クズマとウィズがあの終わた世界から来るそうですよ?   作:そ?

3 / 15
星霊とduel だよ~

更新遅くなってすいません。

ちょっと量が多いですよ。

お気に入り登録者数二羽で16人です。

本作品を気に入って戴いてありがとうございます。

これからも頑張りますので宜しくお願いします。

今回は他アニメのネタが多いです。

疲れたよ~

午後6時から始めて11時かぁー

結構時間掛かりました。

では、どうぞ!!!!

 

~続き~

 

「な、なんであの短時間に〝フォレス・ガロ〟のリーダーと接触してしかも喧嘩を売る状況になったのですか!?」「しかもゲームの日取りは明日!?」「それも敵のテリトリー内で戦うなんて!」「準備している時間もお金もありません!」「一体どういう心算があってのことです!」聞いているのですか二人とも!!」

 

「「ムシャクシャしてやった。今は反省しています」」

 

「黙らっしゃい!!!どうしてウィズさん、とめ....か、カズマさん?いつの間に戻られたのデスカ!?」

 

「ついさっきだ。御陰様でこの世界の事は大体把握した。」

 

「そっ、そうでございますか。」

 

「カズマ君のお陰で無傷でキフトゲームする事が出来たし別に良いじゃない。」

 

「カズマさんが主犯ですか!このお馬鹿様!!!」

 

「.....この紅茶意外と旨いな」

異世界。あの世界とは違う味だがこの箱庭って世界の紅茶も美味である。

 

「く、黒うさぎも本気で怒りますよ!!!」

 

 

ウガァーっと激怒する黒ウサギを十六夜が止めに入る。

今までニヤニヤ笑っていたその表情を収めてはいるが、それでもまだ楽しそうな色を表情に浮べたまま。

 

「別にいいじゃねえか。見境なく選んで喧嘩売ったわけじゃないんだから許してやれよ」

 

「い、十六夜さんがそう言うなら良いですが。このゲームで得られるのは自己満足だけなんですよ?この〝契約書類《ギアスロール》〟を見てください」

 

差し出された羊皮紙、〝契約書類ギアスロール〟を受け取り書かれているないように目を通す。

そしてカズマが口を開いた。

 

「〝参加者プレイヤー〟が勝利した場合、〝主催者ホスト〟は参加者の言及する全ての罪を認め、箱庭の法の下で正しい裁きを受けた後、コミュニティを解散する。―――まあ、確かに自己満足だ。だがな、黒ウサギ」

 

ブワリ、と。

今までの気楽な雰囲気が、完全に一転する。

そして続きを十六夜が答える。

その表情には怒りと憎しみ、そして僅かな悲しみが混ざる。

 

「誰かを殺す……それも、子供を殺した。本当なら、俺がこの手で自ら裁きという名の劫火の鉄槌を下したいぐらいの野郎だ」

 

しかし周りの様子に気づいているのだろう、直ぐに表情も元に戻り禍々しいとさえ思える雰囲気は一瞬で消え去る。

 

「だが、それをお嬢様達がやるってんならとめない。何より時間短縮でとっとと裁いちまえば俺の限界が来ることはないだろ」

 

「まっ、そう言う事だ....すいません、コーヒー一つ追加....ウィズも飲むか?」

 

「わ、私ですか?えっと「お金は俺が出すよ」もぅバニルさんみたいな事しないでくださいよぉー」

 

「善処します。それで?いるの「戴きます」あいよ。コーヒー二つお願いします。」

 

「…えぇ、そうね。それに黒ウサギ、あの外道が私の行動範囲内にいるのが許せないの。ここで逃せば、いつかまた狙ってくるに決まっているものって話の途中に注文止めてくれるかしら?」

 

「ん?それは申し訳ないな。」

 

「僕もガルドを逃がしたくないと思っている。彼のような悪人は野放しにしておけない」

 

「ジン坊ちゃん……」

 

ジンも同調する姿勢を見せ、黒ウサギは諦めたように頷いた。

 

「はぁ~、わかりました。十六夜さんは」

 

「参加しない、これはお嬢様たちのゲームだ」

 

「当たり前よ。貴方なんて参加させないわ」

 

「カズマさんとウィズさんは?」

 

「そっちのコミュニティの事情だろ?俺関係ないし。」

 

「私は今回参加させて戴きま....いえ、遠慮しますから、そんなに睨まないでください飛鳥さ~ん」 

 

「もう良いです。好きにしてください。」

 

