②この作品はμ'sのメンバーがスクールアイドルグループを結成しなかった世界のお話です。
③この話はオリキャラが含まれます。
それではお楽しみ下さい。
私、高坂穂乃果は今、自宅の前にいる。
恥ずかしいことに遠くへ逃げると行っても私には他に行く場所もなかったので、結局ここへ帰るしかなかったのだ。
1ヶ月くらいしか家から離れてないはずなのに…
穂乃果「懐かしいな…。」
お母さん、お父さん、そして妹の雪穂は元気かな、とも思っていた。
それを確かめるために今、
玄関のドアを開ける。
穂乃果「ただいま…。」
ドアを開けた先には私のお母さんが立っていた。
穂乃果母「あら、おかえり。連絡なしに帰ってくるなんて。パイロットのお仕事の方はいいの?」
穂乃果「それが……。」
穂乃果母「まぁとりあえず上がって頂戴。落ち着いてゆっくり話ましょ。」
私たちは部屋に入り、卓袱台の前に座った。
穂乃果母「はい、お茶と和菓子。」
でた、和菓子。
私の家は和菓子の老舗"穂むら”を経営してる。
なので私は毎日のように店の和菓子を食べていた。
そのせいか前まで和菓子が嫌いだった。
しかしなんでだろう。
穂乃果「……おかわり。」
お母さんは少し驚いたが、
穂乃果母「はいはい、まだあるわよ。」
と肩に力を落としそう言った。
穂乃果「あれ…おかしいな…。これ、こんなに美味しかったっけ……?」
穂乃果母「ふふっ、おかしいのはあなたの方よ。全く、しょうがない娘だわね。」
穂乃果「…おかしい、か。」
穂乃果「お菓子なだけに。」
穂乃果母「ふふっ、あはははっ!なにそのダジャレ。やっぱりあなたがいると家が明るくなってる気がするわ。」
クスッ…、と私もちょっと笑ってしまった。
そういえばこうして笑ったのも久しぶりな気がする。
その笑いもすぐにおさまり、すぐにしんみりとしてしまった。
穂乃果「戻ってきた理由、聞かないの?」
穂乃果母「いいわよ。聞かなくてもだいたいわかるわ。」
穂乃果「そう…。」
穂乃果「…変だよ。わたしも、お母さんも、みんなも…。」
私はそう言いつつ涙をポロポロこぼしながらお団子を食べた。
そして抑えてたものが耐えられなくなり、
穂乃果「うぅ……、お母さぁぁんっ!!」
思い切り抱きつき、幼い子供のようにお母さんの胸で号泣した。
穂乃果「うわあああああああんっ!!」
穂乃果母「よしよし、辛かったわよね。」
穂乃果「グスッ…、私、ずっと戦ってきて怖かったんだよおぉ!大好きな人がいなくなってすごく胸が苦しかったんだよおぉ!もうこれからどうしていいかわからないんだよおおおぅ!!」
ずっと心に溜めてきた想い。
誰にも言えずずっと抱え込んでた。
それを全て吐き出した。
全てお母さんにぶつけた。
穂乃果母「そうね。頑張ったんだね。苦しいこと、悲しいこと、辛いこと全部耐えてきて。でも、だからこそ、そんな時はすぐ私のところに来なさい。そして思い切り泣けばいいの。」
穂乃果母「子どもの気持ちを全部受け止めてあげるのが親の仕事なんだから。」
穂乃果「グスッ……、うん…、
うんっ……!!」
穂乃果母「よしよし、いい子ね。
あなたは頑張ったわ。」
いつぶりだろう。こうしてお母さんに頭を撫でてもらったのは。
穂乃果母「あ、そうだ。そういえばあなた宛てに手紙が来てるわよ。」
穂乃果「え、誰から?」
穂乃果母「それが書いてないのよねぇ〜…。開けてはないから安心して頂戴。」
そう言ってお母さんから手紙の入った封筒を受け取り、そして恐る恐るその手紙を開いてみる。
手紙の他に鍵も入っていた。
本文を読んでみると、
『このメールを読んでいるということは、穂乃果がオトノキを抜け出して自分の家に帰っていることだろう。
そして穂乃果のことだから、どうせ自分のせいだ、自分がもっとしっかりしていれば、なんて責任を感じているのではないだろうか。』
文面で翔ちゃんなのがすぐにわかった。
穂乃果「あはは…、全部バレバレだね…。」
『でもその前に聞いて欲しい。
ニシキノ博士はμ'sを使って世界に変革をもたらそうとしている。対して南司令官はそれを食い止めようとμ'sを壊そうとしている。』
『そして南司令はμ'sを壊すためならば手段を選ばないだろう。
だが、そんなことしなくたって僕は他にも方法があるはずだと思う。それがなんなのかは今はよくわからない。でもそれはみんなで探せばいい。まぁこれを読んでいる頃は僕は君のそばにはいないだろうけど…。』
『だからこそ、決めてほしい。
