遊戯王GXR   作:女神

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第六、七話は少し長くなってしまいましたが読んで下さると嬉しいです。


第六話 闇のデュエル(前編)

第6話 闇のデュエル(前編)~脅威のデーモンデッキ

 

月一昇格試験を終えはれて【オベリスクブルー】になった俺と玲治。引っ越した当日からブルーの奴らに絡まれて大変で仕方ない。

本当に面倒な奴らだ。

ちなみに、聞いた話では、玲治は今ブルー狩りと称するデュエルを頻繁に行い同期、先輩のブルー生を潰しまくっているらしい。そして負けたブルー生の多くは、服を剥ぎ取られ玲治に泣き寝入りするしかない様だ。教師が注意しようものなら教師にもデュエルを挑んでくるらしい。

剥ぎ取った服の事は、本人曰く「リサイクルする」らしい。どういう意味だろ。

でそれが今の玲治のマイブームらしい。ついでに小説まで書いているらしいから暇なのかアイツ。

 

まぁそんなこんなでもう寝ようと思っていたとき、不意にPDAの着信がなる。これから島の中にある廃寮に行こうと言う十代からのお誘いだった。

どうやらレッド寮で怪談話をしている時に大徳寺先生が話していたそうだ。ってかその怪談話の時になぜ呼んでくれなかったし。

仕方ない、過ぎた事は、どうにもならんし廃寮探検だけでもご一緒するかな

 

<<・・・>>

 

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「よっ!十代!!」

 

「遊!来たな。じゃぁ早速行こうぜ」

 

「あぁ」

 

「あれ?玲治君はこなかったスか?」

 

「あぁ、声は、掛けたんだけど、夜は怖いから外に出ないだってさ」

 

「ずいぶん可愛らしい理由っすね」

 

「だな」

 

玲治は、本当に怖がってるのかどうか分からないけどそう言う奴には、見えないんだけどなぁ。まぁ本人が来たがらないから仕方がないな。

それで今一緒に来ているのは、十代、翔、隼人の3人だな。それで4人で廃寮に向う。

 

「なぁ、廃寮ってのは、何なんだ?」

 

俺が十代に聞いてみる。

 

「さぁ、わかんね」

 

はい、聞く相手を間違えました。十代に聞いたのが間違いでした。翔に聞くか。

 

「もぉ、アニキ大徳寺先生が言ってたじゃないっすか。旧ブルー寮の特待生寮だったって」

 

「へぇ、旧ブルー寮なんだ」

 

「なんでも、闇のデュエルの実験を行ってたらしいっす」

 

「闇のデュエル!!」

 

「そんで行方不明者続出したらしいっす」

 

「マジか!?」

 

「遊。そんな迷信信じてんのか?」

 

「十代・・・」

 

忘れてた。そう言えば確かに旧ブルー寮でこの後タイタンとかいう大男に襲われるんだった。その後本物の闇のデュエルに巻き込まれるんだったよな。

ん?デュエルに巻き込まれる。・・・しまった戦士とドラゴンデッキ忘れた!

ヤバいぞ、残り一つのデッキは、アレなんだよなぁ。前の世界ならともかく、この世界じゃなぁ。

はぁ、なんで忘れてたんだろうな

てか、あれ?前の世界の記憶が少し曖昧になっている様な・・・

気のせいか

 

 

「見えて来たぜ!廃寮」

 

「!?おぅ」

 

「うわぁ、不気味っすね」

 

「本当になんだな」

 

本当に気味悪い場所だ。使われなくなってだいぶ立つのだろう、正面の扉は外れつるが巻き付いている。窓ガラスも割れ、雑草が無尽蔵に生え茂っている。

すると近くの茂みが突然揺れた。

その音に驚き翔は、十代に隼人は俺に抱きついて来た。十代はいいよ、抱きついて来たのが小さい翔なのだから。俺は、俺より大きい男に抱きつかれていろんな意味で苦しい。

 

「誰だ?」

 

十代がそう茂みの中に話しかける。するとそこから出てきたのは、【オベリスクブルー】ならびに【デュエルアカデミア】のマドンナこと”天上院明日香”であった。

 

