第4話 VS天上院明日香
デュエルアカデミア、今は、クロノス教諭のデュエル学の講義を受けている
明日香がクロノス教諭に当てられデュエルモンスターのカードについて説明をし、その説明を聞いたクロノス教諭は、満足そうに笑っている。
そして次に誰を当てるか考えている。
「では、シニョール丸藤。フィールド魔法についての説明を」
「はっハイ!ふぃっ・・フィールド魔法は、えっと、あの、その・・・」
「・・・もう結構で~すノ。フィールド魔法は、基礎中の基礎。こんな事も分からないと~は」
「ハイ・・・」
回りの【オベリスクブルー】の生徒たちから笑い声が起きる。笑われた翔は、落ち込みながら席に座る。
「はぁ・・・本当は、分かってるのに僕あがり症だから」
翔は、フィールド魔法の事は分かっていたみたいだがあがり症が故にすぐに口から出なかったのだろう。
仕方ない。人前で話をするのは、結構難しいのだから。
そんな落ち込んでいる翔に助け舟を出したのが隣に座っている翔のアニキこと遊城十代だった。
「でも先生、知識と実戦は関係ないですよね。だって俺入試で先生に勝っちゃてますから」
そう十代に言われ悔しそうにハンカチを噛み締めているクロノス教諭。そしてそれを聞いて笑う生徒たち。
「またそう言う事言うと変なちょっかい掛けられる事になるだろうに」
「まぁ、事実だし仕様がないんじゃない」
俺の懸念に玲治が答える。まぁ事実だし仕方ないか。けど
「それでも知識も大事だけどな」
「それは否定しない」
そうして講義が終り、次に練金術の講義が【オシリスレッド】の寮長”大徳寺”先生によって行われる。
そして同時刻、講義を終え自身の執務室に戻ったクロノス教諭は十代に対して何かをするための準備をしていた。
「むふ~ん。かきかきかき。これでよ~し。後は」
クロノス教諭は自身に口紅を塗り、その口で手紙に封をした。
手紙の封には、クロノスl教諭の唇の後がくっきりとつきそれがのり代わりになっていた。
「これで完璧なの~ネ。遊城十代、この私を痩けにした罪償ってもらいます~の。うじゃじゃじゃじゃ」
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今日の授業も終り、晩飯も食べ終え、今は自室で寛いでいると不意にPDAの着信音が鳴り響く。
その着信は、十代からであった。
「十代。どうした?こんな時間に」
「悪い遊。実は翔が何者かに連れ攫われたみたいで、今すぐ女子寮まで来いって。それで遊にも一緒に来てほしいんだ」
「はぁ、分かった女子寮だな。すぐ行く」
「サンキュー遊。話が早くて助かるぜ!!」
「はいよ。じゃぁ又後で」
「おう!」
はぁ、なんで女子寮?そもそもあこ男子禁制だしそんなとこに呼び出すなんて何かありそうだな。
本当に世話が焼ける。
<<・・・>>
あれ今誰かの声が聞こえた様な・・・気のせいか。
早く行かなきゃな。待ってろ十代、翔!
