孤高のボーダー隊員観察記録   作:ベルトのつち

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初投稿です。よろしくお願いします


第2章 【彼と近界民と黒トリガーと】
第1話「帰ってきた彼は」


「では、私についてきてください。」

前の方にいる赤い隊服をきた彼女は一連の説明を終え、そう言った。嵐山隊の木虎だっけ。すんごい上から目線。いけ好かないなぁ…

 

そう思いながらも俺、鹿島 健斗はC級隊員の最後尾をついていく。いや普通ならついていくからね?うんうん。

 

さて、今日は仮入隊日だった。去年の2月に一度ボーダーを抜け、アメリカに行った俺にとってはとても懐かしい景色だ。

 

初めて入隊したのは3年前。何を隠そう俺は仮入隊のオリエンテーションのときに道に迷ったのだ。そう、ついてこいと言われているのにもかかわらずね。なんで俺は方向音痴に生まれたんだよ…てか普通について行けよ昔の俺……

 

ちなみに今はこうしてC級隊員の仮入隊の適正試験を受けている。

ボーダーにはA級、B級、C級と3つのランクがある。C級からB級に昇格するためには左手腕の甲にあるポイントを4000まで上げる必要がある。今は1000しかない。この適正試験の結果でポイントが上乗せされる、という仕組みだ。またB級にならないと防衛任務にも出ることができないし給料も出ない。C級隊員はガチ訓練生なのだ。

 

そんなこんなでポジションが割り当てられていった。俺は攻撃手(アタッカー)だった。前もそうだったしな。

他にも銃手(ガンナー)射手(シューター)狙撃手(スナイパー)などがある。攻撃手(アタッカー)はバチバチ近接、銃手(ガンナー)射手(シューター)は中距離型、狙撃手(スナイパー)は遠距離といった感じだ。昔は近距離と中距離メインの万能手ってのをやっていた。孤月とシューターがメインの。けど今はC級隊員。トリガーは1つしか配られないようになっている。

 

俺のトリガーの種類は孤月。カタナみたいな武器ですごい、なんかこう、浪漫だ。刀身黒くしてみたい。ほかにもブレード系ならスコーピオンという軽いやつや、レイガストと言う防御寄りのものも存在する。

 

てかなんで俺ここにいるの?これでも元A級だし、チーム組んでたし、除隊はしちゃったけどなんかアレとかないの?アレ。試験免除的な。しかもなんで前にいるの嵐山さんじゃなくて木虎なの?本当に嵐山隊?あとC級の白い隊服ダサい。すこぶるダサい。

 

 

 

 

まあいいや。

 

 

 

 

ついて行った先にあるのはボーダーの訓練室だ。1番前のポニーテールの女の子が木虎に質問していた。

たぶんトリガーの話だろうな。すごい真面目。やばい。ここにいるのは10人ちょいの男女だけどあのポニーテールはやばい。パチっとした目に整った鼻。透き通るように白い肌に、ベージュ色の髪。やばそう。(小並感)

何がやばいかって?わからん。勘だし。あとなんかどっかで見たことある気がする。

 

それは置いておいて、まず最初に行われるのは対近界民戦闘訓練だ。初見はまずビビる。ちびりそうになるまである。まあトリオン体だしちびらんけど。

 

トリオンというのはなんか体にあるエネルギーらしい。詳しくは知らんけど、トリオン器官ってのがあってそっからどーにかこーにかしている。そのトリオンによって構成されてるのがトリオン体。ざっとこんなもん。わからなくても生きていける。

 

この訓練は仮想戦闘モードといってトリオン切れ無しで戦うことのできるモードで行われる。

今回戦うのは、ちっこいバムスターだな。ハムスター違うで?バムスターやで?ちっこいとは言え家一軒分ぐらいはあるんじゃないかと思う。まあ見慣れた敵だな。

 

「それでは始めます。まずは栗田さん、訓練室へ入ってください。」

 

木虎の指示に従って栗田と呼ばれたやばいポニーテールは部屋へと向かう。中に入るとトリオン体に換装した。やはり攻撃手(アタッカー)だったか。持っているのはスコーピオン。軽いからびゅんびゅん振り回せる。多分速度で圧倒するスタイルだろう。

 

『仮想戦闘モード。2号室用意、始め』

 

開始の音声が鳴り響くとともに栗田は前に右足を踏み出す。あ、やっぱやばいやつじゃん。あのバムスターは一歩踏み出すと一歩引いて、右の前足で攻撃するようプログラミングされている。

その攻撃がくる前に栗田は浮いた右前足の下をくぐり抜け、飛ぶ。速いな。

気がついたときには訓練は終了していた。多分右足をつたって目を一閃ってな感じだな。すげえ鮮やか。

 

秒数は6秒。どっかでコソ練したろ。初心者の動きじゃねぇわ。

 

この試験は1分切れればいい方だと言われている。ちなみに初めてこの訓練をしたとき俺は42秒だった。遅いなあ昔の俺。

 

次々に挑戦していくC級隊員たち。栗田より早いタイムは出ないだろうなぁ。チーム組む時のためにツバつけとこう。

 

