春と出会うまではまだ少しかかりますので、あと少しお待ちください(汗)
今回も話は全然進まないのですが、エタることだけはしないので!
それでは第二話、よろしくお願いします(__)
「日本よ! ――私は帰ってきたッ!」
プライベートジェット機から降りて叫ぶ俺に集まるのは、一緒に降りてきた黒服たちの呆れるような目の数々。着陸するその直前まで、
そんなことを頭の片隅で考えながら、ジェット機から車へと荷物を移している黒服たちを眺めていると、隣にはいつの間にか
「フン、話あれで終わる思わないがいいよ」
「……ねぇ
「お前の未熟が原因。精進するいいね」
「くっ」
言い返せない一言に呻いていると、一つのアタッシュケースとスーツケースのようなモノを渡された。
「任務に必要な情報と支給品ね。お前が希望してたモノ後で集英会に届く。期待するといいね」
「お、ありがとう」
アタッシュケースを開くと片面にはノートパソコンが一つ入っており、もう片面には束になった諭吉が沢山詰められていた。スーツケースに入っている支給品についても、リストが書かれた紙を確認しながら足りないものがないか確認する。
「それと
「くぅ……!
愛しき姉からの伝言に,心だけでなく全身を震わせ呟く翔。それに対し
「きもいね」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「それでは我々はここで」
「おう、あんがとな」
あの後中国へ引き返す
用意されていたその部屋は、一人で寝泊まりするには無駄に豪華なもの。それは「弟に不自由させたくない」という、どっかの弟大好きな姉が原因である。まぁこれでも最初の頃に比べ、かなりマシなのだが。最初の頃は遠出の仕事のたびに最上級の部屋が用意されており、こんな所では落ち着かないと本人が何度も直訴したおかげで、なんとか…そう、
そんな苦労した過去を思い出したせいか、今までの疲れが一気にやってくる。よく考えれば任務が終わり次第すぐに空港へと移動し、休む間もなくプライベートジェット機に乗せられ、空を飛んでいる間もずっと
そんなこんなで大きく溜息を吐いた翔は、備え付けの冷蔵庫からペットボトルに入った水を取り出し一口大きく飲むとそれを放り投げ、これからの予定を確認するため
「まずこの町の地形確認にここの勢力図の作成……つっても集英組に挨拶行ったときにおやっさんに確認すりゃいいか」
そこにはやるべきことが箇条書きで簡潔に書いてあった。最初に書かれていた地形の確認はとても大事なものであり、襲われた時にどう逃げればいいか、どこでなら反撃しやすいかなど、これを知っていないとどうしようもないことが多い。
二つ目に書かれている勢力図においても、場合によっては喧嘩の売り方が変わってくるため知っておかないといけないことだ。……まぁ、喧嘩なんぞしないに越したことはないんだが。
ちなみに集英組とはここ凡矢理市の元締めであるヤクザであり、まだ翔と羽が日本にいたころには居候させてもらっていた所でもある。ヤクザではあるが仁義や筋を重んじている組織であり、地元の祭りに屋台を出したり町内清掃をしたりしているため、なんだかんだ近隣の人にも好かれている。翔が日本を離れて六・七年たつとはいえ、さすがに元締めが集英組から変わっていることはないだろうし、どうせこの後に挨拶に行こうと思っていたので同時に済ませてしまおうと考え、次の項目へと目を滑らせていく。
そこに書いてあるのは、いつもであれば「どこどこのグループを壊滅せよ」とか「なになにの交渉を決裂させろ」とか物騒なことが書いてあるのだが、今回の場合は――――
「美味しいケーキ屋さんにお菓子屋さん、洋服屋さんに挙句の果てには話題のデートスポットだァ!? なんでだよッ!」
――――あまりに
どう考えても、裏の世界で屈指の大組織が与える任務ではない。てかもう、これは任務と言っていいのだろうか? いやダメだろ。
(絶対、
よく見てみればその字は姉の羽の字であるし、なによりこんな事を任務として言ってくるのは姉以外に思い当たらない。
おそらく、なかなか言っても休暇を取らない――実際には羽と会うために取っているのだが、それを言っても納得してもらえない――翔に痺れを切らした姉が、任務という形で無理やりにでも休ませようと考えたのだろう。
本当にそうなのかは分からないが十中八九間違っていないだろう予想に苦笑を浮かべながら最後の項目へと目を向けると、今度は
(あー、
それは
しかし相手が楽であるならばそんな心配はしなくていい。小さい頃とはいえ心根は優しくしっかりとしていて、小さかった自分がとても頼りにしていたのを今でも覚えているし、姉の羽もそんな楽と一緒にいるときは楽しそうだった。
問題があるとすれば、互いが姉弟のように意識していることだろうか? だが血は繋がっていないのだから問題ない。
そう、
(…………)
くしゃっという音がしてその音源へと目を向けると、無意識に力が入ったのか、ページをめくっていた指付近の紙が大きく皺になっていた。
あれから一晩明け、渡された資料をすべて確認し終えた翔は支給品のスーツに身を包み、ある和風の屋敷の前に佇んでいた。その屋敷の門には「集英組」と大きく墨で書かれた門札があり、この屋敷がここら一帯の元締めの本拠地であることをこれでもかと主張していた。
感想・批評ともにお待ちしております!
今月内には次話を投稿しようと思いますので、お待ちいただけると幸いです。