もし僕と同じ意志を持っているのであれば、もう一度だけ…引き金を引くことを。僕は君に無理を言っているのかもしれない。でも君にしかできないこと…いや、君なら絶対できると僕は思ってる。』
『それは誰かを傷つけるためじゃない。
僕たちの新たな道を拓くための、
君しかできない戦いを。』
……。
『そしてもし穂乃果がその想いを力に変えたいと思うのであるならば、僕はあなたの剣となり、これを授けよう。
あなたのその強い想いが世界を救う力となりますように。ーー』
穂乃果「翔ちゃん……。」
流したばかりなのに、また流れそうになるものを必死に堪えた。
穂乃果「お母さん!ありがとう!私…行かなくちゃ!!」
穂乃果母「ちょっと穂乃果?!」
家を勢いよく飛び出し、ヘリオスに乗った。
翔ちゃんは知っていたんだ。自分ではこれが実現できないことを。2人の野望を止められないことを。
だから決めていた。
私に想いを託すことを。
それは私にしかできないことだと思ったからだ。
私が翔ちゃんにできる唯一の…。
ううん、翔ちゃんの想いは私は私の想いでもある。
一心同体、この言葉が翔ちゃんと私を繋いでくれた。
1人じゃ何もできなかった私に、
勇気をくれた。
今はすれ違っちゃったけど、
大切な仲間をくれた。
あなたの握ってくれた手に…、
ーーー温もりをくれた。
この戦争を、終わらせる。
私のこの、想いで。
高校生の私にとってはとてもスケールが大きな話だけど…、
私、やるよ。やってみせる。
やるったら…
ーーやる!
穂乃果「行こう、ヘリオス。」
私は手紙に記されてる場所へと向かう。
手紙に書いてあった指定の場所は、翔ちゃんと初めて出会ったあの思い出の丘だった。
思えばあそこで翔ちゃんに出会っていなければ…、
私は今でもごくふつうの女の子として毎日を過ごしていたはずだ。
ーー後悔してる?
もう1人私…、記憶を失う前の私自身がそう問いかけてきた。
私は…こう、答えた。
ううん。
確かに嫌なことばかりだった。
逃げたくなる時だってあった。
でも翔ちゃんが…みんながいつも私の背中を押してくれたから。
私は一人じゃないって、教えてもらったから。ーーー
ーーそうだね。私もきっと、そう。
だったらやることはひとつだよ。
うん。みんなを助ける。
それは今の私にしか出来ないことーー
手紙に同封されていた鍵を刺し、扉を開けた。
開くとそこには降り階段があった。
私は迷わず地下に行く。
階段を降りきった瞬間、
ーーパチンッ!!
突然ライトが光った。
穂乃果「これは…!!」
降りた先には形状がμ'sにそっくりな機体があった。
でもμ'sは全部で9機しかない。
ん?そもそもμ'sって…。
それを考えたら答えはすぐ見つかった。
勘違いしてた。
機体がμ'sというわけではない。
機体に内臓されたシステムデータそのものがμ'sの本体なんだ、って。
つまりヘリオスのシステムデータをこっちの機体に移行することでヘリオスはμ'sではなくなり、移行先の機体がμ'sとなる。
まるで脱皮した蝉のように。
新しいヘリオス。
形は変われど、μ'sは進化する。
私たちと同じで。
コクピットに乗り、早速コンピュータを弄る。
ーーカタカタカタカタカタカタ…。
穂乃果「システム改変。OSコードコウサカ。
μ'sヘリオスの全μ'sシステムをμ's ピュペリオンへ移行。μ'sシステム、ニュートラルリンクゲージ・ネットワークを再構築。システム起動。」
ーーシステム移行完了しました。
穂乃果「あなたの名前は…ピュペリオン。みんなを輝き照らせる太陽…。ピュペリオン、私と一緒に、輝いてくれる?」
ーーピキィィィィン!!!
目が光るとともにオレンジ色の装甲が輝きを放った。
穂乃果「うん。ありがとう。
これで私もやれるよ…。」
穂乃果「私自身の戦いを。」
私はスラスターの出力レバーをゆっくり前に落とし、そのグリップを握りしめる。
また飛び立つ。
あの戦場へ ーーー。
穂乃果「高坂穂乃果、
μ'sピュペリオン……」
穂乃果「行きます!!!」
to be contined
どうもハイネ1021です。
いかがだったでしょうか。
穂乃果ちゃんが新たな力を手に入れました。
今回はガンダムSEEDのフリーダム奪取のシーンを思い描きながら描きました。
なんかSEEDのぱくりな気がしますが許してください
(土下座)
次回の活躍が楽しみですね笑(誤魔化したつもり)
さて、年末のコミケに参加されてる方、体調と寒さには十分に気をつけて楽しんでくださいね!(ブーメラン)
いつかサークル本で出せればいいなという願望を抱きつつも待機列に並ばせて頂きます笑
それでは次回もお楽しみに!