ファイアーエムブレム~俺の系譜~   作:ユキユキさん

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ナナンブさん、アンケートありがとうございます!




次章導入話 ~ノルンにて・・・

ーエシャルー

 

ティルテュとエスニャ、シャールヴィとレクス。フリージの面々との再会を喜び、トラバントとの面談も済ませた彼女達。レプトールの親父さんの頼みを受け入れたわけで、彼女達は俺の領地であるノルンにて面倒を見ることに決まった。愛しのエシャル兄様の下が良いだろうと、トラバントはニヤつきながら俺に言ってきた。ティルテュとエスニャはトラバントに大袈裟過ぎる礼を、俺はムカついたから奴の脇腹を剣の鞘で一突き。『・・・ぐぉっ!?』とか言って悶えるトラバントを無視し、ティルテュ達とワープでノルンへ。後日、きっちり語ろうぜ、トラバントよ・・・。

 

 

 

 

 

ノルンに着いた俺はすぐに兵を呼び、主要な者達を集めるように伝える。一応城主である為、俺は王座に座る。ティルテュ達には暫く待ってもらう、・・・集まるまで時間が多少掛かるか。ならば・・・、

 

「ようこそ俺の治めるノルンへ、歓迎させてもらうよ。」

 

在り来りではあるが、この挨拶は重要である。これを言って改めて、俺の領地であると実感出来る。

 

「暫くの間・・・いえ、出来ましたら末長くお世話になりますわ、エシャル様・・・。」

 

「お世話になるのだから、何かあったらお手伝いはきっちりするの。」

 

ティルテュは公爵令嬢らしく、エスニャはエスニャらしくそう返してくる。

 

「・・・エシャル様、城持ちの重鎮にご成長されて・・・。シャールヴィは感動のあまり、涙で視界が滲むばかりです。」

 

シャールヴィは、親戚のおばちゃんといった感じで泣いている。レクスは優しい雰囲気で見守るばかり、・・・なんと言いますか、良いね・・・この感じ。

 

そこから今までのことを簡単に話す、お互いに話したいことが沢山あるからね。俺のことを話した時、ティルテュ達は真剣に聞いていた。雑談程度に纏めたモノなんだけどね?空いた時間がありすぎる為に、それを埋める為知る為・・・なのかな?とりあえず一番食い付いてきたのは、ディアドラとパメラさんのことについて。特にディアドラのことを饒舌に語った際、レクス以外の三人の顔が能面のようで恐かったことを伝えておく。・・・感情が抜け落ちていたのです、・・・ディアドラを紹介しても大丈夫だよね?

 

・・・でティルテュ達の話は、衝撃的ではあった。ティルテュは剣術に魔法、戦術とか色々と学んでいたみたいだ。目標はシアルフィ公爵家のシグルド公子、彼をレイピアで傷付けることなんだって。見ない間にティルテュはSになったの?その後に、

 

「・・・でも、すぐ傍にエシャル兄様がいるのなら、シグルド様に拘らなくても大丈夫かな?・・・エシャル兄様って、ヘズルの継承者でもあるんですよね?」

 

とか言って、俺を標的にしようと企んでいるようです!悪いことは言わない、シグルド公子を狙うんだ!

 

エスニャはと言うと、何か少し病んでいる。嬉しそうにブルームを筆頭にして、気にいらない奴らに簡単な呪いを、闇魔法で嫌がらせをしては悦に入っているらしい。本人が言うんだから間違いない、・・・レクスってば何で教えたかな?闇魔法。後嬉しそうに、俺に良く似た人形を見せてきた。エシャル人形といって、ずっと大事にしてきたそうな。・・・変な呪いとかに使っていないよね?

 

シャールヴィはなんでもエリートみたいで、ゲルプリッターの一員のようだ。あのマージでありながら、堅牢な守りを誇るゲルプリッターの一員。なるほど、確かにエリートですな。まぁエリートなのは良いのだが・・・、

 

「エシャル様、他人行儀はお止めくださいませ。昔のようにシャル姉とお呼びください、それと身の回りのお世話を是非とも私めに!今のエシャル様の全てをこの私が把握致しまして、最良のエシャル様を演出致しましょう!エシャル様のメイドとしてこのシャールヴィ、武と知、そして変わらぬ忠誠を貴方様に・・・!」

 

マジな顔でこんなことを言ってくるのです、貴女の忠誠はフリージに、レプトールの親父さんかティルテュ達に捧げなさいな!メイドも間に合っていますから、この城にも館にも使用人がきちんといますからね?ゲルプリッターの肩書きが泣きますぞ?シャールヴィ。

