モンハン×GATE   作:skyfish

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第4話「アルヌス生活指導」

真剣に、ただ一点を凝視する。それは狩りをするときと同様に重要な作業だ。失敗は許されない。駄目なわけではないが、やり直すのに時間がかかる。やるなら、1回で済ませた方が都合がいいのだ。ジンの周りには助けられたコダ村の女性たちが見ている。ただ面白がって集まっているのではない。今ジンがやっていることを覚えるためだ。

 

「はい。これで完成」

 

 重石のような分厚い木製の蓋を開ける。もわっと白い蒸気が立ち上る。蒸気が薄まり中が見えてくる。

 

「わあ」

「きれいね」

 

 それを見た女性たちがそれぞれの言葉でそれを言う。中にあったものは白。真っ白に輝くそれは、おそらく彼女たちは初めて見るものだろう。貴族が食べるパンでもここまで白くはならないはずだ。水分を適度に吸い取ったそれは光に照らされ一つ一つは小さいが輝き、純白の宝石のよう。

 ここまで言えばそれが何なのかもう分かるだろう。ジンが作り方を実践し教えていたもの。日本人なら誰もが知っている食物。『米』である。

 

 

 

 炎龍を撃退したは良いものの、少なからずの犠牲者が出た。身寄りのない人たち人道的に保護することになり、アルヌスから少し離れた場所を彼らの居住地にすることになった。テント生活の彼らだが、現在急ピッチで森を切り開き地面をならして震災の時に使うプレハブ小屋を建設している。明日にはすべて終わるだろう。木を切るとき、少しだけ残してもらうようお願いした。残った木に作業現場とかでよく見る黄色と黒のロープを少し高めの所に結び、もう一方の木に張る。それに上からビニールシートを被せて、両端を地面に固定させれば、雨風を凌げる簡易屋根の完成だ。キャンプで使うタープといえば分かりやすいだろう。その後もジンはここで暮らしていく上で必要になるであろう知識を彼らに教えていった。お米の炊き方もその一つである。彼らの主食はパンの様だがそれを作れる設備ができるまで時間がかかる。自衛隊がパンを支給できなくもないがずっとできるわけじゃない。彼らの自立が必要なので少しずつ調整を加えていくつもりだ。この件で一番苦労しているのは伊丹らしい。後悔など無いが、慣れない書類作業に心が削られているのだとか。必要な資材とか減らせるなら手伝ってくれと泣きつかれたのは昨日である。その要望にはちゃんと応えているつもりだ。(だが、句読点とかのミスとかが多くて何度も書き直しされてる事実を知らない)

 

(そういえば、アレどうしよう)

 

 ふと思い出したのは自分たちがやってきたワイバーンの素材たちである。綺麗になった物は日本に送られ解析がされている。比較的綺麗な素材をつなぎ合わせて、骨格標本みたいな感じにして上野の国立科学博物館に展示されて、連日長蛇の列が出来るほどの大盛況になっているなど知る由もない。中には海外からの圧力を避けるために渡している物も存在する。それでもなかなか減らない。保管されている素材はまだまだたくさんある。加工屋のじいちゃんのように装備を作ってみたいがそんな技術ないためそれっぽいものになる。何より自分が作るとダサい。骨も圧縮できれば武器・防具として使えるが、骨を柔らかくする特殊な液体がないのでそれも無理。綺麗な鱗で装飾品として使えるかもしれないと思うのがやっとだ。唯一出来るとすれば売ることだが、この世界の相場なんて知らない。

 

いや、あった。コダ村の彼らが何か知っているかもしれない。とりあえずプレハブ小屋が出来て落ち着いてから伺うことにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 自衛隊に仮設住宅を建ててもらい、今日からここが彼らの住まいになった住民たち。ほっとする反面新たな問題に直面していた。後にも先にも生きていく上で必要なもの、お金である。自衛隊の人たちにお礼をしたいが、商売するものもないし始めるための資金もない。家から食料、水に至るまでお世話になってこのまま何もしないのは出来なかった。

 

「何から何まで世話になったのう。さてどうすればよいか……」

 

 魔導士カトーは考える。だが、これほどのことを3日でやってのけるジエイタイとなのる彼らに対し何が出来るのか見当もつかなかった。

 

「やっぱり体を売るしか……」

 

 テュカが顔を染めて呟く。最後の手段はジエイタイ相手に水商売すること。だが、やはりやりたくないものはやりたくない。

 

「アルヌスの周りにワイバーンの死体があった。あれはどうだろう?」

 

「そうだのう。鱗は貴重品じゃ。なんとか恵んでもらえないだろうか……」

 

 レレイの言うようにワイバーンの鱗は市場では高価格として売られている。それがあれば或いはと思う反面そのお宝をジエイタイが譲ってもらえるとは思えない。駄目元で明日聞いてみようと結論に至ったところでドアをノックする音が響いた。

