この度、ザルバさんの「IS インフィニット・ストラトス 英霊を従える者」とコラボしました。
非難罵倒とうは絶対にお止めください。
「ん……」
一夏が目を覚ますとそこはIS学園の屋上であった。一夏はあくびを掻く。
「ふぁ~。よく寝た。あれ? みんなは……今見回りか」
一夏はそう言うと立ち上がり廊下を歩き始める。廊下を歩いていて一夏は気づいた。
「あれ? 今日は午前中で終わったのか? 俺の勘違いだったか」
一夏はそう言うとアリーナの方へ向かう。その道中、簪と出会った。
「あ、一夏」
「よう、簪。今からアリーナか?」
「うん。一夏も?」
「ああ。一緒に行くか?」
「うん」
一夏と簪は第2にアリーナへ向かう。
◇
一夏と簪がアリーナに着くとそこには箒、鈴、セシリア、シャル、ラウラがいた。
「あれ? 一夏どうしてここにいるのよ?」
鈴が一夏を見て疑問に思う。
「なに言ってんだ、鈴?」
「だってさっきアタシたちの分のスポドリ買いに行くって言ってたじゃない。」
「…………は?」
鈴の言葉に一夏は間抜けな声を上げる。
「鈴の言うとおりだ。それになんだその腰に付けているのは。さっきまでそんなものはなかったぞ」
「箒さんの言う通りですわ」
箒の言葉にセシリアは相槌を打つ。
「ちょっと待て。今どういう状況か俺分かんねぇ。て言うか……シャル、なんでお前から魔力を感じるんだ?」
「一夏、何を言って……」
シャルの底から先の言葉は続かなかった。何故ならそこにはスポドリをビニール袋に入れて持ってきている一夏の姿があった。
「な…なんで俺が……」
「あらら、こりゃ面白いね。でも……ちょっと魔術をかじってるってところか。少し―――実力を確かめさせてもらうぞ。
一夏は干将を投影する。
『っ!?』
一同その光景に驚く。
「受け止めてみろ」
もう一人一夏はそう言うと一夏に向かい一気に距離を縮め、干将を振り下ろす。一夏はビニール袋を手放し、干将と莫耶を投影し十字に組んで受け止める。
「ぐっ!(つぇえ……)」
(そこそこか。まぁ、昔の俺はこれよりもっとひどかったがな。)
もう一人の一夏は離れると話し始める。
「まだ荒削りだけど、そこそこってところか……よっと!」
もう一人の一夏は飛んでくる剣を弾いた。
「私の一夏君に何をしてくれてるのかしら?」
一夏の後ろからアーチャーが黒弓を構えて立っていた。
「驚いた。アーチャーがいるとは」
「君も私の一夏君より出来る様ね。でも……それをどこで知ったわけ?」
「俺のアーチャーからだ。一勝負同どう?」
「いいわね」
アーチャーは干将と莫耶を投影する。
「んじゃ、俺も」
もう一人の一夏は莫耶を投影する。
一瞬でアーチャーはもう一人の一夏の後ろに付き、莫耶を振り下ろす。もう一人の一夏は干将で受け止める。一夏はアーチャーを弾くと反転して莫耶を振るう。アーチャーは莫耶を逆手に持ち替え受け止める。
「ぐっ!」
「くっ!」
アーチャーともう一人の一夏は互いに弾き、距離を取る。
アーチャーともう一人の一夏は干将と莫耶を投げる。投擲された干将と莫耶同士はぶつかり合う。
「「
互いの干渉と莫耶が爆発し、爆煙が生まれる。
「「
アーチャーは二本の西洋剣、もう一人の一夏はノコの刀を二本投影する。
「「はぁああああああああああああ!」」
二人は互いに雄叫びを上げながら接近し、剣を振るう。互いの剣がぶつかり合う度に双方の手の力が一瞬緩んでしまう。しかしその手を緩めまいとさらに力を込める。
(強い……私の知っている一夏君とは比べ物にならないわ!)