「明日香!お前こんな所で何してんだ?」

 

「それは、こっちの台詞よ。あなたたち此処で何してるの?」

 

「僕たちは、廃寮探検を・・・」

 

「此処が危険な場所だって分かってるの?この場所で何人もの人が行方不明になっているのよ!」

 

「そんな迷信信じねぇよ」

 

「あなたねぇ!!」

 

どうやら十代の言葉は、火に油を注ぐ事になる。もともと怒っていた明日香は、さらに声を上げて帰る様に促してくる。

 

「どうしてそんなにその行方不明の事を信じているんだ?」

 

十代がそう問うと明日香は、突然黙ってしまう。そう言えば此処で明日香の兄さんが行方不明になっているんだよな。そりゃ心配になるし信じるわ。と言うより当事者だし。

 

「私の兄がここで行方不明になったのよ」

 

「「「えっ」」」」

 

俺以外の三人は驚きを隠せないという顔をしている。目の前に証拠があるんだ信じない訳にはいかない。知り合いの家族まで行方不明になっているんだから尚更だ。

 

「分かったでしょ!此処は、危険な場所なのだかr」

 

「悪い明日香。それでも俺ら行くわ」

 

「えっ」

 

今度驚いたのは、俺。十代君さっきの話聞いてましたか?どうして行くの?危ないよ!辞めようよ行くの

 

「っ、勝手になさい」

 

そう言い明日香は、その場から立ち去った。

 

「・・・よし俺らは、中に入ろうぜ」

 

「ちょ!!」

 

本当に行くんですか!?マジで!もう少し冷静になって考えようよ

そんな事を思っているとすでに他のメンバーは敷地内に入って行ってしまった。

 

「おっ置いて行かないで!!」

 

その後を急いで追う俺。こんな所で一人になってしまったら恐ろしくて仕方ない。

 

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しばらく中を調べていると部屋の中に写真がある事に気がつきそれを拾い上げてみて見るとそこには、一人の男性の肖像が写っていた。右下にはサインだろうか『10join』と書かれていた。

なかなかのセンスだよなこのサイン、『10join』か・・・

その時、突然女性の悲鳴が聞こえる。

 

「今の悲鳴!」

 

「あぁ!明日香の声だ!!すぐ行こう!!」

 

俺たちは、急いで悲鳴の聞こえた方へ向う。そこは大きな広間のようでその床には、明日香のエトワール・サイバーが落ちていた。

さらに周囲を見渡すと他にも明日香のカードが落ちており、それはまるで俺たちを誘うかの様に一本の道しるべとなっていた。

そしてたどり着いた場所には、黒いコートのデュエルディスクをつけ仮面にハットを被っている大男と棺桶の中で眠らされている明日香の姿があった。

 

「お前か!明日香を攫ったのは?」

 

「いかにも」

 

十代の問いにその大男が野太い声で答える。そして自身の自己紹介を始める。

 

「我が名は、”タイタン”。闇のデュエリストだ」

 

「闇のデュエルリスト!?」

 

「そんなもんただの迷信だろ!」

 

「そぉ思うか小僧。良かろう、ならばその身で篤と味わうがいい。我が闇のデュエルを」

 

「望む所だ!明日香に酷い事しやがったお前は、俺が倒す」

 

悪いこのシリアスな状況で俺は今、十代が主人公している事に猛烈に感動している。十代、なんで卒業前に明日香と付き合わなかったんだ。

はぁ、本当にお前はいい意味ですごいいい奴だよ。十代。

 

「俺が勝ったら明日香を解放しろ!」

 

「良かろう、私が勝ったら貴様には消えてもらう」

 

「へっ!やれるもんならやってみな!」

 

「「デュエル!!」」

 

十代   LP4000 手札5 先攻

タイタン LP4000 手札5

 

「俺の先攻ドロー!・・・俺は、[E・HEROバブルマン]を召還。バブルマンの効果、自分フィールドがこのカードだけの場合デッキから2枚ドローできる」

 

