クズマとウィズがあの終わた世界から来るそうですよ? 作:そ?
~続き~
「彼の戦歴は事実上、不戦敗も同じ。明かさずにいた強力なギフトを持っていても不思議ではありません。耀さんとウィズさんはガルドを見つけても警戒は怠らないでください」
「勿論です。」
「……………駄目ねヒントらしいヒントは見当たらないし、武器らしい武器も見つからないわ」
「となると、ガルドの近くにある線が有力ですね。………」
「もう見えてる」
耀は木を飛び降りて答え続ける
「本拠の中にいる。陰が見えただけだけど、目で確認した」
そうこうしながら歩みを進めると、館らしきものが見えてきた
何故らしきものなのかというと、ここも至るところが木々に押し潰され、締め上げられていた
「ガルドは二階に居た。入っても大丈夫」
いつも魔法が使えるように戦闘準備に入る
「この奇妙な森の舞台は……………本当に彼が作ったものなの?」
「……………分かりません。″主催者″側の人間はガルドだけに縛られていますが、舞台を作るのは代理を頼めますから」
飛鳥が質問した
「代理を頼むにしても、罠の一つもなかったわよ?」
「そうですね」
「でも、本拠を破壊する必要なんてない」
「二階に上がるけど、ジン君。貴方はここで待ってなさい」
「ど、どうしてですか?僕だってギフトを持ってます。足手まといには」
飛鳥はジンの言葉を遮る
「そうじゃないわ。上で何が起こるか分からないからよ。だから二手に分かれて、私達はゲームクリアのヒントを探してくる。貴方にはこの退路を守ってほしいの」
飛鳥にそういわれると、ジンはしぶしぶ階下で待つことにしたようだ
飛鳥と耀、私は静かに階段を登っていった。しかし、私は虎の聴覚なら聞こえていると悟り、階段を堂々と音を出しながら歩く
「ウィズ。そんなに音を立てたら」
耀は遮るように言った
「いや。ガルドには気づかれていますよ」
そう言うと、私は階段を登りきると、二人が来るのを待ってから扉の前に立つ
二人は扉の両側にいるが私は堂々と扉の前に仁王立ちする
そして扉を開けた。
「グッ。ギ………………ーーーー………GEEEEEYAAAAA!!」
人の言葉を失った元ガルドが立っていた
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ほんの少し遡る。
「ジン坊っちゃん……」
「そんなに心配なら傍に行けよ。審判ならそんくらい出来んだろ」
掌を胸の前に寄せ心配を露に森の奥を見つめる黒ウサギ。そんな彼女を見かねて十六夜は鬱陶しそうに言った。が、返事は首を横に振る形で返される。
「黒ウサギのウサ耳でゲームの状況は把握出来ていますし、元より取り決めで参加者以外の侵入は禁止されてます」
「そうかい。なら少しは普通に構えてろ。見てるだけで鬱陶しい」
「うぅ……心配するなという方が無理な話ですよ。朝からジン坊っちゃんのあの様な顔を見てしまっては……」
思い出すのは今朝の事。絶対に勝ってほしいという強い思いを抱いていた黒ウサギは、心ここに在らずだったジンを見て慌てて駆け寄った。目に見えておかしかったのだ。見間違えようはなく、声を掛けてみればその反応も様子にもとったものであった。しかし、彼女が何かあったのかと尋ねてもジンはお茶を濁すだけだったのだ。十六夜の『考えてみろ』の一言は、思いの外彼に影響を与えてしまったのである。
当事者である十六夜から二の句はない。その変わりに耀が黒ウサギに諭すよう声を掛ける。
「ジンなら大丈夫だろ。耀、飛鳥それにウィズも居る心配するな。」
「そ、そうですよ。きっと大丈夫です。飛鳥さんもウィズさんも様子には気付いてますし、今頃悩み相談でもしてるかもしれません。」
――――森の奥から猛獣の嘶きが聞こえてきたのは、それから少し経ってからの事である。
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『――――G、Rruuuu……!!』
毛に覆われた巨躯。力強く踏み締められた四肢。その双眸には紅い眼光が怪しく宿り、噛み締められる獰猛な牙の奥からは怒り、恨み辛みといった感情の唸りが漏れる。
そんな敵意を剥き出しにする相手に、飛鳥はあくまでも平静で、嘲るような笑みを浮かべて優雅に一礼する。
「本日はお日柄も悪く、絶好の化物狩りハンティング日和。そうは、思わないかしら……堕ちた猛獣ガルドさん?」