先程の言葉からして予想は出来ていたのだが、此処まできてしまえばどうにもならない。

完全に諦めた様子で、しかも丸1日振り回されているせいで疲弊した黒ウサギは言い返す気力も残っていない。

どうせ失うものは無いゲーム、もうどうにでもなれと呟いて肩を落とした。

椅子から腰を上げた黒ウサギはコホンと咳払いをして気を取り直し、全員に切り出した。

 

「そろそろ行きましょうか。本当は皆さんを歓迎する為に素敵なお店を予約して色々とセッティングしてたんですけども………不慮の事故続きでお流れとなってしまいました。また後日に歓迎を

 

「いいわよ、無理しなくて。私達のコミュニティってそれはもう崖っぷち何でしょう?」

 

驚いた黒ウサギはすかさずジンを見る。

彼の申し訳なさそうな顔を見れば、自分達の事情を知られたのだと直ぐに分かり、ウサ耳まで赤くした黒ウサギは恥ずかしそうに頭を下げた。

 

「も、申し訳ございません。皆さんを騙すのは気が引けたのですが……黒ウサギ達も必死だったのです」

 

「もういいわ。私は組織の水準なんてどうでもよかったもの。春日部さんはどう?」

 

「私も怒ってない。そもそもコミュニティがどうの、というのは別にどうでも………あ、けど」

 

思い出したように迷いながら呟く耀に、ジンはテーブルに身を乗り出して問う。

 

「どうぞ気兼ねなく聞いてください。僕らにできることなら最低限の用意はさせてもらいます」

 

「そ、そんな大それた物じゃないよ。ただ私は…………毎日三食お風呂付きの寝床があればいいかな、と思っただけだから」

 

「異世界だししょうが無いですよ」

 

耀の言葉に、ジンの表情が固まる。

この箱庭において水は貴重なものである。

水の確保が大変な土地でお風呂というのは、一種の贅沢品なのだ。

その苦労を察した耀は慌てて撤回しようとするが、それよりも前に十六夜が口を開く。

 

「安心しな、水源は確保してある。水樹とかいうので黒ウサギ曰く水路が復活させられるレベルのものらしいから風呂ぐらいはどうにかなるだろ」

 

一転して明るい表情に変わる。

ソレを見て飛鳥も安心したような表情を浮べた。

 

「よかった。今日は理不尽に湖に投げ出されたからお風呂には絶対入りたいとこだったわ」

 

「それには同意だ、あんな手荒い招待は二度と御免だぜ。一々面倒だ」

 

「塗れるのは勘弁して欲しいな」

 

「申し訳ありませんが黒うさぎさん。今回は皆さんに同意です。」

「あう……そ、それは黒ウサギの責任外のことですよ」

 

召喚された5人の責めるような視線に怖気づく黒ウサギ。

ジンもその隣で苦笑している。

 

「あはは………それじゃあ今日はコミュニティに帰る?」

 

「あ、ジン坊ちゃんは先にお帰りください。ギフトゲームが明日なら〝サウザンドアイズ〟に皆さんのギフト鑑定をお願いしないと、この水樹の事もありますし」

 

黒ウサギの言葉に4人は首をかしげて聞き返す。

 

「〝サウザンドアイズ〟?コミュニティの名前か?」

 

「Y...「〝サウザンドアイズ〟は特殊な〝瞳〟のギフトを持つ者たちの群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層全てに精通する超巨大商業コミュニティでこの近くに支店があるらしい」カズマさん?黒うさぎの台詞取らないでください。「だが断る!」このお馬鹿様!!!」

本日二回目。毎回クリティカルヒットとかあの世界じゃ結構チートだからな。魔神斬りとか...

 

「ギフト鑑定というのは?」

 

「もちろん、ギフトの秘めた力や起源などを鑑定する事です。自分の力の正しい形を把握していた方が引き出せる力はより大きくなります。皆さんも、自分の力の出所は気になるでしょう?」

 

同意を求める黒ウサギに複雑な表情で返す。

思うところはそれぞれあるのだろうが、十六夜なんかは特に複雑である。

なんせ本来ならば修羅神仏、悪魔、精霊、星などから与えられるものを問答無用で簒奪しているのだから。

それでも拒否する声はなく、5人と1匹は〝サウザンドアイズ〟に向かう。

道中、4人は興味深そうに街並みを眺めている。

日が暮れて月と街灯ランプに照らされている並木道を、飛鳥は不思議そうに眺めて呟く。

 

「桜の木……ではないわよね?花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けているはずないもの」

 

「いや、まだ真夏ってわけじゃないだろ?気合の入った桜が残っていてもおかしくないだろ」

 

