艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー   作:きいこ

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新作小説「艦隊これくしょんー黒から白へ変わる物語ー」を連載開始しました、前々から書いてみたかったブラック鎮守府復興モノです、ちょっとヒネクレた話になるかもしれませんが、興味があれば是非~。

来月のイベントに向けて雪月花隊をフル稼働で動かして資材を集めています。


第130話「大演習祭10」

次は第二回戦の最終戦となる室蘭鎮守府VS大湊鎮守府の試合となる。

 

 

○大湊鎮守府

・艦隊名:第1突撃主力小隊

 

・戦艦:イリノイ Lv.98

・戦艦:因幡(いなば) Lv.99

・正規空母:大鷹(たいよう) Lv.99

・正規空母:レキシントンLv.96

・重巡洋艦:加古 Lv.96

・水雷巡洋艦:夕顔 Lv.158

 

 

VS

 

 

○室蘭鎮守府

・艦隊名:アサシン・ダイバー

 

・戦艦:アイオワ Lv.102

・戦艦:ビスマルク Lv.115

・正規空母:紫龍(しりゅう) Lv.99

・潜水艦:U-511 Lv.90

・潜水艦:伊168 Lv.92

・潜水艦:呂500 Lv.97

 

 

 

「潜水艦か…」

 

 

旗艦(リーダー)のイリノイが苦い顔で相手の潜水艦を見る、今こちらのメンバーで潜艦装備を持っている艦娘はいない、一応空母の艦攻の魚雷や重巡洋艦の副砲などで対応出来なくもないが、どうしても決定力に欠ける。

 

 

「大鷹!レキシントン!」

 

 

イリノイが空母組に航空隊の発艦を指示、大鷹たちは艦載機を発艦させてアイオワたち目掛けて飛ばしていく。

 

 

「紫龍!航空隊発艦!ユーたちは雷撃用意!」

 

 

アイオワも随伴艦に指示を送る、紫龍が艦載機を飛ばし、潜水艦3体が水中に潜って移動を始める。

 

 

「水中から雷撃されたら厄介ね…」

 

 

潜水艦の雷撃を警戒したイリノイと因幡は副砲を撃ち出す、一応水中には届いているが、潜水艦に命中している様子はない。

 

 

「ならこれで…!」

 

 

夕顔が回天を潜水艦に向けて発射、巧みな操作テクニックでU-511に命中させる。

 

 

「ぷはああぁっ!」

 

 

ダメージを受けた拍子に肺の酸素が抜けたのか、U-511が水中から飛び出す、プレートアーマーのような艤装のせいでダメージは浅い。

 

 

「食らえ!」

 

 

イリノイがU-511に主砲を発射、真正面から食らったU-511は大きく後ろに吹き飛ばされ、一撃で戦闘不能になる。

 

 

「潜水艦はユーだけじゃないわよ!」

 

 

イリノイたちの注意がU-511に向かっている隙に水中の伊168と呂500が魚雷を発射、魚雷は加古とイリノイへ向かって水中を進んでいく。

 

 

「うわっ!」

 

 

「くっ…!」

 

 

雷撃能力に特化した潜水艦の攻撃は思ったよりもダメージが入り、イリノイが小破、加古が中破になる。

 

 

「こんのぉ!」

 

 

加古が水面に向けて主砲を撃つが、水面に着弾した瞬間に爆散してしまう。

 

 

「落ち着きなさい加古!潜水艦でも肺呼吸、息継ぎのために水面に顔をだした所を狙うのよ!」

 

 

イリノイがそう言って加古を落ち着かせるが、伊168と呂500は現在建造されている潜水艦の中でもトップクラスの連続無酸素活動時間を誇る艦娘だ、一度海に潜れば10分は息を止めていられる。

 

 

しかし潜水艦が上がってくるのをわざわざ待つほど大湊は呑気していない。

 

 

「対潜航空隊…発艦!」

 

 

大鷹とレキシントンが艦爆と艦攻を大量に発艦、しかしターゲットはアイオワたち水上艦ではなく、潜水艦が潜んでいる海面一帯である。

 

 

大量にバラまかれた爆弾や魚雷は水中で次々と爆発を起こし、何本もの水柱が上がる。

 

 

「ごほぉ!」

 

 

「がはあぁ!」

 

 

すると水柱に紛れて伊168と呂500が水上に飛び出してくる、爆弾か魚雷のどれかがヒットしたようだが、掠り傷だったのか艤装の耐久力は小破相当までしか減っていない。

 

 

「中々やるわね…」

 

 

「でも潜水艦はそう簡単には倒せません!」

 

 

憎々しげにイリノイを睨むと伊168と呂500が再び海中に身を潜めた、対潜攻撃はレキシントンと大鷹に一任することにし、イリノイたちはアイオワたちの相手に専念する。

 

 

室蘭は潜水艦を加えているので砲撃戦に参加できるのは2体、大湊は3体(水雷巡洋艦は主砲を持っていない)、数で言えば大湊が有利だが、数的有利で勝てるほど艦隊戦は甘くない。

 

 

「因幡!加古!砲撃戦開始!」

 

 

「反撃だああああぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

「覚悟するがいい…!」

 

 

イリノイ、加古、因幡が一斉に砲撃を開始するが、アイオワとビスマルクはそれをかわしつつ反撃に移る、イリノイたちもアイオワの砲撃を避けようとするが…

 

 

「うわっ…!」

 

 

潜水艦の雷撃に回避行動を妨害され、戦艦2体の砲撃をまともに食らうことになる。

 

この攻撃で加古と夕顔が戦闘不能になり、イリノイと因幡も中破になる。

 

 

 

「…ふふふ、潜水艦を舐めてると、痛い目見るんだからね」

 

 

 

装甲も薄いし攻撃方法も雷撃しか無いので小馬鹿にされがちな潜水艦だが、だからといって舐めてかかると手痛いしっぺ返しを食らうことになる。

 

 

「紫龍!」

 

 

「航空隊発艦!」

 

 

紫龍が艦載機を発艦させ、トドメをさしにかかる。

 

 

大湊は空母が2体とも健在だが、対潜攻撃にも艦載機を回しているのでフルパワーを出せない。

 

 

「レキシントン!大鷹!避けて!」

 

 

紫龍の艦載機がレキシントンと大鷹に迫っているのに気づいたイリノイが2体に呼び掛ける、それに気づいたレキシントンたちはかわそうとしたが…

 

 

「うわっ!」

 

 

またしても潜水艦の雷撃が2体を直撃、そこへ紫龍の艦載機による空撃が加わり、一撃で戦闘不能になった。

 

 

「レキシントン!大鷹!」

 

 

「ひとつ教えてあげる」

 

 

伊168と呂500が海中から顔を出し、ありったけの魚雷をこちらに向けてくる。

 

 

「最弱の駆逐艦が最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も…恐ろしいのよ!」

 

 

2体の潜水艦による雷撃は、残り少ない戦艦の耐久力を吹き飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試合終了、勝者…室蘭鎮守府。




次回「横須賀鎮守府VS室蘭鎮守府」

次回は決勝戦となります。

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