乾巧は四度目の生を生きる   作:北崎二代目

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今回は日常?回です。なんとたっくんが脱ぎます

関係ないですけど高岩さんのゴースト出演おめでとうございます


キミのためなら世界とだって

「やりましたね、ファングくん。これがキミのフューリーです」

 

 アポローネスを倒したファングの肩をシャルマンが叩く。彼は浮かない表情でああ、と相槌を打っただけだ。ファングは倒れているアポローネスを見下ろす。彼は今まで戦ってきた誰よりも強く、誰よりも誇り高く、そして誰よりも愚かな人間だった。その男を殺したのは紛れもなく自分だ。この手に持った剣で殺した。誰かを初めて殺した。ファングの胸の中でナニかが渦巻くのを感じる。

 

「ファング。てめえ、まさか後悔してんじゃねえよなァ?」

「ザンク・・・・・・」

 

 ザンクがファングを睨む。ギラリとした蛇のような目が彼の心を見透かす。呆れたようにザンクがため息を吐く。

 

「何考えるのも勝手だ。けど生き残って良かった、って割り切ることを俺はススメるぜ。殺した人間のことを考える奴は早死にする。間違いなくな」

「お前に言われなくても分かってるよ、んなもん。分かってっけど・・・・・・」

 

 こればかりはそう簡単に割り切れるものではない。

 

「後悔するくらいなら最初から殺したりするんじゃないよ。アポローネスくんを侮辱する気かい?」

「ガキんちょ・・・・・・」

「ガキじゃない、北崎だ。とにかくキミはあのアポローネスくんを倒したことを後悔するんじゃなくて誇りに思ってほしいんだよ。その方がアポローネスくんも喜ぶからさ」

 

  確かにアポローネスなら自分を殺した相手が後悔していると知ったら激怒しそうだ。北崎の言う通り誇りに思うことにしようか、ファングはうっすらと笑みを浮かべる。それでも胸の中のしこりはとれないのだけど。

 

「行きましょう、ファング。何時までもここに残っていたらドルファの追っ手が来るわ。・・・・・・頑張ったね、ファング」

「ああ、そうだな。・・・・・・ありがとな、アリン」

 

  満面の笑みで称賛するアリンにファングは素直に嬉しくなった。彼女がパートナーで良かった、と彼は思う。

 

「ザンク、また会える?」

「ああ。だが次会うときは敵同士だ、エフォール。手加減はしねえからな」

 

 せっかく再会出来たのにもう別れることになりエフォールはほんの少しだけ寂しそうな顔になる。ザンクが彼女の頭を撫でた。

 

「ザンクはん、ワイもドルファを抜けさせてもらいます。・・・・・・今までほんま助かりました。この恩はいつか必ず返しますわ」

「ならエフォールのこと頼む。それで構わねえよ」

「任しとき!」

 

  ガルドは自分の胸をドンと叩く。

 

「・・・・・・さて、じゃあ帰るか」

 

  巧はバジンに跨がる。何時にも増して長い1日だった。身体にズシンとした疲れを感じる。腹も空いた。早く宿に帰って休みたかった。

 

「あ、巧! お前、一人だけバイクを使うんじゃない! 俺様も乗せろ!」

「ダメよ、あたしが乗るんだから!」

「そこは間をとってワイやろ!」

「およしなさい。みっともない」

 

  ファングたちは誰が巧の後ろに乗るか言い争いを始める。巧は鬱陶しそうな顔をするがその口元は少しつり上がっていた。ファングたちも笑っている。何時もの雰囲気が戻った気がした。

 

「・・・・・・行ったみたいだね」

「ああ。起きろォ、アポローネス!」

 

  ザンクがアポローネスの顔を殴った。

 

 ◇

 

 数日後

 

「ええなあ。ダンナたち。温泉羨ましいわ」

「仕方ねえだろ。じゃんけんで決まったんだから」

「羨ましいわー!」

 

 食堂で頬杖をついたガルドが不満そうに呟く。彼がこうなった理由はミツボからもらった温泉のサービス券が4つしかなくて自分が行けなかったからだ。さっきからずっと皆にこうして愚痴っていた。

 

「そりゃじゃんけんするのは分かるんやけどなんでシャルマンまで参加してんねん。あほとちゃう」

「私も、そう思う」

「確かにな。俺たちアイツのことまったく知らねえからいきなり仲間になるとか言われても訳わかんねえよ」

 

  ガルドが不満なのは他にもある。それはシャルマンがファングのパーティーに加入したことだ。ドルファと交戦したことによってお尋ね物として自分たちとシャルマンはドルファ共通の敵になった。すると何を思ったかシャルマンが仲間にしてほしいと彼らに提案した。ティアラとアリンが喜んで賛成して瞬時に加入が決まったが純粋に彼が嫌いなファングと少し前まで敵対していた巧たちは全然納得していない。家主的存在のティアラが賛成していなければ問答無用で追い出していただろう。

