無口な黒き鎧兵   作:斬刄

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四人の魔法少女

これは、タートナックが山から下りて来る前のお話

 

 

とある女子中学生3人が学校に登校していました。1人は楽しそうな表情をし、2人は退屈そうにしている。もう1人は退屈そうな1人を叱っている。

 

「みんなには会えるし、学校が楽しいよ?」

 

日向茉莉

緑色で、編んだ髪とお団子のような髪型。彼女は学校でみんなと会うことを楽しんでおり、いつも楽しく行っている。前向きな性格。

 

「あのねぇ…私達、来年は受験生になるんだから」

 

詩音千里

青い髪とポニーテールをして、髪を整えている。

とても真面目な性格だった。

 

「えーっ、だってさー」

 

成見亜利沙

ピンク色の髪をしたツインテール、勝気な性格をしており、愚痴をこぼすたびに千里にいつも怒られていた。

学校に行きながら千里は亜利沙に朝から説教が続いてり、亜利沙は耳を押さえてならない。

「学校に行きたくても行けない子供だっているのよ?」

「あーもう!分かったわよ」

「わかればよろしい」

説教が終わった途中で、学校近くで生徒会の人達が、挨拶運動をしていた。

「おはよー」

「おはよう」

奏遥香

彼女はその生徒会の1人であり、魔法少女ではリーダーとして仕切き、生徒会長をしているロングヘアの金髪の少女だった。自分が率先し、挨拶できてない生徒のために提案した。遅刻のチェックも怠ってない。

彼女は楽しげに3人と話している。

 

 

「こんなことしている間に遅れるんじゃない?」

「それじゃあお先に失礼します」

 

彼女らは同じ学校を通っている。

二人はのんびり教室へと向かっているが、茉莉は1時間目である体育を思い出して走っている。焦った時に鞄についていたウサギのストラップが切れ、廊下に落ちてしまった。

「あっ、ありがとう!スズネちゃん!」

「どういたしまして」

そして、天野鈴音。

前は椿と共に魔女を退治していたが。

今の彼女は学校に行く前の早朝から新聞配達のアルバイトをし、その新聞配達屋で一人暮らしをしている。

 

転校生として学校に入り、1年生として学校生活を過ごしている。

アルバイトの仕事を頼んでいる人は彼女の働きを見て賞賛しており、根性もある。続けてやっているのが何よりの証拠だった。

 

 

表では学校での生活、裏では暗殺者。椿との記憶は残っていても、魔物である鎧兵のことについての記憶は抹消されたままだった。

 

*****

 

放課後

 

鈴音は帰ろうとしていたところを茉莉に話しかけられ、鈴音と茉莉とは同じクラスで一緒に帰っている。

 

「スズネちゃんって新聞屋さんに住んでるの?」

「えぇ」

「今度遊びに行ってもいい?」

 

茉莉が鈴音に積極的に話してくるからなんで構うのと聞くと、同じクラスメイトで友達は沢山の方がいいと思っているからと茉莉は鈴音のことを友達になりたいと思っていた。

「仲良くなりたいの?私と友達に?」

「うん!」

その途中で、茉莉は遥香から念話をしているのに気付かずに、大声を出されてびっくりしてしまう。

〔わっ⁉︎どうしたのハルカ?〕

〔突然悪いわね、今忙しい?〕

〔いえ、いいですけど。どうしたのですか?〕

 

遥香は今連絡している茉莉にだけではなく、亜利沙と千里にも念話で連絡して集まるように指示した。

〔話があるの。屋上に来てもらえないかしら?私と亜利沙、千里も来てるから〕

〔えー、今から?むー〕

 

茉莉はもう少し話したかったものの、集合するのが大事であるために鈴音に用事があるといい、3人の元に向かうこととなった。

 

 

*****

 

「全員集まったようね」

 

念話で呼び出された3人は屋上にいる。

 

「話ってなんですか?」

「まさか、キリサキさんのこと?」

「そんなまさか…」

 

3人は遥香からは何も内容のことは聞かされておらず、噂になっていることで話があるんじゃないかと亜利沙は言った。その噂が魔法少女達である自分達に関与してるわけがないと千里が否定する。

