

「むぅ。最初にクミュエルがやり始めたのは、私がちょっと疲れて昼寝してたら、クミュエルがやってきて勝手にやってたのよ?私は何も悪くないわ」

 

「そもそも仕事を残して寝たのが悪いんじゃないの?」

 

「……いや、でも、今はクミュエルが勝手に持って行ってやってるんだけど?」

 

「ふぅん?じゃあ、クミュエルさんは自分からやってるんだね…じゃあなんで年一で反逆するのかな…」

 

「知らないけど、気分じゃない?」

 

 そんな理由でいいのだろうか。

 

「気分で反逆されるって~…それ、統括者としてどうなの~?」

 

「むぅ。それ言われてたら困るんだけど……まぁ、反逆されてもすぐに鎮圧させればいいかなって思って」

 

「すごい力技だね~……それで大丈夫なの~?」

 

「まぁ、特に被害は出てないし、大丈夫じゃない?」

 

「幻想郷には大被害なんだけど?」

 

 たまに幻想郷の地形が数分変化しているのは、大体清花が原因だったりするが、クミュエルも絡んでたりする。まぁ、次の日には元通りなので皆はいつもの事だと諦めるようにしていたが。

 

「そんな小さな事は置いておくわ。どうせみんな慣れてるだろうし」

 

「あっはは~……なんか、この世界が不安定な気がしてきたよ~……うっかり死んじゃうかもしれないな~」

 

「それ、案外シャレになんないくらいによくあるよ?」

 

「……引きこもった方が安全?」

 

「そうだね。うん。引きこもるのが一番安全だね。そこら辺の雑魚妖怪ですら異世界の幻想郷の大妖怪レベルだし」

 

「うわぁ~…こいし~…地霊殿に住んでいい~?」

 

「え?う~ん……お姉ちゃんに聞いてみる」

 

「お願いするね~」

 

「任せておいて。じゃあ、清花?もう帰って良い?」

 

「え~?むぅ…仕方ないなぁ。今日はまだお客さん居るだろうし、帰っていいよ?まぁ、私が連れて行くけどね」

 

「……え?」

 

 その言葉を呟くと同時、清花に抱えられたまま二人は地霊殿に向かう事になったのだった。




 フフフ。今日はこいしの日だと知って、今日の朝から必死でネタを捻りだしての絶望ダッシュでしたよ…今週は珍しく昨日の時点で半分終わってたのにね。ちゃんと日付確認しておくんだった(´・ω・)

  コラボ、キャラ、ネタ(やってほしい事含む)。提供してくださる方は活動報告の『暇神禄の諸々』まで!
 活動報告で夏休みのネタ募集!計画発動は来年の夏ですが、よろしいのでしたら【清花の夏休み計画(仮名)『暇神禄ネタ募集』】まで!よろしくお願いします!
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