「………?今は秋だったと思うけど」

 

「今は冬ですよね私たちの世界では」

 

「ん?あぁ、季節は冬だったな」

 

ん?と会話の噛み合わない5人は顔を見合わせて首をかしげると、黒ウサギが笑って説明をしてくれた。

 

「皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのデス。元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違う箇所があるはずですよ」

 

「へぇ?パラレルワールドってやつか?」

 

「近しいですね。正しくは...「立体並行世界論というものだろ?」また台詞取られた……今からこれの説明を始めますと1日2日では説明しきれないのでまたの機会に」

 

曖昧に濁して黒ウサギが振り返る。

どうやら店についたらしく、商店の旗には蒼い生地に互いが向かい合う2人の女神が記されている。

あれが〝サウザンドアイズ〟の旗なのだろう。

日が暮れて看板を下げる割烹着の女性店員に、黒ウサギは滑り込みでストップをかける。

 

「まっ」

 

「待ったなしですお客様。うちは時間外営業はやってません」

 

ストップをかけることはできなかった。

黒ウサギは悔しそうに店員を睨みつけるが、流石は超大手の商業コミュニティ。

押し入る客の拒み方にも隙が無い

 

「なんて商売っ気のない店なのかしら」

 

「ま、全くです!閉店時間の五分前に客を閉め出すなんて!」

 

「文句があるなら他所へどうぞ。あなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」

 

「出禁!?これだけで出禁とか御客様舐めすぎなのですよ!」

 

「なるほど、〝箱庭の貴族〟であるウサギの御客様を無下にするのは失礼ですね。中で入店許可を伺いますので、コミュニティの名前をよろしいですか?」

 

「…………う」

 

「これらなら入れるか?」

 

「こ、このコミュニティは...!!!」

驚いた定員にニヤリ、と。

浮べた笑みは今までのどれとも違う。作りの笑み。

思わず女性店員が一歩引いた瞬間――――

 

「いいぃぃぃぃやほおぉぉぉぉぉ!!久しぶりだ黒ウサギイィィィィィ!!」

 

黒ウサギは店内から爆走してくる着物姿の真っ白い髪の少女に抱き(もしくはフライングボディーアタック)つかれ、少女と共にクルクルと空中四回転半ひねりして街道の向こうにある浅い水路まで吹き飛んだ。

 

「きゃああーーーー………!」

 

ボチャン。

十六夜たちは目を丸くし、店員は痛そうな頭を抱えていた。

 

「……大丈夫ですか、定員さん?」

っとカズマが声を掛ける。

 

「い、いえ。問題ありません///」

周りの視線が痛い。特にウィズ。

こりゃ、後で何かあるなぁ~

 

「し、白夜叉様!?どうしてあなたがこんな下層に!?」

 

「そろそろ黒ウサギが来る予感がしておったからに決まっておるだろうに!フフ、フホホフホホ!やっぱりウサギは触り心地が違うのう!ほれ、ここが良いかここが良いか!」

 

スリスリスリスリスリ。

やってることは完全なる変態エロ親父である。

 

「白夜叉様!ちょ、ちょっと離れてください!」

 

白夜叉を無理矢理引き剥がし、頭を掴んで店に向かって投げつける。

そしてくるくると回転しながら白夜叉はカズマの方へ飛んでくるので慌てて抱きとめる。

 

「うおっ」

 

 

「ん?大丈夫ですかお嬢さん?」

 

「う、うむ…」

 

一連の流れに呆気にとられていた飛鳥は、思い出したように白夜叉に話しかける。

 

「貴方はこの店の人?」

 

「おお、そうだとも。この〝サウザンドアイズ〟の幹部隊で白夜叉様だよご令嬢。仕事の依頼ならおんしの年齢のわりに発育がいい胸をワンタッチ生揉みで引き受けるぞ」

 

「オーナー、それでは売り上げが伸びません。ボスが怒ります」

 

そんな会話の間に、濡れた服やミニスカートを絞りながら水路からあがってきた黒ウサギは複雑そうに呟いた。

 

「うう………まさか私まで濡れるなんて」

 

「因果応報………かな?」

 

『お嬢の言うとおりや』

 

悲しげに服を絞る黒ウサギに対し、ようやく聞こえた声にフッと笑みを浮べる十六夜。

なるべく耀の傍にいたのが功をそうしたのか、猫の声をようやく習得できたらしい。

 

「ウィズ、乾かせる事はできるか?」

 

「ふふ、お安い御用ですよ。少し動かないでくださいね。」  

 