 

因みにレクスはレクスでした、あの時と変わらずです。流石ですね?抜群の安定感。ティルテュにエスニャ、シャールヴィはトラキアにて世話をするのですが、レクスは暫く滞在した後にフリージへと戻るそうです。レプトールの親父さんを一人にはしておけないとのこと、素晴らしい忠誠心ですね?戻る際は俺からもお守りとして渡す物があります、忘れないようにしないとですね。

 

 

 

 

 

ーディアドラー

 

エシャル様はここ最近、トラバント様を筆頭に色々と行動を起こしている。トラキア王国の将軍様、それに近い方々と会議を重ね、軍備を整えているようなのだ。エシャル様の考えでは近々、大陸全体を巻き込む動乱が起きる可能性が高いようなのだ。それに備えてトラキア王国が動いているとのこと、この国を、民達を守る為に必要なことであって、決して無駄にはならないと声高らかにそう言われた。私にも是非手伝ってほしいと、エシャル様に頼られた。とても嬉しい!

 

日々の殆んどをエシャル様と行動し、様々なことをして色々と学ぶ。エシャル様だけではなく、時にはガンドルフ兄様とお裁縫等もした。意外にもガンドルフ兄様は家事が得意、ヴェルダン王国というかマーファ兵の方々みんなが得意。月を跨いでの演習を山や森の中でたまに行うようで、それに参加する方々は家事必須、・・・というか覚えてしまうらしい。出来なければ早々に脱落するだけ、マーファ兵は他所属のヴェルダン兵より精強、その理由の一つはこの演習のお陰らしい。後・・・ガンドルフ兄様曰く、『ディアドラもある程度は出来るようにしないとな!まぁ俺とかデマジオが仕込んでやる。身に付ければ・・・、いつでも嫁にいけるぞ!男ってーのは家庭的な女に惚れやすいからな、勿論エシャルもその一人だぜ?・・・家庭的な一面を持つ良い女になれよ?なぁ・・・ディアドラ!』と言われた。頼りになります、ガンドルフ兄様!

 

後はホリンさんやブリギッドさん、・・・じゃなかったエーヴェルさん達に混ざって剣術の鍛練、守られるだけでは駄目だからね?強くならなくてはいけない、エシャル様だって完全無欠の超人ではないのだから。・・・あの時のようなことが起きないとも限らない、理由は分からないけれど私には打ち破る力がある。それを磨いて、エシャル様を助けられるようにしておかないとね。

 

そしてトラキア王妃のフリーン様にご招待されてのお茶会、私はそこで存分に可愛がられる。フリーン様、・・・妹が欲しかったみたいなのです。可愛がられるだけではなく、トラキア王国の各重鎮の皆様のご息女もおられます。顔合わせや友誼を結ぶことも重要みたいです、フリーン様は色々と教えてくれます。お友達も沢山増えました。

 

ヴェルダン王国の隠れ里にいた時には想像も付かないこと、・・・私は幸せです。・・・ただ心に引っ掛かることが一つ、妹のヘルちゃんのこと。きっとヘルちゃんは、今も籠の中の鳥。私だけ幸せ・・・、そう思うと素直に喜べない自分がいます。・・・いつかはヘルちゃんの手を引き外の世界へ、私の願いです。

 

 

 

 

 

日々をそんな感じで過ごしていた私、近々レイミアさん達がトラキア王国へ来る。はっきり言ってこのエシャル様の領地ノルンは、女性が少なく男性がかなり多い。エシャル様も華やかさが足りないと嘆いている、彼女達が来たのなら一気に華やかになることだろう。元海賊の方々、特にサジさんとマジさんがソワソワしている。エシャル様も上機嫌、・・・私がいるのに。

 

ノルン全体がソワソワしてから数日、トラキア城より急使が来た。聞くところによるとエシャル様に客人とのこと、・・・何だか嫌な予感がする。危険と言いますか、・・・私に対しての好敵手?・・・先日のレクス様からの発言、・・・姫様と呼ばれる方が来たのかな?穏やかな日々に波乱の予感、主に私の心が・・・。

 

 

 

 

 

夕暮れ時、エシャル様の館にてエーヴェルさんと会話を楽しんでいたら、城にいるエシャル様から主だった方々は登城せよとのお達しが。何でも紹介したい方々がいるようで、・・・それを聞いた時の私の顔は笑顔でも強烈な覇気があったと、後日エーヴェルさんに言われた。・・・どういうことかな?

