射手の頂点に立つ   作:クロアブースト

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出来上がったので早めに投稿しました。
この話は閑話なので時間がかなり跳んでます。書く予定である『共也の過去編』のネタバレも含めてあるので見る際は注意。


【閑話】邂逅

目が覚めると白い部屋にいた。

 

「ここは……」

 

白い部屋に白い円卓、上部に漢字一文字の描かれた白い玉座が十個あった。俺はその席の一つに座っていた。他の席にも俺と同じく座っている者がいる。

隣には【桜】の席に座る感情を感じさせない無表情の蒼い瞳を持つ青年、【海】の席に座る水色髪の女性、【知】の席に座る全身に暗器を隠し持つギラギラした目の男、【鹿】の席に座る復讐に染まった武人の男、俺を含めてこの場にいるのは五人だ。因みに俺の席の文字は

【群】である。

 

残りの空席の文字は【杖】【神】は分かるが残り三つは不鮮明で読めない。

 

「チッ」

 

舌打ちを打つ、【知】の男。その敵意は俺や【海】【桜】に向いている。何故殺意を持ってるのか分からない。

 

「何か俺がしたのか?」

 

俺は尋ねてみる。まあまともな答えを貰えるとは思ってないけど…

 

「別にお前は何もしてねぇ。サイドエフェクト持ちが三人もいるのに手が出せないのが不愉快なだけだ」

「明らかに私達を殺す気よね」

 

【海】が呆れている。

 

「サイドエフェクト持ちが嫌いなだけだ。ここだと害する行為に出ようとすると身体が動かねぇ」

「貴方まさかエフェクトキラー?」

「俺はそんな名前は名乗ってねぇ!勝手に他の奴等が名付けやがっただけだ」

 

まさか最も危険な奴がいるとは思わなかった。もし戦えてたら俺は殺されてただろう。

 

「別々の惑星にいる俺達を認識されずにここまで連れてきた奴が不明な今、ここで戦っても無駄なだけだ」

 

【桜】は感情を込めず事実を淡々と口にする。仮に戦っても負けないだけの自負があるのだろう。

 

「強気ね。こんな狭い部屋なら私が最も有利なはずなんだけど、戦う必要がなくて安心したわ」

 

【海】は口では安堵した風に言ってるが目は笑ってない。必要がないから戦わないだけで戦えば自分が勝てると思ってるのだろう。強気なのは似た者同士である。

 

「興味ない。俺は三門市にいるクソ女を殺せればそれでいい」

「!?」

「とんでもないわね。その町に同情するわ」

 

今まで黙ってた【鹿】に俺は驚き【海】は被害にひ遭う町に同情している。俺の見立てだと戦闘において一番ヤバイのは【鹿】だ。復讐も要因だろうが意志が全くぶれずに覇道を歩む様を幻想させるからだ。

 

「全員揃ったね」

「「「「!?」」」」

 

突然、この場にいないはずの新たな声に全員が振り向き、全員が固まる。見た目は子供、頭脳は大人な名探偵の顔に筋骨隆々のボディービルダーな身体でブーメランパンツ一丁の男がいた。しかも声は子供声で全然見た目に合わないのだ。

 

「僕が君達を呼んだんだ。いきなりでごめんね」

「そっちより気になる事が色々あるんだけど……」

「うん、何故呼んだのかだよね説明するよ」

 

話が全然通じていない。その外見とか、そっちの方が気になる。身の危険的な意味で……

 

「君達は選ばれた者達だよ。その気になれば近界を滅ぼせる位の実力者ばかりだ」

 

否定したいが俺は黙っておく。確かに条件が整えば大国を相手に出来る黒トリガー持ちだが流石に複数の国を相手取れる程には強くない。

 

「それで俺達に戦わせる気か?」

「え、違うよ」

 

【知】の男に何言ってるの?と江戸川顔が言う。

 

「顔合わせだよ。戦うにしても協力するにしても見知らぬ相手とじゃ無理でしょう」

 

愉快犯だ。つまり俺達が殺し合おうが解り合おうが構わないということだ。

 