「ふふん。、お前達が黒ウサギの新しい同士か。異世界の人間が私の元まで来たということは………遂に黒ウサギが私のペットに!」

 

「なりません!どういう起承転結があったんですか!」

 

ウサ耳を逆立てて怒る黒ウサギ。

何処まで本気なのかわからない白夜叉は笑って店に招く。

 

「まあいい、話があるなら店内で聞こう」

 

白夜叉のおかげで店に入れることになったので遠慮せずに中に入る。

その途中、カズマが店に入る前に女性店員に声をかける。

 

「ねぇ、また来た時は宜しく頼むよ」

 

「えっ、あっ、はい///」

 

たったそれだけ言って店の中に入っていった。

それを見ていた女性店員は、頬を紅潮させた後、再び仕事を始めた。

 

 

「生憎と店は閉めてしまったのでな。私の私室で勘弁してくれ」

 

案内された和風の中庭を進み、縁側で足を止める。

障子を開けて招かれた場所は香のような物が焚かれており、風と共に5人の鼻をくすぐる。

 

「へぇ……良い趣味してるな」

 

「む、わかるのか?」

 

「詳しくは無いし、この世界特有のものの可能性もあるからわからんが。俺の勘がただしいならな」

 

ヤハハッ、笑いながら個室というにはやや広い部屋に入る。

上座に腰を下ろした白夜叉は大きく背伸びをしてカズマたちに向き直る。

 

 

「もう一度自己紹介しとこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている〝サウザンドアイズ〟幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな、コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやってる器の大きい美少女と認識しといてくれ」

 

「はいはい、お世話になってますよ、本当に」

 

投げやりな言葉で受け流す黒ウサギに、お世話になっているが同じぐらい苦労させられているのだろうということが良く分かる。

耀が小首をかしげ、白夜叉と黒ウサギに問いかける。

 

「その外門、って何?」

 

「箱庭の「箱庭の階層を示す外壁にある門ですよ、数字が若いほど都市の中心部に近く、同時に強大な力を持つ者たちがすんでる」ま、またですか!!!」

 

黒ウサギが描く上空から見た箱庭の図は、外門によって幾重もの階層にわかれている。

その図を見た3人は

 

「…………超巨大タマネギ?」

 

「いえ、超巨大バームクーヘンではないかしら?」

 

「バームクーヘンに一票」

 

「ふふ、うまいこと例える。その例えなら今いる七桁の外門はバームクーヘンの一番薄い皮の部分に当たるな。更に説明するな、東西南北4つの地区の区切りの東側にあたり、外門のすぐ外〝世界の果て〟と向かい合う場所になる。あそこにはコミュニティに所属こそしていないものの強力なギフトを持った者たちが棲んでおる。だが小僧、良く箱庭について知っているな。」

 

「この世界についての情報収集のおまけってとこだな。」

 

「あの蛇とかも、それに当たるのか?」

 

「そうですね…十六夜さんの話ではおそらく滝の主である蛇神様かと…」

 

十六夜と黒ウサギの言葉に白夜叉が反応する。

 

「む…蛇神?もしやアイツか……その小僧は勝負を挑んでいたのか?結果は?」

 

「面倒だから力比べにして吹っ飛ばした」

 

正確には、向けられた攻撃をだが。

あの程度の相手なら十六夜としてみれば本気になる必要もなく、自身に宿る〝奇跡〟――否、恩恵ギフトだけで十分だった。

 

「なんと!?よりにもよって力比べで倒したとな!?ではその童は神格持ちの神童か?そんな感じもするが……いや、それとはまた違うような……むむむ」

 

「へ?十六夜さんは神格もちなのですか?」

 

「知らん。つうか、そもそもその神格ってなんだ」

 

その神格とやらがあの蛇から感じた神気の正体かもしれないと思い問いかける。

 

「神格とは存在を種の最高ランクまで押し上げるギフトの1つ。

蛇に神格を与えれば巨躯の蛇神に。

人に神格を与えれば現人神や神童に。

神格を持つことで他のギフトも強化され、箱庭の上層を目指すコミュニティの多くは神格を手に入れることを第一目的としているそうだ。

それを聞いて納得する。

確かに自分は、〝人間〟という種において最高ランクに入る存在ってのが神格らしい」

 

しかし、別に神格とやらを与えられているわけではないのでおそらくその辺りで判断に困っているだろう。

 

「白夜叉様はその蛇神様とお知り合いだったのですか?」

 

「うむ。おそらくじゃが私が神格を与えた相手じゃろう。もう何百年も前の話しだがの」

 