 

そんなわけで、館にいた私にエーヴェルさん、ガンドルフ兄様達は共に城へ。そして、警護兵の方に案内され王座の間へ。そこで目にした光景に、私は胸がチクリと痛んだ。見知らぬ女性と親しそうに、楽しそうに話をするエシャル様が・・・。そこには確かな絆がある、私にはそう感じられる。立ち止まってしまった私の肩には大きな手、ガンドルフ兄様の手だ。兄様を見上げると、

 

「大丈夫だディアドラ、お前にも確かな絆はある。胸を張れ、戦う前から負けてどうするんだ?俺はそんなこと、教えたつもりは無いぞ。・・・ほら、行くぞ。」

 

そう言って、優しく背を押してくれた。・・・ガンドルフ兄様の言う通りだ、私は何を落ち込もうとしているのだろう。私にだって、エシャル様との間に確かな絆がある。これには誰にも負けない想いがある、胸を張らなきゃ。・・・ありがとうガンドルフ兄様、いつも背を押してくれて。

 

 

 

 

 

ーティルテュー

 

もう一生会えないと思っていたエシャル兄様との再会、涙腺が崩壊して兄様の胸の中でエスニャと共に号泣してしまった。・・・とても恥ずかしい、・・・でも嬉しかった。そして落ち着き、再びトラバント王との謁見。トラバント王は改めて私達を歓迎してくださり、私達はエシャル兄様の庇護の下になると決まった。トラバント王には最大限の感謝を・・・。その後はエシャル兄様が、トラバント王に一撃を加えてからのワープ。自国の王に対しての一撃・・・、二人の中はかなりの深さなのだろうと推測出来る。

 

エシャル兄様の領地、ノルンと呼ばれるらしい地へと私達は来た。とりあえず主要な方達を呼ぶとのことで、集まるまでの間は兄様とお話をする。久々の会話に私もエスニャも、シャルも気分が上がりっぱなしだ。顔がニヤけるのは仕方がないこと、兄様はお話が上手でとてもカッコ良いんだもの・・・。そのお話の中で、エシャル兄様の歩んできた道を要約して聞いた。とても苦労したようだし、ロプト教団には怒りが湧く。あの事件も教団が絡んでいると兄様は考え、しかも身内・・・自分に近い者も・・・とのこと。推測の域ではあるらしいが、そのことに恐怖を覚えるし悲しくもある。エシャル兄様も複雑なんだろう、そのお話の時は渋い顔をしていた。・・・アイーダさんのことも聞いて、今は眠り続けているとのことで心配だ。・・・それと何故かは知らないが、アゼルのことを話題に出さない。アルヴィス様は仕方がないにしても、アゼルとは・・・・・・。やっぱりレクスから聞いた記憶喪失?ヴェルトマー公爵家のことは、アイーダさん以外は思い出せないのかな?出来れば、あの事件で亡くなったあの人達のことは早めに思い出してほしい。・・・いずれは思い出すよね?エシャル兄様。

 

・・・ロプト教団のことより気になったのは、凄く嬉しそうに、そして饒舌に語られたディアドラと言う名の娘のこと。曰く、妹と言うか家族と言うか、とにかく大切な存在。自分を見かければ寄ってきて喜び、何かしら注意等をすれば悲しむ、何だか犬みたいな娘。守るだけの存在かと思っていたら、いつの間にか守られている自分がいる、実に頼もしい。最近では家事も覚えてきて、女子力が高い!なんて目に見えて上機嫌。エシャル兄様の嬉しそうな輝くばかりの笑顔に、私も嬉しくはなるけれど顔には無が張り付いている。エスニャもシャルも、レクスばりの無表情だ。・・・エシャル兄様、そんなに引かないでください。私も含めて、単なる嫉妬ですから・・・。私達の知らない兄様の一面を、多く知っているであろうディアドラって娘に対しての嫉妬。当然、それはディアドラって娘も同じことを考えるだろう。私達しか知らない一面があるのだから、嫉妬は当たり前。

 

 

 

 

 

暫くの間、会話を楽しんでいた私達。気付かぬ内に、この場には数人の方々が・・・。目を向けると、強面の男性数人と凛々しい剣士の男性が一人。・・・女性はいないのだろうか?と思っていると、男性の方々と共に二人の女性が入ってきた。一人はとてもカッコ良く、そして綺麗な方。・・・何だか何処かで見たような気がするのは気のせいだろうか?シャルの顔が強張っているし、レクスは微妙に口元が歪んでいる。・・・知っている方?