バブルマンは、OCG効果とアニメ効果ではだいぶ違うカード。アニメ効果だと大体ドローできるがOCGだとまず無理かな。

アニメのバブルマンはまるで強欲な壷だから、視聴者にそう呼ばれている。

 

「さらに魔法カード[融合]!手札のフェザーマンとバーストレディーを融合して[E・HEROフレイムウィングマン]を融合召還!カードを一枚伏せてターンエンド」

 

十代  LP4000 手札3 場3

 

「ふっふっふ。私のターン、ドロォ。私は、魔法カード[天使の施し]を発動。デッキから3枚ドローし2枚墓地に捨てる。さらに手札からフィールド魔法[伏魔殿ー悪魔の迷宮]を発動。このカードがフィールド上にある限り自分フィールドの悪魔族モンスターの攻撃力は500アップする」

 

「くっ」

 

「そして私は、手札から[デーモンの騎兵]を攻撃表示で召還。さらに手札から[デーモンの将星]を特殊召還。このカードは、自分フィールドにデーモンと名の付いたモンスターがいる時特殊召還できる。その後自分フィールド上のデーモンと名の付いたカード一枚を選択し破壊する。私は、[デーモンの騎兵]を選択!!」

 

するとデーモン騎兵は、爆散する。

 

「なっ!?自分のモンスターを!?」

 

「これでいいのだ。[デーモンの騎兵]がカード効果によって破壊され墓地に送られた場合、墓地のデーモンの騎兵以外のデーモンと名の付いたモンスター一体を特殊召還出来る」

 

「何!?」

 

「墓地より蘇れ[戦慄の凶皇ージェネシス・デーモン]!!」

 

デーモンの将星 A2500/D1200 →A3000

戦慄の凶皇ージェネシス・デーモン A3000/D2000 →A3500

 

「・・・さっきの天使の施しの時か」

 

「その通り。そして私のターンは、まだ終わっていない。私は、フィールド魔法[伏魔殿ー悪魔の迷宮]の効果を発動。自分フィールド上のデーモンと名の付いたモンスター一体を選択しその後選択したモンスター以外の悪魔族モンスターを一体ゲームから除外する事で選択したモンスターと同じレベルのデーモンと名の付いたモンスター一体を手札、デッキ、墓地から特殊召還出来る」

 

「マジかよ!?」

 

「私はデーモンの将星をゲームから除外しデッキからジェネシス・デーモンと同じレベルの[ヘル・エンプレス・デーモン]を特殊召還する!」

 

戦慄の凶皇ージェネシス・デーモン A3000/D2000 →A3500

ヘル・エンプレス・デーモン A2900/D2100 →A3400

 

「行くぞ!ヘル・エンプレス・デーモンでフレイムウィングマンを攻撃!」

 

ヘル・エンプレス・デーモンの攻撃で四散してしまうフレイムウィングマン。

 

十代  LP2700

 

「くっ!だが俺も負けちゃいないぜ!罠発動[ヒーロー逆襲]!!自分フィールドのE・HEROが戦闘で破壊された時に発動出来る。自分の手札から相手は、ランダムに選択する。選択したカードがE・HEROの場合、相手フィールドのモンスター一体を破壊しそのモンスターを特殊する!!さぁ選べ!」

 

「ぬぅうお、真ん中のカードだ。」

 

「よし、お前が選んだカードは、これだ!来い[E・HEROエッジマン]!」

 

E・HEROエッジマン A2600/D1800

 

「さらにもう一つの効果!相手モンスター一体を破壊する!俺は、・・・」

 

此処の選択は、結構重要だぞ十代。

 

「十代!ヘル・エンプレス・デーモンには、このカード以外の悪魔族・闇属性モンスターが破壊される変わりに墓地の悪魔族・闇属性をゲームから除外する事が出来る効果があるんだ!!」

 

「へぇ。そうなんだ」

 

十代は、遊からヘル・エンプレス・デーモンの効果を聞きタイタンの方を見る。

 

「ぐぅう。小僧が!よけいな事を」

 

「闇のデュエリスト相手にこれぐらいの事は問題ないだろ」

 

「へっ!俺は、ヘル・エンプレス・デーモンを選択し破壊する!!」

 

