青く透明な海(わたし)になりたい   作:縞野 いちご

17 / 23


更新遅れてごめんなさい!
海未ちゃんの誕生日に合わせて投稿します。

これから先は分岐なので、AパートかBパートかに分かれて読み進んでいただけると嬉しいです。

海未ちゃん視点のまま進んでいきます。それではどうぞ。





第17話 Aパート「幸福」

 

 

sideA

 

 

 

 

ここは……暗い部屋ですね………

 

 

 

 

 

 

先ほど眠りについた私は、真っ暗な部屋の中にいる夢を見ています。

 

 

今の私にはちょうどいいかもしれません。

 

 

 

???「グスッグスッ」

 

 

 

…。

誰かのすすり泣く声がします…

 

 

 

海未「誰でしょうか…?」

 

 

声を頼りに歩いて行くとそこには…

 

 

 

 

 

 

ことり「………」ポロポロ

 

 

 

へたり込んでしまいながら泣いていることりが居ました。

 

 

 

 

 

海未「っ!!ことり!」

 

 

 

ことり「……!う…うみちゃん…」ポロポロ

 

 

ことりは私の呼びかけに応じてくれました。ここで話せるとは思ってもいませんでした…。

 

 

 

海未「…ことり、大丈夫ですか?

どうして泣いているのです?

穂乃果と喧嘩でもしましたか…?」

 

 

泣いている様子を慰めたい。なぜ泣いているのかもわからないので、私は思い当たる事を言いました。

 

 

ことり「!!

……また………私たちの心配をするの……?」

 

 

こ、ことり…?何を……

 

 

海未「な、なんの話ですか?」

 

 

ことり「…っ。

…………海未ちゃんが………」

 

 

 

……私が………何かしてしまいましたか?

 

 

 

ことり「海未ちゃんが一番大変な思いをしているのに、どうしてもっと甘えてくれなかったの?」ポロポロ

 

 

 

……!

ことりもついに知ってしまいましたか……

 

 

 

海未「………私は……

もう満足ですよ。予選まであなた達と戦えただけで、幸せです。」

 

 

 

本当に…満足………です。

 

 

 

ことり「………。

……穂乃果ちゃん…。」

 

 

 

 

 

 

 

……ま、まさか…………

 

 

 

 

 

 

ことり「穂乃果ちゃんを何で私に譲ったの!?」ポロポロ

 

 

 

 

 

っ!!

 

 

何故……あなたが………その事を…

 

 

 

 

ことり「穂乃果ちゃん……泣いてたよ………。海未ちゃんのことに気づいてあげられなかったって。

穂乃果ちゃんはずっと後悔してたんだよ!?」ポロポロ

 

 

 

穂乃果……。

 

 

 

ことり「私……。海未ちゃんがこんなに辛い思いをするくらいだったら、告白なんてしなかったよ!

みんなでお昼を食べて、みんなでお喋りして、海未ちゃんの相談にも乗ってあげて………

 

 

私、そっちの方が幸せだったよ…?」ポロポロ

 

 

 

 

 

海未「ことり……。」

 

 

 

 

私は頷いたまま返事ができませんでした。

 

 

 

 

ことり「3人で……また3人で居たいよぉ……」ギュッ

 

 

 

ことり……。

あなたは優しいですよ。

優しすぎるんですよ……。

 

 

 

海未「こ…と…り………」ギュッ

 

 

ことり「うぅ…うっ……」ポロポロ

 

 

 

私に抱きつきながら泣いていることりを見て、自分が今までやってきたことが間違っていた事に気付きました。

 

 

海未「…すみませんでした、ことり……。私は…あなた達が幸せなら…それで良いと思っていました……。」

 

 

 

私は……ことりの笑顔を…

…喜んでいる姿を見たかっただけなんですよ……

 

 

 

ことり「……海未ちゃん……ごめんね……」ポロポロ

 

 

もう…謝らないでください……

 

 

 

海未「こんなに泣かせてしまってすみません。」

 

 

私の選択でことりが苦しむなんて思ってもいませんでした……

 

いや、わかっていたかもしれません。でも怖かった…恐ろしかったんです。私がもうすぐ死んでしまうことを伝えて、μ'sのみんながLoveLive出場を諦めてしまうかもしれない。穂乃果にそのまま告白すれば、優しい穂乃果は、同情して付き合ってくれるかもしれない。そのままことりとも疎遠になって……

 

 

 

 

ことり「……海未ちゃん。穂乃果ちゃんの所に行ってあげて……」

 

 

 

ことりが穂乃果の名前を出した瞬間に穂乃果の姿が部屋の中に現れました。

 

 

 

海未「穂乃果……」

 

 

ことり「穂乃果ちゃんは、私よりももっと前からずっと泣いていたの…。」

 

 

海未「ことり…あなたは……?」

 

 

 

ことり「海未ちゃんはずっと我慢してたんだもん。私も海未ちゃんと、もっと居たいけど、これくらいなら我慢できるよ。」

 

 

 

ことり…

私を気遣って、そのような事を言ってくれるなんて……

 

 

海未「ありがとうございます…」

 

 

 

 

 

 

 

私が礼を言うと、ことりは目に涙を浮かべながらも笑顔で見送ってくれました。

……私はあの時、今のことりの様に笑顔で穂乃果のところへ送り出してあげられたでしょうか?