<<・・・>>
そう言えば十代にカードを渡さなきゃだな。これとこれとこれを持って行こう
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女子寮裏手の湖の対岸
「よっ!十代来たか」
「遊。なんでこんなとこに来たんだ?早く女子寮に行こうぜ」
「バカ!真正面から女子寮に入れる訳ないだろ」
「何でだよ。頼めば入れてくれるって」
「な訳あるか!そもそも女子寮は、男子禁制だぞ」
「え!そうなのか。ってうん?じゃぁ何で翔は女子寮にいるんだ?」
「さぁあな。さっさと行こうぜ、とそれと十代、俺が持ってるE・HEROのカード何枚かあるからこれ十代にやるよ」
「えっ!いいのかよこれ」
「俺が持ってたって宝の持ち腐れだからな。お前ならそいつらも活躍出来るだろうからな」
「サンキュー!遊」
「おう!」
そう言うと俺と十代はボートに乗って女子寮を目指す。
するとすでにそこには、女子生徒4人と赤色の制服を着た眼鏡の少年が立っていた。女子生徒は、明日香と雪乃と他二人。眼鏡の少年は、翔だ。なぜか紐で縛られているが・・・
何となくこの状況が分かった気がする。
「翔!!これは一体どういう事だ!」
「アニキ・・・それが話せば長い様な長くない様な」
「コイツが女子寮の風呂場を覗いてたのよ!」
「だから覗いてないって!!僕はただ呼び出されただけ!!」
「翔!!」
「遊君?」
「女子風呂を覗く事は、ある意味で男のロマンかもしれない。しかし本当に覗いてしまったらそれはただの犯罪だ。男なら潔く罪を認め吐いちまえ!!」
「だから僕は覗いてないってぇ!!」
「まだ言うの?いい加減白状なさい!このエロ眼鏡」
「誰がエロ眼鏡だ!ゴラァア!!」
「坊やの・こ・と・よ」
「はぁ」
このやり取りを見ていた明日香は一つため息を漏らしそして十代の方を見る
「ねぇ、あなたたち私とデュエルしない。あなたたちが勝ったら風呂場覗きの事は黙っててあげる。どう?」
「たちって事は、俺もやるのかデュエル」
「もちろんそのつもりよ」
「なんだか良くわかんねぇけど、売られたデュエルは買うのが男!いいぜそのデュエル受けて立つ!!」
「はぁ」
その後男と女でボートに分かれ湖の中央で向かい合いデュエルディスクを構える十代と明日香。
「「デュエル」」
十代 LP4000 手札5
明日香 LP4000 手札5 先攻
「私の先攻ドロー。私は、[エトワール・サイバー]を攻撃表示で召還。カードを一枚伏せてターンエンド」
明日香 LP4000 手札4 場2
「俺のターン、ドロー!俺は[E・HEROスパークマン]を攻撃表示で召還。スパークマンでエトワール・サイバーを攻撃だ!!」
E・HEROスパークマン A1600
エトワール・サイバー A1200
「(私の伏せカードなんて眼中にないって言うの)罠発動!![ドゥーブル・パッセ]!!」
「なっ!」
「このカードは、相手モンスター一体の攻撃をダイレクトアタックにする事が出来る。そして攻撃対象になった、自分のモンスターは相手プレイヤーにダイレクトアタック出来る!!」
「何!!」
スパークマンの雷撃は[エトワール・サイバー]をよけ明日香に向って飛んで行く。そして明日香はそれを両手で受ける
「くっ!お返しよ!エトワール・サイバーでダイレクトアタック!!エトワール・サイバーはダイレクトアタックする時攻撃力が600ポイントアップする!」
「ぐぁあ!」
十代 LP4000 →2200
明日香 LP4000 →2400
エトワール・サイバーの攻撃を受け片膝を付いてしまう十代。
「アニキ!」
「十代!大丈夫か!」
「あぁ、なんとか・・・」
「しっかしなんて女だ。自分のライフもいとわずこんな罠を仕掛けてくるなんて!」
「どうしたの、もう終わり?」
「くっ、ターンエンド」
「そぉ」
十代 LP2200 手札5 場1
「私のターンドロー!私は[ブレード・スケーター]を召還。さらに魔法カード[融合]、エトワール・サイバーとブレイドスケーターを融合!![サイバーブレイダー]を融合召還!」
サイバーブレイダー A2100
