「未来から来たんだろ」、と何も隠さずに、躊躇いもなく、そう孫一は聞く。
そして「そうだ」と返す良晴。
「アンタ。雑賀孫一だよな」
「ま、一応そうなってるが?」
「なるほど。ならアンタは雑賀衆のトップ、頭なのか?」
「まぁね。歴史に存在しない無い裏だがな。あと普通に話して良いぞ、オレも未来人に近い存在だからな」
「それって、どういう事だ」
さて、場は先程の長屋からやや離れた木の近く。孫一は良晴と一対一の話をつけたく、ここに来ていた。
また、ここには人も隠れるような場所も無く。暗殺者が来たとしてもすぐに分かる位置だ。
「で、自称先輩未来人の雑賀さん。聞きたいだけど」
「なんだい、答えられる範囲なら答える」
「アンタはどうやってココに、戦国乱世の時代来たんだ?」
「さぁねぇ・・・オレもさっぱり分からんのさ。おぎゃあ!と赤子から産まれて前世の記憶ってヤツを受け継いだのさ。それを思い出したのは数えて五つの時にかかった流行り病から生還した時だった。
あの時はびびったね。まさかよく有る物語、いや二次小説みたいな三流の御伽噺の類になった気分だったよ。あ、けして二次小説を否定してる訳でも無いからあしからず。」
「・・・ちょ、ちょっと待て!転生?そんな訳ねえ!ありえねえ!」
「有りえるんだよ、何処の仏教の教えには、輪廻転生って言葉が有るようにね。
それに君も体験中なはずだ、ありえない現象を今、この時代に居るだけという事実がね・・・」
それを聞いた良晴は黙ってしまった。今、この身に起きてる不思議現象は実際に起きてる事で、否定できない要因もある。
「それに、この世界の戦国時代はオレ等の知る戦国じゃないのは確かだ。」
「え?」
「姫武将しかり、オレしかり・・・もう別世界の歴史が有るみたいなもんさ」
「でもそれだけじゃ!」
「確信がねぇ、って訳か?
だが・・・この世界に産まれて二十年でも分かる事だし、経験したことが有るからさ。」
「経験?なんのだよ」
「・・・歴史の修正とその改変をな」
「修正?ちょっと待て!なんか変な方向にいってるし意味わかんねぇ!」
「・・・だろうな。じゃあこうしよう。
Aが俺等の知ってる男の織田信長の居た世界としよう
Bが俺等が居る世界、姫ちゃん。織田信奈が居る世界だとしようか」
「あ、ああ」
「オレは死んだ時にAの世界からBに、サル君はAの世界から知らないずの間にBの世界に来た」
「ここまでの疑問は?」と問いを投げると良晴は首を振る。
「オーケー、ならオレが産まれたのは約二十年前、その間いろいろ有ってね。
オレは本来は雑賀孫一じゃない。本当の名は鈴木(すずき)重朝(しげとも)。鈴木(すずき)重秀(しげひで)の子だ。」
「鈴木重秀って織田信長の野望に出でくる雑賀衆の頭領じゃねえか!」
「そういう事さ、そして権力争いに勝った病弱軍師の叔父、重兼(しげかね)の情けで生き延び最後の鈴木重秀家の生き残りさ
オレが産まれたせいで歴史は狂い、本来の孫市が産まれたことによってオレの一族は抹消されたのさ」
「・・・」
「だから今ここで言う。この先の歴史は知らないが、歴史を狂わせたりするのは止めておけ」
そう不気味な言葉を残して孫一は去って城に向かった。
孫「あとがたり~、あとがたりとは、めんどいから以下省略」
猪「あとがたり初登場でこの仕打ちはひどくないですか!」
孫「猪ちゃん、五月蝿いよ。という訳で今回のゲストは鬼柴田の柴田勝家ちゃんだ!」
猪「どうも、それでは今回のお題はこちら!」
「鈴木家と孫一の謎」
孫「今回、雑賀衆の鈴木家のお話だよ」
猪「雑賀と鈴木って違うんですか?」
孫「書籍によると鈴木家は、何故か孫一を多用していて父の重秀も使っていたんだ。[本人の自著にもよる]」
猪「あれ、でも本来の歴史は孫一殿のお父上が雑賀の上に立たれるはずでしたよね。今回の話は・・・」
孫「そこで似ている異世界説が出るんだよ。そもそも雑賀孫市は謎の多い人物でもしかするとの世界観をだしたかったんだ」
猪「なるほど・・・あれ、なんかもう終わりだそうです。え!?早い!?」
孫「そうだね。じゃあ最後に問題でも出そうか」
猪「も、問題ですか?」
孫「神社に参拝するお辞儀の回数と手を叩く回数は何回だ」
猪「え!?えーと」
孫「それでは答えは次回まで、ばいばーい」