(多少手加減されてるか。畜生……悔しいな。)
もう一人の一夏は戦いながらそう思った。楯無も生身の人間に対し本気は流石に出せなかった。しかし手加減していてもこの強さ、認めざるを得なかった。
もう一人の一夏は楯無の剣をノコの刀で受け止める。もう一人の一夏はその刀を手放すと両手にナイフを投影しアーチャーに投げつける。アーチャーは剣を手放し両手にナイフを投影して投げつけられたナイフを捌いた。
「うおっ!」
(危なかったわ。投影を上手く活用してる。それに武器の使い方も一流には程遠いけど、それなりに渡り合えているわ。)
アーチャーが警戒しているともう一人の一夏の足元に銃弾が放たれた。もう一人の一夏とアーチャーは銃弾が放たれた方を向く。するとそこにはミステリアス・レディを展開している楯無の姿があった。
「困るのよねー。ここで騒動を起こされるのは」
「あらら、サーヴァントになる前の楯無先輩とサーヴァントとしての楯無先輩。こら面白い」
『言ってる場合か!』
その場にいる誰もがツッコミを入れた。
「その子のもう一人の一夏君。悪いんだけど拘束させてもらうわよ」
「嫌です」
「…………分かってたけどショックね。でもいいわ。こうなったら力づくでいかせてもらうわ」
「んじゃ俺も力づくで抵抗します」
もう一人の一夏はそう言うとカードケースから一枚のカードを取り出し、叫んだ。
「クラスカード、ルーラー〈Lura〉!」
カードから光が放たれ、もう一人の一夏に白式・Fateが展開される。
「っ! その姿は……何!?」
その場にいる誰もが驚いた。もう一人の一夏が纏っている白式にはカスタムウィングが縮小化され、右手には旗槍、左の腰には剣が備え付けられていた。
「これが俺のISの能力の一つだ。さあ、相手してもらおうか!」
もう一人の一夏はそう言うと一気に楯無の頭上にまで移動し旗槍を振り下ろす。楯無は蒼流旋で受け止める。
「ぐっ! いきなり先手とはやってくれるわね」
「戦いはいつも気が抜けないのじゃ常識だろ?」
「そう……ね!」
楯無はもう一人の一夏を弾き返すと蒼流旋で突く。もう一人の一夏は旗槍の旗を広げ受け止める。
(ナノマシンの槍をいとも容易く! なんて実力の持ち主なのよ!)
「よっと!」
もう一人の一夏は弾き返すと旗槍で楯無を突く。楯無は水のカーテンで防ごうとするが最初の数突きは喰らい、弾き飛ばされてしまう。
「ぐっ!(たった数回突かれただけでこれだけの威力……なんて化け物よ!)」
(突きの速度が遅かった。もっと精進しないとな。)
もう一人の一夏の実力に驚く楯無に対し、もう一人の一夏は自分の実力不足を再認識していた。もう一人の一夏は槍旗を収めると左の腰に備え付けられていた剣を抜く。
「はっ!」
もう一人の一夏が剣を振るう。楯無は蒼流旋で受け止めようとするが受け止めた瞬間、刀身から火が溢れ、シールドエネルギーを削る。
「熱っ!?」
楯無はもう一人の一夏から離れる。
「これなら!」
楯無は蒼流旋の四門ガトリングを放つ。もう一人の一夏は旗槍の旗を広げて銃弾を防ぐ。
もう一人の一夏は左手に旗槍を手に持つと右手で剣を抜く。
「いっちょ行きますか!」
もう一人の一夏は楯無に接近すると旗槍を突く。楯無は蒼流旋で受け流すがもう一人の一夏は剣を振るう。楯無は頭を低くして回避するがもう一人の一夏は剣を回転させて逆手に持ち替えると楯無に向け刺す。刺した所から火が噴き出し、楯無のシールドエネルギーを削る。
「ちぃっ!?」
楯無は小さな水の結晶を作るとそれをもう一人の一夏に投げつけ爆発させる。
「がっ!?」
もう一人の一夏から楯無は離れる。
「これで止めよ!」
楯無は蒼流旋の先に水のナノマシンを集中させる。
「ミストルティンの槍。皆、ISを展開して全力で防ぎなさい」
「おいおいおーい!それはまずいだろ!」
もう一人の一夏は剣を鞘に納めると旗槍を両手で持ち叫ぶ。
「我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)!」
旗槍の旗が開くのと同時に楯無のミストルティンの槍が放たれる。
しかし、旗から出た輝きがアリーナにいた全員を守った。
『っ!?』
その光景に一同驚くが何より驚いていたのは一夏であった。
(あれって……俺が前に投影した宝具じゃねぇか!)
