真剣で俺たちで野球をしよう。チーム名はリトルバスターズだ!   作:あるく天然記念物

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まさかの二話目
そ、それといきなりの高評価に驚きを隠せません
そろそろ1とかつけられそうで怖いです。



正月いぇいいぇーい! 正月いぇいいぇーい!

「なぁ恭介、小雪がリトルバスターズのメンバーで何かしたいってのは分かったが、なんで野球なんだ?」

「いいか真人、俺は俺が生きる証をこの世界に刻み込もうと思った。つまり俺は俺であり、そして俺がここにいることを証明し続けるため、野球をやることにした。だからこそ俺は野球をしようと決めたんだ」

「ふーん、そうか…………ダメだ。なんか良いこといってる気がするけどさっぱり野球をする意味がわかんねぇ。謙吾、お前分かるか?」

「いや、俺も同感だ。由紀江は分かるか?」

「ええ?! えっとえっと、その、私も……分かりません」

『オラもさっはりだぜー』

「えっと、京さんは?」

「野球をするなんて少年みたいで素敵! だから結婚して、恭介!」

「あっ、分からないそうです」

 全員が顔を見合わせ、その頭に疑問符を浮かべる。 まあ確かにいきなり何かしようとなり、野球をしようといわれその理由が抽象的ならそうなるだろ。無論俺だってそうなる。

「とにかくリトルバスターズはこれから野球を始める。場所に関しては追って連絡するから、お前たちは放課後を空けておくように。小雪もそれでいいな?」

「うん! みんなで野球するのって、なんだか楽しそうだねー」

 笑顔を浮かべる小雪を見て、全員の顔に笑みが浮かぶ。

「だな、よっしゃ! いっちょ俺の筋肉様を活躍させるか!」

「まあ川神学園にいる時点で剣道の公式大会には参加できないからな。俺も構わないぞ」

「えっと、及ばすながら私もお力になりたいと思います」

『オラは球団のマスコットキャラクターとしてがんばるぜー!』

「私は恭介が決めたことには全部賛成よ! だから結婚して、恭介!」

「よしっ! 全員参加だな。だが、やるからには本気を出す。ちゃんと練習試合もするからな」

「スルーする恭介も素敵!」

 野球をやることに関して全員が何かしら思うことはあるものの、最終的には参加、もしくはやる事になる。

 いつもいつもノリがよくて最高だぜ、お前たち。

 さて、練習相手は…………彼らにお願いするか。

 俺は携帯電話のメール機能を起こし、ある人物に練習相手になるようお願いの依頼を飛ばした。

「うし、こんなもんだろ。…………うんうん」

 依頼のメールを送りつつリトルバスターズのメンバーを見渡す。

「なぁに? 年中正月ー?」

「あのー、小雪? できれば真人、もしくは筋肉さんと呼んで欲しいのですが?」

「だから言ってるじゃーん。年中正月ーって」

「だから違うじゃん! ワザと? ワザとなの?! まさか、小雪の中だと筋肉=正月なのかぁ?! おい謙吾! お前のつけた二つ名のせいで俺=正月になっちまったじゃねぇーか!」

「いいじゃないか、縁起がいいぞ」

「──あれ? 正月は確かに縁起がいい……つまり俺は縁起がいい存在と言うことになるのか? なぁーんだ、それならそうと早く言ってくれや謙吾!」

「…………ねぇまゆっち、真人に真実伝えた方がいいんじゃない?」

「………でも京さん、それでまた喧嘩しちゃたら大変なのでそっとしませんか?」

「……それもそうね」

「正月いぇいいぇーい! 正月いぇいいぇーい! …………なんかしっくりこねぇな」

 今日の決闘で二つ名が年中正月になった真人をみんながいじり、弄られてる真人も真人でいいリアクションをしている。

 みんなが心から楽しんでる。

 だからこそ思ってしまう。

 願わくば彼女たちが彼と同じように成長できるように、と。

 ある種祈りの気持ちも込め、送信の終了した携帯を畳んだ。

 

…………。

 

……。

 

