Fate/Infinite Stratos   作:ぬっく~

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第21話

誰もが困惑している中、アーチャーは何かを唱え始めた。

 

I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている)

 

Steel is my body, and fire is my blood.(血潮は鉄で、心は硝子)

 

I have created over a thousand blades.(幾たびの戦場を越えて不敗)

 

Unknown to Death.(ただの一度も敗走はなく)

 

Nor known to Life.(ただの一度も理解されない)

 

Have withstood pain to create many weapons.(彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う)

 

Yet, those hands will never hold anything.(故に、その生涯に意味はなく)

 

So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.(その体は、きっと剣で出来ていた)

 

アーチャーから放たれた波動がアリーナ全体に衝撃を与えた。

 

「固有結界!?」

 

楯無、アルトリア、一夏、千冬はアーチャーが作り出した固有結界の中にいた。

無限に広がる荒野、無数に刺さる剣、夕日の空と歯車。

一夏はその風景を知っていた。

 

「なんで……更識先輩が……」

 

楯無と同様に困惑していた一夏にアーチャーは答える。

 

「理由は簡単よ。私は世界と契約したからよ」

 

それを聞いた楯無はぴくりと顔が揺れた。

 

「世界と契約した……だと?」

 

千冬もアーチャーの言っている意味が分からなかった。

 

「そう。現在、この日本でとあるゲームが開催されているわ」

 

アーチャーは自身が何故、二人いるかについて話し出す。

 

「聖杯戦争。七人のマスターと七騎のサーヴァントによるゲーム。そして、呼び出されるサーヴァントは過去、現代、未来の英雄の素質を持つ者が選ばれる。さらに、このゲームの勝利条件は一人のマスターとサーヴァントになるまで戦い続ける。最後の一人になった時、その者は願いを一つだけ叶えることができる。これが、聖杯戦争」

 

衝撃的な真実に誰もが声が出なかった。

 

「貴公は聖杯に何を願うのだ。そこまでして、願いたい願いとは……」

 

アルトリアは一つの疑問を覚えたのだ。

魔術師である楯無がなぜ、世界と契約していることに。

 

「あの時間を取り戻すためよ」

 

「あの時間……?」

 

アーチャーは一夏の後ろに立つ。

 

「私が唯一愛した彼との時間をもう一度、取り戻すためよ」

 

それは、その場にいた全員が驚く答えだった。

 

「あなたに一体……何があったのよ」

 

「戦争よ……それも過去最悪の戦争。第三次世界大戦が起きたのよ……ISとISによる殺し合いが」

 

アーチャーはあの日の出来事を騙り出した。

 

「ISの開発者、篠ノ之 束と亡国機業が火だねを起こし、世界は戦火に包まれたわ。同時に世界で織斑一夏の取り合いが起きたわ」

 

一夏は現在、国籍を剥奪されている。そのため、戦争を切っ掛けに世界は彼を手に入れようとしたのだ。

 

「もちろん、私のところにもそれは来たわ。だけど、私は拒否して彼と逃げる選択肢を選び……殺してしまったわ」

 

あの日のことはアーチャーにとっては忘れる事の出来ない記憶。

やっと手に入れた……恋を失ったあの日を。

 

「だから、今度こそは―――絶対にあの手を離さない。そして、絶対に間違えない。聖杯を手に入れて、もう一度やり直す。例え、それが私自身が相手でも」

 

アーチャーの叫びに誰も口が開けなかった。

知らざる未来の結末に、誰も言えなかったのだ。

 

「さて、これが私の全てよ」

 

そう言って荒野は解除され、元いたアリーナに変わっていた。

アーチャーはそれと同時に姿を眩ます。

千冬は詳しい状況を後で楯無から聞くこととして、以降の模擬戦を禁止を宣言して、解散になった。

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