艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー 作:きいこ
現在は1-4攻略に向けて1-3でレベリング中、艦隊名はもちろん「!!!吹雪タイム!!!」です。
「さてと、俺たちの出番は最後だし、ここでのんびりと見物させてもらいますか」
開幕式を済ませた海原はDeep Sea Fleetを連れて観客席に来ていた、他の鎮守府や駐屯基地の艦娘がかなりの人数集まっている。
「確か最初は呉と舞鶴でしたよね、どんな戦いになるんでしょうか」
「多分戦艦が撃ち合うだけの試合になると思いますよ?」
吹雪の疑問に三日月が答えた、戦艦は艦隊戦の花形ともいえる艦娘なので抜擢されるのは間違いないだろう。
「となると少し退屈な試合になりそうですね、戦艦が遠くから撃ち合ってるだけじゃ面白みが無いですよ」
「言ってやるな、実際戦艦は一番火力が出る艦娘だからな、こういう演習でもよく使われるもんだ」
海原がそう言った時、両鎮守府の艦娘が入場してきた、それと同時に参加している艦娘の名前と
○舞鶴鎮守府
・艦隊名:多芸趣味
・戦艦:霧島 Lv.115
・戦艦:榛名 Lv.99
・正規空母:加賀 Lv.96
・重巡洋艦:愛宕 Lv.99
・水上機母艦:千歳 Lv.99
・水上機母艦:千代田 Lv.98
VS
○呉鎮守府
・艦隊名:ダイヤモンド・キラー
・戦艦:金剛 Lv.145
・戦艦:長門 Lv.120
・正規空母:嬌鶴 Lv.132
・正規空母:朱龍 Lv.91
・重巡洋艦:摩耶 Lv.93
・駆逐艦:島風 Lv.91
「…水上機母艦?」
「なんだって舞鶴はそんなモノを…?」
対戦メンバーが表示された瞬間、周りの提督連中がざわつきだす。
「水上機母艦って何ですか?」
吹雪が首を傾げながら海原に聞く。
「そうだなぁ、簡単に言えば水上偵察機専門の空母だ、艦爆や艦攻は積めないけど、偵察機を積めるから戦闘より索敵特化型の艦だ」
「つまり
「それなのに何でこんなガチ演習のメンバーに…?」
戦闘には不向きの水上機母艦を抜擢した舞鶴の意図が分からず首を傾げる海原たち、それをよそに呉VS舞鶴の演習が始まった。
◇
「島風!まずは相手に向かって突撃!」
「了解!」
まず最初に動いたのは呉の島風、持ち前の快速で相手艦隊に向かって突撃していく。
「総員砲撃開始!駆逐艦をターゲットに集中砲火!」
それに対して舞鶴は島風を近付かせまいと砲撃を開始した、駆逐艦の装甲を紙のごとく貫き通す威力の砲弾が島風に降り注ぐ。
「うわっ!ととと!」
しかし島風はそれを持ち前のスピードを生かしかわしていく、途中掠るような被弾はあったものの大したダメージにはなっていない。
「長門は私と砲撃開始!嬌鶴と朱龍は攻撃機を発艦させて!」
「りょ…了解!」
「分かりました!」
「攻撃隊発艦!行きなさい!」
長門は演習特有の雰囲気にビビりながら金剛と砲撃を開始、嬌鶴と朱龍も艦攻と艦爆を発艦させ、島風を守りつつ攻めに入る。
「航空戦に持ちかけて来たわね…!加賀!」
「任せて!」
一方霧島率いる舞鶴も呉に対抗すべく航空戦に入る、ただし舞鶴の方が空母の数が少ないため、艦戦を使ってある程度艦載機を落として弱体化させてから攻めに入るというスタイルを取った。
「もはやこれ敵味方関係ないって!」
そして島風は敵が撃ったのか味方が撃ったのかも分からないような弾幕の中を猛スピードで駆け抜け、防空対策で正面の警戒がおろそかになっている愛宕に向かっていく。
「食らええぇ!」
島風が魚雷を発射して雷撃を行う、放たれた魚雷は正確なコントロールで愛宕に吸い込まれた。
「きゃああっ!」
島風の魚雷を食らった愛宕は一気に大破状態になる。
(この雷撃のダメージ…!この子本当に駆逐艦なの!?)
想像以上にダメージを食らった愛宕は驚愕の表情で島風を見る。
言い忘れていたが、
艤装の耐久力は残っている割合によって小破、中破、大破と分けられており、75%以下が小破、50%以下が中破、25%以下が大破となる、模擬戦では25%以下まで耐久力を減らせば退場となるが、実戦ルールでは耐久力が無くなるギリギリまで減らす必要がある、生存率が上がると捉えるか追撃の手間が増えると捉えるかは提督次第である、もちろん実戦と言っても演習の設定なので轟沈はしない。
「トドメ…!」
島風は愛宕を戦闘不能にするために主砲を構えて愛宕に狙いを定める、駆逐艦である島風では戦艦や空母に致命傷を負わせられないため、確実に撃破数を増やす作戦だ。
「まず…!」
愛宕はとっさに距離を取ろうと後ずさるが、もう遅い。
もらった、島風にはその確信があったが…
「っ!?」
突然どこからか砲撃を食らい、島風は攻撃姿勢を崩してしまった。
「どこから…?」
島風は砲撃を当てられた方へ視線を向ける。
「なっ…!?」
そこには、駆逐艦用の防空砲をこちらに向けている水上機母艦…千歳と千代田の姿があった。
次回「オールラウンダー」
本当は1試合1話にする予定だったのですが、長くなって更新期間が空いてしまうと思ったので分けることにしました。
一刻も早く三日月を迎え入れなければ(使命感