 

「まあまあ、楽が出来ると思おうよ」

「ハーラーはんはええやろうけどワイはアイツに斬られてるんやで。そんなん絶対仲良くなんて出来ひんやん」

「私も。血の匂いがするからあの人嫌い」

「あー、なんかちょっとわけありだよねえ」

 

 この件に関しては中立のハーラーもシャルマンは何処かおかしいと思っていた。何がおかしいかと言えばはっきりしないが彼のように完璧を装う人間は大抵裏の顔がある。

 

「なんつーか、アイツ余裕がなさそうなんだよな」

「私もそう思いました。ザンクさんは確かに悪いことをしてますけど助けに入った私たちまであの人は殺そうとしてましたよね?」

「ああ。ガルドやエフォールはともかく俺は裏稼業とかしたことねえしな。悪人ではないだろ、俺は。・・・・・・泥棒はしたけど」

 

 シャルマンは悪に対して容赦がなさすぎる。悪なら即断罪するその思考は非常に危ういものがある。本人が勘違いしている場合など特に危険だ。今回のように悪人と勘違いしてうっかり人を斬りました、なんて洒落にならない。巧がウルフオルフェノクであることがシャルマンに知られれば彼は自分にも剣を向けるかもしれない。ああ、また面倒なことになりそうだ。これからのことを考えると巧は自然とため息を吐いた。

 

「まあまあ暗くなっても仕方ないし、どっか遊びに行って気分でも入れ替えようよ」

「ええな、それ! 皆で行こか」

「悪くないかもな」

 

 とはいえ何時までもそんなことを気にしていてはキリがない。ハーラーが両手を叩くとこの話題は終わりになった。

 

「遊ぶって、なに?」

「遊びを知らないのか?」

「エフォールは今まで戦いに身を置く人生でしたから。他のことにはいっさい興味を示さなくて。普通の女の子がすることをしてもそれを楽しいと思えなかったんです」

 

 エフォールは娯楽というものを知らない。ずっと誰かを殺すことしかしてこなかった彼女は何をしたら楽しいのか分からなかった。最近になって改善されたとはいえまだまだエフォールは世間知らずだ。

 

「じゃあエフォールはんに遊びとはなんたるか教えてやるで」

「なんたるかつっても何処に行くんだよ?」

「ワイに任せときぃ! 」

 

 ◇

 

「遊びと言ったら遊園地や、遊園地!」

「遊園地、初めて来た」

 

 ドルファの作ったテーマパークに巧たちは来た。

 

「へー、なかなか楽しそうだねえ」

「まあ、悪くはねえな」

「・・・・・・可愛い」

 

 ガルドの選択は年相応の無難なものだった。エフォールはうっすらと笑顔を浮かべている。巧やハーラーは流石に遊園地で胸が踊るような年齢ではもうないが絶叫系の乗り物は彼らでも楽しめそうだ。個性豊かなマスコットたちが彼らに手を振った。初めて見るマスコットたちにエフォールは目を輝かせる。

 

「どうだ、お前らは楽しめそうか」

「はい。私も初めてです!」

「良かったな」

 

 かくいう巧もこういう場所には来るのは初めてだ。多分。記憶がないから分からないが。

 

 巧は記憶をなくす前に一度遊園地に行ったことがあるがその時はオルフェノクと交戦しただけで終わっていて遊んではいない。

 

「なあなあ巧はん巧はん。これ頭につけてみい」

「なんだよ、それ。・・・・・・いらねえよこんなもん!?」

「えー、せっかく巧はんの犬耳姿が見れると思ったんやけどなあ」

「・・・・・・耳?」

 

  ガルドは満面の笑みで巧に何かを渡した。それはこの遊園地のマスコットであるファンシーな狼の耳つきカチューシャだ。これを彼は巧の頭につけろと言いたいらしい。この無愛想な巧にだ。自分で鏡を見た瞬間に爆笑するか、吐き気を催すかの二択しかない。

 

「これ犬じゃなくて狼だろ。つか、ガキじゃあるまいし。こんなんつけるかよ」

「そう言わずに頼むでー」

「いやだね」

「いけずやなー」

 

  巧はニヤニヤ笑うガルドから視線を反らした。だいたい子どもならまだしも青年の自分がこんなものをつけても似合うはずがない。男のケモ耳姿なんて誰も喜んだりはしないだろう。

 

「巧さん、巧さん」

「なん『えい!』だ、果林? あ、お前!」

 

  呼ばれて振り向いた巧の頭に果林が無理やりカチューシャをつけた。

 

「わあ・・・・・・素敵です」

「ほんまや。よお似合ってるわ」

 

 果林がうっとりした目で巧を見つめる。普段と違う彼女の様子に巧は汗を流した。

 

「いや、似合わね『素敵です』えよ。冗だ『素敵です』んだろ。わかった。百歩譲ってつけてやるけど俺には似合わ『素敵なんですよぉ・・・・・・』ああ、もう泣くなよ!」

「巧、果林泣かした」

「はあ、俺のせいか?」

 