「へぇ?じゃあオマエはあのヘビより強いのか?」

 

白夜叉の言葉に十六夜が物騒な色を浮かべ瞳を光らせる。

 

「ふふん、当然だ。私は東側の〝階層支配者フロアマスター〟だぞ。この東側四桁以下のコミュニティでは並ぶものがいない、最強の主催者ホストなのだからの」

 

その言葉に、3人が一斉に瞳を輝かせる。

 

「そう……ふふ、つまり。あなたのゲームをクリアできれば私達のコミュニティは東側で最強のコミュニティということになるのかしら?」

 

「無論、そうなるのう」

 

「なら…探す手間が省けた」

 

「あぁ、面白い。面白いぜ白夜叉…初っ端からこんな大物に会えるとはな」

 

剥き出しの闘争心を視線に込めて白夜叉を見る。

白夜叉はそれに気づいたように高らかと笑い声を上げた。

 

「抜け目ない童達だ。依頼しておきながら、私にギフトゲームで挑むと?」

 

「え?ちょっ、御三人様!?」

 

慌てる黒ウサギを右手で制す白者者。

 

「よいよ黒ウサギ、私も遊び相手には常に飢えている」

 

「あら、ノリがいいじゃない」

 

「ふふ、そうか――――しかし、ゲームの前に1つ確認しておくことがある」

 

「?」

 

白夜叉は着物の裾から〝サウザンドアイズ〟の旗印の紋が入ったカードを取り出し、壮絶な笑みで一言。

 

 

「おんしらが望むのは〝挑戦〟か――――もしくは〝決・闘・〟か?」

 

 

その一瞬で視覚が意味のないものに変わり、様々な情景が脳裏で回転を始める。

黄金色の穂波が揺れる草原、白い地平線を覗く陸、森林の湖畔。

世界中を回っていたときですら見たことの無いような光景が流転を繰り返し、足元から飲み込まれていく。

3人が投げ出されたのは白い雪原と凍る湖畔―――そして、水・平・に・太・陽・が・回・る・世・界・。

 

「……はっ……」

 

箱庭に招待されたときとはまるで違うその感覚。

しかし、十六夜の心に溢れかえったのは歓喜と昂揚感だけだった。

 

「今一度名乗り直し、問おうかの。私は〝白き夜の魔王〟―――太陽と白夜の星霊・白夜叉。おんしらが望むのは試練への〝挑戦〟か?それとも対等な〝決闘〟か?」

 

〝星霊〟とは、惑星級以上の星に存在する主精霊を指す。

妖精や鬼、悪魔などの概念の最上位であり、同時にギフトを〝与える側〟の存在。

そんな強大な相手を目の前にしてもやはり、十六夜が感じるのは心地良い昂揚感だった。

 

「水平に周る太陽と……あぁ、やっぱりな。太・陽・と夜・叉・、それがお前の本質であり正体。この世界はオマエを表現してるってことか?」

 

「如何にも。この白夜と湖畔と雪原。永遠に世界を薄明に照らす太陽こそ、私がもつゲーム盤の1つだ」

 

両手を広げる白夜叉に、十六夜とカズマは思考をめぐらせる。

〝白夜〟とはフィンランドやノルウェーなどの特定の経緯に位置する北欧諸国などで見られる太陽が沈まない現象の事。

 

「〝白夜〟の星霊」=「〝太陽〟の属性」ということになるのだろう。

そして〝夜叉〟とは水と大地の神霊を示すと同時に、悪神としての側面を持つ鬼神。

 

「これだけ莫大な土地が、ただのゲーム盤?」

 

「如何にも。して、おんしらの返答は?挑戦であるならであるならば、手慰み程度に遊んでやる。だがしかし〝決闘〟を望むのなら話は別。魔王として、命の誇りの限り闘おうではないか」

 

「…………っ」

 

 飛鳥と耀、そして自信家の十六夜でさえ白夜叉の問いかけに即答できず返事を躊躇った。

 しばしの静寂の後―――諦めたように笑う十六夜がゆっくりと挙手して返した。

 

「参った。やられたよ。降参だ、白夜叉」

 

「ふむ?それは決闘ではなく、試練を受けるという解釈でよいのかの?」

 

「ああ。今回は黙って試されてやるよ、魔王様」

 

「ほう?して、他の童達も同じか?」

 

「………ええ。私も、試されてあげてもいいわよ」

 

「右に同じ」

 

「わ、私も試練でお願いします。」

 

「そこの小僧はどうする?」

 