 

そしてもう一人、私達を見て固まっている。その瞳には戸惑い、・・・そして嫉妬が見え隠れしている。この娘がディアドラ、間違いないだろう。・・・なるほど、可愛らしい美人だ。緩やかに波打つ紫掛かった銀髪の長髪、エスニャみたいな色白の肌。シスターのような清楚なドレスを着てはいるが、そのドレスに隠された武を匂わせるしなやかな身体。・・・そして何よりも感じる謎の覇気、・・・人目見て感じたことはエシャル兄様に相応しい娘、悔しいけどそう思った。

 

 

 

 

 

主要な方々が集まったところでエシャル兄様が、

 

「まずは諸君らに彼女達を紹介したい。右から順にティルテュ、エスニャ、シャールヴィ、レクスヴァだ。彼女達は、グランベル王国のフリージ公爵家の令嬢とその護衛の者でね。あちらでも色々あるようで、レクスヴァ以外の三人はここノルンで面倒を見ることとなった。俺が幼少時に世話になった者達で大切な家族・・・、みたいなものだ。仲良くしてくれたら嬉しい。」

 

エシャル兄様がそう言ってから、私達も各々自己紹介をする。自己紹介をするとざわめきが大きくなる、耳をすましてみれば・・・、

 

「おおお親父、・・・フリージの賊狩りと悪名高・・・じゃなかった、高名なお方じゃないですかい!?」

 

「うーむ、・・・フリージの公爵令嬢か。エシャル殿とは一体・・・。」

 

「ゲルプリッターと言えば、フリージ公爵家が誇る重装魔法騎士団。我らトラキア・・・エシャル将軍麾下の我らも負けられぬ。」

 

「見たところ、ディアドラとは勝るとも劣らないようだな。・・・だがまぁ、家事が出来るディアドラに軍配は上がるだろう。」

 

と聞こえた。・・・私ってフリージの賊狩りと呼ばれていたのね?初めて知った。後・・・最後の強面筋肉男、したり顔で評価するのは止めてもらいたい。わりと高評価っぽいかも・・・と思ったけど、最終的に彼の中では負けているし。・・・そんなざわめきの中で、まっすぐ私達を見る目。ディアドラって娘は、私達から何かを見いだそうとしている。私も負けずに見詰め返す。・・・・・・うん、やっぱり私より・・・私達より彼女の方が・・・。

 

この場のざわめきをエシャル兄様が治めて・・・、

 

「諸君らはもう知ってはいるだろう、近い内に大陸は動乱という道を進む。・・・その為に我らトラキアは準備を進めているわけなのだが、・・・まぁ実際はまだ分からんのだが俺の予想だとな。その未来を確認する為に、俺はイザークへ行こうかと思っている。それと同時に良質の剣を入手しようとも考えている、ノルン軍は俺の影響もあってか剣を使う兵が多いからな。近々合流するであろうレイミア達がノルンへ来た時、イザークへと向かう者を発表する。共に行きたいと思う者は、レイミア達が来る前に一報を。無論、遊びに行くわけではないということを覚えておけ。」

 

真面目な顔でそう言うエシャル兄様、・・・動乱か。ロプト教団が暗躍しているらしいから、その確率は高いのかも知れない。現にグランベル王国内で何かが蠢いていると、お父様もレクスも警戒している。その何かっていうのは、きっとロプト教団なのだと思うけど・・・。まぁそれにしてもイザークか、確か複数の部族が集まった国だった筈。それ故に、事が起きる確率は高いと言えるだろう。・・・そう、教団が潜んでいる可能性がある。エシャル兄様はそれを見極めに行くつもりなのだ、・・・兄様はとても読みが上手いと思う。私の知る中で、イザークのある部族がグランベルに不満を持っていると聞いている。何かが起きるのであれば、その部族であろうと考える。

 

・・・そう考えてみると、私もなかなかのモノではなかろうか?エシャル兄様のお手伝いが出来るのでは?・・・イザークへの調査、立候補してみようかしら?私が色々と考えている間に、私達の歓迎会が始まったと気付いたのは、エスニャに杖で小突かれたことによってだった。・・・痛い、お姉ちゃんとしてはもっと優しく教えてほしかったかな?




ガンドルフは良い兄貴なのです。何かとディアドラは励ましてもらっています。

ティルテュは何となくではあるが、エシャルの伴侶はディアドラが相応しいと思ったようです。・・・が、諦めるつもりはまだ無いですぞ。


エシャルの嫁・最終アンケート

ディアドラ:6
アイラ:7
エスニャ:2
パメラ:3
ティルテュ:1
複数:6


アイラが一歩リード、ですねぇ。


うーむ、複数の場合は二人迄が良いのだろうか?上位二人が嫁さん?

悩むなぁ・・・。



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