「やっほーあっきゅん!おひさー!」
「げっ、清花さん。なんでいるんですか」
「あっきゅんもそんなこと言うの!?」
若草色の長着の上に袖の部分に花が描かれた黄色の着物を着て、赤いスカートをはいている紫色のセミロングに花飾りをつけている少女。
彼女は、あっきゅんこと
「むぅ。昔のあっきゅんはもっとかわいかったのに」
「何言ってるんですか。そんなわけないでしょう」
「またまたぁ。昔は私の後ろをついてきて、面白かったのに」
「それは、貴方の存在が一番謎だからに決まってるじゃないですか!」
「ふふふ。そういう事にいておいてあげるわ」
「ううう…慧音さん。なんで連れてきちゃったんですか」
「いや、そこで私に矛先を向けられても困る。そもそも私も捕まってしまった運の悪い人間だ」
「あぁ、その、すいません。見つかった時点で負けですもんね」
「ちょっと!?どういうこと!?」
「はぁ、もういいです。静かに楽しめるかと思いましたが、諦めましょう。慧音さん。行きましょ」
「そうだな」
「ねぇ、なんでそんな暗い顔してるの!?私何もしてないよね!?」
「そうですね。何もしてないですよー」
「棒読みだぁ!!」
しかし、阿求は諦めていたのではなく、ちゃんと考えていた。
そう、清花に食べ物を与えておけばしばらく黙る、という事を思い出したのだ。
「(ま、どれだけ効果があるのかはわかりませんけどね」
* * *
「うっわぁ…かなり混んでるね」
かなりの長さの列が出来ている。が、かなりの速さで進んでいるため、そんなに待たないだろう。
「最近、というか、一昨日出来たばかりですからね。聞いた話によると、紫さんが一枚噛んでいるとか」
「あの面倒くさがりが?不思議なこともあるものね」
「まぁ、主に動いてるのは藍さんと紫さんの所の居候だそうですが」
「居候?誰か捕まえてきたのかしら」
「それは分かりません。私も直接本人から聞いたわけじゃありませんし」
「そう。ならちゃんと並んで入らないとね」
「「え?」」
「ちょっと、それどういう意味よ」
慧音と阿求の息ピッタリの言葉にちょっとイラッとしながら聞く。
「いや、清花がルールを守るとは珍しいと思ってな」
「そうですよ。貴方、本当に清花さんですか?」
「うん。とりあえず貴方たちが私をどういう風に見ていたかだけは感じられたわ。別に私はそんなことしないわよ?」
「明日、台風でしょうか」
「そこまで信頼無いの!?」
「だって、清花さんですもの」
「清花だからなぁ」
「むぐぐ…って、あれ?」
清花は突然何かに気づいたように阿求と慧音の後ろを見ると、
「ちょっと貴方。どこから来たの?」
「あ?」
腕を掴まれた真っ白なボサボサの髪をした男は、突然の事に唖然とする。
「この世界で見ない顔ね。誰?」
「なんだよ。別にいいだろ?」
「ダメよ。一応見たことない奴は暴れるかもしれないからね。せめて名前は言いなさい」
「…ゼクス。これでいいだろ?だから離せよ」
「ここで暴れたら容赦なく潰すからね?」
「…分かったよ。それに、俺は暴れる気なんざ全くねぇっつの」
「そ、なら良いわ」
「で、お前は?」
「ん?名前?」
「そうだ。俺だけ名乗るのは不平等だろうが」
「それもそうね。天川清花よ。じゃ、暴れないようにしなさいよ」
「はいはい。分かりましたよ」
ゼクスはそう言って立ち去っていく。
「清花さん。何やってるんですか」
「ん?あぁ、あっきゅんも知ってるだろうけど、さっきクミュエルが叫んでたじゃない。それで今異変みたいな感じで暴れてる妖怪や人間。異世界からの人間か来てたりするから、巡回?してるの。ちなみに霊夢と魔理沙は山に行ってるわ」
「…清花さん、仕事するんですね」
「本当にひどい目で見られてるな、私」
「普段が普段だからな。勘違いもされるだろう」
「慧音だって私の事働いてない子扱いするじゃない」
「うぐっ、そんなことないぞ」
「慧音さん。自分だけ逃げようとしないでください。死ぬときは一緒です」
「うぇ!?」
真黒な笑みで阿求に言われ、真っ青になる慧音。
「まぁいいわ。じゃ、さっさと入りましょ」
いつの間にか列は進んでおり、もう目の前。そして、前にいる人たちが入り、
「どうぞー」
「はいはーい。三人ね」
「では、向こうの席へどうぞ」
店員に進められ、向かったのは端の席。
「めっずらし。洋風かしら?」
「昔誰かやってたような気がするんだが…」
「サーヴェさんでしたっけ」
「封雅もやってたわよ」
「あれもあれでおいしかったですよね。一週間で閉店してしまったのが悔やまれます」
「変な仕事が残てるし、サーヴェは異世界で仕事。封雅は嫁探しで異世界を行ったり来たりして改変しまくってるわ」
「いつかまたやってくださるといいんですが」
「気が向いたら収集かけるわ」
「その時はお願いします」
「はいな。っと、じゃあさっさと料理選んで食べちゃいましょ」
「そうですね」
清花たちはその後、料理を決めて頼み、しばらく過ごした。
* * *
ちなみに、その後文々。新聞にその店は載った。
『人里話題の店!なんと店主は異世界人!』
曰く、店主の名は『狂島 左右』。八雲 紫の所に住んでおり、関係も良好。店の仕入れも紫によるものだと判明、インタビューでは本人の事だけでなく、八雲紫の事についても聞き出すことに成功。だそうだ。
ちなみに、その後発行者である射命丸 文は、二、三日行方をくらまし、清花の手によって帰宅出来たという。
次回は清花から離れて霊夢を見てみます。一体何が起こっているのかな…?
次回もお楽しみに!(`・ω・´)ゞ
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