「どちらでも?天動説を司る白夜王殿?」

 

 

天動説(てんどうせつ)、または地球中心説(Geocentrism)とは、地球は宇宙の中心にあり静止しており、全ての天体が地球の周りを公転しているとする説で、コスモロジー(宇宙論)の1つの類型のこと。大別して、エウドクソスが考案してアリストテレスの哲学体系にとりこまれた同心天球仮説と、プトレマイオスの天動説の2種がある。単に天動説と言う場合、後発で最終的に体系を完成させたプトレマイオスの天動説のことを指すことが多い。現在では間違いとされる。

 

「なっ、まさか其処まで知っているとは何者だ?」

 

「ただの冒険者ですが」

 

「そ、そうか.....」

何を期待してるんだろう白夜王殿は?

 

「なら、小僧。この私と決闘をしないか?お主の実力が見たい。」

 

「別に構いませんよ?ですがあなたは原子を司る事は既に分かっていますよ。その状態で決闘しても宜しいのですか?」

 

「そんな心配はいらん。私の恩恵はそれだけじゃなあからのぉ」

 

(これで大体恩恵が把握出来た)

 

(私から情報を聞き出すとはなかなかの小僧。)

 

「準備はOKか小僧?」

魔王に相応しき威圧感。

それをかもし出す白夜叉の言葉に対し

 

「上等。何時でもどうぞ?」

こんな時こそ冷静でないと、このゲームは負ける

 

「……では、ギフトゲームを始めるとしようか」

 

パンパンと拍手を打つと現れた羊皮紙を手に取る

 

 

『ギフトゲーム -光と影-

 

・プレイヤー一覧

 ・白夜叉

 ・佐藤和真

 

・勝利条件

 ・相手を戦闘不能にした場合

 ・相手がリタイアした場合

 ・相手が死亡した場合

 

・敗北条件

 ・戦闘不能になった場合

 ・リタイアした場合

 ・死亡した場合

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します

                             〝サウザンドアイズ〟印』

 

 

羊皮紙を読み終わるとカズマは小さく頷き4人から距離をとって白夜叉に向き合う。

 

まず本気で当たれば間違い無く終わる。

だからどうした?

当たればいい話。

 

「攻撃しないのか?」

一応構えをしているカズマ。

カズマじたいは対術は意外と得意である。

まぁ、得意だからって通用はしないだろう。

普通ならの話だが......

 

「小僧に先手は譲ろう」

先手を譲る?これはチャンスだな

あの力を使わないで済むかも....

 

カズマは殺気を隠して白夜王に近づく。

自然な動作

自然な表情

自然な呼吸

これから決闘が起きるなんて誰も思わない。

勿論そのとうり。

最初から決闘などする気はさらさらない。

する事は一つ.....

 

         “暗殺”

 

カズマの技を一つ喰らった白夜王は全身が

麻痺した感覚に襲われ動けなくなる。

        “check”

「これはクラップスタナー。人間の意識には波長があり、並が山に違い程、刺激に対して敏感になる。相手の意識が最も敏感な山の瞬間、音波の最も強い山を与える。その一撃は当分麻痺して動けなくなる。これが俺自身の恩恵では無い力だよ。降参するか?」

 

その言葉を聞いて倒れる白夜王。

 

「わ、私はまだ負けておらん。決闘はまだ続いている。」

驚いた。動ける奴がいるか。

「でももう無理だろう。本来の姿なら可能があるとして今のお前じゃ勝てないよ。」

 

「そうじゃな。降参じゃ、少し休ませてく....」

眠ったか。起きれば麻痺も回復しているだろう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『ギフトゲーム名 “鷲獅子の手綱”

 

・プレイヤー一覧

 逆廻 十六夜

 久遠 飛鳥

 春日部 耀

 田老 大輔

 

・クリア条件 グリフォンの背に跨がり、湖畔を舞う。

・クリア方法 力・知恵・勇気の何れかでグリフォンに認められる。

 

・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。 “サウザンドアイズ”印』

 

 

 

十六夜達のギフトゲームはどうやら耀が参加するみたいだ

しかも彼女は.....

