Fate/Infinite Stratos   作:ぬっく~

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アーチャー「はーい、またも一名様ごあんなーい! よしどいてご主人様、そいつ殺せません!」

楯無「さすが一級フラグ建築士。そろそろ死んでみたら?」

虚「私は感情抑制制御装置・フラグブレーカーの製作を提案します。どうぞ、企画書です」



第31話

『キアアアアアアーーー!!』

 

獣のような咆哮を発し、福音は一夏たちへと飛びかかる。

 

「天の鎖!!」

 

アーチャーは天の鎖を投影し福音を縛るが、勢いは止まることは無かった。

 

「神属性がないから、やっぱり無理か」

 

天の鎖は神属性を持った者には特に有効であり、神属性のない福音などには唯の鎖でしかなかったのだ。

そして、福音の頭部から、まるで蝶がサナギから孵るかのようにエネルギーの翼が生える。

 

「!! 我が旗よ、我が同胞を守りたまえ! 我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)!」

 

福音の異常なエネルギーの収束に気付いた一夏は白い旗を投影すると、その真名を開放した。

そして、福音の胸部、腹部、背部から、装甲がまるで卵の殻のようにひび割れ、小型のエネルギーの翼が生えてくる。それによるエネルギー弾の迎撃が降り注いでくる。

 

「ッ!!」

 

強烈な衝撃が降り注ぐが、専用機持ちは誰一人と負傷者はいなかった。

一夏が投影した結界宝具のおかげだ。

 

「一夏くん!?」

 

「あぁ……大丈夫だ。少しばかりシールドエネルギーを持っていかれた程度だ」

 

実際は一夏の言っている事は嘘だった。神造兵装である『我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)』の投影は思いのほか重く、精々あと2回が限界だった。

 

「行くぞ!!」

 

福音の一斉射撃を避けながら、シャルロットとセシリアは射撃を続ける。

収束砲に入れば鈴の一撃でそれが放たれる前に斜線を逸らす。

 

「一夏!!」

 

ラウラ、シャルロットが福音の行動を一時的に封じ、一夏とアーチャーは一本の剣を投影した。

一夏とアーチャーは残されたシールドエネルギーでその真名を解放する。

 

「「約束された(エクス)」」

 

一夏とアーチャーは残りのシールドエネルギーを全てこの一撃に込め、

 

「「勝利の剣(カリバー)ーーー!!」」

 

解き放った。

 

「「おおおおおおっ!!」」

 

一夏とアーチャーは約束された勝利の剣(エクスカリバー)特有の手応えを感じながら、福音のシールドエネルギーを削る。

黄金の斬撃は福音ごと岸へと追い込む。

岸に到達と同時に黄金の柱がそびえ立つ。

しかし、それでも福音はまだ立ち上がるが、一本のエネルギー刃が福音の喉笛に食い込む。

 

「これで、お終いよ……福音」

 

アーチャーの雪片の一撃が銀色のISに止めを刺す。

アーマーを失い、スーツだけの状態になった操縦者がそこに残り、アーチャーは空を見る。

 

「終わったな」

 

「うん……そうだね」

 

あれほどまでの青さを誇った空はなく、すでに夕闇の朱色に世界は優しく包まれていた。

 

 

    ◇

 

 

「作戦終了―――と言いたいところだが……お前たちは独自行動により重大な違反を犯した。帰ったら反省文の提出と懲罰用のトレーニングを用意してやるから、そのつもりでいるように」

 

「はい……」

 

戦士たちの帰還は、それはそれは冷たいものだった。

腕組みで待っていた千冬に一夏たちはきつく言われ、勝利の感触さえおぼろげだ。

 

「お、織斑先生。そのあたりで……」

 

怒り心頭の千冬に対して、真耶はおろおろわたわたとしている。

 

「……しかしまあ。よくやった……全員、よく無事に帰ってきたな」

 

なんだか先程とは違って、照れくさそうに千冬はそう呟いた。

 

「さあ皆さん。怪我の具合を診察しますよ! 織斑くんはあとで見ますからね」

 

真耶は一夏を残して、箒たちを連れて旅館へと行ってしまった。

一夏はふと空を眺める。

 

 

    ◇

 

 

「この辺りだったはずだが……」

 

ライダーはマスターたちが旅館に戻って来てから、おかしな視線を感じていた。

視線の先は山からであり、ライダーは単独行動でその視線を感じた場所まで来ていた。しかし、そこには誰もおらず。

 

「気のせいだったか……」

 

ライダーは何もなかったようにその場から離れようとした瞬間、後ろから何者かに刺される。

 

破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)

 

電撃的衝撃を受けたライダーはその場に膝を着くが、すぐさまそいつから距離を取る。

 

「クッ!?」

 

ライダーはすぐさま霊体化を実行するが、出来なかった。

 

「!? 何故出来ない!?」

 

ライダーの行動を面白がるように笑う一人の女性。

 

石兵八陣(かえらずのじん)って、結構便利ね。じゃあね。メデューサ」

 

ライダーの真名を口にした女性は黒い旗と剣をライダーに向け。

 

「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮!  吼え立てよ、我が憤怒(ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)!」

 

煉獄の炎がライダーを襲い、そして、地中からいくつもの槍がライダーを串刺しにした。

火柱が立ち、ライダーの姿はそこにはなく、完全に焼き払われる。

 

「あぁ……素晴らしい力だわ」

 

女性は手首に付けられたブレスレットを眺め、再び一夏たちのいる旅館を見る。

 

「本当の聖杯戦争を始めましょうか」

 

そう言い残して、その場を去った。

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