 

しかし、

「よ、よく分かったわね…アリサ。その為にここに呼び出したのだから」

「えええっホントに⁉︎マジなの⁉︎」

「どういうことですか⁉︎」

 

噂は魔法少女に関与していた。

 

『キリサキさん』

一体そう名付けられた噂を誰が広めたのかはわからないが、学校中でその話を他の生徒達はしている。

鈴の音、コートを着た女。彼女から名前を聴き出されて、刃物で殺される。

 

夜一人で歩いている女子中学生が狙われていた。

 

まず、この街で1ヶ月もの間に起きている連続殺人事件のことを遥香は最初に話した。

 

「その事件はニュースで見たよ」

「まさかキリサキさんって…」

 

噂とその連続殺人事件との関連性はある。遥香が気がかりになっているのは父親の知人の記者からの情報で包丁やナイフよりも大きいモノで切られた痕が残っていたこと。そして、被害者が十代の女子であることだった。

 

 

遥香はその噂について実は魔女なんじゃないかと千里は思ったものの、魔女なのか人間なのか結局わからない。

 

「気をつけるに越したことはないわ」

 

 

四人は話を終えて、四人は魔女を倒すためのパトロールへと向かう。

 

*****

 

「いつも通りにやりゃいいんでしょ?」

「そうね、でも例の件もあるから油断しないこと」

四人はソウルジェムで変身し、散策に向かう。

亜利沙は大鎌、千里は拳銃、遥香はダブルセイバー、茉莉はグローブを持っている。彼女らは魔法少女に変身し、夜の街を駆け巡っていた。

 

魔女がいるかどうかを。

たとえ連続殺人事件の殺人鬼にあっても魔法少女ならば返り討ちにして討伐することができる。彼女らは一人一人に分かれて、街の散策をする。

 

〔異常なし、そっちはどう?〕

〔私の方も大丈夫〕

 

千里は周囲を見渡しながらも歩いて確認している。区画の1つ1つを探して、念話をしながら四人と連絡を取り合っている。その念話の最中に

「⁉︎誰!」

千里は鈴の音がしたことについて後ろを振り向くと誰もいない。気のせいかと思い誰もいないことに安堵したが、千里の後ろから既に武器を構えている暗殺者がいた。

 

(チサト!チサト!何があったの⁉︎ハルカ、マツリ!聞こえる!)

(聞こえてるよ!どうしたの?)

(チサトからの返事がこないのよ!)

 

亜利沙がいくら千里に念話しても呼びかけてこない。とにかく千里の身に何かあったのは違いなかった。

(マツリは私と合流してから向かうわ)

(うん!)

遥香は茉莉と合流して亜利沙の千里の元に向かっている。

亜利沙は何度呼びかけようとしても念話が取れず、先に千里を探していた。

 

「千里っ!」

「あ、亜利沙…」

辿り着いた時には千里はまだ生きており無事だったことに亜利沙は安心した。が、

 

 

 

「…何者なの?なんで私の名前を知ってるの?」

「ナゼ、ナゼ…ダ」

 

亜利沙の目には千里の他にも甲冑を着ている人型の化け物と、鈴がついている魔法少女が戦っていた。

鎧の方は、その魔法少女に敵意を向けられている事に酷く同様していた。

 

「な、なに…これ」

 

話の通り、包丁やナイフよりも大きな刃物で切り裂かれた凶器を白い少女が所持している。しかし、その少女と戦っている鎧は何者なのか分からない。

動いている鎧が使い魔なのか。

ちゃんと喋っているのも聞こえ、その白い少女と会話を通じている。

(本当に使い魔なの?…っていうか、なんで話せれるの⁉︎)

言語を喋り、通じ合える使い魔のようなものの登場で、割って入ってきた亜利沙にとって理解できない状況だった。

 

*****

 

〔…一旦引くよ、みんなにも伝えて〕

〔ちょっとこれ千里、どうなってんのよ⁉︎〕

千里は後ろへと下がって、亜利沙と逃げようと試みる。ここで混戦に混じって戦っても暗殺者に返り討ちにされるだけ。

 