 エフォールの非難めいた目に巧はため息を吐いた。こうして彼は今日一日ケモ耳をつけて生活することが決まった。

 

「たく、こんなんの何が良いんだよ」

「ケモ耳は正義です。間違うことはありません。常に正しいんです」

「そ、そうか」

 

 果林はケモ耳がとても好きなようだ。巧は苦笑する。

 

「・・・・・・それに私とお揃いですから」

「ん? なんか言ったか」

「なんでもないです! そうだ、あれ乗りましょうよ」

 

 果林が指差したのはジェットコースター。遊園地の定番だ。幸い今日は平日で並ばずに乗れるだろう。意気揚々と巧たちはジェットコースターの前に来る。設置された看板をガルドは読み上げた。

 

『全て振り切るぜ! ジェットスライガー・タイプフォーミュラ!!』

 

「なんや色々混ざった名前やなあ。ほんまに面白いんか?」

「そこは安心と信頼のドルファ社製だがら大丈夫だよ。これ、世界一早いと噂のクロックアップ・アクセルフォームの次に早いジェットコースターらしいよ」

「そっちもごちゃ混ぜな名前だな」

「あ、これ乗るのに同意書が必要みたいですよ」

 

 乗るのに同意書の必要なジェットコースターがこの世にあっていいのだろうか? シートベルトを着けた巧は疑問に思った。

 

「あああああああああああああああああああああああ! 死ぬぅぅぅぅぅぅぅぅ! うわああああああああ! ワガタマシイハゼクトトトモニアリィィィ!」

 

 想像以上のスピードで急降下するジェットコースターに先頭に乗っていたガルドが絶叫する。もし今この場にいないファングがその顔を見たら爆笑するレベルで彼の顔は歪んでいた。

 

「うるせえぞ。ガルド! 静かに乗れよ、うおっ!」

 

 巧が耳を塞ぐ。高速戦闘を得意としたウルフオルフェノクである彼はこのスピード自体は平気だが独特の浮遊感に驚かされる。

 

「きゃー♪ 巧さん、怖いです♪」

「いや余裕あんだろ、果林!」

 

 どさくさで手を握る果林に巧は突っ込む。彼女はフューリーフォームの性質上浮遊感も平気なようだ。笑顔まで浮かべている。

 

「ジェットコースター、初めて」

「エフォールちゃんはまっ、たく動じない、ね。う、これ酔いそう」

 

 無表情のエフォールはジェットコースターに乗っても無表情だ。隣の席に乗っていたハーラーが驚く。

 

「あー、こんなに叫んだの久しぶりや」

「いくらなんでも叫びすぎなんだよ、バカ」

「いっぱい叫ぶのは元気な証拠よ。流石はガルドちゃんね」

「おい、ハーラー大丈夫か? しっかりしろ」

「バハスおんぶしてよ。ちょっと酔っちゃったみたいだからさ」

 

 ジェットコースターを乗り降りた巧たちはベンチに座っていたバハスとマリサと合流する。

 

「楽しかったですか、エフォール?」

「うん、楽しかった。果林は?」

「はい、私も楽しかったですよー!」

 

 巧と手を繋げた果林は嬉しそうだ。これだけで今日一日を楽しかったと思えるほどに。

 

「で、次はお化け屋敷か」

 

 廃病院を改装して作った建物を見つめて巧が言った。

 

「大丈夫か、果林。顔色悪いぞ」

「巧さん、私怖いです。今度は本当に怖いです。だ、だから離れないでください」

「あ、ああ。いくらでも傍にいろ」

 

 果林が青白い顔で巧に抱きつく。

 

「た、巧はん。あかん、ワイほんまにちびるかも」

「あ、ああ。そん時は汚ねえから離れろよ」

 

 ガルドが青白い顔で巧にしがみつく。

 

「暗いとこ、好き」

「お前は平気なんだな、エフォール」

「仕事柄?」

 

 流石は元暗殺者なだけはある。怨まれてなんぼの商売をやっている人間が幽霊を恐れていたらやっていられないのだろう。その割りに果林は本気で恐がっているのだが。

 

『まりちゃんがたすけてくれる。まりちゃんがぼくの手を握ってくれる』

 

 巧たちが廃病院の廊下を歩いていると曲がり角から両足のない幽霊(に見える人形)が飛び出した。両腕を一心不乱につきだして巧たちに襲いかかる。

 

「ウワアアア! てけてけやあああ!」

「きゃああああ!」

 

 ガルドと果林が巧に抱きつく。

 

「うわ、性格悪そうな顔の幽霊だな」

「ザリガニとか好きそうな顔の幽霊」

「どんな顔だよ」

 

 すっとんきょうなことを言うエフォールに巧が突っ込む。

 

「おら、さっさと成仏しろ」

『おまえしにたいんだってなああああ!』

「そんなこと巧は言ってない」

 

