Fate/Infinite Stratos   作:ぬっく~

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第19話

「……………」

 

荒野に一人一夏は立っていた。

無数に刺さる剣。一夏にはそれが墓標に見える。

 

「くっ……」

 

突風に煽られ、一夏は目を瞑る。

再び目を開けるとそこは荒野ではなく、一夏がいた日本の風景だった。

 

「ここって……」

 

一夏はその場所を知っていた。

電車の高架下のラーメン屋台。一夏にとっては思いでのある店。

何故そんなとこにいるのは分からなかった。

 

「あははっ。私をラーメン屋台に誘ったのは君が初めてよ」

 

また、後頭部にモザイクがかかったように見えないIS学園の制服を着た女性と……IS学園の制服を着た()がいたのだ。

それには一夏も驚きを隠せなかった。

 

「これって……アーチャーの記憶だよな……」

 

前にアーチャーに聞かされたことがあった。

サーヴァントと契約すると、その人の過去を見ることがあると。

なら、何故そこに俺がいる。あのラーメン屋台を知っている人なんて限られている。俺がいつ、アーチャーをあのラーメン屋台に連れて行ったのか。全く覚えがなかったのだ。

 

「うっ……」

 

再び、突風に煽られる。

一夏は日の光に当てられて、起き上がった。

 

「俺は……前に、アーチャーに出会っているのか……?」

 

深まる疑問。

結局、その疑問を解消することは出来なかった。

 

 

    ◇

 

 

その日は特に大きな事件もなく、一日が終わった。

シャルルの件は学年別トーナメントが終わるまで内緒にすることになり、今はシャルル(男)でいる。

一夏はライダーの情報を楯無に報告しようと思っていたが。

 

「ねえ、ちょっと聞いた!?」

 

なにやら外が騒がしく、一夏たちは耳を傾ける。

 

「今、第三アリーナで代表候補生三人が模擬戦してるって!!」

 

その時、一夏は嫌な予感がした。

この学園に代表候補生はシャルルを含めて七人いる。

その内、二人は先輩であり、今戦っているといったら、鈴とセシリア、ラウラしかいなかったのだ。

一夏は慌てて、第三アリーナに向かう。

 

 

    ◇

 

 

一夏が第三アリーナに着いた頃には一夏の嫌な予感通りになっていた。

ラウラとセシリア、鈴が模擬戦をしていたのだ。しかし、二対一の状況でラウラが圧倒していたのだ。

そして、二人を弄ぶように徹底的に痛めつける。

 

「来い!! 白式!!」

 

一夏は怒りに身を任して、遮断シールドを破る。

 

「その手を離せえええ!!」

 

一夏の零落白夜のエネルギー刃が届くその寸前で、止まる。

まるで見えない腕に掴まれたかのように、身体の言うことを聞かない。

 

「なっ……」

 

「感情的で直線的……絵に描いたような愚図だな」

 

方の大型カノンが接続部から回転し、一夏へと砲口を向ける。

 

「この私とシュヴァルツェア・レーゲンの前では、有象無象の一つでしかない―――消えろ」

 

打ち出される瞬間、シュヴァルツェア・レーゲンに警告音が鳴り、ラウラは一夏の拘束を解き回避する。

ラウラが回避した瞬間、空から真紅の矢の雨が降り注ぐ。

 

「何者だ!」

 

ラウラが叫ぶが、その者は返事の一つも返さない。紅い外装に漆黒の弓を持った少女がアリーナの天井にいる。

一夏にはそれが誰なのか分かっていた。

 

「(アーチャー……)鈴! セシリア!! 大丈夫か!?」

 

ラウラの注意がアーチャーに向いている内に一夏は鈴とセシリアの元に駆け寄る。

 

「う……一夏……」

 

「無様なところを……お見せしましたわね……」

 

二人は何とか生きており、一夏は安心する。

 

「ふん。私の邪魔をすると言うことはどう言うことなのかわかっているな?」

 

ラウラは大型カノンをアーチャーに向けるが、アーチャーは既にそこにはおらず、気付いた時には既に遅かった。

 

「なっ!?」

 

アーチャーは既にラウラの懐におり、大型カノンの接続部に黒の剣を突き刺す。

 

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

アーチャーのその一言で剣は爆発を起こし、大型カノンを破壊する。

 

「この女狐がぁ!!」

 

ラウラはプラズマ手刀を展開し、アーチャーに振る。

しかし、アーチャーはそれをぎりぎりの領域で回避し、ラウラの腹部に一太刀入れた。

だが、ISの絶対防御でそれは軽減され、すぐに次の攻撃が迫ってくる。

 

「ちょこまかとっ!!」

 

ラウラの攻撃は一度も入ることなく、アーチャーはシュヴァルツェア・レーゲンのSEを削っていく。

ましてや、アーチャーはISなど使わず、ただの剣でISを相手しているのだ。

 

「―――I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている)

 

アーチャーはラウラの攻撃に合わせて、アーチャーは一本の剣を投影する。

その剣はラウラを動揺させるのには十分な物だった。

 

「な、なぜ……貴様がそれを持っている……」

 

アーチャーが持っている剣は、かつてある者を世界の王座へと導いた剣だった。

織斑千冬のIS、暮桜の唯一の武装……《雪片》だったのだ。

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