 

〔私にも分からない…でもあの鎧は私を助けてくれた〕

 

鎧を纏った何者かは目の前にいる暗殺者と同等に戦っている。

 

「スズネ…スズネ」

 

至近距離で炎を食らうが、焔を浴びながらもそれでもタートナックは立ち上がった。

鎧は焔を遮断し、鈴音の両肩を掴んで何度でも彼女の名前を叫ぶ。

 

「しつこいっ…!」

 

 

鈴音は燃やしても斬っても倒れない敵に苛立ち、タートナックは鈴音が思い出すまで何度でも立ち上がる。

長い間、攻撃を受け続けているのに勢いはまだ止まらない。

「嘘っ…あんなのくらっても平気なの⁉︎」

 

亜利沙と千里はその光景を見ていて動けないままになっている。

「ど、どうなってるの?」

「チッ…」

 

 

彼らが戦っているうちに、茉莉と遥香が到着する。鈴音はこのまま鎧の敵と四人を相手にするのは厳しい。

タートナックの方はまた捕縛されて根掘り葉掘り聞かされてしまう。

 

 

「なっ⁉︎貴方達待ちなさい!」

「チサト、アリサ!大丈夫⁉︎」

鈴音は魔法で撹乱して逃げ、鎧兵は黒い霧に紛れて消えていった。

 

千里と亜利沙は呆然としており、遥香は止まれと叫んだものの深追いはしておらず、茉莉は二人が無事なのか心配していた。

 

 

 

*****

 

安全な場所に撤退すると、四人は状況を整理している。まず、千里が暗殺者に襲われ、あの鎧に救われた。千里はその場から身を引いて、鈴音は鎧に攻撃する。しかし鎧は全く攻撃しておらず盾で防いでいたこと。

 

亜利沙が駆けつけた時には千里は無事だったものの結界と炎で包まれており、長い間その鎧兵は傷だらけになっている。遥香と茉莉の二人が合流し、駆けつけた時には二人を見てすぐに立ち去った。

 

アリサと千里は生きており、茉莉と遥香は二人に何があったか説明するよう話してもらった。

 

「考えなければならないことが多いわね…灰色の魔法少女のことといい、鎧のことも」

「その魔法少女のことなんだけど…実は」

 

茉莉は鈴音が自分のクラスメイトであり、魔法少女であったことを、遥香に話した。魔法少女達を殺そうとした魔法少女がクラスメイトだったこと。

転校してきており、茉莉とは話し合っていた仲だった。

 

「彼女が現れたようだね」

 

 

その話に割って、キュウべぇが遅れて出てきた。今まで姿を見せておらず、どこにいるのか四人には分からない。

 

「今までどこに行ってたの⁉︎」

「すまない、鈴音は気配を消すことができるから気付くのが遅れてしまったんだ。こうなってしまう前に教えるつもりだったんだけど」

 

鎧についてや、鈴音のことについて。

キュウべぇからも話したものの、鈴音が何故あんなことをしているのは分からず、鎧のことも不明。

 

「彼女はいまや君達の天敵、暗殺者だ」

「でも、私達を守っていたあの鎧の使い魔は」

「そうよ!なんなのあの鎧は!」

 

鎧はあの暗殺者と戦っていたものの、どんな攻撃を受けても倒れなかった。使い魔かと亜利沙は思っていたが、あの猛攻を耐えられるわけがない。

「それが使い魔じゃないんだ。もしも使い魔だったら、鈴音が使っている炎に耐えきれずに焼き尽くされている。どうしてあんなものが出てきたのが…唯一分かっているのが魔女が使い魔を呼び出した時に召喚されたんだ」

「じゃあ、あの鎧は何者なの?」

「少なくともあの鎧のことは魔物、そう呼ばれている。助けた理由はわからない」

 

魔女が使い魔を召喚する時にそんな前例はない。突然変異したものだろうとキュウべぇ正体不明の鎧のことについては魔物と、そう言うしかない。

 