 

 

 

 

そして、私は穂乃果の前まで来ました。

穂乃果は体育座りをして、顔を上げてはくれません。

 

 

 

海未「…穂乃果。」

 

 

穂乃果「!

う……み………ちゃん……」

 

 

私が呼びかけると、穂乃果は顔を上げて、私を見ました。その後、最初に泣きそうな素振りをしましたが、何かに気づいたかの様に泣く事をやめました。

 

 

 

 

海未「穂乃果……。

あなたもずっと泣いていたのですね…。目が真っ赤になっています。」

 

 

 

私のせいで…穂乃果の元気な笑顔を失わせてしまったなんて…。

 

 

 

 

海未「……すみません。

本当に一方的にあなた達と別れてしまって…」

 

 

 

穂乃果は何も言ってくれません。

私の顔を見て…怒ったり、泣いたりする訳でもなく……

 

 

 

 

 

なぜか心配そうな顔を向けていました。

 

 

 

 

 

 

海未「私が、あなたにした様に罵倒しても、手を上げても構いませんよ……」

 

 

 

 

私が喋りかけるたびに穂乃果の顔は、悲しそうな顔になっていきました。その表情は…

 

 

 

 

なぜか私を哀れむ様な表情なのです。

 

 

 

海未「……あなた達は素直に自分の気持ちを相手に伝えられて、羨ましいですね…。私は、自分の気持ちも相手に見せることのできない、弱くて卑怯な人間ですっ!!」

 

 

 

 

穂乃果たちから逃げてきて、大事な親友と想い人を泣かせて…

 

 

それで勝手に1人で怒るんですか?

……笑ってしまいますね。

 

 

 

 

穂乃果「……。」ギュッ

 

 

海未「!」

 

 

 

 

俯いてしまった私を、穂乃果は静かに抱きしめてくれました。

あの日、もう2度と感じることができないと思っていた温もりを今、こうしてまた感じることができています……。

 

 

 

海未「……穂乃果。

…私と一緒に居れば、あなたはもっと辛い思いをしますよ……」

 

 

 

 

 

 

穂乃果「…海未ちゃん。

また苦しんでる……。」ギュッ

 

 

海未「!?」

 

 

 

私が……苦しんで……

 

 

 

 

穂乃果「…泣いて…良いんだよ?」

 

 

 

 

 

……温かい…。

 

 

 

 

 

海未「ぅ……うぅ……」ポロポロ

 

 

 

穂乃果「……辛かったね…

海未ちゃんにだけ、可哀想な思いをさせてごめんね?」ナデナデ

 

 

穂乃果……私は……

 

 

 

海未「…私は……強情で……嘘つきです…!」ポロポロ

 

 

 

穂乃果「…知ってるよ。」ナデナデ

 

 

 

 

海未「…それで、私だけ死んで居なくなるのは辛かったんです!!!

 

でも、私は言えなかった。みんなを傷つけたくなかった…」ポロポロ

 

 

 

穂乃果「…気付いてあげられなくてごめんね。」ナデナデ

 

 

 

海未「……そして…

私は諦めれば良いのに、ビデオレターなど送って、穂乃果を困らせて…!最低ですっ!!

 

でも、本当に好きだったんですよ」ポロポロ

 

 

 

 

優しくしてくれている穂乃果につけこんで…私は最低です……

 

 

 

 

穂乃果「……海未ちゃん…」チュッ

 

 

 

 

!!

 

ほ、穂乃果……。今!?

 

 

 

 

穂乃果「海未ちゃん…。

……穂乃果は、たとえ強情で嘘つきで、最低でも…

 

海未ちゃんの事が大好きだよ」

 

 

 

穂乃果……ほのか………

 

 

海未「うぅ……うぁぁぁん!」ポロポロ

 

 

 

穂乃果「海未ちゃんに気持ちを伝えられて良かったよ…」ギュッ

 

ことり「海未ちゃんも辛かったよね」ギュッ

 

 

 

 

2人とこうして会話して、2人の温もりを感じることができて……

 

 

 

 

 

 

これは神様が最期にもたらせてくれた幸福というものなのですね。

 

 

 

海未「穂乃果、ことり。……会いに来てくれてありがとうございました……」

 

 

 

 

私は、2人の慈愛に満ちた微笑に見送られながら、意識を失っていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 





文の量が凄まじい…汗

にこ「溜め込まないで、短く出していけばいいじゃない。」

いや!今日は海未ちゃんの誕生日だよ!?そんな簡単な文を出せるわ……

にこ「はぁ……。めんどくさいわね。
にこからは、このお話を最後まで見てくれたみんなには、この次のお話を読まない事をお勧めするにこ♪」


あ、まとめてくれてありがとう……

にこ「第18話でまた会おうね♡」

……今回のぶりっ子っぷりには、感謝しますね……


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。