 巧はてけてけの首を掴むと優しく放り投げた。

 

「おし、行くぞお前ら」

「こういう時の巧はんは頼りになるなあ」

「巧さん、カッコいいです」

『お前らボタンをよこせえええ!』

「うおっ!」

 

 てけてけを潜り抜けた巧たちが更に渡り廊下を進むとスーツ姿の男が飛び出してきた。凄まじい形相だ。

 

「「・・・・・・」」

 

 いや、これ幽霊じゃないだろ。巧とエフォールがそんな目で男を見た。

 

「これは妖怪ボタン毟りや。お母さんの言うことを聞かない悪い子どものボタンを毟る正義の妖怪なんや」

「ボタンを毟っても何も変わらないのではないのでしょうか」

「そもそも俺たち誰も服にボタンついてねえから毟るも何もないだろ」

 

 なんとも微妙な設定の妖怪がいるものだ。

 

「あー、ほんま怖かったわ」

「大丈夫、ガルドちゃん? よしよし」

「果林ちゃん、何回乾くんに抱きつけた?」

「たくさんです!」

 

 お化け屋敷を抜け出した巧たちは昼食を食べていた。ガルドと果林は先ほどまでの怯えた様子が嘘のように笑顔を浮かべている。

 

「何が一番怖かった?」

「妹になれって言ってた全身鎖で縛られていたお化け。巧は?」

「人そっくりのマネキンの首を豪快に引っこ抜いた緑色の怪物。あの赤色の目と視線が合った時は流石にびびった」

 

 ガルドたちと違って余裕のあった巧とエフォールはお化け屋敷の感想を話し合っていた。

 

「なあ、次はどこに行くんだ? 一通りもう遊んだよな。まだここで遊ぶのか」

「次は向日葵荘に戻ってカラオケや」

 

 どんだけ自分の喉を潰したいんだ、この男は。

 

 ◇

 

 

 誰かの葬儀に参加したのは生まれて初めてだ。今までオルフェノクとして生きてきた北崎は慣れない喪服に身を包んでアポローネスを見送った。あの日以来彼は胸の中でずんとした重みをずっと感じていた。その感覚の正体がずっと分からない。だからその感覚の正体を北崎は知りたかった。だがそれも諸々のことが終わったあとだともう何も感じなくなってしまう。結局答えは出ないままになってしまった。

 

 もしも誰かが北崎からそのことを聞いたならそれが誰かを失うということだと教えていただろう。二度と会えなくなる寂しさは鉛のように重く、だが時が過ぎてしまえばすぐに忘れてしまうものだ。北崎はその感覚をまだ知らない。

 

「北崎、心配するな。あの娘のことなら任せなさい。一生の生活を保証するさ」

「子どものキミはただあの娘を元気付けることだけ考えておきなさい。細かいことは大人の私たちに任せるんだ」

「うん、ありがとう。社長、パイガくん」

 

 アポローネスがドルファに尽くして来たことは無駄ではなかった。少なくともその忠義が結果的に妹のエミリを守ることに繋がっていた。家族は捨てた、と彼は言っていたがやはりアポローネスはずっと家族を守ってきたのだ。

 

「ザンクのヤツは最後まで来なかったな。まったくあいつは仮にも仲間が死んだというのに」

「ううん、仲間だからだよ」

 

 呆れるパイガに首を振って北崎は空を見上げた。

 

「あなた、最後まで来なかったわね」

「・・・・・・ああ。かったりいからな」

「なのに喪服は着てるのね」

「かったりいのに着てやったんだよ」

 

 マリアノはドルファ・ホールディングスの屋上で退屈そうに空を見上げるザンクのところに来た。彼は喪服に身を包んでいた。着崩したザンクの喪服姿にホストみたいだ、とパートナーのデラが爆笑している。彼は鬱陶しそうにデラを蹴った。

 

「行かなくて良かったの?」

「目の前で見殺しにした俺がヤロウの妹の前に顔出せるかよ」

「それなら北崎くんも同じじゃない」

「あいつはアポローネスに家族を任された。俺が任されたのは不本意だが敵討ちだァ。ファングを殺すまで俺様はアポローネスの前には絶対に行かねえよ」

 

 意地っ張りな男、とマリアノはクスリと笑った。

 

「・・・・・・敵討ちを頼まれるのはこれで二回目だ」

「あなたみたいな極悪非道な人間に二人も敵討ちを、ね。一度目は誰なの?」

 

 マリアノは首を傾げる。

 

「完全自立型妖聖・エルモ『だった』ものからだ」

 

 だった? マリアノはまた首を傾げた。

 

 

「エミリちゃん、お疲れさま」

「あ、北崎くん。ありがとう。今、お茶を入れるから座っていて」

 

