ISでアーマードライダーになるんだ 作:Professor灰猫
俺は左手に握られているソニックアローを握りしめ、ビャッコインベスを横薙ぎで切り裂く。ビャッコインベスの胸からは火花が飛び散っていく。さらに隙が出来たので、右足で蹴りを1発入れた。
「グァウウウ……ウガァアア!」
「ひっ……!?」
「……!させるか!」
ビャッコインベスが俺を飛び越え、この少女達に襲いかかろうとする。俺は即座に弓を引き、矢を放つ。それが頭上のビャッコインベスに見事に命中し、俺等の横に転がっていった。
「……つまらん」
『ロックオン!』
俺はレモンエナジーロックシードをソニックアローのドライブベイに施錠する。そして弓を引いた……。
「……はぁあ!」
『レモンエナジー!』
「グルゥゥゥ……グゥァァァ!」
ソニックアローから俺は必殺の射撃を放つ。それはビャッコインベスの頭に命中し、唸り声をあげながら爆散した。
「……終わったか」
俺はレモンエナジーロックシードを取り外し、変身を解除した……初陣にしてはいい出来だったのではないだろうか。
さて……あとは俺の知り合いらしき奴らにどう声を掛けようか……?まぁ……心配してやってる的な感じでいいか……?
「おい……大丈夫……」
「りょーくんのばかばか!束さんりょーくんが危ない目に合うかと思ったんだからね!」
「……こいつをどうにかしろ」
「すまん……私にも無理だ」
……泣いて抱きついて気やがった。そんなに俺は心配されるようなヤワじゃないぞ。
「……取り敢えずこの森から出るぞ」
「うっ……うっ……」
子供かこいつは……。まぁ早くクラックから出ないとな……こいつらを連れて……。
それに事情を説明しないといけないわけだ……はぁ……。1日目から疲れる。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「設定してもらうよ、りょーくん!あの森とか怪物とかISみたいなのとか!」
「はいはい……」
私とちーちゃんはあのとんでもない体験の後……りょーくんの家に来ていた。
もちろん事情を説明してもらう為だ。あの変な森の事……怪物の事。そして……りょーくんがなったあのアーマードライダーとやらの事。
「あー……えっと、束」
「ひゃわぃ!?」
「これから言う事は全て本当の事だ。あと取り敢えず信じて」
「あっ、当たり前じゃないか!信じるに決まってる!」
いっ……いきなり名前かい!?何を考えてるんだりょーくんは!?いつもなら篠ノ之って呼ぶ筈なのに……。変な声出ちゃったじゃないか!
「あと……ちーちゃんもな」
「……え?あ、そうか。うん」
ちーちゃんの事りょーくんはちーちゃんって呼ばないよ!?織斑って呼ぶ筈だよ!何!?ちーちゃん何か凄い不思議な顔しちゃってるよ!今日のりょーくんおかしいよ!?
「……まずはあの森の事だな。あの森は一般的にヘルヘイムの森の呼ばれている。あのジッパー状の扉はクラックと呼ばれ、あのヘルヘイムの森とこちらの世界を繋げている。」
「じゃあ……やっぱりあの世界は異世界なのかい?」
「まぁ……そういうものなのだろうな。俺もよく覚えてないが……あと分かるのは……あの実を見ると食べたくならなかったか」
「そういや束が食おうとしてたな……」
「あれは絶対食うな。さもなくばあの怪物になってしまうからな」
「えっ……じゃあ……あの怪物って!」
「元はといえば何らかの生物だろうな。実を食べてあんな風になってしまった……それを俺が殺した」
私とちーちゃんは絶句した。まさかりょーくんがそんな重いものを背負っているとは思わなかったからだ……。
「……だが俺はあの理由のない悪意から、この世界を救わなければならない。ならば俺が罪を背負ってでも、未来を切り開かなければならない」
重かった……りょーくんが放ったその言葉は重かった……重過ぎだ……だけど……!
「じゃあ……何で束さん達には何も言わなかったの!りょーくんが1人でそんな事するなら束さんは許さないよ!」
「……何故そこまで言う」
「だって……束さんとちーちゃんとりょーくんは……ずっと昔からの幼馴染みでしょ!」
「だからこそ貴様らを巻き込みたくない」
「だがな……凌太朗。友の重みは自分の重み。そしてその重みを背負えるこそ真の友だろう?」
そう……私達はりょーくんの事が心配でたまらない……。なら……!そのりょーくんの重みを背負うのは……幼馴染みとして……いや、私として当たり前の事だ!
