青く透明な海(わたし)になりたい   作:縞野 いちご

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穂乃果や希の視点が先に進む中、海未ちゃん視点に話が戻ってきました。

希視点の時は、完全に弱ってしまっていた海未。

LoveLive最終予選の翌日から、希が来るまでとなつております。


キラセンの歌詞、今を楽しむというところ。この海未ちゃんが考えたとすると、本当に泣けます。







海未視点 Part②
第12話「恋歌」


 

 

 

 

 

海未視点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未「ここの景色も…もう見ることはできなそうですね……」

 

 

 

 

 

最終予選の次の日の朝、私はメンバーのみんなに何も言わずに、この音ノ木坂を後にすることにしました。

 

私は今日から病院で療養生活、といえば聞こえは良いですが、つまり、残り僅かの命のケアのために、入院をします。

もともとお母様とも約束をしていましたし、何より昨晩は激しい吐き気と頭痛で何もできない状況に陥ってしまいましたから。

 

 

 

 

 

 

 

みんなには……

 

 

やはり伝えないまま去るのが、1番傷つけない方法だと思います。

 

μ'sのみんなは優し過ぎますから、心配し過ぎてしまいますから。

私の事で心を患わってほしくなんかないです…

 

 

 

 

 

 

 

 

『………海未ちゃん……』

 

 

 

 

……穂乃果?

 

 

 

 

 

『……それは本心なの?』

 

 

 

海未「っ。」

 

 

 

 

幻想などを見て、私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

海未「………もうここには戻ってこれないでしょうから…片付けをしなくてはいけませんね。」

 

 

 

 

 

最後に部室を見届けた私は、自分の荷物を片付けて、私の最後の歌詞になるであろう、『Kira-Kira-Sensation』をロッカーに残しておきました…

 

 

海未「これでは、まるで遺書の様ですね…」

 

 

 

 

 

μ'sでの輝いていたみんなの事を思い出し、少しでも《今》という一瞬の時間を大切にしてほしいという、言わば私からメンバーへ送ったメッセージになりました。

 

 

 

海未「……みんなの思いが導いた、その奇跡には私は……

 

私だけはたどり着けない…!」

 

 

 

 

ただ……ただ見守るだけ………

 

 

海未「そうですよ……元々私は陰ながら応援する方が性に合っているではありませんか………」ポロポロ

 

 

 

優勝…してくださいね……… ガチャ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜病院〜

 

 

 

 

海未「…っ、ごほっごほっ……」

 

 

 

 

私は入院をして、療養生活を送っています。ただ、症状は悪化する一方で、入院後すぐに咳も止まらなくなり、食欲も無く、点滴で毎日の栄養を摂取している状態にまで、弱ってしまいました。

 

 

 

看護師「園田さん…?今日もご飯は食べられそうには無いですよね…」

海未「すみません…。食べたい思いは山々なのですが…」

看護師「気にしなくていいですよ。それより、どこかに痛みは感じられますか?」

海未「あぁ…、実は…頭が割れそうに痛いのです……」

看護師「わかりました。頭痛薬と鎮痛剤を持ってきますね。」ガラッ

 

 

 

 

ここの看護師さんはとても優しくしてくれていて…、私のせいで忙しくさせてしまっている気がして、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

 

 

 

海未「……!!

っ…ごほっごほっ!ごほっ!」

 

 

抑えた手のひらを見ると、私の血が付いていました。

今となっては、何も驚きませんが…

 

 

 

私はあと…何日生きられるのでしょうか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

そして入院して間もないですが、次の日に、私は都心にある総合病院に移ることに決まりました。

 

 

 

 

症状の悪化が著しく、ここの病院では手に負えないそうです…。

 

 

 

海未「……もうすぐ私は……」

 

 

 

 

《死》、それは今まで積み上げてきたものが全て崩れ落ちていってしまう、恐怖の瞬間。

 

 

 

μ'sにはもう戻れないですし、何より……

 

 

……私は………穂乃果に…………

 

 

 

 

 

 

結局、長年思い慕っていた穂乃果に何も伝えられずにこの世を去るんです。

せめて、少しでも穂乃果に想いを…私の抱いていた想いを…伝えたかった…

 

 

 

 

海未「…歌………。」

 

 

 

 

私のワガママであるのはわかっています。ですが、最後に……せめて最期に想いを伝えたい。

私にできる方法、ことりに直接話すのが良いなんてアドバイスしておきながら、自分は恋歌ですね……。

 

 

 

 

 

そうして、私は鉛筆を取り、紙に歌詞を書き始めました。

 

 

 

腕の力を失った私の文字は拙く、汚いものでした。

…それでも、構わない。

この気持ち、永遠に忘れぬ恋心。

全てをここに込めるんです。

 

 

 

海未「っ!うっ!ゴホッゴホッ!」

 

 

 

例え醜くても、汚れていても、これが私の本心。

拙い文字でも、曲がっていても、これが長年抱いていた想いの出し方。

 

 

 

 

 

青く透き通った、穢れのない綺麗な私になりたかった。

 

純粋に接する事が出来ていた私に戻れれば、どれだけ楽になれるのでしょうか…?

 

 

 

穂乃果とことりが仲良くする姿を見ているのが辛くなって、1人で泣いて。でもそれを誰にも気付かれたくなくて……。

 

 

 

 

もしかしたら、穂乃果と付き合う可能性もあったのかもしれない、なんて哀れな夢を抱いたり、大切な親友である、ことりのことを妬んだり……

 

 

 

ギリギリのすぐにでも壊れてしまいそうな、私の恋心……

 

 

 

曲の題名は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 





第12話も終わりました。

にこ「今、海未が作ってる曲って…」

そうだね。この歌があの名曲に繋がるわけだよ。

にこ「ふーん。って、じゃあなんでセンターがは…もごっもごっ!?」

次回もお楽しみに!!(^◇^;)


にこ「いきなりなんなのよっ!?」



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