「だー!! 納得がいかねー!!」

「キャップ、いったいどうしたの?」

「なんだ? 自転車でもパンクしたのか?」

 とある廃ビルに作られた一室。

 そこに男女七人のグループが団欒していた。

 彼らは風間ファミリー。

 ここ川神市に置けるリトルバスターズと並ぶ有名なグループだ。

「だってよー、棗先輩が帰ってきた途端、依頼が殆どリトルバスターズに流れちまったんだぜ? そりゃねぇよって話だろ?」

 そう叫ぶは風間ファミリーのリーダー、風間翔一。バンダナが特徴の川神学園二年生。

「確かに僕たちと同じくらい信頼度高いしねー。依頼の成功率はこっちが高いけど、向こうは依頼料殆ど取ってないし」

「だな、リトルバスターズは俺たちと違って楽しむことを行動目的にしてるから報酬は二の次だもんなぁ」

「まあ楽しむといえば僕たちもある意味で楽しむことを目的としてるけど、やっぱり僕たちは報酬が目当てな側面が大きいからねぇ」

 パソコンに向かっている少年と井ノ原真人に負けず劣らずの…………いや、真人に軍配があがるが、それでも雄々しい肉体を持つ少年が風間翔一に同意する。

 パソコンに向かっている少年が師岡卓也、あだ名はモロで、筋肉が島津岳人。基本的二人で行動しているのが多いことや、モロが女顔であることから腐った女の子に人気があるみたいだ。

「なあ大和ー、この状況どうにかできないか?」

「うーん…………現状だと難しいかな。元々のお得意先ならいざいらず、初めての人やある程度実態を知ってる人ならほぼ間違いなくリトルバスターズに依頼すると思うし、何よりも棗先輩が戻ってきたことでリトルバスターズが活動を再開したのが大きいな」

 翔一に訪ねなれて冷静に状況を把握する少年は直江大和。

 本来なら主人公である風間ファミリーの軍師である。

「なあ大和、キャップが言っている棗先輩やリトルバスターズというのはどんな先輩でグループなんだ?」

「そう言えばクリスがファミリーに入った当初は棗先輩は就活で学校にいなかったから、知らなくて当然か」

「なんだ、犬も知ってるのか?」

 クリスと呼ばれたの少女はクリスティアーネ・フリードリヒ。この春から川神学園へドイツから転入してきた。若干間違った日本の知識をお持ち。

 犬と呼ばれた少女は川神一子。犬のような存在で通称ワンコ。犬笛でどこからでも駆けつけてくる様子からあながち間違った呼び名ではない。

 そんなワンコはクリスに頷きを返す。

「当然よ。棗先輩とリトルバスターズは川神学園だと私たち並かそれ以上に有名よ。それにリトルバスターズはある意味で私たち風間ファミリーのライバルみたいな感じだし」

「なんと! そんな互いに研鑽しあえるグループがこの学園に存在していたのか! しかし、何故学園で話題に上がっていなかったのだ? そんなに有名なら転入生の私も名前くらいなら耳にするはずなのに」

「あぁ、クリスの言い分ももっともだな。けどそれには理由があるんだよ」

 クリスの疑問に大和が解説を始めた。

「学園には暗黙のルールがあってな。それは、リトルバスターズは棗先輩がいないときには無いものとして扱えってこと」

「えっ? それっておかしくないか? だって、この風間ファミリーだって時々キャップがいないときがあるが、それでも風間ファミリーは認知されて依頼もあるぞ?」

「それはキャップがキャップだからさ。でもリトルバスターズは別でね。風間ファミリーはキャップ無しでも風間ファミリーだけど、リトルバスターズは違う。向こうは棗先輩あってのリトルバスターズだから」