 北崎はエミリの家にあがる。座布団に足を崩して座ると彼は回りを見渡した。掛け軸や習字で武士道と書かれた和紙が壁に掛けられている。随分と古風な家だ。もともと日本で暮らしていた北崎は和風作りの家に不思議な懐かしさを覚えた。それは彼がアポローネスに感じていたものと同じだ。この家がアポローネスそのものみたいだ、と北崎は笑う。

 

「はい、お茶だよ」

「ありがとう」

 

 差し出されたお茶に北崎は口をつける。熱い。ここにはいないがとある猫舌の男なら今頃舌を火傷しているだろう。

 

「・・・・・・無理してうちに来なくて良いんだよ、北崎くん」

「別に無理なんてしてないよ。キミが嫌なら最初から来てないし」

「来てくれるのは嬉しいよ、とっても! でも兄のことで気をつかっているなら無理をしているでしょう?」

 

 北崎は自分が好きなことしかやらない人間だ。だから無理なんてしていない。確かにアポローネスと約束はしたがそれだってやりたいことでないならやっていない。多分。もしかしたらアポローネスの頼みなら聞くかもしれないが。

 

「僕からしたら無理をしてるのはエミリちゃんの方だよ」

「え? わ、私は無理なんてしてないよ」

「・・・・・・ずっと泣いてないんでしょ」

 

 エミリは兄が亡くなったと最初に聞いた時は失神した。だがフェンサーによって彼が殺されたという現実を受け止めた時から思い詰めた表情こそしているが泣くことはなかった。あのアポローネスが泣き虫だと言っていたエミリが泣かない。それには理由がある。

 

「私は兄を殺した人を許せません。その人にこの手で復讐するまで私は泣かないと決めたんです」

「復讐、か。頑張ってね」

 

 復讐なんてしてはいけない、と言うことは出来なかった。北崎自身がそれを言えるほど白い人間ではなかったし、それならザンクも止めなくてはいけない。それに自分自身の否定にもなる。もちろんエミリにそんなことをしてほしくはないのだけど。

 

「じゃあさ、僕の代わりに泣いてくれる?」

「・・・・・・え?」

「僕は辛くても泣くことが出来ないんだ。僕が泣いてしまったらアポローネスくんとした約束を守ることが出来なくなるから」

「約束ってなんの約束なの?」

「キミを悪い奴らから守る、キミが泣いていたら泣きやむまで傍にいる。・・・・・・そうアポローネスくんと約束したんだ」

 

 エミリが目を見開いた。

 

「兄が、そう言ったんですか?」

「僕は嘘を吐かないよ」

「兄が私のことを、覚えてくれていた。私、ずっと、見捨て、られてたと思って、ました」

 

 段々とエミリの声がたどたどしいものになる。その目に少しずつ涙の粒が溜まっていく。

 

「・・・・・・僕の胸でいいならいくらでも貸すよ」

「兄さん・・・・・・兄さん・・・・・・!」

「女の子をなかせるなんてだっさいなあ、僕は」

 

 エミリは北崎に抱きついて泣いた。

 

(僕はやりたいことしかやらない。アポローネスくん、僕はキミとの約束を守る。僕は最強だ。何があろうとエミリちゃんを守る。そのためなら・・・・・・)

 

 ◇

 

「あー、喉からっからや。いっぱい歌ったなー」

「お前ら結構歌上手いんだな」

 

 カラオケを三時間ほど楽しんだ巧たちはパイガの作った夕飯を食べていた。

 

「私は大人なレディだからね、歌なんてお茶の子さいさいさ」

「ハーラー、口に米粒が付いているぞ。ほら、とってやるからこっち向け」

「ん」

 

 どこが大人のレディなんだ。巧とガルドは苦笑を浮かべる。しかしハーラーの歌は見事なものだったので何時ものように突っ込んだりはしなかった。ちなみに彼女の口を拭いているバハスも意外と歌が上手かったりする。日曜朝の子ども向け番組の主題歌を歌えそうだ、と巧は思った。

 

「私はエフォールに女の子らしくなってもらうためにアイドルの歌をよく聴いてただけですよ」

「私、果林の聴いてた歌を歌っただけ」

 

 そういう果林とエフォールだが二人とも初めてのカラオケなのにとても上手に歌っていた。それこそ本物のアイドルみたいだ。

 

「巧さんもお歌上手でしたよ」

「そうか?」

「選曲がちょっと古い以外完璧やったで」

「うるせえ。知ってる曲がそういうのしかなかったんだよ」

 

 ギターや歌が上手いとは巧はもしかしたらバンドでもやっていたのか、ガルドはそう思ったが彼がそういうことをする姿が想像出来なかった。

 

「さて、メシも食ったし風呂にでも入るか」

「せやな。巧はんたまには一緒に入ろうや。裸の付き合いってヤツや」

「構わねえけど。俺、まだお前のこと信用してないからな。後ろに立ったら殴るぞ」

 

 冷たい目で巧はガルドを見た。好感度チェッカーの時のアレを言いたいらしい。

 