「サイバーブレイダーでスパークマンを攻撃!!」
「くっ!」
E・HEROスパークマン A1600
サイバーブレイダー A2100
サイバーブレイダーの攻撃によってスパークマンは、消滅する
十代 LP2200 →1700
「私は、これでターンエンド」
明日香 LP2400 手札3 場1
「くそぉ。俺のターンドロー!フィールド魔法[フュージョンゲート]を発動。手札の[E・HEROフェザーマン]と[E・HEROバーストレディー]をゲームから除外して[E・HEROフレイムウィングマン]を攻撃表示で融合召還!」
「出た!アニキのフェイバリットモンスター!!」
「だが攻撃力は、同じどうする十代」
「まぁ見てろって。俺は、魔法カード[早すぎた埋葬]を発動。ライフ800ポイトを支払い墓地のモンスター一体を特殊召還できる。蘇れスパークマン!」
十代 LP1700 →900
「おぉおお!」
早すぎた埋葬、俺の世界では禁止だったがこの当時は、まだ制限カードとして残っているらしい。氷結界のシンクロモンスターがまだ居ないからそこまで凶悪化していないらしい。
「さらにフレイムウィングマンとスパークマンをゲームから除外し[E・HEROシャイニング・フレアウィングマン]を融合召還!」
E・HEROシャイニング・フレアウィングマン A2500
「シャイニング・フレアウィングマンは、戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える。行け!シャイニング・フレアウィングマン!」
E・HEROシャイニング・フレアウィングマン A2500
サイバーブレイダー A2100
サイバーブレイダーは、E・HEROシャイニング・フレアウィングマンの攻撃を受け爆発した。これで十代の勝ちかと思われたが煙のはれるとそこには、サイバーブレイダーが毅然と立っていた。
それに驚く十代と翔。
「何で!?」
「どうしてサイバーブレイダーがまだいるっすか?」
「パ・ド・ドゥ」
「えっ」
「サイバーブレイダーのモンスター効果。相手モンスターが一体だけの場合このカードは戦闘破壊されないの」
「なに!!くっ。だがダメージは受けてもらうぜ」
「うぅ」
明日香 LP2400 →2000
「カードを一枚伏せてターンエンド」
十代 LP900 手札0 場2
「なかなかやるわね。私のターン。ふっ私は手札から装備魔法[フュージョン・ウェポン]をサイバーブレイダーに装備」
サイバーブレイダー A3600
「なっマジか!一気に攻撃力3600かよ!!」
「覚悟なさい。サイバーブレイダーでシャイニング・フレアウィングマンを攻撃!!トライデント・ショック!!」
「あぁあ!アニキのシャイニング・フレアウィングマンの攻撃力は2500、この攻撃が通るとアニキの負けっす!!」
「十代!!」
「罠発動!![ヒーローバリア]!!」
「なっ!」
「このカードは、自分フィールド場にE・HEROが存在する時一度だけ攻撃を無効に出来る」
「くっターンエンド。」
明日香 LP2000 手札2 場2
「俺のターン、ドロー!俺は、魔法カード[強欲な壷]を発動!さらに二枚ドロー。そして魔法カード[R-ライトジャスティス]を発動!この効果で自分フィールド上に存在するE・HERO一体につき一枚フィールドの魔法罠カードを破壊出来る」
「何ですって!?」
「[フュージョン・ウェポン]を破壊!」
サイバーブレイダー A3600 →2100
「そして俺は、手札から[E・HEROクレイマン]を召還!フィールド魔法[フュージョン・ゲート]の効果で[E・HEROシャイニング・フレアウィングマン]と[E・HEROクレイマン]を融合!現れろ[E・HERO THEシャイニング]!!」
E・HERO THEシャイニング A2600
「フィールド魔法。発動後フィールド全体に効果を及ぼす特殊なカード」
「THEシャイニング、見た事ないHEROですわ」
「THEシャイニングって!十代!!」
「あぁ!さっき遊から貰った新しいヒーローさ!」
「・・・だから何?私のサイバーブレイダーは戦闘では破壊されないのよ。分かってるの。攻撃力2600じゃ私に与えられるダメージは、たったの500ポイントよ」