「え、えーと。初めまして、春日部耀です」

 

『!?』

 

しかし耀はとんでもないことを口にした

「私を貴方の背に乗せ、誇りを賭けて勝負をしませんか?」

 

『………何………!?』

 

「あの山脈から時計回りに大きく迂回して、湖畔に着いても私が背に乗っていたなら私の勝ち。それまでに振り落とされたら、貴方の勝ち。………どうかな?」

 

『ふむ。お前の述べる通り、娘一人振るい落とせないならば、私の名誉は失墜するだろう。だが娘、誇りの価値にお前は何を賭す?』

 

「命を賭けます」

 

その発言に驚いた飛鳥、虎太、黒ウサギは必死に止める

だがカズマは威圧感を出しながら言った

「耀、それはいくらなんでも無茶だ!」

 

「そ、そうです!!」

 

「か、春日部さん!?本気なの!?」

 

「下がれ、三人とも」

 

「此れは耀が決めたこと、俺達がとやかく言うことじゃない」

 

その言葉に飛鳥は黙る

しかし黒ウサギはまだ言いたそうだった

「そんな問題ではございません!!同士にこんな分の悪いゲームをさせるわけには……」

 

「大丈夫だよ」

 

「黒ウサギ、黒うさぎは春日部が信じられないのですか?」

 

「そ、そういうわけでは....」

 

「だったら....ねっ?」

ウィズの言葉に黒ウサギは渋々頷く

カズマはウィズの頭に手を置き撫でる

「やるじゃねぇか

 

「女性なら当たり前だよ....」

ウィズが不服そうに呟くとカズマは笑った

そんなやりとりをしていると耀が戻って来た

『小娘、貴様の勝利……』

 

「おい落ちてないか!?」

 

「問題は無い」

 

耀の体が翻り、空中で浮いた

まるでさっきのグリフォンの真似をしているかのように

『お、お嬢無事だったか!?』

 

「三毛猫……」

 

「やっぱり、お前のギフトって他の生物の特性を手に入れる類だったんだな」

 

「……違う。これは友達になった証」

 

「他の生物と友達....いいギフト」

耀の言葉にウィズは目を輝かせる

 

そうしてギフトゲームは幕を閉じた

白夜叉は思い出したように黒ウサギへ問いかける

「ところで黒ウサギ、結局今日は何の用で此処に来たのだ? ゲームの斡旋か?」

 

「そうでした! 今日はギフトの鑑定をお願いするために来たのですよ!」

 

「うぬっ、よりにもよってギフトの鑑定か。専門外どころか無関係も良いところなのだが。まあ、六人共素養は高いのは判る。だがそれだけではなんとも判断しかねるな。おんしらは自分のギフトをどの程度把握しておる?」

 

「企業秘密」

 

「右に同じ」

 

「以下同文」

 

「が続く」

 

「と思わない方がいい」

 

「仲がいいですね....黒うさぎは疲れました~」

 

「まあなんにせよだ、“主催者”として試練を乗り越えたおんしらには“恩恵”を与えねばならんのだ。四の五の言わずに受け取れ。これはまあ、少々贅沢な代物だがコミュニティ復興の前祝いとしてなら丁度良かろう」

白夜叉がパンパンと柏手を打つと、5人の眼前に光り輝く5枚のカードが現れた

カードにはそれぞれの名前とその身に宿るギフトが記されていた

 

コバルトブルーのカードには逆廻十六夜・ギフトネーム“正体不明コード・アンノウン”

 

 

ワインレッドのカードには久遠飛鳥・ギフトネーム“威光いこう”

 

 

パールエメラルドのカードには春日部耀・ギフトネーム“生命の目録ゲノム・ツリー” “ノーフォーマー”

 

 

ホワイトのカードには佐藤和真・ギフトネーム “約束の者” “冒険者カード” “???“

 

 

ブラックのカードにはウィズ・ギフトネーム “アークウィザード” ”ノーライフキング“ ”冒険者カード“ ”???“

 

 

 

「ギフトカード!」

 

「お中元?」

 

「お歳暮?」

 

「お年玉?」

 

「食券?」

 

「商品券?」

 

「皆さん仲良しですね!? 」

それに黒ウサギは突っ込む

「しなくていいです!!!!このギフトカードは顕現しているギフトを収納出来る超高価な代物なんですよ! 耀さんの生命の目録も収納出来て、好きなときに顕現させる事が出来る物なのですよ!」

 

「つまり素敵アイテムって事でオッケーか?」

 

「だから何で適当に聞き流すんですか! あーそうです素敵アイテムなんです!」

黒ウサギは必死にギフトカードの有用性を説くが、面倒くさそうに聞き流す十六夜達にめんどくさくなって匙を投げた。

「へえ……なら水樹ってやつも収納出来るのか」

 

「勿論だとも。」

 

白夜叉にそう言われ十六夜はギフトカードを水樹にかざす

水樹は光の粒子に姿を変えてカードに吸い込まれていった。

「おお、面白いなこれ。なあ、水もこのまま出せるのか?」

 