「俺はクソ女を殺せればそれでいい。やりたきゃ好きにやってろ」

「俺も戦う必要はないな。取り戻したいものがあるからな」

「私も身を守る為には戦うけど戦い自体は好きじゃないからパスね」

「サイドエフェクトを悪用するなら殺す。それだけだ」

「戦うのは好きだが自殺志願者ではない。勝てないなら俺は可能な限り避ける」

 

それぞれが主張する。俺は死んでもいいと思ってる人間じゃない。力を得たのは出来ることを増やす為だからな。

 

「ちぇ…つまんないの。仕方ないから暇潰しに博士に作ってもらった時計型麻酔機関銃で蜜彦(みつひこ)を眠らせてこよっと」

 

ミツヒコという奴は知らないが永久の眠りにつくだろうな。

 

「残りの空席はいないのか?」

「どうやらまだ持ち主がいないらしいよ。文字が出てるのはトリガーが起動されてて、文字が浮かび上がってないのは起動すらしてないからだね」

 

俺の質問に江戸川顔は教えてくれた。

 

「目覚めの時は近いよ。そして全員が揃えば否応なしに近界は巻き込まれる事になる」

 

楽しそうに話す。まるで予定調和の様に……

 

「また会おうね。次会う時は全員が揃う時だよ」

 

景色がぼやけていく。まるで夢から覚めるな感覚だ。

 

「さてっ蜜彦殺しに行くかな」

 

意識が薄れいく中で最後に聞こえたのは無邪気な声だった。

 

 

 

 

 

 

「あはは、皆個性的だったね」

 

円卓に座って足をバタバタさせる少年?の顔の男。彼の目の前には別の風景を映す映像画面が出ていた。

 

「条件は二つ。グランドトリガーのある場所と使い手が目覚める事。【海】【知】は故郷に無かったから自ら探す必要があった」

 

【桜】【鹿】【群】は本人が望まずとも自ずと引き寄せられたのだ。彼らに共通するのは明確な目的があることだろう。

グランドトリガーとはその時代最強のトリガーの事だ。強い運命力を持ち、力を覚醒させる事が出来る使い手が生まれる。

 

「さて次はどっちだろうかな~」

 

映し出された場所は近界最大級の軍事国家、神の国アフトクラトル。そこに今出ている空席の【杖】か【神】のグランドトリガーが起動している。

 

「アフトクラトルは最大級だけど【海】と【知】みたいに滅ぼされるかもしれないなぁ~」

 

二人は今持っているグランドトリガーを手に入れる前から強く、覚醒前とはいえグランドトリガーを使うトリガー使いを殺して奪ったのだ。

 

そして今アフトクラトルにあるグランドトリガーの本来の使い手は既に目覚めていて、アフトクラトルに向かっていた。そして映像の中で門(ゲート)が開く。

 

「いよいよご登場だ」

 

黒い穴から波紋の目を持つ男が降り立つ。

 

 

何時だって神を引きずり落とすのは人間なのだ……




サドンデス!この作品の活動している最強格勢揃いというお話でした。そして共也はこの中では最弱で誰にも勝てません。白い部屋は時間軸が違うのでアフトクラトルに辿り着くのは第二次大規模侵攻とガロプラ編の後なので原作には基本影響しません。更にグランドトリガーを手に入れるのにも一苦労するので時間的余裕はあります。

白い部屋の主だけはネタキャラなので乗せときます。
名称不明【マジキチ】
…狂気ともいえるミツヒコ殺しを感謝(という名の悪意)を込めて数十年没頭してたらミツヒコ殺しの手段を何でも獲得出来るサイドエフェクトを会得した。この話で使ってたのは『ミツヒコを何時でも殺す為の強制空間転移』『ミツヒコを問答無用で殺す為の強制行動制限』『ミツヒコを撲殺する為の肉体』である。一つ獲得する度にミツヒコを一人殺すまで次の新しい能力を得られず、ミツヒコ殺し目的以外では使えないという欠点がある。彼が呼び出したのは現在いる最強格全員集めてミツヒコを殺す為の過程である。ミツヒコ以外を殺すとルール違反として違反までに使った能力が二度と使えなくなるので他の奴等には害はない。つまりミツヒコは死ぬ。この後、最近ターゲットとしてみつけた蜜彦をめちゃくちゃ殺した。ボーダーにミツヒコが出ない限りは玄界には来ない予定。
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