とある軽空母の日記   作:闇谷 紅

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提督、ハマる

△月×日

お久しぶりやね。軽空母龍驤や。

って、日記にお久しぶりとかどうなのかな? って、あははははは……まぁ、ええよね?

ずいぶん前に放置した日記を発掘したんで、今日からまた日記を付けてみるよ。

 

△月△日

ええと、前に付けた日記は何書いてたんやっけ?

あ、あの重巡にカチ込み入れに行ったとこまでかぁ。

いやぁ、悪い事は出来んもんやね。

うち以外の娘にも喧嘩売ってたみたいで、うちがあの重巡洋艦のとこ辿り着いた時には、誰かの艦載機に追い回されとったわ。更にそこへ降り注ぐ演習用の砲弾。明らかに戦艦クラスのモンやったけど、直後に聞こえてきた声で射撃の主は明らかになった。

「今日という今日は許さないんだからネ」

戦艦、金剛。この鎮守府では最古参の戦艦で、鎮守府唯一金剛型で改二まで改造されてる先輩や。

「アウトレンジで決めたいわね!」

で、別方向からはこの鎮守府一の連度を誇る正規空母による追加の艦載機。

「追撃戦は五十鈴の十八番よ! あのデタラメ記事ばらまいたことを後悔させてあげるわ!」

 更に他の軽巡洋艦の娘まで艦装持ち出して追いかけ回す始末や。あの重巡洋艦、必死に逃げとったけど捕まるのは時間の問題やったし、実際捕まって袋叩きにあっとった。終わった時には、うちが一発かます余地のない程ボロボロで……まぁ、写真の件はそれっきりだったから、もういいんだけどさ。

 

△月□日

それから、後は何やったかなぁ……って、これ日記って言うより、前回までのあらすじみたいになっとるやん?

あかん、これはあかんわ。

前までの話は今日で終わりにして、明日からはちゃんとした日記付けるよ……うん。

えーっと、せや。ブラック鎮守府疑惑なんやけどな。あれ、提督が珈琲に砂糖も何も入れへんからブラックって事だったらしいわ。

実際のところは、一隻でも小破したら余程のことがなければ引き替えさせるちゅう過保護っぷり。お陰で攻略が中々進まず、結構な頻度で損傷して引き返す原因作っとった重巡洋艦にイライラしとったってのが、あの日の真相みたいやね。この鎮守府やとその重巡の娘も練度じゃ中堅らしいんやけど。

え、うち? うちはその……先日改二にしてくれて、バリバリの一軍や。

とは言え、立ち位置はその重巡洋艦の娘のポジションなんやけど。

戦いの舞台は北方海域全域、連度の高い正規空母が足りなくてその代理を先輩のひゃっは……同じ軽空母で改二の先輩とローテーションしつつ埋めてるんやけど、敵の火力が洒落にならへん。

今日はドック入りすることにならへんと良いけど……。

 

△月○日

提督が建造にハマり出した。

正規空母が足りないなら、建造すれば良いじゃないか、やて。

結果は、蒼龍、蒼龍、瑞鶴と何隻かの軽空母。

ものの見事にダブったらしいわ。そして、ボーキサイトの備蓄が飛ぶように消えとる。

 

△月◇日

瑞鶴、瑞鶴、瑞鶴。

正規空母だけ挙げるならそんな感じやった。

何で姉の方が来ないのかと提督が叫んどった。

気持ちはわからんでもないけど、キミィ……うちらが出撃する分のボーキ、残るんやろな?

 

△月●日

軽空母まつり、やて。

当然、全部かぶりやった。

つうか、ボーキ……。

 

△月◆日

流石に資材がやばくなってきたらしく、うちら軽空母にお使いの指示が出る。

南西諸島海域で囮機動部隊支援作戦を遂行せよとのこと。

駆逐艦の娘らも防空射撃演習にローテーション組んで送り出されとる。

ただ、同時進行で行われとる正規空母の練度向上用実戦訓練の為、稼いだボーキサイトの何割かは消費されてるから、資材がたまってる気がいっこうにせぇへん。

 

△月◎日

相変わらずボーキ不足は続いとる。

ただ、それにもかかわらず不満を一切漏らさず提督を支える正規空母の娘がおった。

彼女の名は、瑞鶴。今日も建造を行おうとする提督の後ろで、翔鶴姉と呪文のように繰り返しつつ一心不乱に祈りを捧げてた。

願い、叶うといいなぁ。

んで、このお使いヘビーローテーションが終われば言うことなしや。

 

△月☆日

遂にダブりでない正規空母の建造に成功したと通達があった。

そうか、遂にいつもの日常に戻れるんやな。

そう思うとちょっち感慨ぶかいもんがあるわぁ。

 

△月★日

「航空母艦、加賀です」

皆の前に現れた正規空母の姿に、とある正規空母がぶっ倒れた。

正規空母、とだけしか聞いていなかったらしく、自分の姉だと信じて疑っていなかったらしい。

不憫や。けど提督もあれだけ期待されてたから違うとは言えへんかったんやろうなぁ。

ともあれ、これでこの鎮守府も一航戦と二航戦が揃ったことになる。

 

△月▲日

提督の執務室が爆撃された。犯人は瑞鶴。

なんでもあの正規空母の娘で提督自身の権限で所属させられる艦娘の数が上限に達したってのを知ったのが原因らしいわ。

そりゃ、姉と出会うことを夢見てたのに「もう建造は出来ません」なんて言われたらなぁ。

 

△月■日

提督は入院中。

結果、うちらには何も指示が出てへん。

ああ、別にいいんや! 退屈しとる訳やないで……?

 

△月α日

提督は相変わらず入院中。

駆逐艦の娘が何故か遊びに来た。

「なんか、退屈っぽい~」

んなことうちに言われてもなぁ。

同じ艦種の娘と遊んだらええんちゃうと提案すると、そうしてみるっぽいと去っていったっぽい。

あかん、伝染ったっぽい。

 

△月β日

提督は入院中。

人にあないな提案しといてなんやけど、やることもないので先日艦隊を組んだ他の娘へ挨拶に行ってみた。

もちろん、真っ白に燃え尽きてる正規空母の娘のとこは省いたけどな?

うちかて、そこまで空気読めへんつもりはないで。

 

△月θ日

提督は入院中。

大和型戦艦の二人が尋ねてきた。

昨日挨拶に行ったからやと思う。

しっかし、圧巻やぬ。艦装つけてない言うんに急に部屋が狭くなった気がしたわ。

やっぱ、戦艦はすごいわ。

うん? べ、別に羨ましい思った訳やないで?

そ、そりゃ、武蔵のは……ううん、何でもないわ。

 

△月Σ日

提督は入院中。

「第一回瑞鶴を立ち直らせる会議」が行われた。

参加者は、瑞鶴を除く北方海域全域攻略艦隊の面々(補欠込み)。

会議は踊った。つーか、良案は出ず。

一人酒飲みつつひゃっはーしてただけやったし、大和型の二人は自分達が揃ってるって意味であの娘には言葉が届けづらく、それはもう一人の戦艦、金剛や二航戦の正規空母二名も同じやった。

なんぞ良いアイデアはないモンやろか?

 

【日記はここで終わっている】




加賀さんが来たので、記念に加筆してみました。

ちなみにこの鎮守府の状況、一部実話です。

所持艦娘数、MAXになっちゃったんですよね。

使ってない艦娘、近代化でくべるしかないのかなぁ。

あ、ちなみに課金はしない主義です。
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