剣士が征く   作:抹殺完了

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第九話 和と洋

「デモンストレーションだと?」

 

その言葉にお兄ちゃんを睨みながら言う織斑千冬

 

其れに対して何時も通りの真面目なのか不真面目なのかよく分からない表情で答える。

 

「えぇ…簡単に言えば、優奈ちゃんと大英連邦の騎士 セシリア・オルコットその二人の決闘をしてもらうのですよ。まっ世界各國が見せつけたい訳何よ、ウチら戦士の力を」

 

「……なる程だからデモンストレーションという訳か、IS学園を守っている貴様等の実力を示す為にこのIS学園を使うと。」

 

「そういう事だよ、まぁ此れもIS学園の平和の為に協力頼むよ。」

 

「……本当にIS学園は平穏になるのだろうな?」

 

「さぁ?…まっ襲撃自体は殆ど無くなると思うけど」

 

「そうか…なら友梨奈準備しろ」

 

お兄ちゃんの言葉を信じたのか、織斑千冬がそう言うが

 

「準備も何も私は此の儘行く」

 

そう言いISの出撃ゲートに立つ

 

今私の腰には三振りの日本刀がある、一振りは虎徹、二振りは逆刃刀、最後の三振りは……

 

「待て!友梨奈‼︎そのまま行く気か!」

 

織斑千冬が叫ぶ

 

今の私の格好はIS学園の制服のままなのだ、きっと織斑千冬は私がちゃんとした防具を着るのだと思っていたらしい。

 

だが、剣士に防具を着せるのは愚行中の愚行

 

何故なら剣士は忍者程ではないが速度に特化している。

 

つまり剣士に防具を着せるのは剣士のアドバンテージを消し去る事にしかならない。

 

「私は防具を着ないから、後ゲート解放早く」

 

私が言うのと同時に出撃ゲートが開かれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出撃ゲートから出ると其処には1人のフルプレートアーマーを着た騎士が居た。

 

セシリア・オルコットだ、彼女の手には通常の西洋剣よりも巨大な剣 トゥーハンデッドソードを片手で肩に担ぎ、空いた手には盾を持ちその場に立っていた。

 

トゥーハンデッドソードとはグレートソードと言う所謂『大剣』と言う武器のカテゴリーに入っている、このグレートソードは一説によると槍やハルベルトの柄を断ち切るために特注されたと言われている。

 

これは16世紀 、神聖ローマ帝国のマクシミリアン1世の時代、 ドイツの傭兵部隊 ランツクネヒトは両手剣『ツヴァイヘンダー』を用いパイクを持った槍兵が並んで騎兵の突撃を防ぐために作り上げた壁に対して、ランツクネヒトはこの剣で槍の柄を切り払って活路を開いたと言われている。

 

「お待ちして居ましたわ友梨奈さん」

 

此方に気付いたのか嬉しそうにそんな事を言うセシリア・オルコット

 

「まさか…あの天下五剣と…友梨奈さんと戦えるだなんて嬉しいですわ!」

 

「そう…まぁ私も最近歯ごたえの無いガラクタとしか戦ってなかったから正直言うと私も嬉しい。」

 

「ッ‼︎……なら期待に応えられるよう奮闘してみますわ!」

 

そう言いトゥーハンデッドソードを構えるセシリア・オルコット

 

「なら……精々頑張ってみろ」

 

『試合開始ッ‼︎』

 

試合開始のアナウンスが流れると同時にセシリア・オルコットはドンッ‼︎と衝撃音を出し人間が出せる筈の無い速度で此方に接近する。

 

その速度は実に時速60㎞

 

セシリア・オルコットは其の儘の速度を維持しながら、トゥーハンデッドソードで突く。

 

セシリア・オルコットがやったこの突きはグレートソードと呼ばれる分類の武器の運用方法としては正解だ。

 

グレートソードと呼ばれる西洋剣はその長さから剣としての運用ではなく槍に似た様な運用方法になる。

 

理由としてはグレートソード程になると通常の剣の様に振れないからだ。

 

だが其れは一般的な兵士の場合であり、戦士達はその限りでは無い。

 

なら何故セシリア・オルコットは突きをしたのか、理由としてはこのトゥーハンデッドソードの剣と言う武器のカテゴリーで圧倒的リーチを誇っていて、相手の射程距離外から規格外の存在 天下五剣を攻撃出来るからだ。

 

 

このまま行けば取れる‼︎

 

だが…天下五剣の1人である友梨奈優奈はそのトゥーハンデッドソードを避けもせずに自分の右脚をトゥーハンデッドソードの腹に向け蹴り上げた。

 

バキン‼︎と金属音を響かせながら、トゥーハンデッドソードの破片が空を舞う。

 

唖然としている、セシリア・オルコットを尻目に友梨奈優奈は静かに虎徹を抜いた。

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