達也の家
伸吾「やっとついたのぅ。遅れてしもうたわぃ」
彩夏「そうですねぇ。さぁ早く入りましょう」
家の前で車から降りた二人が話していると中から泣き声が聞こえてきた
?「うぇーーん。うぅっ、ぐすっ」
伸吾「泣かせてしもうたか。こりゃ、悪いことをしたのぅ」
急いで玄関から入り、声の元に向かう
伸吾「おーい、惣助。待たせたのぅ。じいちゃんじゃよ」
惣助「うぅー、じいぢゃん。おぞいよー」
目を真っ赤にして足元にティッシュの塊を山のように積んだ惣助が、ドアから入ってきた伸吾を見て飛び付いた
伸吾「よしよし、もぅ泣かんでくれんかのぅ。あんまり泣かれるとわしも悲しくなってしまうからのぅ」
惣助「ん、わかった」
きゅっ
小さな手で伸吾の腰を掴んで、顔を肩に押し付けた
ポンポンと頭を軽く叩いて落ち着かせる伸吾
達也「おーい、ご飯できたから食べよう」
惣助「嫌だ」
父親の方は見ようとせず伸吾に抱きついたまま離れない惣助
伸吾「惣助、わしと一緒に食べてくれないかのぅ。彩夏が作ったちらし寿司もあるぞ」
惣助「やったー!僕ちらし寿司大好き!」
達也「えっ、お父さんの作ったやつはあんまり食べてくれないのに」
テーブルの横で呆然とする達也
惣助・伸吾・彩夏『邪魔(じゃ・ですよ)』
達也「ぐはっ、なんで俺だけ。不幸だぁー」
彩夏「いい年なんだから少しは落ち着きなさい。そんなんだからいつまでたっても、周りから馬鹿にされるんですよ」
ボソッ
達也「自分の方がいい年じゃん」
ブチッ何かが切れる音が響き、達也・伸吾・惣助の三人がみんな冷や汗を流した
彩夏「何ですって?少し聞こえなかったから、もう一回言ってくださる達也さん」
ニコッと笑っているように見えるが、後ろに鬼がいる幻覚がみえる
伸吾「惣助、はやく向こうに行くぞぃ。巻き込まれたらたまらんからのぅ」
惣助「分かった。そうだ、僕の部屋見せてあげる。この前、新しいマンガ買ったんだ。その主人公が凄いんだよ」
伸吾「おぉそうかそうか。じゃあ、お邪魔しようかのぅ。詳しくおしえてくれるかのぅ」
手をつないで二階にある惣助の部屋に向かう二人
達也「待って。置いてかないで」
彩夏「待ちなさい。まだ話は終わってませんよ、そこに座りなさい」
椅子に座る達也
彩夏「どこに座ってるんですか?そこじゃありません。正座しなさい」
達也「はい。いやいや、ちょっ、ちょっと待って。何で薙刀持ってるの」
彩夏「問答無用。女性に対する態度をきっちり教え込みます。心して学びなさい」
達也「ギャー、助けてー」
惣助
達也の子供