2回目のリリカル   作:にく丸

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真実

色々考えたけれど、プレシアさんの病気の治し方は、まだ思いついていないの。

まだ時間もあるし、焦る必要もないんだけど・・・。闇雲に考えても仕方がないよね。

 

前世での経験を踏まえれば、何か答えが見つかりそうなんだけどなぁ。

リニスに訊いても「病気を治す魔法ですか?怪我を治す魔法はありますが、病気を治す魔法は思い当りません」って言われちゃったし。

 

私が残念そうな顔をしていると「誰か菜之葉の知り合いが病気なんですか?」って訊かれたから、取りあえず誤魔化しておいたの。

「会ったことのないプレシアさんの病気の事を考えてる」って言ったら、おかしいしね。

 

でも、リニスには私のが考えていることを、もっと言えば、私の正体をバラしても良いのかもしれない。

私としては、フェイトちゃんと会った後、全てを打ち明けようかなって思っていたけれど、敢えてそこまで引っ張る必要もないかな?

 

リニスと私は、ある意味一心同体だし、隠し事をしている方が、正直気持ち悪い。

何より、一人で悶々と考えるより、2人で考えた方が色々といい案が浮かびそうだしね。

 

意を決して、「リニス、真面目な話があるから聞いてくれる?」って言ったら、リニスは「ふふっ、菜之葉が自ら真面目な話って言うのは珍しいですね。何ですか?」って少し笑いながら笑顔で答えてくれたよ。

 

でも、真面目な話って伝えたから、人型に変身して私の前でしっかり正座して聞いてくれたの。

 

「内緒にしていて悪かったんだけど、実は僕には前世の記憶があるんだ」って伝えたら、リニスは驚いた顔をしていたけれど、黙って私の話を聞いている。

 

だから続けて、「しかも、ただの前世ではなくて、僕はこれから起こる未来の出来事を知っている。正しく言えば、経験してきたって言うのかな?つまり、僕は同じ世界で、同じ時間軸で2回目の人生を歩んでいるんだ。前世とは、少し違うところもあるけどね」って伝えたの。

 

リニスは一呼吸おいて、また笑顔で「正直に話してくれて、有難うございます。菜之葉は子供っぽくないと思っていたんですが、そういうことだったんですね。今までのことが全て納得できました」返事が合ったの。

 

正直、どんな反応をされるか分からなかったから、リニスが素直に受け入れてくれて、拍子抜けしたけれど、逆にちょっと嬉しかったかな。

 

「色々訊きたいこともありますが、前世でも私は菜之葉に助けられたんですか?」って訊かれたから、「ゴメン。前世では、私はまだ魔法を知らなくて、助けられなかったんだ。今回は魔法も使えたし、前世でフェイトちゃんからリニスの事を聞いていたから・・・」って答えたの。

 

そうしたら、リニスは申し訳なさそうにしている私の顔を、両手で包み込みながら「そうですか、そうすると菜之葉が知っている世界と、今の世界では少し異なるんですね。何はともあれ、助けてくれて有難うございました」って改めてお礼を言われちゃった。

 

人間、安心すると涙が出るんだね。

こっちの世界に来てから、泣いたことはなかったけれど、リニスが受けれてくれて安心したら、涙が出てきちゃったよ。

 

そんな私を、リニスは優しく抱きしめてくれたの。

いつもは私がモフモフしているけれど、たまにはリニスに甘えても良いよね。

 

暫くして落ち着いてたら、リニスから「菜之葉が前世を経験しているという事は、実際は私より年上ですね。菜之葉さんって呼んだ方がいいですか?」って悪戯っぽい笑顔で揶揄われたから、「今更、菜之葉さんとかリニスに言われるのも歯がゆいから、今まで通りでいいよ」って言っておいたの。

 

リニスからは「菜之葉らしいですね」って言われたけれど、私らしいってどういう事だろう?

何はともあれ、これでスッキリしたかな。

 

真実も打ち明けてスッキリしたところで、今悩んでいるプレシアさん、フェイトちゃん、はやてちゃんの件を相談したの。

 

勿論、これから起こることも、全て話したよ。

 

リニスは「そうですか、プレシアは虚数空間に落ちてしまうんですね・・・。調子が良くないのも薄々気付いていましたが、不治の病だったとは・・・」って考え込んじゃった。

 

暫くして、考えがまとまったのか「分かりました。私も一緒に色々と方法を考えましょう。菜之葉が私を助けてくれたみたいに、未来は変えることが出来るようですし。私自身、プレシアにも助かってもらいたいです」って言ってくれたよ。

 

リニスが一緒に考えてくれるなら、百人力だよね。

 

安心しているところで、リニスから「ちなみに、前世と今では少し違うって言ってましたが、何が違うんですか?」って訊かれたから、「答えにくいけど、僕は前世では高町なのはだったんだよね」って答えたよ。

 

「今も鷹町菜之葉ですよね?」って不思議そうな顔をされたから、「今の僕じゃなくて、女の子の高町なのはの方だよ」って言ったら、物凄く驚かれたよ。

 

「だから、料理とか得意なんですね・・・」って凄く納得されちゃった。

うん、まぁ良いんだけどね。私がリニスの立場でも、同じような反応すると思うし。

 

色々と納得したのか、リニスから気になる一言があったよ。

 

「今日は、色々と菜之葉には驚かされました。しかし、菜之葉の話で出て来るフェイトと、私が知っているフェイトでは、少しイメージが違いますね。今のフェイトは時より感情的になりますが、凄く冷静で思考が大人っぽいですし、もしかしたら、フェイトも菜之葉と同じような状態なのかも知れませんね」だって。

 

もし、フェイトちゃんが前世の記憶を持っている、私と同じような状態であるならば、話が通じ易いかも。何と言っても、数十年間一緒に暮らした仲だしね。

 

新たな真実が分かって、「なんとかなるかも!」って思い始めた鷹町菜之葉でした。

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