十代がそう宣言するとヘル・エンプレス・デーモンは爆散した。その様子を見ていたタイタンは、悔しそうに口元が歪む。

 

「おのれぃ・・・ジェネシス・デーモンは、このターン攻撃出来ない。カードを一枚伏せてターンエンド。だが貴様は、ライフを1300失った。故に貴様の身体を1300ポイント分消させてもらう」

 

タイタンがそう言うと懐から金色の逆ピラミッド型のモノを取り出した。それの1面には、眼のような形のものが付いておりその場所が光った後十代の身体の一部が透明になってしまった。

 

「わぁ!!アニキの右手が!」

 

「いや左足なんだな!!」

 

「いやいや腹の部分だろ!!」

 

「「「えっ!?」」」

 

「これこそが我が”千年パズル”の力だぁ!」

 

タイタン  LP4000 手札2 場3

 

「くっ、俺のターンドロー。魔法カード[融合回収]を発動。墓地の融合とフェザーマンを回収し[融合]を発動!バブルマンとフェザーマンを融合して[E・HEROアブソリュートZero]を融合召還!!」

 

E・HEROアブソリュートZero A2500/D2000

 

「何だぁそのモンスターは!?初めて見るぞ!!」

 

「あっ!!あれってこの前、遊君がレッド寮に来た時にアニキに上げてたカード!!」

 

「そうだぜ!遊!お前のおかげで俺はもっと強くなる!」

 

「ちっ、だが貴様のそのモンスターでは私のジェネシス・デーモンに敵わん!」

 

確かにアブソリュートZeroとエッジマンの攻撃力はそれぞれ、2500と2600だ。対するジェネシス・デーモンの攻撃力は、伏魔殿ー悪魔の迷宮の効果もあり3500となっている。このままでは勝てない。

 

「俺は、カードを一枚伏せてターンエンド」

 

十代 LP2700 手札2 場3

 

「ふっははは、所詮この程度か。私のターン、ドロー。私は、[デーモン・ソルジャー]を召還。」

 

デーモン・ソルジャー A1900/D1500 →A2400

 

「伏魔殿の効果により500攻撃力をアップする。伏魔殿のもう一つの効果!デーモン・ソルジャーをゲームから除外しデッキから[戦慄の凶皇ジェネシス・デーモン]を攻撃表示で特殊召還!」

 

戦慄の凶皇ージェネシス・デーモン A3500/D2000

 

「くっ、二体目か・・・」

 

「ふっははは、これで私のフィールドには攻撃力3500が二体。もはや勝ち目は、ないな」

 

「それは、どうかな?」

 

「何?」

 

「デュエルは、最後まで何が起きるか分からないから楽しいんだ!」

 

「十代」

 

「アニキ」

 

遊城十代。この状況でもなおデュエルを楽しもうとしている。どこまでもまっすぐな奴だ。まぁすこし危なっかしいけどそれが十代の良さでもある。

頑張れよ十代。

 

「その強がりもいつまで続くかな?ジェネシス・デーモンの効果発動!1ターンに1度手札・墓地のデーモンと名の付いたモンスター一体をゲームから除外する事でフィールドのカード1枚を破壊する!」

 

「何!?」

 

「私は、墓地の[デーモンの騎兵]を除外しエッジマンを破壊!さらにもう一体のジェネシス・デーモンの効果、ヘル・エンプレス・デーモンを除外しアブソリュートZeroを破壊する!!」

 

「あぁ!アニキのモンスターが!!」

 

「全滅なんだな!!」

 

「いや、これでいいんだ」

 

「「えっ!?」」

 

「アブソリュートZeroの効果発動!このカードがフィールドを離れた時相手フィールドのモンスターをすべて破壊する!!」

 

「何だと!?」

 

十代のフィールドからタイタンのフィールドに向って氷が押し寄せタイタンのモンスターをすべて凍らせて破壊する。

 

「私のデーモンたちが!?」

 

「これでお前のモンスターは、全滅だ!」

 

「ぐぅう。ターンエンド」

 

タイタン 手札2 場2

 

