キレたら怖い大妖怪   作:旅行好き

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十話

伸吾「それにしても、本当にうるさいのぅ。誰が鳴らしとるんじゃ?」

 

 

さっきからなっているクラクションの音が少しづつ近づいてきていた。

 

 

達也「父さん、救急車呼んだよ。3分ぐらいでここにつくらしいよ」

 

 

達也が伸吾の所に帰ってくるのと同時に彩夏と惣助の二人も駆け寄ってきた。

 

 

彩夏「伸吾さん、大丈夫ですか?」

惣助「おじいちゃん!!大丈夫?」

 

 

伸吾「おぉ二人とも大丈夫じゃよ。それよりここは危ないから、先に惣助を病院に連れて行ってやりなさい。わしは事故の後始末がのこっとるからの」

 

 

彩夏「わかりました。さぁ、惣助行きますよ」

 

 

惣助「うん。おじいちゃんあとでね」

 

 

伸吾「うむ。」

 

 

二人を見送るとトラックに寄りかかりせき込む伸吾

 

 

伸吾「ごほっ!!」

 

 

達也「父さん!大丈夫?」

 

 

伸吾「はぁはぁ、こりゃいかんな。肺だけじゃなく心臓も傷ついとったか。ふぅー」

 

 

達也「そんな!どうしよう?」

 

 

そんな時、二人の周りを囲んでいた人が急に一部分だけ別れると黒い車が突っ込んできた。

 

 

伸吾「っ!どけ、達也」

 

 

達也の胸元をつかむと、脇に押しのけた

 

 

達也「うわっ!」

 

 

達也を投げたあと、伸吾も逃げようとしたがさっきのケガのせいで動けなかったため、そのまま車は伸吾をひきトラックにあたった。

 

 

伸吾「ぐおっ!」

 

 

伸吾はトラックと黒い車に下半身と左腕を挟まれて動くことができなくなった

 

 

達也「父さん!しっかりして、今、そこから出すから」

 

 

達也は立ち上がると近くに止まっていた工事車両から鉄パイプを取出し、車に近づいた。そのとき、フロントガラスを突き破って上半身が出ていた男をみて

 

 

達也「総理だったのか!いや、いまはそんなことよりも父さんを助けないと」

 

 

総理は意識があってしきりに助けを呼んでいたが、達也は全く気にせず、手に持っていたパイプを車と伸吾の間に突っ込んだ

 

 

総理「くそっ足が抜けない。おいっ、俺を早く助けろ!!俺は総理だぞ!そんな爺より俺を助けろ!」

 

 

達也「父さん!しっかりして。起きてくれ!父さん」

 

 

総理「聞いてるのか。俺を助けろ」

 

 

達也「てめぇーは黙ってろ!ぶっ殺すぞ!!」

 

 

周りも2度も事故が起こったことでパニックが起きかかていたが2人がもめているのを見て、冷静になっていった。

 

 

「おい、みんな手を貸せ」

 

 

「そのパイプもっともってこい」

 

 

大人の男たちが次々伸吾を助けようと集まってきていたが、誰も総理を助けようとしなかった。

 

 

「大変だ、ガソリンが漏れてる。みんな離れろ」

 

 

達也「そんな!父さん起きて」

 

 

伸吾「達也、お前も早く逃げなさい。」

 

 

達也「やだ、父さんも一緒に。惣助とまた会うって約束したろ?早くそこから」

 

 

伸吾「無理じゃ、足はつぶれて手も動かん。」

 

 

達也「そんな、じゃあ俺もここにいる」

 

 

伸吾「馬鹿もんが!!惣助を一人にする気か!」

 

 

達也「じゃあ母さんはどうすんだよ」

 

 

伸吾「なめるなよ、彩夏は極道の嫁じゃ。覚悟は昔から決めとる」

 

 

総理「おいっ、なら俺を助けろ!」

 

 

伸吾「そんなことさせるわけなかろうが。お前はわしと一緒じゃ。ともに地獄に落ちようぞ。達也、お前はわしの自慢の息子じゃ。わしと彩夏の宝じゃ。お前はまだ死ぬな。彩夏には、愛していたと伝えてくれ」

 

 

ついにガソリンに火が付き後部座席から燃え始めた

 

 

総理「熱い!いやだ死にたくない!まだ死にたくない」

 

 

伸吾「さあ、離れなさい。」

 

 

達也「あぁぁあぁぁぁああ!くっそーー父さん」

 

 

伸吾「悔いはない。」

 

 

その後、轟々と燃え上がり公園の一部と建設中だったホテルが全焼するまで燃え続けた

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