「出せるとも。試しに出してみれば良かろう」

 

「だ、駄目です! そんな無駄遣いせずにコミュニティの為に使ってください!」

 

「くくっ、相変わらず黒うさぎは厳しいのぅ。それの正式名称を“ラプラスの紙片”と言う、まあいわば全知の一端だ。そこに刻まれたギフトネームを見れば鑑定こそ出来ないものの、おおよそのギフトの正体も判るだろう」

 

「へえ? じゃあ俺のはレアケースって事だ」

 

「何?」

白夜叉は十六夜が手に持つギフトカードを覗き込む

其処には隼人の測定不能と同じ様なギフトネームが書かれていた

「“正体不明”だと?…………いや、そんな馬鹿な。全知の一端であるラプラスの紙片がエラーを起こすなど」

 

「何にせよだ、俺のは鑑定出来なかったって事だろ。まあ、俺にとってはこの方がありがたいさ。おいカズマとウィズのはどんなのだ?」

 

「「えっと~」」

カズマとウィズはそう言いながら十六夜に自分のギフトカードを見せた

飛鳥と耀のギフトカードを見ていた

 

「約束の者と冒険者カード。アークウィザードにノーライフキングそれと冒険者カード。」

 

「ほぅ、そこの奴はリッチーだったか」

 

「うぅ~」

 

「リッチーについては余り触れないでやってくれ。」

この世界じゃ気にしてる見たいだしな

 

「じゃぁ、カズマの約束の者ってのは?」

十六夜からの質問だな。

 

「えっとだなぁ~ーーーーー」

この話は番外編にて

 

「最後に私からじゃが、この冒険者カードっとのは?」

 

「そのままだとも。相手を倒したりすると経験値が貯まったりしてスキルを覚えられる。言わばゲームみたいな感じだな」

 

「その“げーむ”って何かしら?」

 

「黒うさぎも気になります!」

 

「それは後で説明する。まぁ、3人分かったなら良いがな」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「今日はありがとう。また遊んでくれると嬉しい」

 

「あら、駄目よ春日部さん。次に挑戦するときは対等な条件で挑むのだから」

 

「だな、吐いた唾を飲み込むなんて格好つかねえからな。次に挑む時は渾身の大舞台で、だ」

 

「そうですね♪」

 

帰りの挨拶の筈なのに抜かりなく挑戦状を叩きつける十六夜達に白夜叉は愉快愉快と笑い飛ばす

「その時を楽しみにしておこうかの…………ところでだ、おんしらは自分達のコミュニティの状況を理解しておるのか?」

 

「名前と旗の事なら聞いてるぞ」

 

「そうか。ならば全て承知の上で黒ウサギのコミュニティに加入するのだな?」

 

「そうよ。打倒魔王なんて格好良いじゃない」

 

「格好いい、か。そんなおんしらに忠告しておこう。おんしらが考える以上に魔王というのは危険な存在なのだ。このままだと娘二人は確実に命を落とすぞ」

 

「…………忠告ありがとう。肝に銘じておくわ、次は貴女の本気のゲームに挑むから覚悟しておきなさい」

 

「ふふ、望む所だ。私は三三四五外門に本拠を構えておる。何時でも遊びに来るが良い。…………ただしチップに黒ウサギかウィズを懸けてもらうがな」

 

「嫌です!」

 

「遠慮させて戴きます。」

 

「まあ、そうつれない事を言わんでも良かろうに。三食首輪付きの個室も用意するぞ?」

 

「明らかにペット扱いではないですか!」

 

「あはははは.....」

 

「そう言えば小僧はどこのコミュニティに所属している?どこのメンバーだ?下層か?中層か?」

 

「まず、俺はメンバーじゃなくてリーダーだよ。

二つ目、下層でもなく中層でもなく上層だよ。

コミュニティの名前はユグドラシルって所だよ!」

 

「な、なんじゃと」

 

「それじゃ、ウィズ行ぞ。黒うさぎ明日はギフトゲーム覗きに行くから」

 

「わ、分かりました。ですが今日は泊まって行きませんか?」

 

「じゃぁそうするか。夜には戻るよ。」

 

「早くしろ置いていくぞ~」

メンバーに合ったりしないとな。

挨拶とかだろうな。

 

「待ってくださいよ~」

 

「それじゃ夜ノーネームにお邪魔します。 転移!!」

 

そして俺たちはサウンドアイズを後にした。

 

 

 

 

因みに他のスキルとかは多いので

冒険者カードでまとめました。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。