10話のインターホンのシーンの続きからになります。
実は、ここまで長編になるとは思っていませんでした!
海未ちゃんのことを穂乃果ちゃんはどう受け止めるのか?
物語の展開も後半戦に突入です。
第13話「無力」
穂乃果視点
インターホンには希ちゃんが映しだされていた。そして、大事な話があるって言ってる…。
とにかく、こんな時間で外にずっと居させるのはかわいそうだったし、親に許可を取って、希ちゃんを私の部屋に招き入れた。
穂乃果「こんな時間になんで…。
明日また学校で会えるのに…。」
希「明日じゃダメなんよ。これは今すぐにでも渡さなきゃいけないんや。」
そう言って希ちゃんが取り出したのは、1枚の紙とビデオレコーダーだった。
穂乃果「これは…?」
希「海未ちゃんが穂乃果ちゃんに渡して欲しいって言っていた物だよ。」
!
ちょっと待って…。それじゃあ…
穂乃果「希ちゃん!もしかして今日、海未ちゃんと会ったの!?」
希「そうや。うちは今日、海未ちゃんに会いに行ってた。」
そんな…。じゃあ!
穂乃果「海未ちゃんはどこに居るの!?そもそも、なんで穂乃果たちも一緒に連れて行ってくれなかったの!?」
私はまくし立てるように希ちゃんに言った。
どうして私たちに黙って…!
希「……それは穂乃果ちゃん達と海未ちゃんを傷付けないため、と思ってたんよ。」
穂乃果「…どういうこと?」
一瞬、希ちゃんの顔が険しくなった。
希「落ち着いて聞いてな。
…海未ちゃんは、もうすぐ死んでしまうんや。」
……え……?
今………なんて…………?
穂乃果「あ、あはは…。
い、いやだなぁ…。希ちゃん…
変なこと言うのはや…
希「本当の事なんや!穂乃果ちゃん!うちらはこの事から目を背けちゃいけない!!」
待ってよ…。
そんな……おかしいよ………。
海未ちゃんが死んじゃう…?
いきなり?穂乃果たちが何もできないまま?
穂乃果「待ってよ…。」
希「穂乃果ちゃん。」
穂乃果「ちょっと待ってよ!!
全然わかんないよ!!
そんな、海未ちゃんがいきなり死んじゃうなんて話、信用できる訳がないじゃん!
おかしいよ!
穂乃果たちにさよならも言わずに、
勝手にどこかに行っちゃって、それでもうすぐ死んじゃうかも、なんて…
そんなの穂乃果はどうすればいいの!?」
もう、頭の中がグチャグチャになって、よくわからなくなってる。
海未ちゃんが死んじゃう?…嘘だ…。そんなの嘘だ!!
希「穂乃果ちゃん!!」ガシッ
穂乃果「!!」
希「海未ちゃんは、穂乃果ちゃんたちを悲しませたくなかったんよ。
だから、予選まではずっと戦い続けてくれたんや。
みんなが心配しないように、自分の事は黙ってね。」
そんなことは私だってわかる…。
…でも…。こんなのって…あんまりだよ…。
希「多分…海未ちゃんの想いはこの中に全部入っている。ビデオレコーダーを送ったのは穂乃果ちゃんだけやったから…。
だから、最後までしっかりと受け止めてあげてほしいんよ。ええな?」
私を諭すように希ちゃんはゆっくりとした口調で私に言い聞かせた。
正直、まだ心の整理が落ち着いていない。だから、すぐにはとは言えない。
…でも。
穂乃果「…絶対に見るよ。」
私は希ちゃんと約束をした。
その後、もう夜遅かったので、希ちゃんはすぐに帰ってしまった。
私は大きな衝撃を受けたことによって、半ば思考が停止していた。
でも時間が経つにつれて、だんだんわかってきたの。
そうしたら、涙が止まらなかった。
穂乃果「…嫌だよ…。…なんで海未ちゃんがいつの間にそんな事になってるの?」ポロポロ
信じたくなかった。夢ならば覚めて欲しいと思った。
穂乃果「穂乃果…何もしてあげられなかったよ…。」ポロポロ
何もしてあげられなかった事にただ後悔しか生まれなかった。
…ごめんね…。
海未ちゃん。
第13話は終わりです。
にこ「……ちょっと。私の出番はもう無いわけ?」
目立ちたがり屋だなぁ……。
にこ「そんなんじゃ無いわよ!!絡みが無さすぎて退屈してんのよ!」
そういうお話じゃないんだけどなぁ…。
にこ「そんなことはわかってるわよ!!」
次回も穂乃果視点です。ついに穂乃果ちゃんは海未ちゃんの想いを知ることになります…。
にこ「それじゃあ、また私の出番は無さそうね……」