【完結】Fate/tueee   作:快晴男

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今回は麻婆さんです
お楽しみ下さい。


愉悦神父は笑わない

綺礼side

 

「なんだ…これは…?」

 

いましがた気付いた自分の右手の甲に浮かび上がった紋様状の3つの痣、まさか聖痕というわけでもあるまいに…

 

綺麗はざわめく自分の心を落ち着けながら父親のいる書斎に向かう

 

「父よ、少しよろしいですか?」

 

「綺礼か、入るがいい」

 

そんなやり取りを経て入室する、そこには壮年ながら鍛え抜かれた体躯をした男がいた。

 

「少し御相談が」

 

「珍しいな、どうしたのだ?」

 

口では厳格に言っていても顔には心配の色が浮かんでいる、なにせ年若くして代行者にまで登り詰め、尚も日々の鍛錬を怠らぬ自慢の息子だ、それも無理はない。

 

「この痣の事なのですが…」

 

右手の甲の痣を見せた瞬間、璃正の顔が驚きの色に染まる

 

「綺礼よ、お前は自らの望みはあるか?」

 

「父よ、どういうことですか?」

 

困惑する綺礼

 

「あぁ、すまない、順をおって説明すべきだったな」

 

その後、父から受けた説明を要約するとこういうことらしい

 

あらゆる出来事の始まりとされる座標、それは全ての魔術師の到達すべき悲願である根源の渦、というものがあるらしい。

 

いわゆる世界の外に到る試みを200年前に試した3つの一族がいた、一族達の名はアインツベルン、遠坂、マキリ。

 

始まりの御三家と呼ばれる彼らが目を付けたのはあらゆる願望を実現させると言われる万能の釜、聖杯の伝承だったという

 

魔術師たる三家は互いに秘術を提供しあい、万能の釜を実現させる

 

1つの誤算があったとすれば、その聖杯が叶えるのは1人の祈りのみ、そこで協力関係は崩れ、血みどろの乱戦へと発展した

 

以後、60年に1度の周期で行われているそうだ。

 

「お前のその右手の甲に顕れた紋様は令呪と呼ばれる、聖杯に選ばれた証しだ。」

 

「しかし、私にはかける願いなど…」

 

「ならば令呪を捨てる、という手もあるが…いや…」

 

璃正は数秒の黙考の後、綺礼を見つめて語り出す

 

「ならばお前の願い、聖杯に委ねてみるというのはどうだろうか?かの万能の釜であればお前の願いも自ずとわかるだろう」

 

ここが転換点、この時点で本来の流れは失われ、ここに聖杯を目指す神父が誕生する。

 

「これからお前には魔術協会に鞍替えしてもらう」

 

「父よ、まさか本気で私に聖杯を取れと…?」

 

父の発言に驚く綺礼、しかし璃正は続ける

 

「お前は自慢の息子だ、だがお前の心の内には大いなる虚がある」  

 

「父よ…まさか全てお見通しで…」

 

「今まで気づいてやれずにすまなんだ…だが、だからこそお前には聖杯戦争に参加し、その心の虚を埋めて欲しいとも思う」

 

そこまで言われてようやく気付く、これは、父の愛情なのだと…息子を死地に追いやろうとしながらも万全の支援は怠らぬ、という父の心の表れなのだと

 

「綺礼よ、お前に大いなる神の導きがあらんことを」

 

「父よ、感謝します」

 

ここにある意味最強の陣営が誕生した瞬間であった。




どうでしたでしょうか?勘のいい璃正と愉悦しない綺礼です

まぁこれで遠坂陣営の力は削げたかな?と思います。
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