楽しい時間は儚くも短いということは、前世での経験もあって、身に染みているよ。
だからこそ、リニスとの楽しい生活も、長くは続かないことは十分理解している。
リニスと一緒に過ごせる期間は、あと半年程度。
人によっては、あと半年「も」って答える人がいるかもしれないけれど、私にとってはあと半年「しか」ない。
口に出してはいないけれど「リニスとずっと一緒にいたい!別れたくない!」という思いは、日に日に強くなっている。
だけど、現実は厳しくて、リニスと一緒に過ごせる時間は、日に日にに短くなっている。
私さえ成長しなければ、リニスは役目を果たしたことにならないので、その分だけ長く一緒に居られるかも・・・。とか、馬鹿なことも考えたこともある。
私の最終的な目的は、母さんに生き続けてもらう事。
私がモタモタしていれば、ジュエルシードを集めることが出来なくなってしまうかも知れない。
だからこそ、今、前世の力を取り戻すべく鍛錬しているのであって、成長しないという選択肢は、取り得ない事も理解している。
でも、リニスも見捨てられない!
母さんとリニスを天秤に掛けることなど、私にはできない。
独りよがりの我儘かもしれないけれど、母さんとリニス、二人と一緒にいつまでも過ごしたい、
ただ、そうする為の手段を、私はまだ見つけられていない・・・。
母さんとリニスの使い魔契約が切れたときに、誰かがリニスと使い魔契約を結んでくれないか?
私がリニスと使い魔契約できないか?とか、色々考えたよ。
でも、今の私には、使い魔契約を頼めるような知り合いはいない。
私自身、アルフとの使い魔契約で精一杯で、リニスを維持するほどの魔力はない。
考えれば考えるほど、状況が厳しいという事が分かってしまう・・・。
そして、つい「なのはを頼れたら・・・」って思ってしまう。
私が困ったとき、いつもなのはは助けてくれた。
「この世界でも、きっとなのはは助けてくれる。頼りたい」って思ってしまう私が居る。
なのはとは、これから敵対しようとしているのに身勝手だよね、私。
そんな風に思い悩んでいる私を、リニスは優しく抱きしめてくれる。
リニスは優しい。いや、優しすぎるというのが正しいかな。
それは私が子供だから?
母さんに厳しくされているのが不憫だから?
答えはリニス自身にしか分からないけれど、そんなリニスの思いやりを大切にしたい。
そして、別れの日が来るまでに、リニスを救う手段を見つけ出すと、胸に決意を秘め、フェイト・テスタロッサは眠りにつきます。