「分かってるぜ。THEシャイニングは、ゲームから除外されているE・HEROの数×300ポイント攻撃力がアップする。ゲームから除外されているE・HEROは、6体、よって」
THEシャイニング A2600 →4400
「そん・・・な」
THEシャイニングの攻撃力を見て愕然とする明日香。
「行くぜ!THEシャイニングでサイバーブレイダーを攻撃!!オプティカル・ストーム!!」
THEシャイニング A4400
サイバーブレイダー A2100
THEシャイニングから発せられる眩い光がサイバーブレイダーを包みそのまま明日香のライフポイトを削り取った。
明日香 LP-300
「・・・」
「やった!アニキが勝った!!」
「イエェイ!ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ明日香!!」
「えぇ」
「・・・ふん!まぐれで勝ったからっていい気にならない事ね!」
「やめてジュンコ。負けは負けよ。見苦しいマネはしないでね。」
「明日香さん」
「いや、そいつの言う通りかもしれない」
「えっ?」
「あんた強いよ」
「まぁ何はともあれ、これで一見解決だな。よし帰ろう」
「あら?何言っているの。あなたもデュエルするのよ」
「うぇ!!覚えてたの・・・」
「もちろん」
「・・・仕方ない。やるか」
せっかくこれで解散出来ると思ったのだが、どうやらまだ解散出来そうにないな。
しかしまぁ俺もデュエリストの端くれ、売られたデュエルは買うしかない。
デッキケースから自分のデッキを取りデュエルディスクにセットする。その様子を見て明日香はふっと笑う。
「やる気になったみたいね」
「あぁ」
「なら早速始めましょう」
そしてお互いに向かい合いデュエルディスクを構える
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「「デュエル」」
遊 LP4000 手札5 先攻
明日香 LP4000 手札5
「俺の先攻!ドロー。俺は、魔法カード[予想GUY]を発動。このカードは、デッキからレベル4以下の通常モンスター一体を特殊召還できる。俺は[クィーンズ・ナイト]を特殊召還!」
「戦士族デッキで来たわね」
「あぁ!そして[キングス・ナイト]を攻撃表示で召還。そして効果発動!デッキから[ジャックス・ナイト]を特殊召還!!」
クィーンズ・ナイト A1500/D1600
キングス・ナイト A1600/D1400
ジャックス・ナイト A1900/D1000
「一気に揃えて来たわね。伝説の絵札の三銃士」
「おぉ!!すっげぇ!!遊すごいな!!」
「絵札の三銃士!入試の時も見てたっすけどやっぱりかっこいいっす!!」
「ふふふ。ますます興味が沸いてくるわ坊や」
明日香、十代、翔、雪乃が各々感想を述べている。大体の人は、この絵札の三銃士を生で見ると皆同じ様な反応をする。俺自身も初めてソリットビジョンで生で見たときの感動は今でも覚えている。
「俺は、カードを一枚伏せてターンエンド」
遊 LP4000 手札3 場4
「私のターンドロー!」
明日香は、ドローカードと手札を素早く確認すると一瞬口元上げてすぐにこちらを見据えて来た。
何か仕掛けてくるのだろう
「私は、手札から[沼地の魔神王]の効果を発動。このカードを手札から捨てる事でデッキから[融合]のカード一枚を手札に加える。そして魔法カード[融合]!!」
「なっ!」
「手札の[エトワール・サイバー]と[ブレード・スケーター]を融合![サイバーブレイダー]を融合召還!!」
「おぉおお!明日香もすっげぇ!!」
「アニキ・・・」
「もうお出ましか、サイバーブレイダー!!」
「さらに装備魔法[団結の力]を装備!」
サイバーブレイダー A2900
「マジか!」
「サイバーブレイダーでクィーンズ・ナイトを攻撃!!」
サイバーブレイダーは、湖面を滑る様にしてクィーンズ・ナイトに近づきそのまま蹴り技を繰り出しクィーンズ・ナイトを撃破して行った。
「くっ!!」
遊 LP4000 →2600