(彼は宝具を投影したの? でもISとしての機能だとしたら……とんでもないわ!)
一夏とアーチャーが警戒をしているとセイバーが駆け付けて来た。
「お嬢様、どういう状況ですか!」
「えっと……一夏と私が出会ってアリーナに来たんだけどそしたら私と一緒にいた一夏が別の一夏で……」
「お嬢様が言いたいことはわかりました。しかし目の前のイチカは……」
セイバーですら驚きを隠せなかった。サーヴァントとして召喚される英霊・反英霊はその人も最も力を持った頃の姿で召喚される。それに渡り合えるということはつまり、IS操縦者としては千冬に負けず劣らない実力の持ち主と言うことである。
「こっちのセイバーは簪がマスターか。ん!」
もう一人のイチカが空を見上げた。一同同じように空を見上げるとそこには黒い穴が開いていた。そしてもう一人の一夏は呟いた。
「皆、来たんだね。」
もう一人のイチカがそう言うと穴から九つのサーヴァントの魔力が感じられた。そして穴から騎士、弓兵、槍兵、騎手、魔術師、暗殺者、狂戦士、王、ルーラーが姿を現し、一夏を守る様に囲んだ。
「無事ですか、イチカ!」
「全く、急にいなくなったと思えばこんな場所に飛ばされているとわ」
「坊主、お前やるな」
「ランサー、そんな悠長なこと言っている場合ですか?」
「ライダーに同意見ね」
「流石はケルトの戦士だな」
「■■■」
「はっ!犬、肉達磨にまで言われる始末とわな。笑ってやる」
「皆さん、この状況でおしゃべりするのはどうかと……」
ザーヴァントたちの漫才紛いの光景に先程までの緊張は解けてしまった。
「えっと……どういう状況ですか?」
千冬と共に来た山田先生がそう呟いた。
もう一人の一夏は状況を改めて整理した。
・自分と同じ人物が存在している。
・アーチャーとしての楯無がいる。
・そのアーチャーは一夏のサーヴァント。
・そして簪はセイバーのマスター。
「……えっと、一旦武器を降ろそうか、皆」
◇
「つまり、そっちの一夏は平行世界と言うことか」
「ああ。しかし、どうしてこうなったんだ?」
アリーナを完全封鎖し、今回の騒動の詳細を一夏たちは纏めていた。
しかし、主な原因はわからなかったが、平行世界の一夏……イチカはとある仮説を立てる。
「俺たちの中の聖杯が原因じゃないか?」
「聖杯?」
「ああ。お互いに聖杯を持つ者、引かれ合ってしまったんだろう」
「はぁ……」
一夏はやれやれと肩を下ろし、サーヴァントたちもそれに同情する。
「しかし、あっちのイチカのアーチャーとこっちのアーチャーって殆ど同じ服装なんだな」
弓兵(男)は刀奈の弓兵姿と同じで紅の外装姿であった。
「意見交換の次いでに聞いてみたけど、この人も世界と契約したみたいよ」
「同じなのか……」
刀奈は人生をやり直すために世界と契約し、掃除屋の仕事を課せられ、裏切られたサーヴァント。
アーチャーも正義の味方の為に世界と契約し、使い勝手がいい掃除屋にせれた存在。
お互いに同じ接点を持つ存在だった。それが故に服装もそれに合わせられたのかもしれない。
その後、文化交流的な感じでお互いに意見を交わす。
「そろそろ、俺たちは行くわ」
「そっか。少し残念だが、いい経験になった」
「もしかしたら、今度はこっちの世界に来れるといいな」
「ああ」
お互いに握手を交わし、イチカはサーヴァント共に黒い穴の中へと入っていた。
「全てを終わらしてから、そっちに行ってみるよ。イチカ」
一夏は黒い穴があった所に手を伸ばし、何かを掴む様に握った。