「あれは誤解って判明したやん!? ワイはノーマルや! それを言うなら巧はんだって同じやろ」

「同じにすんな!」

「まったく。お前ら言い争ってないでさっさと入るぞ。あ、エフォール。冷蔵庫に作ったアイスが入っているから風呂上がりに食っていいぞ」

 

 バハスは言い争う二人の首根っこを掴んで浴場まで連れていった。

 

「私たちもお風呂行こっか。特に果林ちゃんとマリサちゃんとは裸の付き合いがしたかったからねえ、ぐふふふ」

「ハーラーちゃん、セクハラはめっ!よ」

 

 可愛い女の子の裸姿を想像してハーラーは涎を流した。

 

「・・・・・・私、一番小さいから一緒に入りたくないなあ」

「行こっ、果林」

「あ、はい。今行きます」

 

 女性陣も浴場に向かった。

 

「あー、良い湯やなあ」

「ああ、まったくだ」

「おい、お前らキチンとかけ湯は三回やってから入れ」

 

 巧たちは風呂に入ると一息吐く。ここ数日の疲れがお湯に溶けていくようだ。

 

「それにしても巧はんはほっそいなあ。モデル体型やん」

「せっかくオレが毎日美味いメシを作ってやってんだからもっと太れ」

「なかなか太らねえんだよ。つかおっさんとガルドが鍛えまくってるからそう見えるだけだろ」

 

 巧はガルドとバハスを見る。二人とも凄い筋肉だ。もともと盗賊だったガルドはかなり鍛えられている。割れた腹筋がその証拠だ。浴槽でその巨体を広げるバハスはもはや筋肉を鎧にしている。そこいらのフェンサーよりよっぽど強いだろう。それに比べると巧は筋肉こそ少しついているが細身だ。どうしても見劣りする。

 

「いくら鍛えても巧はんみたいに見せる相手がいないと意味ないねん」

「そうそう。オレなんておっさんだから誰にも見せる相手がいないんだよな」

「俺が誰に見せるんだよ」

 

 言わなくても分かることだった。

 

「良い加減にしろよ。俺と果林はそんなんじゃねえ」

「えー、お似合いやん」

「俺の正体知っててよく言えるな」

 

 オルフェノクである巧は人間ではない。それは後ろめたいことだ。確かに果林も人外だが妖聖は種族自体が違う。それに果林のような妖聖はこの世界に明確に受け入れられているがオルフェノクは違う。巧が初めてオルフェノクになったその日、北崎がオルフェノクになった時の周囲の反応がそれを証明している。やはり人が怪物の姿になるのは恐るべきことのようだ。

 

「正体? あの鎧のことか」

 

 バハスは何のことか分からず首を傾げる。

 

「確かにたまげたで? でも姿はともかく巧はんは巧はんのまま変わってなかったやん」

「俺が俺であろうとしても俺として見ない奴らがいる。それも数え切れないくらいにな。なら俺は果林を巻き込む訳にはいかねえよ」

「・・・・・・こればっかりは難しいな」

 

 オルフェノクという存在は例外を除けば基本的に世界にとって害悪。オルフェノクである巧ですらそう思っているのだ。

 

「・・・・・・巧、お前邪神の血族なのか?」

 

 二人の口ぶりからバハスはまさか、と思った。邪神の血族、眉唾物の存在だがバーナードのような末裔は本当にいる。もし、巧がバーナードのように邪神の末裔ならそれこそ世界中から忌み嫌われるだろう。

 

「ちげえよ!」

「なんだ、おどかすなよ」

「た、巧はんは無愛想やから敵を作りやすいんや。だからや!」

 

 バハスの確信に近い質問に巧たちはヒヤリとした。

 

「しっかし、お前も果林が好きだな」

「はあ!? なんでだよ!?」

「そうやって自分のことを気にして突っぱねるのは特別に思ってる証拠やで」

 

 巧はガルドたちとギャーギャー言い争いを始める。

 

「ぜーんぶ聞こえちゃってるんだよねえ」

「・・・・・・!!!!」

「果林、顔真っ赤。熱?」

「これは熱じゃないのよ、エフォールちゃん。恋の病よ」

 

 男三人の会話は全て女性陣に筒抜けだった。色々と照れる話しに果林は顔を紅く染める。

 

「私もハーラーさんやマリサさんみたいだったらなあ」

「気にしなくても良いのに。それはそれで良いんだよ、ぐふふふ」

「ちょ、触らないでください! ハーラーさん!」

 

 ◇

 

 

「で、あんたはファングのことどう思ってんのよ?」

「ど、どうって忠実な下僕ですわ!」

 

 ティアラが温泉を満喫しているとアリンがそんなことを言った。今まで敢えて意識しないように思っていたことを第三者から指摘され、彼女の心は大きく乱される。

 

「嘘よ。絶対好きでしょ?」

「す、好きじゃありません!」

「ふーん、そうなんだ。じゃあファングはパートナーのあたしのものね」

 

