二人の提督は海の果てを目指す   作:戦闘狂の道化師

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二人の戦術

そんな異端の鎮守府が始動して30分後...事件が起きた。激しく鳴る警報。海辺にいる住民に避難を呼び掛ける声。そう...深海棲艦隊の襲撃である。その時二人の提督は....

 

「榛名‼今すぐ俺の第一艦隊に出撃の用意をさせろ‼」

 

「霧島も、私の第一艦隊に出撃の用意をさせて」

あわただしく二人の提督は執務室で出撃の用意を指示していた。指示をされた二人の秘書艦はお互いの提督の第一艦隊に出撃の指示を伝える為執務室を飛び出した。その様子を確認した二人は...新夜は大きなバッグを背負い亜夜はサイドポーチを腰につけ港へと駆け出した...。

 

一分後には二人の提督の艦隊は準備を完了させ港に待機していた。二人の艦隊はこんな感じである。

 

新夜の第一艦隊

 

旗艦 響

島風

不知火

という感じに駆逐艦で組まれた回避がしやすい水雷艦隊である。一方、亜夜の艦隊はと言うと...

 

旗艦 霧島

加古

睦月

時雨

若葉

初霜

という感じに足の早い駆逐艦四隻に重巡洋艦一隻に戦艦一隻言ったという主に駆逐艦の速さで撹乱して相手の 戦艦や重巡洋艦には加古と霧島が重たい一撃を見舞うというバランス型な艦隊である。そして二人の提督はと言うとお互いの艦隊の後ろで小型の船に乗っていた。亜夜は自分で運転をしているのだがなぜか新夜が乗っている船は榛名が運転していた...。

 

「何で榛名が運転なんですか...」

 

「すまんな。この鎮守府は始動したばかりで資材は余り無いんだ...。もう少ししたら出してやるから今は我慢してくれ...」

提督の申し訳なさそうな声を聞いた榛名は慌てて否定始めたが新夜は榛名の目を見てこう続けた。

 

「気にするな。すぐに戦果をあげて司令部が俺達に資材を渡すのを渋らないようにするから」

提督の力強い宣言を聞いた榛名はすぐに笑顔に戻った。二人がそんなやり取りをしていると...、

 

「愚兄、イチャイチャしないでくれないかしら...」

亜夜がそう冷たい目で見てきていたので新夜はこれ以上話していると後々文句を言われそうだと思いすぐに指揮をとるため前を向いた。榛名は『提督とイチャイチャなんて恐れ多いです。榛名には勿体ないです』などと呟いていた...。そんなことを無視して両提督は無線で各自の艦隊に呼び掛ける。

 

「「今回の作戦内容は敵の殲滅だ。敵は三部隊に別れて鎮守府前の海域に展開をしているが今だこちらに進軍はしてきていない。が、いつ動くかはわからない‼早急に殲滅する必要がある。作戦内容に質問はあるか?」(今回の作戦内容は敵の殲滅。敵は三部隊に別れて鎮守府前の海域展開しているの。いつこっちに来るかも分からないからさっさと敵を殲滅せよとの司令部からの通達よ。よって今から出撃するけど作戦内容に質問はある?)」

二人の提督がそう聞かれた二人の艦隊は質問をせずただ静かに提督達から抜錨の指示が出るのを待った。自分達の提督を信じているからだ。

 

「よろしい。では...この戦闘では亜夜の艦隊が先行する...」

新夜はそこまで言うと...二人は声を会わせて

 

「「全艦抜錨‼」」

そう宣言をすると亜夜の艦隊と亜夜が運転する小型挺が港を出港しその後10秒たった後に新夜達も出港した。

 

 

 

先に出港した亜夜達の艦隊は事前に決めていたポイントAで、敵と遭遇をしてはいたが敵は駆逐艦一隻のみですぐに艦隊全員から集中砲火を受け会敵してすぐに轟沈され新夜が着くとすでに敵は沈んだ後だった。

 

「どうだった?敵の数は?」

 

「駆逐艦一隻のみよ...前線がこの程度ならこの海域には余り敵は居ないようね」

 

「そうか...なら次は二手に別れよう。俺はポイントBに向かうからお前はCに向かえ」

 

「愚兄に指示されるのはシャクだけど今回は従ってあげるわ。ここで失敗したら待っているのは敵の横須賀での大量虐殺だろうしね...」

短い作戦会議をした二人は二手に別れて進軍を始めることにした。

 