「一枚伏せてターンエンドよ」
明日香 LP4000 手札1 場3
「くっ、俺のターンドロー。罠発動![リビングデットの呼び声]、墓地よりクィーンズ・ナイトを特殊召還。さらに魔法カード[融合]を発動!!」
「融合!」
「おぉお!って事は!?あれが見れるのか遊!?」
「おう!十代!今から見せてやる。俺のエース1兼切り込み隊長を!!」
「エース1?」
「切り込み隊長?」
何を言っているんだという顔でこちらを見ている十代や翔。明日香や雪乃たちも頭の上に?マークが出ている。
「絵札の三銃士よ、今一つとなりて、眼前の敵を切り裂け!融合召還!!現れろ[アルカナ・ナイト・ジョーカー]!!!」
アルカナ・ナイト・ジョーカー A3800/D2500
「出たわね。あなたのエースモンスター・・・」
「あぁ」
「でもエース1ってなんすか?」
「さぁ?けど遊の事だし何かあるんだぜきっと」
「行くぞ!速攻魔法[サイクロン]を発動。その伏せカードを破壊!」
「くっ私の[ドゥドゥル・パッセ]が!」
「アルカナ・ナイト・ジョーカーでサイバーブレイダーを攻撃!!」
アルカナ・ナイト・ジョーカーが明日香の場のサイバーブレイダーめがけて剣を振り下ろす。
「けどサイバーブレイダーの効果で破壊は免れる。」
「だがダメージは、受けてもらう」
「くっ」
明日香 LP4000 →3100
「一枚伏せてターンエンド」
遊 LP2600 手札2 場2
「私のターン、ドロー。魔法カード[地割れ]を発動!!」
「まっマジかよ!?」
「あれ?アルカナ・ナイト・ジョーカーってカード効果耐性あるっすよね?なのにどうしてそんなにあせってるっすか?」
確かに翔の言う通りアルカナ・ナイト・ジョーカーには、このカードを対象にした罠魔法モンスター効果を無効に出来る能力がある。しかしそれは、あくまでこのカードを対象にした場合のみ。
「対象を取っていない[地割れ]の様なカードには、無力って事ね」
「くっ!」
アルカナ・ナイト・ジョーカーは、湖面に突如現れた大きな手によって水中に引きずり込まれてしまった。
「これで壁モンスターは、いない。けどその伏せカードも壊しておくわ」
「なっ!?」
「さっきのお返し、速攻魔法[サイクロン]」
明日香の持つカードから黒い竜巻が発生しその竜巻が俺の伏せカードを貫いて行く。
「伏せカードは、[攻撃の無力化]。でもこれであなたは、裸同然。覚悟なさい!サイバーブレイダーでプレイヤーにダイレクトアタック!!」
「これが決まれば明日香様の勝ちですわ!」
「遊!!」
「遊君!!」
「ふっ。手札から[クリボー]を墓地に送り効果発動!!一度だけ戦闘ダメージを0にする」
すると突如クリボーが現れ、サイバーブレイダーの強烈な蹴りを自らを顧みず俺を救ってくれた。
ありがとうクリボー、お前が居て助かった。心でそう思いながら明日香の方に目をやる。
「そんな、今の攻撃に耐えたですって!」
「クリボーのおかげで助かったぜ」
<<クリクリ>>
「!?(今クリボーの声が聞こえた様な・・・)」
「くっ・・・ターンエンドよ」
明日香 LP3100 手札0 場2
「ふぅ・・・俺のターンドロー!」
このカード次第で俺の命運も決まる。そう思いながらゆっくりとカードを見る。
「よし。俺は魔法カード[命削りの宝札]を発動!その効果で5枚になる様にドロー!魔法カード[融合回収]を発動。墓地から[融合]と[キングス・ナイト]を手札に加える。さらに魔法カード[黙する死者]を発動!墓地の通常モンスター一体を特殊召還できる。蘇れ[クィーンズ・ナイト]!さらに魔法カード[地獄の暴走召還]を発動!このカード効果によりデッキから[クィーンズ・ナイト]2体を特殊召還!!」
クィーンズ・ナイト A1500/D1600
クィーンズ・ナイト A1500/D1600
クィーンズ・ナイト A1500/D1600
「それが何になるの!?攻撃力1500をいくら並べた所でサイバーブレイダーには、敵わないわ。それに手札の[キングス・ナイト]をだしてデッキから[ジャックス・ナイト]を読んで融合して[アルカナ・ナイト・ジョーカー]を出したとしてもあなたのフィールドのモンスターが3体になった事でサイバーブレイダーの3つ目の効果が発動して・・・いくらあなたでもさすがに万策尽きたんじゃない」
