黒鋼 白夜
…共也の親友。レイジさん以来の完璧万能手でヒュースとヴィザ相手に足止めをしたが撤退。その気になればヒュースを倒して無傷で撤退位は出来たがやる気無かったのでしなかった。
涼風 澪
…白夜の彼女で変態系天才美少女。共也達の一歳上の先輩だが四年前の大規模侵に巻き込まれたせいで受験を受けれず共也達の同学年で首席で合格した。
鳳城(ほうじょう) 輝夜(かぐや)
…共也の師匠。麗人と呼ばれる美人でボーダーでは見惚れる男性が続出。
戦いは終わり空が晴れる。
入院して意識の戻らない修のお見舞いをして病院を出る。まさか姉ではなく母とは外見が変わらないのは恐ろしいな……
「さてどうするかな」
アフトクラトルは無事に退けたが記者会見でマスコミが拉致された隊員の追求をしてくるだろう。戦争に犠牲が出ないとでも思ってるのかと指摘してみたいが余計ややこしくなるだろうから出る気はないがな。
「どうするも何も記者会見に出るのは上層部だろう。未成年の共也を出したら問題になるだろうが」
「いや、仙の言う通りなんだけどスケープゴートが必要だと思って」
「共也が責任を被る気か?」
「いやそんな事してきたらボーダー抜けるけど」
「大義名分得たいだけじゃないか……」
呆れる仙。近界で旅した頃に移住先に出来そうな国が幾つかあるからな。特に前科とか気にせず実力主義の傭兵国家のヴァルハラとか……
安全面でも民間組織規模しか軍事力のない玄界とは桁違いだし、家族や仙がいなかったら間違いなく属してただろうしね。
「それよりせっかくボーナス出たんだから焼肉行こうぜ」
「そうだな。黒鋼や涼風先輩も誘ってだな」
「やあ、共也君に仙ちゃん。焼肉と聞いてやって来たよ」
「いつの間に帰ってきたんですか師匠…」
白夜や涼風 澪先輩と合流する為に待ち合わせ場所に向かったら何故か師匠がいた。黒髪ロングで麗人とも言われる美人な人なのだ。今も町にいる男達が目に入れば思わず振り替えってしまう程である。あ、カップル達が彼女そっちのけで師匠に見惚れて次々と険悪になってる。
周りで修羅場が起き始めてる頃に白夜と涼風先輩がやっと来た。
「よぉ共也。待たせて……うげ、カグヤさん」
「ふふ久しぶりだね。白夜君に澪ちゃん」
「お久しぶりです。カグヤさん」
顔をしかめる白夜とは反対に涼風先輩は笑顔で答える。涼風先輩は濡れ羽色の黒髪ロングにエメラルドグリーンの瞳を持つ美少女だ。但し変態が代名詞に付く変人だが……
「さあ玄界での戦いを聞かせてくれ。その代わりに私が奢ろう」
「共也、カグヤさんが来るとは聞いてないぞ!」
「神出鬼没だぞ。あの人は…」
「そうだった……」
orzとなって落ち込む白夜。師匠を苦手にしてるのは当時甘いラブコメ的な恋人未満友達以上だった白夜と涼風先輩の関係を師匠が涼風先輩を言葉巧みにたぶらかして涼風先輩が白夜をベッドに押し倒す事案が起きたからだ。元々涼風先輩は白夜に恋する妄想変態女だったが肉食系になったのは師匠のせいである。もどかしい状態ならばすかさず彼女を肉食系に誘導させる野蛮人なのだ。特に思春期男子にエロ本送り付けるとか絶許である。
最近の酷かった出来事は師匠が忍田さんの本部長室に上司と部下のいけない関係類の本を大量に送り付けた事だろう。それを忍田さんは無表情でごみ箱へまとめて捨てる辺り沢村さんの恋路は遠いと戦慄したものだ。
「良いかい?恋とは積極的に行くべきなんだよ。やり過ぎは良くないけど気になる異性が出来る前に殿方に好意をアピールして割り込ませない様にしないと出遅れになるからね」
「勉強になります先生!」
「ふむふむ」
「こんな所でレクチャーしてないで店に入るぞ。後仙も頷かない。この人は恋は攻める派の人だからそっち方面しか教えないからな」
「酷いな共也君。私は恋愛なら百戦錬磨なんだぞ」
「百戦錬磨ってとっかえひっかえじゃねえか……」
「誤解を招く言い方はやめたまえ白夜君。私の身体はまだ純潔で許していないのだから。あくまで人間観察の一環だよ」
ドン引きする白夜に師匠は否定する。恋愛で百戦錬磨ってビッチか本人が長期的に付き合えない原因がある悪女と言うことであり寧ろバッドステータスである。
因みに小南がこの前恋愛経験ゼロなのに虚勢を張って百戦錬磨とほざいたので「そんなに男漁りが楽しいかビッチめ」と言葉攻めして涙目にしたのは良い思い出である。焼肉店に入って肉を焼きながら俺達は話す。
「そういえば涼風先輩はどうしてたんですか?」
「私は奏ちゃんと一緒に共也君の両親が避難誘導してくれたよ」
「C級よりは安全だっただろうなぁ」
