ラブライブ!〜only desire〜   作:ハイネ1021

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*注意
①この作品はSF要素が含まれています。
②この作品はμ'sのメンバーがスクールアイドルグループを結成しなかった世界のお話です。
③この話はオリキャラが含まれます。
それではお楽しみ下さい。


第20話 past desire

北条真姫…かつて私が学校で出会った赤髪の美少女。

 

その正体は西木野博士の娘にしてμ'sローゼルのパイロット、西木野真姫だった。

 

真姫「嘘ついて悪かったわ。敵であるあなたに西木野の名前を出すわけにはいかなかったのよ。」

 

真姫「まぁ、今はその必要もなくなったみたいだけどね。」

 

ローゼルのコクピットからもう1人出てきた。白衣を身にまとった男性だ。

 

 

穂乃果「あなたは…!」

 

みたことあるかもしれない。

私は、この男を。

 

???「始めまして…では少し変かもしれないね。」

 

ニシキノ博士「私は西木野の真姫の父だ。知っての通り僕はμ'sの開発責任者でありニシキノ勢力の司令官でもある。」

 

穂乃果「…なぜそんなあなたがここに?」

 

博士「ヴァルフリードの性能を見たかったのさ。まぁうまく制御できなかったみたいだけど。」

 

博士「しかし敵でありながら君には毎回驚かされる。そして今君が乗っているその機体にも興味がある。」

 

穂乃果「…調べようとしても私が止めます。」

 

博士「そう邪険にならないでくれ。

どうだろう、今日は君もこちらに来ないか?」

 

真姫「そうね。どうせあなたはあてなんてないんでしょ?」

 

 

言われてみれば…そうだ。

今の私はどちらの味方でもない、一匹狼だ。

 

穂乃果「…仲間になるつもりはありません。

ですが、一晩だけ。そちらの宿を借りてもいいですか?。」

 

ウチに帰るという選択肢もある。

しかしこれ以上お母さんに迷惑をかけるわけにはいかない。

ここは一晩だけ宿を借りて、これからのことを考えなくちゃ。

 

 

博士「ああ、歓迎するよ。

もちろん約束は守る。

機体は穂乃果君以外誰にも触れない格納庫に保管しておくよ。」

 

穂乃果「お気遣い、ありがとうございます。」

 

私たちの機体は母艦に回収され、ニシキノ勢力の基地へと向かった。

 

ニシキノ勢力の基地はそこまで距離はなかった。

 

ニシキノ勢力の基地は地下であるオトノキ勢力の基地と対極で地上にあり、しかもお城のように大きなお屋敷であった。

 

とは言ってもさすがにこの母艦を収納できるスペースはないらしく、母艦は近くにある山の地下の巨大なガレージに収納された。

 

 

博士「さあ入りたまえ、敷地が広いから落ち着かないかもしれないがゆっくりしていくといい。」

 

案内されつつ、屋敷の中へと入っていく。

 

博士「海未君、真姫、今日は疲れただろう。

自室に戻って休むといい。」

 

海未・真姫「はい、ありがとうございます。」

 

博士「実は既に穂乃果君にも自室を用意してあってな。

ただあまりにも急だったのでお気に召さない場所であるかもしれないが許してくれ。」

 

私の自室のドアを開けると…、

 

穂乃果「ええっーーー!!! 」

 

これが…ホントに私の自室?!

 

私の家のフロアより広い。

お姫様が寝るような大きなベッドに高級な化粧品がずらりと並んでいる金ピカの洗面台、一生分の食料が詰まってるんじゃないかってくらい大きな冷蔵庫、色とりどりのドレスがたくさん詰まったクローゼット……、等等とにかく普通の人じゃ住めないような空間であった。私もその1人であって、酔ってしまうくらいだ。これがお気に召さない…わけない。

 

穂乃果「ホントに…これ1人部屋…?」

 

博士「ああ、そうとも。いる間は好きに使うといい。」

 

穂乃果「あ、ありがとう…ございます。」

 

博士「あ、そうそう。後で穂乃果君とお話をしたい。聞かせたいことがあるのでね。」

 

穂乃果「わかりました。支度が済んだらすぐにいきます。」

 

博士「うむ。では、指令室で待っているよ。」

 

 

私は着替えを済ませ、指令室へと向かった。

 

 

穂乃果「失礼します。」

 

博士「ああ、入りたまえ。

よく来てくれたね。」

 

穂乃果「いえ…それにしてもすごいお屋敷ですね。」

 

博士「いやいや、そんなたいしたものじゃないよ。μ'sの開発費の方がずっと高い。」

 

博士「さて、本題に入ろうか。

君はμ'sのどこまでを知ってるのかね?」

 

穂乃果「μ'sは意志を持ち、彼ら自身が私たちをパイロットに選んだこと。

μ'sコアがμ'sの核であり、それが世界の均衡を保つ力を持っていていること。

9つのμ'sコアを揃えた者がその人の望んだ通りの世界に書き換えができる、つまり願いが叶うこと。」

 

博士「その通り。

では私たちは何故、なんのために戦っているかわかるかね?」

 

穂乃果「…みんながそれぞれの願いを持っていて、それを叶えたいと思っているから。」

 

博士「そうだ。誰にも一つくらい叶えたい願望というものがあるだろう。

私はそれの代弁者としてこの組織の長をやっている。」

 

穂乃果「それこそ、なんのために…?」

 

博士「私が願いを叶えるからさ。

「誰もが幸福に生き、争うこともなく悲しみのない世界に書き換える」と。

 