「魔女に召喚されたって…そんなことがあるの?だいたい、魔女って召喚されるのは使い魔のはず」

「うん、呼び出されたその魔物は魔女や使い魔に攻撃していなかったから倒されていなかったんだね」

魔法少女の4人はこれからどうすればいいかこの場で話をしていた。暗殺者の件もあるが、魔物についてもある。

 

魔物ならば人を襲うことがあるから討伐したほうがいいと遥香は提案する。しかし、千里は魔物のことについて調べようと前向きになっていた。

 

「ま、マジで言ってんの?」

「うん。本気」

「危険すぎるわ!あの魔物と対話なんて」

亜利沙は千里の言葉に驚いており、それを聞いた遥香は危険すぎると千里に警告したものの、

「私は…さっきの魔物が私達や人々を襲うとは思わない。あの鎧はこう言ったの…『スズネ』って。

あの魔物は確かに喋っていた。

それを私はちゃんと聞いている。

さっきあった鎧の魔物はあの暗殺者と何か事情があったかもしれない」

「「「⁉︎」」」

 

千里はあの魔物のことを探す気でいた。魔物は喋ることができ、人と話すことができる。もしかしたら暗殺者のことについてや彼らは関与しているんじゃないかと。

「私も…私もスズネちゃんがどうしてあんなことしていたのか知りたい。スズネちゃんと知り合っているのなら…!何か知ってるかもしれない!」

茉莉はその魔物が優しいのなら鈴音のことについてどうして魔法少女を襲っているのか、その動機を知りたかった。

 

茉莉とは鈴音は友達であるために、どうしてあんなことをしているのかを知りたいと、千里と茉莉は魔物の退治には反対した。

「助けられなかったらあの子に刺されて死んでた。それに、あの鎧の魔物がスズネって子と加担してたら私達はとっくに全滅していた」

亜利沙は千里の言い分を聞いて、亜利沙も賛成はしているもののまだ半信半疑であった。

「私も信じる…けど、やっぱり遥香の言う通り一人で行くのは危ないんじゃないのかな。私も一緒に…」

「私は、あの魔物を信じたい。会って、あの子と何があったかとことん話し合いたい。そうすればなんであんなことをしたのか分かるから」

遥香は3人の言い分を聞いて、魔物が害のない存在であることが分かった。

これ以上言っても3人は魔物との説得を諦める気は無かった。

 

 

「じゃあ討伐は今の所無しね。でも話すって言ってもどうやって探すの?」

「そ、それは…」

「僕の方も魔物を探してはいるものの、見つからないんだ」

その魔物はインキュベーターでさえも見つけることが困難な存在である。また見つけられたとしても鎧の魔物は四人の中の一人でも見られただけだすぐに逃げられるだけ。

 

霧と同化して捕らえるのも困難であり、茉莉の魔法をアテにしなければ分散して探しても無駄だった。

 

「色々あったけどとにかくもう帰りましょ。話の続きは学校で」

 

遥香はこれ以上話をしてもキリがなく、深夜にまでかかってしまう。四人は話を終えて家へと帰って行った。

 

 

(もしあの魔物以外にも別の存在がまた新たに出現したら)

インキュベーターであるキュウべぇはあの鎧を纏った魔物だかではなく、他にも出現するイレギュラーの存在を危機として予感していた。

そして、その予感は見事に当たった。

それも同時多発的に

 

「ピチュ、ピーチュ!」

ある時は電気を纏う鼠

「そなたが余のマスターか?」

ある時はローマ帝国の第五代帝国の皇帝

「余の、振る舞いは…運命…である」

ある時はローマ帝国の第三代帝国の皇帝

「ここは、どこなのでしょうか?」

ある時はハンマーを持っている大王様の配下、大量の軍勢の中の一匹。

7人の魔法少女の元に新たなイレギュラーが出現する。

 

「…小娘、お前がマスターでいいんだな」

そして、ある時は黒魔道士

 

介入されたイレギュラー達の存在がどのような結果を生み出すか。

それは、神のみぞ知る。




誤字脱字があれば感想にて。
アンケート以外にも入れたいキャラも入っています。
どんなキャラなのかはお楽しみに。
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