序話〜神様の失態
ーーー序話ーーー
こんにちは、今現在の俺の状態を説明する。
中学校の帰りに暴走車に出くわす→よけようとする→運動音痴を発揮→よけきれず衝突→意識飛ぶ→なぜか町中に突っ立てる。
なぜ?って、
分からない。
ただ分かる事は、今現在俺がいる場所は、”童実野町”である事といつの間にか左腕につけているデュエルディスクがあること、つまりここが遊戯王の世界である事は分かる。
なぜ俺はこうなったのか考えたが全く分からない。
ガチャ
ん?
足になにか固いものが当たった。
自分の足下を見てみるとそこには、銀色アタッシュケースが2つ置かれていた。自身の足下に置かれているのだから恐らく俺のモノなのかと思い回りを見渡すも誰も俺に見向きもしない。
何か寂しい様な寂しくない様な思いをしながら2つのアタッシュケースを持ち上げ近くの公園のベンチに腰を降ろしケースの中身を確認する。
中には、見覚えのあるカードがケースびっしりに入っていた。
遊戯王カードだ。
しかも入っているカードから見て、俺が持っていたカードたちだろう。
「ほほほ。若者よ、何を考えておるのじゃ」
ふとそんな声が前方より聞こえてきたので顔を上げると目の前には、真っ白で首が隠れる程長い髭を蓄え白髪のじじぃ・・・お爺さんが立っていた。
また面倒くさそうな奴に絡まれたと思った。
「そう面倒に思うな、若者よ。いや桐谷遊よ」
「なんで俺の心が読めるんだよ、てかどうして俺の名前を知ってんだ」
「それは、儂が全知全能の神様だからじゃよ」
「・・・」
俺は、静かにその場を立ち去ろうとした。そんな俺の姿を見てお爺さん自称神様は、驚く様子一つ身せず話を続ける。
「何故自分がこの世界に来たのかを知りたいとは思わんか」
「じじぃ・・ゴホンお爺さんは、知っているので」
俺は、足を止めお爺さんの方に向きそう問いかける
「知っておるとも。なにせおぬしをこの世界に呼んだのはこの儂なのだから」
はぁー!!お前が呼んだ。ふざけんなよこのやろーと心で思ったが口には出さずにただお爺さんを睨みつける
「口に出さずとも心を読める儂には、出さないだけでは不十分じゃよ」
そう言われあっと思ってしまう。確かにそうだな、というよりも本当に心を読めることに驚いている。
「何で俺をこの世界に呼んだので」
俺が疑問に思っている事を素直に聞いてみる
「なに簡単な事、ちと手違いでお前さんを死なせてしまってのぅ。」
「はっ!?どういう意味」
「じゃから手違いで・・・おぬしが交通事故で病院に搬送された際、本当は助かるはずじゃったのだが間違うて死なせてしまってのぅ。しかしおぬしは、特段悪い事をした訳ではない。いい事といえば子猫を助けたぐらいじゃがちと可哀想でなぁ。それでこの世界に転生させたのじゃ」
絶句。生きれるはずが手違いで死んでしまい、可哀想という事で転生させられた。
衝撃的な事実。
『現実は小説よりも奇なり』とはよく言ったものだ。
ん?そもそも全知全能だったんじゃないの?どうしてこうなった?
「まぁ今更どうこう言っても後の祭りか」
諦め気味にそう言うと神様は、苦笑いしながらこちらを見ている
「おぬしには、悪いがこれからはこの世界で生きていってもらう」
「ふぅー。仕方ない」
この状況を受け入れざるを得ない状況で喚いても仕方ない
「俺は、これからどうすればいい」
この先の事を神様に聞いてみた。
さすがに何も知らない世界に一人で生きていくのは無理があるので第一目標ぐらい教えてもらわなければ
「うむ。まずは、明日海馬ランドに向かいなさい。そこでデュエルアカデミアの入学試験を受けてもらう。」
「入学試験?」
「そう。すでに筆記試験は終わっている。儂が受けておいた」
そう言ってなぜかドヤ顔の神様。
神様が筆記試験なんか受けたら満点に決まってんだろと内心でツッコミを入れてしまう。
「まぁそう思うな。程々に間違えておいたから大丈夫じゃよ。後は実技試験のみ」
実技試験・・つまりデュエルをするという事。
というよりも程々に間違えておいたって何だ。
「はぁ」
ため息が漏れるが仕方ない。
やるしかないようだ
この日から俺のすべてが変わった。
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この作品は、作者女神の処女作です。
初めての作品で至らぬこともありますがどうかご容赦ください。
本作品におきましては、作者の都合により少し世界観が壊れる可能性があります。また作者は、素人ですので文章力に乏しいので同じ表現が度々出たり間違った日本語を使用する可能性があります。
なるべくGXのキャラクターは性格変更なしで御送りしたいと思います。