 ニヤりとアリンが笑う。ティアラは顔を驚愕に染める。

 

「ど、どうしてそうなるんですか!?」

「・・・・・・あたしはファングのこと嫌いじゃないわ。バカで食いしん坊でアホだけど誰かを守る時に一生懸命になる姿はパートナーだから、ううん、パートナーじゃなくてもカッコいいと思うもの」

「それは、私もそう思わなくもありませんけど」

 

 アリンはティアラの頬をつねる。

 

「あんたはそう思うに決まってんでしょ!? どんだけあんた守るためにファングが一生懸命戦ってんのよ!」

「・・・・・・それは」

 

 アリンはファングがティアラを守ることを羨ましく思っているのかもしれない彼女は胸がチクリと痛くなる。ザンクの時もバーナードの時もファングが傷つく姿を見るたびに自分を守るためにそうなったのだという事実がティアラの心に重くのしかかった。

 

「・・・・・・私は誰かを好きになってはいけないんです」

「え?」

「何故なら私は・・・・・・」

 

 ティアラが口を開こうとしたその時

 

 

 

 温泉を隔てる壁が壊れた。

 

 ◇

 

 ティアラたちと時を同じくファングたちは温泉に入っていた。

 

「お前何を隠してる?」

「何を、とは?」

 

 ファングはずっと問い詰めたかったことをシャルマンに言った。今まではティアラやアリン、巧たちがいたから聞けなかったがずっと気になっていたことがある。

 

「気に食わねえんだよ、てめえの目が」

「言いがかりはやめてください、僕は少なくともキミよりは良い目をしている自身があります」

 

 ファングは巧たち以上にシャルマンを警戒している。まだ数回しか会っていない人間にこう感じるのは変かもしれないが彼の目には余裕がない。何にたいして焦っているのかは分からないが悪の根絶という願いと関係しているのだろうか。

 

「お前は自分の大事な仲間が化け物になったらどうすんだ?」

 

 これはティアラが以前ファングに投げ掛けた質問だ。人間だったグナーダをシャルマンは知らぬうちに斬っている。その事実に対する答えを間接的に聞く。

 

「もちろん斬りますよ。例え愛する人だろうと躊躇っていては他の人が犠牲になりますからね」

「・・・・・・すげえよ、お前。でもやっぱり俺、お前が苦手だ」

「こればっかりはそう簡単には割りきれませんよね」

 

 シャルマンの言っていることは確かに正しい。だがファングとしては助ける選択肢というものを選んでほしかった。もしもティアラたちがそういう状況になったら自分とシャルマンは間違いなく敵対することになるのだから。

 

「あのなあ割りきるとかじゃ『きゃああああ』っ!」

 

 ティアラとアリンの悲鳴にファングたちは顔つきを変える。

 

「おい、聞こえたか。今の悲鳴?」

「ええ、行きましょう!」

「おい、あっちは女湯だぞ。それに服はどうするんだ!?」

 

 こんな時にそんなことを気にしている場合か、とシャルマンは突っ込む。しかし、アリンがいないならファングはブレイズとキョーコを取りに行かなくては戦えない。それはシャルマンも同じだ。二人は急いで着替えた。

 

「ティアラ、アリン!!」

「あれはデススパイダー・・・・・・!」

『不味い! 奴らは獲物を巣に連れていく習性がある。そうしたら助けることは不可能だ。このままでは喰われるぞ!』

 

 ファングたちが荒れ果てた女湯から抜け出すと二人はいた。まずい。彼女たちは蜘蛛のようなモンスターに捕まっていた。今の二人は生身だ。捕まれば群れをなしたデススパイダーの餌食になる。

 

「ファング!」

「ファングさん!」

「待ってろ! 今、助ける!」

 

 ティアラとアリンはファングの表情に面持ちを明るくするが自分たちの姿に気づくと顔を真っ赤にした。

 

「きゃあ! 見んな! スケベ、変態、エッチ!」

「ひゃあああ! こ、来ないでくださいまし! こんな姿見られたらお嫁にいけなくなってしまいます・・・・・・」

『だいじょぶ! ファングがもらってくれるよ!』

「ふ、ふえええ!?」

 

 勝手に赤面しだすティアラにファングはぐるぐる巻きだから何も見えねえだろ!と叫んだ。

 

「くそ、アリン。こい! フェアライズだ!」

「出来ないよ! 動けない!」

「いけない、このままでは食べられてしまう。リュシン、『フェアライズ!』」

 

 シャルマンはフェアライズするとデススパイダーを切り裂いた。二人はデススパイダーから解放され、宙に放り出される。アリンはシャルマンがキャッチしたがティアラは間に合わなかった。

 

「きゃあああ!」

「不味い! 崖から放り出されるぞ!」

『待て! ファング! お前まで落ちる気か!?』

「知るか!」

 

 崖から落ちたティアラを追ってファングも飛び降りる。

 

「ふぁ、ファングさん」

 