「いやいや、[キングス・ナイト]を召還して効果発動!デッキから[ジャックス・ナイト]を特殊召還!これにより俺の場のモンスターは5体。これによりサイバーブレイダーの効果は、3つっとも使えない、そして魔法カード[融合]を発動!」
「くっまたアルカナ・ナイト・ジョーカー?」
「いいや、俺は、[クィーンズ・ナイト]2体を融合して、来い!![始祖竜ワイアーム]!!」
途端、空に現れたのは、四肢を持たず巨大な羽で空を飛ぶ青いドラゴン。
その大きさと言ったらまぁでかい。本当にでかい。
始祖竜ワイアーム A2700/D2000
「なっ!!」
「すっげぇ!!」
「めちゃくちゃ大きいっす!!」
さすがに皆その大きさに驚いてるな。さてと・・・
「これならフィールドには4体のモンスターで3つ目効果も発動しない。まだまだ行くぜ!!さらに装備魔法[デーモンの斧]を装備!攻撃力1000ポイントアップ!」
始祖竜ワイアーム A3700
「くっ!?」
「そんな!?」
「始祖竜ワイアームでサイバーブレイダーを攻撃!!」
始祖竜ワイアーム A3700
サイバーブレイダー A2900
「くっ!」
ワイアームが口から放つ火の玉をサイバーブレイダーは見事に避けワイアームの所まで飛ぶも弾き飛ばされてしまい、そのまま破壊されてしまう。
「サイバーブレイダー!?」
「これで終だ!絵札の三銃士でダイレクトアタック!!」
俺の指示に従い三銃士が明日香に斬撃を繰り出す。その斬撃をくらい明日香は片膝を付いた。
明日香 LP0
「あっ明日香様!大丈夫ですか?」
「えぇ」
「すっげぇ!遊!やっぱお前はすごいぜ!!」
「本当に一時はどうなる事かと思ったっス」
「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ明日香!」
「あっ!!それ俺が言う台詞だぞ十代!」
「あっ!ごめんごめん」
「まぁ、これで風呂場覗きの件は他言無用という事で」
「えぇ約束は守るわ」
「ふふふ。坊やまたいらっしゃい」
「あははは・・・」
そうしてようやく翔を取り返して、俺たちはそれぞれの寮へと帰って行った。遊たちが帰ってあたりが静かになり彼女たちもそれぞれの自室にもどろうとしている。
「あの坊やたち、面白いわ。明日香もそう思うでしょ?」
「えぇ、というよりもあなたは、単純に遊君が好みなだけじゃなくて?」
「二人とも好みよ」
「あぁ・・・そう」
「あなたも素直じゃないわね」
「どういう意味?」
「ふふふ」
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女子寮港の対岸の森
その場所は、十代明日香戦、遊明日香戦が行われていた場所を見渡せる位置である。
この二つのデュエルはその場に居た当人たち以外に二人の人間に見られていた。一人は、今回のきっかけを作ったクロノス教諭、もう一人は、この場所でその様子を見ていた司玲治である。
「やっぱり、遊は面白いね。それに十代。あの二人はいいよ。君たちもそう思うだろ?」
はたから見ると一人で話している様に見えるが、彼には見えているのだその話している相手が。
彼は、その後、夜の森の中へと消えて行った。
謝罪
第三話、十代VS万丈目戦で十代が死者蘇生でフレイムウィングマンを墓地から特殊召還した描写についてフレイムウィングマンは、融合召還以外では特殊召還出来ない事になっているはずではとご指摘いただきました。
その通りございました。
OCGでは、出来ない。アニメでは、第1話で三沢君が出来ないと言っていました。第2話で十代が蘇生しようとしていた事を受けて書いたのですが、OCG,三沢君共に駄目と言っているので次話よりはそれは致しません。
コメントでご指摘くださいました方ありがとうございます。
また、読んでくださいました方々、ややこしくてすみません。
このような至らぬ小説ですが、今後とも読んで下さいますと幸いです。
次話「月一昇格試験」