トリオン体とはいえ素人なC級より俺以上のキチガイな両親の方が殿としては優秀だったと結論づける。他にも仙の家族も同じく避難誘導してたらしいが白夜が足止めしてたのもあって無事に済んだそうだ。涼風先輩はフリーのオペレーターなのだが丁度非番だったので避難したらしい。仮に当番だったならサイドエフェクトでより被害を減らせたのではと思うが白夜が隠してる以上は涼風先輩も使わないだろうと思う。
「白夜はアフトクラトルのトリガー使い一人とオルガノン相手に足止めだっけ?」
「ほう、ヴィザ翁相手に無事とは流石だねぇ白夜君」
「いや向こうは様子見だったのもある。あの小僧はともかく広範囲瞬間即死斬撃は流石にどうにもならないからな」
「白夜のサイドエフェクトって反則だけど流石に無差別広範囲だと相性悪いか……」
「カメレオンと同じで認識出来なくても実体はあるからな」
【トリオン認識阻害】が白夜のサイドエフェクトでトリオンを使った物ではレーダーやトリオン感知はおろかトリオン体の五感にも引っ掛からない完全なステルスだ。しかもトリガーもステルス状態で使えるといえば間違いなくボーダー最強候補だろう。しかしランク戦だと使っちゃうと読み取りを阻害してしまって仮想戦闘出来なくなるので不便とは贅沢な悩みだと思う。
多分ヴィザじゃなければ他のトリガー使いは確実に首チョンパ出来てただろう。
「俺が聞いた話だと共也は特級戦功で仙とハクアは第一級戦功だったな」
「おお!?師匠冥利に尽きるねぇ」
「攻めてきたのがアフトクラトルじゃなければ遠征挺に乗り込んで潰して来たんだが……」
「流石に本部が深追いを止めただろう」
「いや、共也君の言う通りだよ仙ちゃん。遠征挺にはトリオン体が解除された無防備な者達がいるから乗り込んで捕虜にしたり、最悪殺して戦力を削るのは近界ではよくある事なのさ」
他にも敵の技術解析度外視なら帰還前の遠征挺を爆撃して木っ端微塵にするとかも出来たけど向こうを怒らせてアフトクラトルと全面戦争になりそうだったので止めた。そもそもボーダー程度では大国に侵略ではなく殲滅で来られたら壊滅させられるのがおちである。自警団で外国の軍隊相手にするほどの無茶ぶりなのだ。
「師匠のいた騎兵国家レオフィリオはどうだったんですか?」
「ふむふむ、知りたいかい!」
「いやなら別に…」
「そこまで聞きたいならば語ってあげよう」
目をキラキラさせて言う師匠。明らかに語りたかったとしか思えない。
「圧勝だよ!圧勝!開始早々下乳丸出しの女性騎士が聖槍ぶっぱなしてトリオン兵をまとめて吹き飛ばすわ!『乳上ぇー』とか叫んで戦うマザコン騎士や雄叫び上げる黒い騎士が敵の武器を奪って己の物にしたりとか『圧政!』とか言って微笑みながら襲いかかる筋骨隆々な騎士とかが無双してたんだよ!」
「何だその世紀末」
「まあ他国が云々より宇宙人擬きな蛮族が侵攻してくる国だからね。今の国王も優れた当主だから問題ないさ」
絶対行きたくない。騎士ってヤバイ人種なんだな。
「じゃあアフトクラトルを撃退したんですか?」
「いや、流石に殺したら問題になるからスパルタクス先生の『反逆のススメ』を叩き込んでから返したさ」
「今頃荒れてるだろうなぁ」
反逆に愉悦を感じる狂人にして返すとか質が悪いとしか言えない。今頃革命でも起きてるんじゃないだろうか?
「さて共也君に朗報だ。ハクアちゃんの肉体構成に役立つ情報だよ」
「何ですか?」
俺は以前から肉体構成の手段を探している。それこそクローンだって手を出してるのだが成果は芳しくない。師匠はついでではあるが探してくれていたのだろう。
「エルガデスに行ってみないかい?」
それは新たな予兆だった。
乱星国家エルガデスに雨が降る。本来砂漠であり水が不足しがちなこの国で雨は希望だ。しかし雨を浴びた男は目の前の光景に恐怖していた。
「ひぃ、来るなぁ」
男は目の前から歩いてくる少年へ機関銃からトリオン弾を連射するが少年の周りに浮く液体が壁となって防ぐ。液体が槍となって男へ向かいシールドを展開して防ごうとするが容易く貫通してトリオン体を破壊される。
「ゴホッ!?」
トリオン体が破壊された男は貫かれた場所から数歩離れた場所へ生身が転送されたはずなのに槍が刺さり、血を吐く。そして血の様に赤い凝固した槍は体内から侵食して身体中の血液が串となって身体を食い破る様に出てくる。全身を内側から串刺しにされた男は絶命した。
「楽しい決闘(デュエル)だったぜ!」
男の血液を噴水の様に空に打ち上げて雨を降らして少年は浴びる。ここ最近エルガデスで頻繁に起こる血の雨を降らす元凶だった。
トリオン体を解除して生身になった少年の右手には真紅色のトリガーが握られていた……
アニメのエルガデス編に突入しますがエルガデスに行くのであってゼノやリリスとはすれ違い逢わない模様。共也がいた場合、覚醒したリリスだろうが問答無用でやられる未来しか無いですからね。