 

「すいません。ジンです。カトーさんいますか?」

 

「あ、はい。今開けます」

 

 お世話になったジエイタイの1人ジンを中に入れる。小さな小包を手に持っていた。

 

「儂に何か用かの?」

 

「これについて聞きたいことがありまして」

 

「!? それは!?」

 

 袋から出されてそれにカトーだけでなくジンを除くその場にいた誰もが驚いた。ワイバーンの鱗に爪。それも劣化していない綺麗なものである。

 

「これどこかで売れませんk………なに? どしたの?」

 

 彼らの表情が固まっていることに気づくジン。彼も彼で何かやってしまったかと1人内心混乱するのだった。

 

 その後、ジンを通して自衛隊から了承を得た彼らはワイバーン死体から鱗を取ることになった。

 

「ここはこうやって……」

 

「はい……あ、簡単に取れた。ありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

 ジンも手伝いながらどうナイフを動かせば楽にできるかなどを教えた。大幅に人員が増えたため1週間もかからないうちにすべてのワイバーンの解体が終了した。それらを綺麗にし選別する。

 

「これ一枚でデナリ銀貨30~70枚するのぉ?」

 

 ロゥリィはレレイたちが集めた鱗の中で一番いいのを見る。

 

「銀貨1枚で約3日分の生活費になる」

 

「ということはぁ、私たち大金持ちぃ?」

 

 彼女がニヤリと嗤い見るのは袋いっぱいに詰められたワイバーンの鱗と爪だ。それを見て皆苦笑いする。つい最近まで苦しんでいたのが嘘のような状況になったのだから当然だろう。

 

「彼のだったらいくらするのかしらぁ?」

 

 ロゥリィが言う彼とはジンのことである。彼が見せに来た鱗に比べればここのものは少しばかり汚れている。死んでから時間が経っているのが原因だろう。

 

「光沢が非常に良かったからのう。もしかしたら金貨1枚相当かそれ以上になるかもしれん」

 

 カトーの言葉に皆また絶句する。金貨にまで届くとなると帝国首都の銀行に運ばないと取引できないかもしれない。

 彼らは知らないが、ジンは素材を取った後ハンターの頃の癖で表面を削り綺麗にしたりと細かいことをやっていた。モンスターの素材は武器防具だけでなく装飾品などの用途がある。ある地方ではそれぞれの素材に薬効があると粉薬として使われるところもあった。少しでも価値を上げるためにやってきたことをやったに過ぎないのだが。

 

「ほんと。彼は一体何者なのかしらぁ?」

 

 ロゥリィの疑問は最もである。帝国軍の軍隊を蹂躙したジエイタイの強さの理由を炎龍との闘いやここに来て、その目で見て、はっきりと理解した。ニホンは、彼らの世界は、はるか未来の技術を持つ世界なのだと。それでもあの炎龍相手に伊丹たちジエイタイの人たちは顔を引きつらせていた。

 そんな中でたった1人違った。ジンと呼ばれるその男は折り畳みが出来る弓であの炎龍相手に戦いを挑んだ。小さい太陽を出す不思議な魔法を使っていたが、炎龍と正面から向かい合っても彼は怯えなかった。否、あの炎龍相手に睨み返していた。闘いは1分もかからなかっただろう。

 

だがあの瞬間、彼は炎龍と対等に渡り合ったのだ。炎龍に苦しめられて数千年。狩る側だった炎龍があの時だけ、狩られる側になった。たった一人の男によって。

 

「うふふ。おもしろいわぁ」

 

 立ち振る舞いからただ物じゃないと思っていたが、炎龍相手にあの動き。闘い慣れているものだった。つまり、炎龍と同等の龍と戦ったことがある証拠。個人的な興味が沸き上がってきた。話は戻る。

 

「これだけあるとちゃんとした場所じゃないと出来ない」

 

「そうじゃな。イタリカ。あそこなら可能じゃろう。儂の友人がいるから大丈夫なはずじゃ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 イタリカへ向かう第3偵察隊の護衛を依頼された。必要なものをポーチに詰めて、装備を装着する。今ある装備で一番の性能を誇るそれは唯一戻ってきた装備だ。自分の装備はほとんどが研究に回されている。その中で、こいつは周りの機器という機器を修復不可能にしたらしい。返されてから別に不思議なことは起きていない。

 

ジンオウガ装備

 

 あのジンオウガの素材を使った装備である。その話を聞いてまさか意思をもっているのかと思うが別に変なところはない。気のせいだと思い太刀、王牙刀【伏雷】を持った。

 

「行こう」

「にゃ」

 

 ニャン吉もジンオウ装備で出る。

 

 

 

 

 ジンの左腕がわずかに光っていたのを彼らは知らなかった。

 




なんとなくで始まったからなかなか書けないな・・・

この調子だといつ終わるのやら
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