「そうか……すまなかったな。相談しなくて」
「ううん……いいんだよ!これからずっと一緒に歩いて行こう!ちーちゃんも!」
「あぁ……もちろんだ!」
うんうん!そうだよ!これが束さんとちーちゃんとりょーくん!昔からの幼馴染みさ!
「……じゃあ話に戻るぞ」
「あ、うん。じゃあその……ドライバー?と錠前はなんだい?」
「あぁ……じゃあこれから説明する」
するとりょーくんは、クリアパーツとはまた違った錠前のを手に取る。そこにはリンゴとメロンの形があった。
「これはロックシードと言って、南京錠型のツールと言った所だろうか……。そしてこれはあのヘルヘイムの実がドライバーによって変化した物だ」
「ツール……と言うとこれも機械なのかい?」
「あぁ。主にこれを使うとさっきのような化物が出てきたり、俺のように鎧が出てきたりする」
「それが出回ると危なくないか……?」
「多分流通はしていないだろうが……何が起こるか分からないからな。もしかしたら……」
あんな怪物が出てくる……とんでもない物を人は作ったものだな……。いやISを作った私も同じか。
「ん?これもドライバーなの?」
「束!よせ……!」
私が黒い小刀のついたドライバーを手に取った後、それを腰につけた。もちろんの事ベルトは自動的に巻かれて……なんか脇の黒い所に赤い騎士の絵が浮かび上がってきたんだけど。
「それは……最初につけた奴にしか使えんのだぞ……!」
「えぇー!?そうなの!?」
「貴重な戦極ドライバーが……」
この戦極ドライバーというものはもう私にしか使えんらしい。……ん?
「……んじゃ既成事実を作って束さんも戦いに参加しちゃうんだね」
「物騒な事言うな……ってちーちゃん、その腰につけたものはなんなのかなぁ……?」
「……いや私も好奇し……既成事実を作っただけだ」
「だからそんな物騒な事言うんじゃないぃぃぃ!戦極ドライバーが2本とも……」
何気にちーちゃんもつけちゃったんだけど……戦極ドライバー……。そして白い鎧武者のような絵が浮かび上がっている。
「まぁ……束さん達もそれ相応の働きするからさ!元気だして!」
「そうだ……別に悔やむ事じゃない。それどころか協力者が増えたんだぞ?ありがたく思え」
「……あぁ」
りょーくんは渋々頷くけど……私達も何かしないとだめだしね。
「……多分これの使い方ってロックシードをこの窪みにはめて、この小刀を倒すんだよね?」
「そうだ……」
今は変身はよしとこう……これは戦いの場でだけ……。あ……もう日が暮れてる……。
「きょ、今日は帰るねりょーくん!また明日来るから!」
「私も一応明日ここに来よう。またな」
「……じゃあな」
「あ……あと今日はありがとうね、助けてくれて。束さん感謝してるよ」
「気にするな……」
私はりょーくんに微笑んでお礼を言う。ちょっと恥ずかしかったけど……。
そして私とちーちゃんは急いで靴を履いて、家に帰っていった。あ、戦極ドライバーとこのリンゴ……?のロックシードを持ってね。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「げ……あいつらロックシード持って帰った……?幼馴染みというものは厄介だな……」
「やっほー!どうだい調子は……痛いにゃ!何で殴るにゃ!」
「ぶん殴りたいからに決まってんだろ」
俺は突然出てきた猫神をぶん殴った。だってムカつくだろ。
「うぅー!これ私に来ただけなのに!」
「……ローズアタッカーか」
「そそ!んじゃ頑張ってね」
「またか」
またすぐ消えやがった……何考えてんだか。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「帰ったぞ。一夏」
「千冬姉ぇ!俺……」
「どうした……?」
私が玄関に立つと……弟の一夏が急いで走ってくる。
「俺……変身しちゃったよ!」
「……?そうか……?よかったな」
よく分かんなかったが……適当に済ませといた。何が言いたかったのだろうか……?
「さて……これからどうすればいいものか……」
私は布団に寝転がると、メロンのロックシードと戦極ドライバーを見つめていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
『Hello!沢芽アイランドの皆!今日はビックニュースだ!』
『何とあのチームネオバロンのISをぉ!倒しちまったヤツが現れたぁ!』
『この謎のライダーを俺は……アーマードライダー鎧武と呼ぶぜぇ!』
その画面には……戦極ドライバーを使って、青い鎧武者に変身する織斑一夏の姿が映し出されていた。
んー……束さんとかこんなんでいいのだろうか……?ちなみにあのアリス服とうさぎ耳はつけてないよ。
あとちょっと鎧武寄りっぽいのでサクサク進めていきます。
まぁ……変身するライダーとかは、鎧武を見てる人なら分かる筈……。