「だーからー!なんで焼き物をしねーんだよ!この守銭奴姫!」
「今はそんなことをしている場合じゃないでしょ!」
「今だからこそやるんだろうが!」
「だから意味わかんないわ!」
「少し考えろボケェ!アホォ!」
「あ、ほ!?鴉!あんたね!」
「うるせぇ!特産品が食い物ばかりな国は栄えねぇ!文化広めろ!」
「知るか!」
長屋の一件から二刻たった頃、雑賀孫一と織田信奈の一騎討ちの口論をしていた。
主な理由は資財である。
何故忙しい時期に資財を集める必要が有るのかというと、尾張領の赤字が原因である。信奈が織田領を継ぐ前、つまるところ先代のころ。
当時、美濃と三河に挟まれた土地である尾張は、両隣とは犬猿の仲とも言えるぐらいの小競り合いを起こしていた。
また現、三河統治者の松平元康の母は今川家に縁が有る家元だった。
今川は三河の先代当主に対し、『妻を同盟維持の為、家に返してもらう』と連絡、三河の先代はいやいやながらも承諾し、妻を今川に帰した。
だが今川が『返して終わるのでは意味がない』と、数ヶ月後『孫の安全に松平元康を今川に来させよ』と表向きに脅していた
父は小さな国の統治者な為、頷くしかなかった・・・が、運命は上手くいかなかった
その今川に行く途中に先代織田の当主が松平元康を誘拐したのだ。
そして板挟みになった三河の当主は身動きも取れず。
数年後、三河の当主は死んでしまい、三河は簡単に今川に呑み込まれてしまったのだ。
織田は攻められては堪らないので松平元康を返して時間を稼いだのだ。
詳しい話をすれば、長くなるが結果は成功より失敗が大きく、真逆な結果となってしまった。
それだけじゃない、美濃攻めも三度行えど失敗して、兵も財源も、挙げ句の果てに先代織田当主は亡くなった。どうにもならない財政難となっている。
「金が無ければ戦はできねぇよ!
あと兵は?兵法は?対策は?全部その場しのぎが多い!」
孫一は叫ぶが
「そんなの解ってるわよ!だいたいね、アナタ何様よ!
私の地よ!私の民よ!」
「だぁああかぁらぁああ!この頑固がぁああ!」
ちなみに言い遅れたが、言い争いの側には織田家臣達が居て眉をひそめて見ていた。
が、とある女性家臣がバチリと扇子を力強く閉じて言い争い中の二人を黙らせる。
「議題を投げ、言い争いをするなど愚の骨頂。零点です。」
「で、でも。万千代」
「姫様」
信奈は反論しようとするが、ピシャリと一言で止められる。
「そして雑賀殿、アナタは道三様の客将で織田の客将での立場なのをお忘れですか?」
「・・・失敬した。大人気ない行動や言葉を言った。」
「申し訳ない、姫様。皆様。」と頭を下げる孫一。
「本当よ、いきなり特産品の焼物をしようと言い始めたから、頭が狂ったのかと思ったわ。」
信奈は文句を言いながら胡座をしている右膝を掻く。
「狂ったとか酷いな、姫ちゃん。
それが財を上げたりするには手早い方法なんだよ。特に茶器とかね」
「?」
当時、戦国時代では「有名な茶器程、一国の価値あり」と言われるぐらい価値が有ると言われている。
現に資料では足軽が有力な武将を討ち取った際、優良な茶器を手柄として貰っている事が有った。(ちなみに足軽は茶器ではなく土地が欲しかったとぼやいていたが、伏せておく)
他に、ここから未来では時価数兆円で買い取り、日本からの輸出を防いだとの話も有る。
「昔、唐から伝わる何百両とする茶器を見たことがある。
そこでオレは、茶器は一国以上の価値すら有ると考え、尾張産茶器を造ることを考えた。
さらに今は南蛮人がこの地に往来する事が多い。
南蛮人用の手土産にも造れば、尾張の良い資金になる」
「・・・なるほどね。ま、頭に入れておくわ」
信奈は孫一の計画を皮算用の一つと考えて深く考えなかったし、現在の問題を考えた。
「で、万千代。兵の件だけどどうする?」
「・・・やはり信勝派が原因かと。有って四十点。無ければ六十点です」
「信勝?あぁ、少年の事か」
孫一はあれは確かに問題だ。と考え、頬を掻いた
「確か、織田家は二つに割れているだよな?」