「俺のターンドロー!俺は、魔法カード[E・HEROワイルドマン]を攻撃表示で召還!ワイルドマンでダイレクトアタック!」

 

E・HEROワイルドマン A1500/D1600

 

「甘いわ!罠発動![デーモンの雄叫び]。ライフ500ポイントを支払い墓地のデーモンと名の付いたモンスター一体をエンドフェイズまで特殊召還する!私が蘇らせるモンスターは[デーモンの騎兵]。」

 

デーモンの騎兵 A1900/D0

 

タイタン LP3500

 

「クッソ、攻撃中止。」

 

十代 LP2700 手札2 場2

 

「あー。惜しかったス」

 

翔が悔しそうに十代とタイタンを見ている。

タイタンもライフを500支払ったので身体の一部が透明になって行く。

 

「あの男も右手の一部が消えてんだな」

 

「えっ!?左足じゃないっすか」

 

「いや頭だろ」

 

「「「・・・どうなってんだ(っスか)(だな?)」」」

 

どうも俺たちが見えている事が違う様だ。

何でだろう?そう思いふとタイタンが持っている千年パズルが眼に入る。

あれ・・・千年パズルってあんなに綺麗な面してたっけ?こう、もっとつなぎ目があって・・・そもそもあれって遊戯さんが持ってて遊戯さんとアテムさんの戦いの後地下に消えて行ったんじゃなかったっけ?

あぁ、そう言う事か。

 

「・・・」

 

「遊君どうしたんすか?」

 

「いや、あのオッサンのインチキの種が分かったんだ」

 

「えっ!?インチキ!!」

 

「なっ何を言っている!?」

 

「どういう事だ遊!?」

 

十代が俺に聞いてくる。

 

「つまりそいつの闇のデュエルはインチキだってことだな。多分コイツは、マジシャンか何かで俺たち全員に催眠術を掛けていたんだ。だから皆見えている事が違ったんだ」

 

「馬鹿な!私は、正真正銘闇のデュエリストだ!」

 

「なら、千年アイテムが何個あるか答えてみろ!」

 

おっ十代!いい質問だぜ。これで答えれなかったらアイツは、偽物だ。

 

「ぐぅう。な・・なぁ」

 

タイタンは、かなり悩みながら7と答えた。もうその姿で偽物って分かるけど。

 

「あってるんだな」

 

数字はね。けどもう態度がアウトだろ。

 

「ふっははっは、7だぁ!」

 

だからアウトだってオッサン。数字当てただけでそこまで喜ぶか。

 

「私は、この世に7つ存在する千年パズルの1つを所持する闇のデュエリストの一人だぁ!!」

 

そして墓穴を掘るか。

 

「ふっ、残念だったな」

 

「なぁに?」

 

そうだ十代!!言ってやれソイツに!!

 

「千年アイテムは7つある。だが千年パズルが7つある訳じゃない!」

 

「ぐぅうう」

 

「墓穴を掘ったなオッサン」

 

するとタイタンは、構えていたデュエルディスクを下げる。

 

「くっ、バレてしまっては仕方ない。依頼を途中で辞めるのは、気に喰わんがやもえん。これ以上デュエルを続ける理由もない。これで失礼する」

 

そう言うとタイタンは、千年パズルと言っていたものを地面に叩き付ける。するとそれは、小さな爆発を起こしそこから煙が立ち上る。

煙玉の様だ。

 

「クッソ!逃がすか!!」

 

「十代!」

 

逃げるタイタンを追いかけようとする十代に駆け寄る。するとフィールドの回りにあった蛇の顔の様なモノの口が光り出す。

何かヤバい感じがする・・・

そのまま俺と十代、タイタンの三人は黒い世界に閉じ込められた

 

「なんだぁ!これは!?」

 

「おい!お前!!又性懲りも無く!!」

 

「違う!?私ではない!!」

 

「十代!何か変なものが出てきたぞ!!」

 

俺の指差す方から黒いスライムの様な顔の付いた何かが俺たちの方へ向ってくる。

何あれ?

嫌な予感しかしない・・・どうしよう。

 

 

 




次話「闇のデュエル(後編)〜戦う力」


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