「ん? ……うーむ……つまりどういう事なのだ?」

「要はキャップより重要な存在って事さ」

「……なあ大和、それだと俺の人気が棗先輩に負けてるって聞こえるぞ?」

「まあ実際にキャップより棗先輩の方が人気高いよ。同じような少年タイプだけど棗先輩の方が完全に少年そのものだし、おまけに顔までよすぎるから」

「どチクショウ! 男は顔じゃねぇ! 魂が大切なんだ! なんで偉い人はそれを理解してくれないんだ!!」

「ほ、そんなに落ち込むなよ、キャップ。キャップにはキャップの良さがあるんだから」

「それもそうか!」

「…………さすがキャップ、立ち直りが早い」

「方向性が違うが棗先輩同様にキャップも少年だしな」

 キャップの落ち込みやすく立ち直りやすい様子を見て、ついついモロとガクトは突っ込みを入れてしまう。

 風間翔一もまた棗恭介同様に心は少年そのものだ。

「へぇ、聞いたぞ大和、棗が戻ってきたってな」

「ね、姉さん!」

 突如首回りに絡みついてきた両腕。その持ち主に向かって大和が声を上げた。

 姉さんと呼ばれた彼女はまるで玩具を見つけた子供のような笑みを浮かべている。

「ようやく決着をつけることができる。大和、早速明日決闘しに行くぞ! いや、今日行くぞ!」

「ちょっ?! ちょっと待って姉さん! さすがにアポなしに決闘しにいったら向こうも迷惑だって!」

 指を鳴らし、今まさに駆け出しそうな彼女を大和が押さえ込もうとする。

 が、

「へぇ大和、私に意見するなんて、随分と偉くなったなぁ、弟の癖に。それに、お前程度の拘束で止まるとでも? それにな、私は絶対に棗とやり合わなくちゃならないんだ!」

「そ、それは……そうかも知れない……でも、それでも迷惑のかかるやり方は賛成できない」

 たじろぐ大和。

 それも仕方がない。何故なら大和は彼女の舎弟なのだから。

 川神百代。川神四天王の頂点に君臨する武の極みに達した女性。

 大和たち風間ファミリーのメンバーは彼女の舎弟となっている。もっともそれも表面的な部分が大きいが。

「しっかし姉さんも棗先輩にこだわるなぁ」

「だね、かれこれ何回決闘擬きで負けたんだっけ?」

「あたしが数えた限りだと十回は負けてるわ。そのたびに本当の決闘なら絶対に負けない! って愚痴こぼして門弟の人たちに八つ当たりしてたから」

「モモ先輩棗先輩と戦うたんびにそんな事してたのかよ…………あぁ、門弟の人たちが嘆く姿が目に浮かぶぜ」

 そう、川神四天王の百代が棗恭介に拘っている理由、それは、常に決闘で敗北を記しているからだ。

 より正確には決闘擬きであるものの、全戦全勝をしている百代唯一の勝てない相手、それが棗恭介なのだ。

 恭介が就活から戻ってくるまで再戦できなかったこともあり、百代はより一層やる気に満ちあふれていた。

「いいか、大和。普通の決闘ならいざ知らず、あいつは常によく分からないルールで私と勝負してくるんだ! 大体! 最後にやった勝負に至ってはだるまさんが転んだだぞっ!? 遊びじゃないか! 今回こそ真面目に勝負するんだ! 少なくとも遊びじゃないルールでだ! そして棗をこの手で地に伏せてみせる! 必ずだ!」

「で、でも、いくら姉さんでもやっぱり他人に迷惑をかけるやり方は────」

 舎弟故にあまり強い言い方ができずにたじろいでしまう大和。

 その大和を哀れんだのか、はたまた面白がったのは定かではないが、救いの手が指しのばされたのは

 

 ピロリロリン♪

 

 まさにこの時であった。

 大和の携帯に一通のメールが届いた。

「メールだ。なになに────っ! …………ねぇ、姉さん。棗先輩と勝負ができたら満足なんだよね?」

「ん? まあそうだな。遊びみたいなルールじゃなかったら私が棗に負けるわけがない」

「そう。なら────野球をしよう、みんなで」

「はぁ?」

 その声は百代だけではなく、彼らの取っ組み合いというかじゃれあいをみていた風間ファミリー全員から出てきた。

 大和は手にしている携帯の画面をメンバー全員に向けた。

 

 『依頼書 一学期の終了式後、リトルバスターズと野球の試合をしてもらいたい。報酬は出来高払いでどうだ? 詳しくは明日の放課後グラウンドで話す。棗恭介。追伸 就活が終わりました。場所は集○社だ』

 

 と記されたメール画面と共に。




更新は予定にありません。
何故なら、マジ恋を持ってないからです。
アニメは川神大戦から始まってて(・д・)はぁ?みたいな感じからスタートしたので。

一応の次回予告

「バイトをしよう」
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