孫一は全員に訪ねる
「えぇ。信奈様の派閥である信奈派と信勝様と土田御前様のお二人が作っている派閥、信勝派が有るんです。
ただでさえ、織田の、尾張の危機と言えるのに・・・協力もしてくれません。零点です。」
と先程の言い争いを止めた女性家臣、丹羽 長秀が答える。
「土田御前様は、たしか姫様の母君で。前当主の奥方・・・
そして南蛮文化嫌いな方だった気が・・・」
そう孫一が呟くと信菜が反応して答える。
「そうよ、しかし問題がそれだけじゃないの。
私の弟は、二度の謀反を起こしたの」
「二度!?よく首が繋がってるもんだ」
「言いたいことは分かるわ。
でも、あれでも弟なの。次は確実に切腹させるわ。必ず」
「・・・まぁ、その覚悟は良いけどさ。
実は言うと、三度目の謀反のきっかけが出来ちゃったかもしれない」
「へ?」
「それ、どういう事よ!!鴉!」
「いや姫様、意味が有るが喧嘩両成敗は無理だからオレなりに納めたんだが」
うこぎ長屋の一件を話す孫一は頭を掻いて説明したのだが
「あのバカ猿!打ち首物のバカをやって!」
と、信奈は立ち上がってから、天に向かって吼えた。
「まぁ、仕方ねーんじゃね?男なら退けぬ意地が有るし」
「でも無謀ですね。四点」
と、孫一は良晴が言いそうな答えを言うが、万千代こと長秀は孫一が聞いた事のない不吉な低評価を叩いた。
「・・・で、どうする?」
「どうするって、言われても仕方ないわよ。
サルに三千貫を与えて八千石の米を買わせる試練を与えてやるわ。」
「ん?今の長秀殿。現在、尾張の相場は?」
「だいたい三千貫で四千石が限界ですね、孫一殿。良晴君には難しいかと、三十点。」
「・・・だが、難しいほど良い立場と認めるぐらいの地位に推せるから妥当だとオレは思うが・・・
うーん・・・」
孫一は頭を下げて考えたが良い案さえもない。
「だが三千貫をただの足軽に与えるのもな。」
と一人の家臣が呟いたが謀反を無事納める手は、これしか無いと考える。
しかし反対な理由もいくつか有るが
一番高いのが、身分違いでの切腹命令は信勝派の相手を喜ばせるうえに、調子を良くさせて、謀反と流れ込む可能性も有ったからだ。
「異論は無いわね。
七日後にサルに言い渡す。異論は、無いわね・・・」
「御意」
信奈以外の家臣と孫一は頭を下げた。
孫「あとがたり、あとがたりとは、めんどいから以下省略」
万「酷い言い方です。六点」
孫「と、いうわけで今回のゲストは丹羽長秀さんこと万千代姐さんです!」
万「姐さん?」
孫「あれ、年上でしょ?」
万「私は数えて二十歳ですけど・・・」
孫「まさかの同い年設定!?聞いてないよ!」
※実際年齢は解らないので孫一と同い年にしました。
万「私をいくつと考えてました?」
孫「一、二歳上ぐらいと」
万「許容範囲なので許します。七十点♪」
孫「意外に点数高いな!おい!」
孫「では前回のクイズの答えは
二拝二拍手一拝です
丁寧な作法では一揖二礼二拍手一礼一揖
一揖は、鳥居をくぐる際には、軽く一礼する事を『一揖(いちゆう)』というらしい」
万「ちなみに参道は真ん中を歩くと罰当たりなので止めましょう」
孫「てな訳でお題はコチラ」
『更新遅れまして申し訳ありません、ごめんなさい』
孫「これ謝罪やん・・・お題はコチラ」
『御家騒動の前にある資金の伏線』
孫「尾張出身は分かると思うが、今回焼き物を出そうと思います」
万「焼き物をした理由は?」
孫「作者いわゆくサーは織田信長が茶器で国を潰すとかきっかけで調べると焼き物の資料は出るわ出るわで、焼き物やろうか、売れるんじゃね!ってノリノリに書いてたらこんな話に」
万「・・・作者、零点です」
孫「あれ?そーいや、猪ちゃんは?」
万「前回のクイズで知恵熱を出しました」
孫「・・・」
追記
孫「あと原作とは違い、滝川が送る資金源は仲違いと防衛費に回して赤字です。」
万「理由は?」
孫「滝川軍とは仲違いしていないと今回の話も成り立たず、茶器関連も進められなかったからです。」