プロローグ
目が覚めると、そこは白い空間だった。何やら浮遊感、フワフワしているなぁと思ったら浮いていた。わけが分からない、それに体が動かない、どうなるのかなぁと考えていると、
『…君が犠牲者か。』
厳かな声が聞こえた為、そっちに視線を向けると髭のナイスミドルが、後光を背負って立っていた。…いや、浮いてる?
これは夢だろうか?
『夢ではない。そして…、現実でもない。』
…何を言っているのか分からない。夢でもなくて、現実でもない? じゃあ、何さ?
『君は死んで、魂だけの存在となっている…。』
・・・俺は死んだのか? なんで…? 普通に寝ていたんだけど。
『君の死因は、私の部下の喧嘩に巻き込まれてね。寝ている君に雷が落ちたのだ。正確に言うならば、君の寝ている部屋、いや家になるか。雷によって、家が全焼・・・焼死ってヤツだね。』
なるほど、巻き込まれて死んだわけね。…にしても、凄いな貴方の部下。人間じゃないわな、人外なんだろう。
『私は君の世界でいう神…という者だ。勿論、部下も神である。』
いやぁ~テンプレってヤツですか、神様の手による事故死。俺がそれに巻き込まれるとは…、ツイてないわな。…これからどうなるんかね?
『…君は怒らないのかね? 理不尽に巻き込まれ、死んだのだよ?』
なんで怒るのさ? 神様に怒るなんて、バカじゃないんだから。ツイてないってことで良いんじゃないですかね?
『…君は変わっているね? 大体の者は怒るのだが…。』
…いやいやいや、なんなんですかソレ。俺みたいに死んだ人がいるんですか? …ダメじゃないですかね? まぁ、神様だから良いんだろうけど。
『…今回の件で、その部下は厳しい処罰を受けるだろう。…というか、与える。』
なるほど、俺を殺した…と言っても良いのかな? まぁとりあえず、その部下が問題児ってわけですか。…俺みたいに死ぬ人が減って、良いんじゃないでしょうかね?
『…うん、そうだね。…その件で君にせめてもの罪滅ぼしとして、新たな命を与えたいと思っている。…どうかな?』
新たな命って…、元いた世界? 場所? に戻れるんですかね?
『…申し訳ないが。』
…なるほど、テンプレですね。別世界…と、ふむ。
『…テンプレって便利だな。…それでどうするかね? 好きな世界に送ってあげることが出来るが。』
そうですね、…決めました。
『…早いね。』
このまま消滅でもしてやってください。神様が、罪滅ぼしなんてするもんじゃないですよ?
『…………。』
そんなわけで、消滅でよろしくお願いします。短い人生だったけど、それなりに面白かったな…。わはははは!
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なんとも不思議な青年よ。消滅を求める者なんて今までいなかったが…。大体の者は好きな世界、望む能力を求めるのだがな。…欲がないな、この青年。…このような者を消滅させるのは惜しい、…ふむ。
私は神だからな、強引にでも命を与えさせてもらおうか。
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何やら神様が目を瞑り、考えてるっぽいぞ?
『君の消滅は無しでいかせてもらうよ。』
…はい? 何故?
『消滅を求める者なんて、今までいなかったからね。…君の生きる道が見たくなったのだよ。強引にでも命を与えるよ、…私は神だからね。』
なるほど、神様だからですか。納得です。それなら…。
『15歳で君の自我を復活させれば良いんだね?』
そうです、それぐらいでお願いします。赤ちゃんプレイなんて、イヤですからね。
『…分かった、そうしよう。それ以外は私に任せる…で、良いんだね?』
迷いますからね、だったら神様に任せれば良いかなぁ…と思いまして。
『…なら、私に任せてもらうとしようか。』
ええ、お願いします。では…そろそろ良いですかね?
『…そうだね、そろそろ送ろうか。…君の新たなる命に幸あれ。』
まぁボチボチ生きさせてもらいますよ。それでは神様、縁がありましたらまた…。ん~…神様相手に不敬だったかなぁ~…。
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…行ったようだな。なんとも言えない青年、君の進む道はどんな道なのだろう。…その道を見守る為に、相応の能力を与えねばなるまい。力を得た君はどんな人生を歩むか、今から楽しみだ。15歳で自我が復活するまでの間は、君らしい行動をさせよう。生まれ変わっても、君は君だからね。…それに自我復活の際、適合に負担があまりかからないようにしないと。…相応の能力、力…か。さて、どうしようか…。
ファイアーエムブレム~聖戦の系譜~の世界、そこでの人生を見させてもらうよ。
のんびりいきますよ。