『GE……GEYAAAAAAaaaaaa!!』
――――そこにいたのは最早昨日までのガルドではない。野生の身に還り、魔性を宿して言葉すらも失い、本能のままに獲物を睨む……哀れな一頭の虎だった。
屋敷はおろか森の外にまで轟いただろう咆哮と同時に、ガルドの四肢が床を蹴る。目標は当然、入口に悠然と佇む飛鳥だ。しかし彼女はガルドの直進的に過ぎる突進を壁側へ軽くステップを踏む事で回避する。
その際、視線は一瞬ガルドが居座っていた場所の奥。そこの壁に掛けられた白銀の西洋剣に向いていた。
「(ふぅん……まず間違いなくアレが指定武具ですね。なら.... よっと」
瞬間移動、空間跳躍。転移のオリジナルアレンジ魔法である。
思考の最中、すかさず身を翻し追撃を加えてくるガルドを持ち前のギフトで対処するウィズ。本来、ガルドは〝契約〟の力に守られている為彼女のギフトで操る事は出来ない。故に、そのギフトはガルドにでは無く自分へ。そしてそのまま、剣の方へと空間跳躍した。
「っ、ふぅ。この魔法はまだ慣れない時はするものじゃないですね」
反省反省と息を吐きつつ、ウィズは壁の剣を手に取る。試しに振ってみれば、思っていたより重みはなく、白銀が滑らかな軌道を描いて空を裂いた。その扱いやすそうな手応えに思わず笑みが溢れる。
ガルドへと振り返る。先程までとは異なり、彼はウィズへと容易には飛び掛ってこない。彼女の手に恐怖させる一振りが握られているからだ。
「これでどうかしら?ガルドさん。」
「ウィズさん! 大丈夫ですか!?」
ウィズが挑発をした丁度その時、ガルドの咆哮を聞き慌てて駆けつけてきたジンが姿を見せる。それにガルドは反射的に振り返り、目の前の危険から逃れる口実を得たかのように牙をジンへと仕向けた。
『GEYAAAAAAaaaa!!』
急すぎる事態にジンの身体は即座に反応できていない。彼は眼前に迫るガルドに一瞬、死を覚悟した。
……が、しかし。
『GI……ッ!?』
「……え?」
「『こちらへ来なさい』ジン君。まったく……余所見だなんて良い度胸ねェ?」
猛獣の牙がジンへ届くことはなかった。
ジンは飛鳥の〝威光〟を受け彼女の隣に駆け寄る。その途中、背後で何かが床に叩きつけられたような音が聞こえた。
我に返ったジンが振り返ると、そこにはさっきと変わらぬ位置にガルドがいた。ますます状況が理解出来ない。僅か数秒ともない間に、嗤う彼女は一体どのような技を繰り出したというのか。
「まったく、少しヒヤッとしたじゃない。あとちょっと部屋の中に入ってたら貴方、今頃アレの餌になってたわよ?」
「す、すみません。上から急に叫び声が聞こえてきたので……」
「いいわ、心配して駆けつけてくれたんでしょうし別に責めてるわけじゃない。
────それよりも、ウィズさん、何か手伝えるかしら?」
「最後は飛鳥さんに譲りますよ。」
「ええ、分かったわ。役者も揃ったことだし、王道のフィナーレといきましょうか。魔を討つのはいつだって人間、って……この世界ではどうなのかしらね?」
『ッ!?』
場にそぐわない的外れな疑問を飛鳥が呟く────その瞬間だった。
ガルドの視界から忽然と消える飛鳥とジンの姿。即座に部屋中を見回すがどこにも姿を捉える事は出来ない。理由は簡単。空間跳躍魔法である。
『GIッ……!!? GAaッ……aa…………』
「残念」
頭部に感じる異物感。休息に身体から力が抜けていく感覚────所謂死の感覚に、ガルドの最期の叫びは空しく萎れていく
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「今より、“フォレス・ガロ”に奪われた誇りをジン=ラッセルが返還する!代表者は前へ!」
十六夜、カズマ、ジンと共に、“フォレス・ガロ”の傘下になっていたコミュニティに旗を返そうとしていた。
その後、十六夜は“ジン=ラッセル率いるノーネーム”が“打倒魔王”を掲げてるコミュニティであることを印象付けるように宣言し、ジンを前に出す。
「お膳立てはしたぜ。後は、お前自身の言葉が必要だ」
「fightジン❗」
十六夜はジンに耳打ちする。
カズマは応援のメッセージを
ジンは覚悟を決めた瞳と熱意で、全員を見る。
「ジン=ラッセルです!今日を境に聞くことが多くなるでしょうが宜しくお願いします!」
その言葉に、熱気と興奮に歓声を上げた。