「島風‼」

 

「な~に?司令?」

 

「ポイントCに移動する。先行してくれ、無論最大船速で駆けて構わんぞ」

最大船速でと言われた島風は大喜びしながら任務を受け入れ新夜の艦隊は島風を先行させながらポイントCに向けて進軍を始めた。

 

「こちらはポイントBに移動するわよ。全艦機関最大‼最大船速‼」

新夜が移動を始めた、瞬間に亜夜達もポイントCに向けて進軍を始めた。暫くすると新夜の方から無線が亜夜に届いた。

 

『こちら新夜。亜夜応答せよ』

 

「こちら亜夜。何、愚兄?」

 

『こちらは敵駆逐艦二隻と会敵したがすべて轟沈をさせた。今からそちらに移動する』

 

「了解。愚兄の見せ場残して置くからね。私の艦隊の子達の一部に愚兄が役立たずと思っている子もいるみたいなのよ...最初に会敵したときには砲撃を一発も撃たなかったし...このままだと士気に問題が起こりそうだから愚兄には愚兄なりの使い道があることを示してほしいのよ...」

 

『いちいちカチンと来る言い方だがわかった。ならこちらの艦隊は狙撃可能範囲で待機をしておくから支援が必要になったら連絡してくれ』

 

「了解」

亜夜が新夜との無線を切ると今度は先頭を走る霧島から敵を発見したと無線が入った。敵の構成は軽巡洋艦一隻と駆逐艦が二隻だそうだ。

 

「わかったわ。皆いつも通りの戦略で行くわよ‼」

敵の戦力は少ないと見た亜夜はいつもの得意な戦略を指示した。作戦を指示された瞬間艦隊は素早く行動を起こした。先ずは睦月と時雨が敵の砲撃を掻い潜りながら敵艦隊の右側面に回り込みそれと同時に左側面には若葉と初霜が回り込んでいく。

 

「魚雷発射‼」

提督の掛け声に会わせて霧島を除いた五人の艦娘は敵の中心に向けて魚雷を放つ。放たれた魚雷は、敵の駆逐艦一隻に当りもう一隻も魚雷同士の誘爆に巻き込まれこの二隻は轟沈した。軽巡洋艦は誘爆には巻き込まれはしたが轟沈するほどのダメージでは無かったようで半壊しなが爆発で出来た水柱から出てきたのだがその瞬間今度は霧島が出てきた瞬間に砲撃を放ち見事に命中させ軽巡洋艦は轟沈した。亜夜の得意戦術とはこのような短期決戦である。最初から魚雷である程度の敵を減らし残った敵を駆逐艦で撹乱しながら霧島と加古が止めを刺す。この作戦を得意戦術としていた。

 

「っ‼提督‼危ない‼」

戦闘を終えて安心していた霧島の目線の先には提督に砲撃を放とうとする軽巡洋艦の姿が見えていた。砲身を構えて放とうとするが敵は運悪く来た波によって見えなくなってしまった。霧島が、警告しても動かない提督に間に合わないだろうがもう一度警告をしようした次の瞬間...砲撃音が響いた。その音は敵巡洋艦の砲撃ではなく敵は何処からか放たれた砲弾により海の底に沈んでいった。

 

「支援砲撃‼何処から!?」

 

「あそこよ」

亜夜が指差す方向には...まだ小さくしか見えない新夜が率いる駆逐艦隊の姿があった。砲撃を放ったのは恐らく響なのだろう。背中に背負った砲身から煙が上がっていた。亜夜の無線から、向こうの会話が聞こえてくる。

 

『よくやった響』

 

『この程度の距離当てなくては射撃を教えてくれた提督に申し訳がたたないからな。このぐらい当てて当然だ』

この言葉から分かるように新夜が得意にしている戦術は遠距離からの狙撃である。ついでに言えばしっかりと狙って撃つ為弾の消耗が少なく。結果的には長期戦も得意な戦術である。

 

「各自周囲に敵影が無いことを確認したら撤収するぞ」

新夜のこの一言で艦娘達は周囲を探索して敵影が無いことを確認してから全員鎮守府に撤収した。

 

響と新夜の会話を聞いていた亜夜の第一艦隊から話を聞いた。亜夜の艦娘達の内何人かが新夜に砲撃を教わるようになったのはまた別の話である。

 

 

 

 




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