「なあ、栗田さんって言ったっけ。なんであんなに速いの?」

 

突然話しかけられ一瞬ビクッとしたやばいポニーテールこと栗田さんは怪訝そうな顔でこっちを見る。そんな顔せんといてくれ…

「…名前をお伺いしても?」

「すまん。俺の名前は鹿島 健斗。」

「栗田 彩乃です。あの、先輩ですよね?」

「おぅ、高2だよ。君は?」

「中1ですけれど…」

 

中1ィ!?中1であのタイム?鬼だ。まじで規格外だろ。

そんな穏やかではない俺の心中を置いていくように会話は進む。まあよかった、ちゃんと応対してくれた…

シカトされてたら泣いてた。てかよく見たらすごい美形なのな。いや遠目でも分かってたよ?

 

「で栗田は…」

「別に、彩乃でいいですよ。」

 

名前呼びはまずい。それはまずい。この美少女を名前呼びするのは何かに触れる気がする。

 

「じゃあ彩乃はさ、なんであんなにはやく倒せたんだ?見てる方が惚れ惚れする速さだったよ?」

「とりあえず木虎先輩の見本と、アドバイスのお陰ですよ。運動も得意ですし。」

名前で読んじゃうじゃん。てか木虎の見本ロクに見てなかったけど、やっぱA級なんだな。いけ好かねえな。

「鹿島さん?あなたが最後なので早く訓練室に入ってください。」

 

木虎…なんでそんな喧嘩腰なの?喧嘩する?まあ怖いし従うけど。そのうちランク戦挑んでやる。

 

「トリガー起動(オン)。」

 

そう呟いた俺は腰に現れた孤月を抜き、剣道の下段のようなかたちで構える。結構様になるように練習したってのは秘密。

 

『用意、始め』

合図があると同時にバムスターの目に向かって飛び上がる。その勢いのまますれ違いざまに一閃、俺は近界民(ネイバー)の頭の上を抜けていく。記録は0.6秒だった。

そら彩乃と比べると俺はね?でも絶対追いつかれるやつだ…やだな…

 

訓練室から出た俺は彩乃に迎えられた。周りもなかなかざわざわしてる。いいねこの感覚。何か感じるわ。

 

「どう?かっこよかった?」

「…まあ、かっこよかったかも。」

 

 

え?

結構おちゃらけで言ったつもりだったのになんでそんなあれな雰囲気醸し出してるの?あと上目遣いやめて?勘違いしちゃうから。しちゃうから!!

 

「まあ、ありがと。」

「鹿島先輩、聞きたいことがあるんですけど。」

「うん、なんでも聞いてよ。」

「あの剣の使い方といい飛び方といい初心者じゃないですよね?」

「ん?あー、まあもともとA級だったけど、今はC級だよ。一度ボーダーを抜けちゃったからね。」

「どうしてボーダーを抜けたんですか?」

「…いろいろあるんだよ。」

「なんでも聞いてって言いましたよね?」

「…(・ω・`)」

「すみません。行きましょうか。」

 

まだ不審げな顔をしている彩乃と次の試験へと向かう。あんまりいじめると僕泣いちゃうからやめてくれ。もしかしてドSなのか?素晴らしいね!素晴らしくねえ。

 

残りの3つもトップでこなし、仮入隊の試験は終わった。いや元A級が負けてたらいろいろやばいでしょ。

 

「これで今日の試験は終わりだ。ゆっくり休んでくれ!」

 

嵐山さんだ。後ろに木虎、時枝、さとけんが並んでいる。ランク戦は正式入隊日が終わってからだったよな。おもむろに左手の甲をみると3900と表示されている。

え?3900??ここで考慮してくんの?とりあえず嵐山さんに挨拶がてらこれのことを聞いとこう。

「あのー、嵐山さん。お久しぶりです。」

「お、鹿島じゃないか!久しぶりだな!1年振りくらいか?」

「そうですね。このポイントって「あー!鹿島先輩じゃないですか!!」…何か上から聞いてます?」

 

佐鳥。黙れ。

 

「特には知らされていないが、多分そういうことだろ?」

「あー、やっぱりですか。今日はお疲れ様です。時枝も佐鳥もこれからよろしく。そのうちランク戦にも復帰するから。それじゃあ失礼しますね。」

 

そういうことってどういうことだろう。まあてめーはとっととB級に上がりやがれ、ってことだな。納得。

あと佐鳥と時枝は笑顔で応対してくれたってのに、何だ木虎のあの顔。すげーしかめっつらしてんな。そんなにしわ寄せてたらあれだぜ?どれだろう。まあいいや。

とりあえず挨拶まわりだけして今日は帰るか。

 




始まり方がアレなのでプロローグを足す可能性が微レ存。

3/08 追記
時間がずれていたためいろいろ変更して、まず双葉が消えました。彩乃さんの扱いはこれから考えていくつもりです。双葉は原作があるから勝手に動いてくれるんだけど、この子は自分で動かさないといけないからね。がんばります。
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