博士「この願望にはこの組織を立ち上げた理由の全てであり、同時に理念でもある。」

 

穂乃果「理念…?」

 

博士「ああ、そうだとも。

私の願望に賛同したメンバー全員が今こうして我々とともに戦ってくれている。

逆にそれを良いと思っていない人間は

我々の敵である。」

 

穂乃果「それって…。」

 

博士「ああ、君が前にいたオトノキ勢力だ。」

 

博士「かつて我々はともに人型巨大兵器μ'sの開発に携わっていた仲間だった。

決して仲が悪かったわけではない。

むしろ皆が和気藹々、そして切磋琢磨しながらμ'sの開発に励んでいた。」

 

穂乃果「そして私がμ'sの最初の被験者…。」

 

博士「そうだ。しかし君はあまりにも出来過ぎていた…。出来過ぎていたからこそ、一つだけ不完全なものがあった。」

 

穂乃果「それは…?」

 

博士「『心』だよ。幼い君の心は真っ白で純粋で、そして脆かった。だから黒を塗った瞬間、君の心はすぐ染まってしまった。

いつ壊れてもおかしくはない、あまりにデリケートで不安定だったんだ。」

 

博士「そんな時、君を再び白に塗り替えてくれる存在が現れた。」

 

穂乃果「ことりちゃん…。」

 

博士「ああ。彼女もまた素質があった。加えて君よりも心は安定していた。」

 

「彼女の支えにより君の心は徐々に取り戻していった。」

 

「しかし、ことり君に不幸な事故が起こった。」

 

「ことり君の行方不明、穂乃果君の記憶喪失。この2つの出来事により、我々開発員もひどく動揺したよ。」

 

「そして開発員の間にもしだいに亀裂が生じ始めた。

μ'sが世界を書き換える力を持つことを知ったのはちょうどその頃だ。」

 

「伝説のパイロット南ことり…彼女が一番μ'sによる恩恵を受けるのに相応しい存在だということは誰もが思っていた。」

 

 

「だが彼女がいない当時の私はチャンスだと思った。いや、私以外にもそう考える人間は少なくなかった。」

 

「そこで我々は考えた。

皆が同じ想いでいるのなら、皆で協力して叶えれば良いのだと。」

 

「こうして私を筆頭に、その方針へと計画を進めた。」

 

「しかし、少数の人間はそれを良しとしないと考えていた。」

 

「最初は言い争いだけだった。

だがある日突然、反乱が起きた。」

 

「当時開発したばかりのμ's…

バローニャ、シャドーが奪取された。

以降、オトノキ勢力とニシキノ勢力の2大勢力となり今に至る、というわけだ。」

 

 

穂乃果「絵里ちゃんとにこちゃんの機体…その頃からあったんだ…」

 

博士「彼女らはその当時からμ'sのパイロットでね、どちらも優秀であったがこれには私はショックを受けたよ。」

 

穂乃果「そんなに昔から…。」

 

博士「ああ、μ'sパイロットは彼女らの他に、真姫、希君がそうだった。

海未君と凛君が加わったのはこの事件の後だ。」

 

 

「我々側のパイロットもまた、私の望む世界を待ち焦がれている。

だから戦う。願いが叶うその日まで。」

 

穂乃果「…ホントにそうなのかな…。」

 

博士「それはどういう意味かね?」

 

穂乃果「確かにそれは魅力的な話かもしれない。」

 

穂乃果「だけど幸福な世界が誰にとってもいい世界かどうかなんてわからない。

何かの力に頼って叶う幸せ…そんな願い、私は欲しくありません。」

 

博士「それはオトノキ勢力側の人間の考えだ。」

 

穂乃果「私もそう思います。

しかしオトノキはμ'sの力を恐れてる。だからあなた達を倒し、μ'sを排除しようとしている。

やったら世界が壊れることをわかった上で。」

 

穂乃果「でも私はそんなやり方でμ'sを消したくない。他に方法があるはずです。」

 

「今はわからないけれど、みんなで協力すればきっと見つかる…そう私は思います。」

 

「私だけが敵なっても構わない。

私は戦う。

μ'sが在るべき場所へ還るまで。

みんなが昔みたいに一つに戻るその時まで。

それが今私にできる全てだから!」

 

博士「いい覚悟だ。

ならばやってみるといい。

その手と想いで私たちを止めてるがいい。」

 

穂乃果「…てっきり怒るかと思いました。ここで始末しようと思えばできるのになんで…。」

 

博士「そんなおっかないことはしないよ。ましてはお客さんだ。それに私も君の考えに興味が出てきた、君の望む世界もみてみたい。それだけの話さ。」

 

「話を聞いてくれてありがとう。

また是非とも話をしたいものだ。」

 

「あ、そうだ。好きな時間にでも屋敷内をいろいろみてまわるといい。」

 

穂乃果「ありがとうございます。

ではそうさせていただきます。」

 

 

私は一礼をした後、西木野博士の部屋をあとにした。

 

 

 




どうも!ハイネ1021です!
まさか真姫の父との会話で一話潰れるとは…。
真姫の父、西木野博士のイメージはガンダムSEEDdestinyのデュランダル・ギルバート議長そのまんまです。あまり深く考えてません(笑)
2人の会話を通じて今までの振り返りとざっくりとした話の整理もできたらいいなと思いながら描きました。
これからどんどんややこしくなってくるので…(笑)
では次回もお楽しみに!
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