「ちょっといいかしら?」
「はい?何ですか?」
霊夢の声に反応し、金髪の少女はこちらを向く。
「貴方は誰?ついでに、さっきの声の主とかかわりがある?」
「私は
「そう…じゃあ最後に。さっきの声に従って暴れてみたりする?」
「しないよ!私がしたいのは演奏!音を奏でる事!決して暴れる事じゃないわ!」
「ふぅん?じゃ、とりあえず無害ってことで放置ね。清花。行くわよ」
「え?ちょ、行くの?私の演奏を聞いて行ってよ!」
「それは宴会の時にしてちょうだい。その方が気持ちよく聞けるでしょ」
「むぅ…じゃあ、その時までちゃんと待っててよ!!」
「えぇ。またね」
霊夢はそう言って飛んでいく。
* * *
「――――って感じで、封雅さんがフランさんを連れて来るんですよ!羨ましいです!」
「あ~…いや、みすちー?なんで貴方は妬いてるの?」
「妬いてなんかいませんよ。羨ましいだけです!異世界の私にはあんなかっこいい彼氏がいるのに…理不尽です!!私にも下さいっ!」
「何やってんのよあんた達」
「人生相談?」
「なんでもないですッ!」
なぜか頬を膨らませて怒るミスティアと苦笑いをする清花。それを見て思わず清花が苦笑いとか嘘みたい。と思ったのは秘密だ。
「それで、霊夢?もうあっちの子とは話を付けたの?」
「えぇ。弾幕ごっこは面倒だから穏便に話し合いよ。宴会で演奏してもらう事で決着がついたわ」
「おぉ!新人さんによる演奏会!みすちーも負けてられないね!」
「う~ん……今回の宴会は観客に回りたいんだけどなぁ…」
「無理よ。だってほら。あそこで響子ちゃんが騒いでる」
「あぁ…さらば私の平穏」
「みすちーは屋台引いてる時よりも演奏してる方が輝いてる気がするけどね」
はぁ、とため息を吐くミスティアに微笑みかける清花。
「じゃ、私は行くわ。宴会楽しみにしてるわよ」
「あ、私も行くからね!?置いてかないでよぉ!」
霊夢が颯爽と飛び去って行き、その後ろを飛ぶ清花。
「はぁ…全く。いつも楽しそうに行くんだから」
「ミスチー!今日は宴会でいっぱい演奏しよぉ!!」
「はいはい。でも、今日の演奏の主役はあの子よ」
「え~?目立っちゃダメ?」
「ダ~メ。とにかく、少しはあの子とも仲良くなっておきましょ」
ミスティアはそう言うと、明音の元へと飛んで行き、その後ろに張り付くように響子も飛んでいく。
* * *
「うわっ、何よこれ。さっきより視界が悪いわ」
若干全体的に黒くなっている魔法の森。さっき来た時には澄んでいたのに一体何があったというのか。
「ん~…あ、コレはダメな奴。『能力限定解放:浄化系』『聖なる風よ。清らかなる風よ。混沌たる風を、猛毒たる風を喰らいて聖域となせ』」
清花から噴き出た微かに煌めく風は、辺りの黒い『ナニカ』に当たると、そのまま飲み込んで浄化していく。
「ふぅ。こんな感じかな。『能力再封印』」
「はぁ…なんだったのよ。今のは」
「病気かな。しかも疫病。昔も今も強烈な奴ね。霊夢でもきついんじゃないかしら?」
「ん~……どうかなぁ…いままで病気にかかっても紫と貴方がすぐ何とかするから病気になってるって感覚が無いのよね…」
「あlそれもそうか。じゃあ今度は死にかけになるまで放置してあげる」
「そんな極端なこと言われても困るわ。それに、私がいなくなったら貴方の負担が増えるわよ?」
「ぐぬぬ…それを言われたら何も手を出せなくなっちゃう!悔しい!」
「本っ当に欲望に忠実ね。清花は」
「それが私の取り柄だからね!なくなったら私じゃないわね」
「誰もそんなの求めてないわよ。むしろ清花はもう少し働いた方が良いでしょうが」
「え~?面倒じゃない。だからクミュエルを生み出したのよ?」
「……まさかそんな理由で生み出されたなんて、私、クミュエルさんが不憫でならないわ」
「じゃあクミュエル側に付く?」
「それは断るわ」
即答する霊夢。
たとえ相手が不憫でも、絶対に敵に回したくない味方がいるのだから、裏切るわけにはいかないのである。さもなくばこちらがやられる。
「はぁ…全く。毎度思うけど、よく紫はこんな自由人を自分の計画に利用しようとしたわね」
「いやぁ、紫は利用しようとしたんじゃなくて、利用せざるを得なかっただけよ」
「え?どういう事?」
「そりゃもちろん、私が先に根回しして『紫に協力するためには私を先に協力させる』ように言わせたからね。恐怖政治は味方の反逆で終わるけど、神の恐怖政治は逆らったら私を殺す前にいつの間にか死んでるって事になるからね。最悪洗脳」
「うっわぁ…ホント、敵に回したくないわ」
洗脳なんてされたら勝ち目なんてないどころか仲間割れをすることになる。後は盛大な潰し合いだ。最悪全員洗脳されてまとめて味方である。
「それで、霊夢?魔理沙はどっち?」
「え?そんなの自分で――――あぁ、ハイハイ。たぶんあっちよ」
全力で嫌そうな顔をされたらやらざるを得ない。能力云々以前に普通に美少女なのだ。同性でも思わず見惚れるほどの。
しばらく進んだ後、魔理沙を見つける。
「あ、いたいた。って、アレ?なんかフラフラじゃない?」
「清花。まず最初にあの黒いのがまた出て来てることに突っ込みなさい?」
霊夢の言う通り、魔理沙の周囲は黒い『ナニカ』――――清花曰く疫病――――が漂っている。
「…もう一人、居るわね」
「そうね…しかもコレの発生源ね。どうしようかな?」
「叩きのめす。それじゃダメなの?」
「いや、だって女の子じゃない。男だったら容赦なく叩くけど、女の子はだめよ」
「ふぅん?そう?その割には私や魔理沙を普通に叩いてたような気がするけど?」
「そ、それはそれよ。それに、あのくらいで倒れる様な貴方じゃないでしょ?」
「それはそうだけど…なんか違うわ」
「まぁ、悪い子にはお仕置きよ。そのためにはもちろん叩くわよ?」
「それで実際にお仕置きされた人を見てきたから私は何も言わないわ」
今までの異変首謀者を思い出し、その全員が杖によって吹っ飛ばされたり地面に埋まったりしてたので、苦笑いになる。
「じゃ、行きましょうか」
杖を呼び出し、清花は飛んでいき、それを見て思わず見知らぬ少女に合掌するのだった。
さてさて。なんか少女が可哀想に思えてきたぞ?魔理沙がフラフラになってるのも問題だけど、動き出した清花が一番怖い!
どうするんだ少女!勝てるのか少女!白い悪魔(神)が近づいてくるぞ!!
次回!少女死す!
次回もお楽しみに!(`・ω・´)ゞ
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