サッカーコート
達也と彩夏が見たのはゴールキーパーを信吾がやり、二人でシュート練習をしている姿だった。だが、明らかに子供が出せる速度ではないシュートを放ち、それを老人が簡単に止めているのをみて
達也「えっ、何あれ。何あのシュート!なんでボールの形変わってるの!なんでそれを簡単に止めてるの!!」
彩夏「あらあら、二人ともすごいわねぇ」
達也「なんでそんな平然としてるの!何なの!」
『うるさい』
達也「なんで周りの知らない人から怒られないといけないの。何、俺がおかしいの!」
彩夏「信吾さんなんだから、あれぐらいできますよ。それに惣介だって血を受け継いでいるんだもの。当然ですよ」
「ねぇーパパ、あれやって」
「えっ。いやぁ、あのーそうだ、バスケしにいこうか!確か学校でやるんだよね。さぁいこう」
「えぇぇぇぇぇ、やだぁーあれやってよぉー」
周りでは同じような光景が起きていた。
達也「そろそろ止めないと、いろいろまずそうだね」
彩夏「そう思うならはやく止めてきなさい」
どんっ
達也「んっ?ちょっと、急に押したら止まれなブッ」
彩夏に押された達也がゴール前に飛び出したとき、惣助の蹴った今日一番のシュートが直撃した。
伸吾「わっはっはっ、大丈夫か?急に飛び出すなんて危ないじゃろうが。全く、相変わらずそそっかしいのぅ」
達也「ぐほっ、鼻が鼻がつぶれる」
転がりながら痛がる達也を笑いながら心配する伸吾。
伸吾「そういえば、惣助はどこいったんじゃ?彩夏、知っとるか?」
彩夏「惣助ならボール拾いに行きましたよ。達也は見ておきますから、そっちにいってあげてください」
伸吾が辺りを見回すと飛んでいったボールを追いかけているところだった。
伸吾「あんなところまで飛んどったか。さて、おいかけるとするか」
トーン、トーントン、ポスッ
たむろしていた若いグループの一人にボールがあたった。
「いってぇ、何だよこのボール」
「あはははは、だせぇな。ぼーとしてるからあたんだよ」
惣助「あのー、そのボール僕のなんだけど」
「へぇーじゃあ返してやんないとな。しっかりとれよ、そらっ」
誰もいない方に向かってボールを投げる。
惣助「あぁ、ボールが」
「わりぃな、手が滑った。あっはっは」
「おいおい、ひでえな。ははははは」
ボールを追いかける惣助
伸吾「貴様ら、なにしとる。それが子供にすることか?」
「あん?なんだよ、じじぃはひっこんでろ」
伸吾「まぁ、今はええわぃ。じゃが、あとで話があるからのぅ。ここから動くなよ」