 ファングは空中でティアラを抱き抱えると自分の背を地面に向ける。ジャボン、と大きな音が鳴った。

 

「ふう。下が川で助かったぜ。おい、しっかりしろ。ティアラ」

「・・・・・・」

「気を失っちまったか」

 

 川に落ちたショックでティアラは気を失っていた。外傷はなさそうだ。水に濡れてボディーラインを強調している彼女をまじまじと見る訳にはいかず彼は目を反らした。これではまるで自分が彼女を異性として意識しているようではないか。ファングは首を振った。

 

『キシャアア』

 

 デススパイダーの群れがぞろぞろとファングたちを囲む。

 

「しつけえな、てめえら。アリンがいなくたって俺は負けねえよ」

『そうだそうだ!』

『貴様らに我ら三人を敵に回したことを後悔させてやろう』

 

 ファングはブレイズとキョーコの剣を抜いた。

 

(ファングさん・・・・・・。またあなたは私のせいで傷ついてしまうんですね)

 

 ◇

 

「大丈夫か、ティアラ?」

 

 デススパイダーの群れを倒したファングはティアラの元に戻った。彼女は意識を取り戻したようで微かに頷く。

 

「ええ、ファングさんが助けてくれたから。ありがとうございます」

「やけに素直だな、頭でも打ったか?」

 

 普段とは違う素直な様子にファングは首を傾げる。

 

「初めてですわ、あなたが。私を助けるために血を流してくれた人なんて」

「仲間だからな。気にすんな。言ったろ、俺の剣は誰かを守るためにあるんだって」

「私なんか守る必要なんてないんです。あなたが義務や使命感でやっているならやめてください。ファングさんが傷つくところは見たくないんです」

 

 思い詰めた表情のティアラにファングは首を傾げる。そしてふ、と笑うと彼女の頭を撫でた。

 

「しおらしくなるなよ。俺がお前を守るのは義務や使命感じゃねえ。俺は俺のやりたいことしかやらねえんだ。俺が傷つくことよりもお前が傷つく方が後悔する。だから俺はお前を守るんだ」

「ファングさん・・・・・・」

「足、挫いたんだろ? おぶってやるから背中に捕まれ」

 

 ティアラは胸の中が温かくなるのを感じた。彼女はファングに担がれると目をゆっくりと閉じる。

 

 ─────消えろ、化け物

 

 ティアラの脳裏に過去の映像がフラッシュバックした。火事になった彼女の家。目の前で死んだ級友の姿。化け物とティアラを指差した隣人の顔。彼女の胸の中が一瞬で冷たくなる。

 

「ねえ、ファングさん」

「なんだ?」

「私のことを絶対に好きにならないでください」

 

 ファングの耳元でポツリとティアラが呟く。弱々しい彼女の声に彼は目を見開いた。

 

「ふざけてんのか?」

「ふざけてなんかありません。大真面目です」

「流石に怒るぞ」

 

 それでもティアラは続ける。

 

「私もあなたのことを好きになりませんから」

「なあ、お前本当に頭でもうった、のか?」

 

 ファングはティアラに視線を向けると硬直する。彼女は泣いていた。ティアラの初めて見る悲痛な表情にファングは動くことが出来ない。

 

「私は世界中から嫌われる存在なんです」

「お前・・・・・・」

「私を好きになったらファングさんまで嫌われます。・・・・・・だから約束してください。私を好きにならないで」

 

 ファングはため息を吐いた。

 

「泣くなよ。俺まで辛くなんだろ」

「・・・・・・え? 私、泣いてるんですか」

 

 自分でも気づいてないのか。ファングは呆れた。

 

「俺の運命は俺が決める。お前を好きになるのも俺の自由だ。その結果世界を敵に回すなら俺はその運命と戦う。ま、俺が勝つけどな」

「それはファングさんが私を好きということですか・・・・・・?」

「ば、バカ。言葉のあやだよ!」

 

 顔を紅くするファングにティアラはクスリと笑った。

 

「ファングー! ティアラ!」

「お、アリンとシャルマンだ。行こうぜ」

「はい!」

 

 手を振っているアリンとシャルマンの元へファングたちは歩く。

 

(本当に世界中を敵に回しても私を守ってくれるのですか・・・・・・?)

 

 




Open Your Eyes For The next φs

「この世界のお宝、フューリーをいただく」
「やってくれたね・・・・・・! 冴子さん・・・・・・!」
「上の上と言っておきましょうか」
「出たああぁぁぁぁぁぁぁ! 緑の生き物だああぁぁぁ!?」
「俺は空っぽかもしれない。でも、だからこそ仲間を守るために戦える!」
────start-up

「海堂、キミは生き抜いてくれ。終わりが来るまで」
「真理、とても美人になったね」

────加速する本能 前後編

個別ルートに入る前に最後のオリジナル山場なんで次回予告を入れときます。でも自分でも予告からじゃまったく予想のつかない展開になりそうです。
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