艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー   作:きいこ

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イベント間近ですね、とりあえずは新艦娘ゲット出来るように頑張っていこうと思います。

艦これ関係ないけど今日人生で初めて119番通報しました。


第140話「大演習祭20」

「司令官!やりました!勝ちましたよ!」

 

 

試合終了後、吹雪と大鳳が観客席に戻ってきた、吹雪は元の艦娘の姿に戻っていたが、リーザを受け入れた影響なのかオッドアイだけは戻らなかった。

 

 

「よくやったぞお前たち!見事な勝利だ!」

 

 

海原は今回演習に参加したメンバーに激励の言葉を贈る。

 

 

「そんなよしてくださいよ司令官~、当然の結果なんですから~」

 

 

『めちゃくちゃニヤケながらそんな事言っても説得力皆無よ?』

 

 

勝利の余韻に浸る暇もなくリーザに突っ込まれる。

 

 

「…ん?今の声は誰だ?」

 

すると海原が首を傾げて吹雪に聞く、リーザの声は吹雪本人以外にも普通に聞こえるらしいのだが、吹雪の身体から声が聞こえるというかなり奇妙な光景になっている。

 

 

「あぁ、そう言えば説明しないとですね」

 

 

思い出したように言う吹雪はポンと手を打ち、リーザと一緒に説明を始める。

 

 

 

 

 

「…へぇ~、深海棲艦としての別人格ねぇ、流石にこりゃ驚いたぜ」

 

 

5分後、粗方の説明を聞いた海原は心底驚いたように言う、吹雪が説明したのはリーザが吹雪の別人格だということ、リーザとは以前から夢の中…深層心理のような所で戦っていたということ、そして先ほどの演習中に気絶しているときに和解し、共に生きる道を選んだということなどだ。

 

 

「急に反転したときはどうなるかと思ったわよ、脅かしてくれちゃって」

 

 

『ごめんごめん、でもこれからはみんなと仲良くしていくつもりだからよろしくしてくれると嬉しいな~』

 

 

マックスの冷ややかな視線を受けつつ、リーザは苦笑(といっても皆からは見えないが)しながら言う。

 

 

「そういう事なら俺は歓迎だ、これからよろしくな」

 

 

…などと和気藹々とした雰囲気になっていたとき…

 

 

 

「海原あぁ!」

 

 

佐瀬辺が血相を変えてこちらに走ってくる。

 

 

「何だ佐瀬辺、もうちょっと勝利の余韻に浸らせろ」

 

 

「何が勝利だ!あんな演習は無効だ!」

 

 

佐瀬辺は唾を撒き散らしながらそう喚き立てる。

 

 

「無効?何寝ぼけたこと言ってんだ、俺たちは正々堂々と戦ったぞ、イカサマなんて何もしてない」

 

 

「とぼけるんじゃねぇ!何だあの近接兵装は!?艦娘が白兵戦なんて聞いたこと無いぞ!」

 

 

「あぁ、深海棲器のことか、別に艦娘が砲雷撃戦以外の方法で戦ってはいけないなんてルールはないぞ、それにあの深海棲器は元々大本営が艦娘用装備として公式に開発していたものだ、尚更おかしなことはない」

 

 

完全なる正論で返された佐瀬辺は歯ぎしりをして海原を睨む、その小物感に笑いがこみ上げそうになったが、今は我慢しておく。

 

 

「だ、だがさっきの吹雪のアレは何だ!?あれはどう見ても深海棲艦の見た目だったぞ!」

 

 

佐瀬辺にそれを言われた海原は渋い顔をする、ただでさえ混血艦(ハーフ)で肩身の狭い吹雪に反転まで見られてしまえば流石に崖っぷちだ。

 

 

「これは吹雪が持つ特別な変身能力なんだよ、別に艦娘がもつ能力なんだからルール違反じゃないよな?」

 

 

海原は底浅な言い訳をして何とかごまかそうとする、流石にこれではごまかしきれないか、と思ったが…

 

 

「ぐぬぬ…」

 

 

あっさり信じていた。

 

 

「(信じましたよこの人)」

 

 

『(バカなのね)』

 

 

吹雪とリーザがそう小声で話していると、南雲がエラそうな歩き方でこちらにやってくる。

 

 

「元帥、約束通り大演習祭(バトルフェスタ)で勝利してみせました、これで雷撃処分は無しですね」

 

 

海原は勝ち誇った顔で南雲に言う。

 

 

「…好きにしろ、ただし待遇や扱いを変えるつもりは無いぞ、これまで通りの窓際だ」

 

 

南雲はそれだけ言うと踵を返して立ち去る。

 

 

「あっ!元帥!いいのですか!?奴らを野放しにして!」

 

 

「約束は約束だからな、元帥の俺が守らなければ示しがつかない、それにあの強さなら尚更利用しがいがある」

 

 

南雲は今度こそ観客席から立ち去った。

 

 

「海原あぁ…!お前元帥に何をした!」

 

 

「何でそうなるんだよ、てか何でそんな怒ってるんだよ、どの道今年の優勝は横須賀だろ?それは変わらねぇだろ」

 

 

海原がそう言うと、佐瀬辺はその怒りで歪んだ顔を元に戻し始め、ひきつったようなアホ面をさらす。

 

 

「そ、そうだよなぁ…!誰がなんと言おうと優勝は俺たち横須賀だよなぁ!!分かってんじゃねぇか!」

 

 

「(あっさりと態度ひっくり返しましたよ)」

 

 

『(本当にバカなのね)』

 

 

吹雪とリーザに人知れず罵倒されているのにも気付かず、佐瀬辺は高笑いと共に観客席を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

佐瀬辺と元帥とのやり取りから約10分後、横須賀鎮守府の無駄にだだっ広いグラウンドに提督及び艦娘が集められ、表彰式が行われた。

 

 

「おめでとう、横須賀鎮守府」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

表彰式は校庭でやる全校集会のような形になっており、朝礼台にあたる場所にあるお立ち台で南雲が優勝トロフィーを佐瀬辺に渡している。

 

 

(よし!これで主戦力鎮守府最強の座は今年も横須賀になった!こんなにも気分のいいモノはない!)

 

 

佐瀬辺は踊り出したくなるのをこらえてお立ち台を下りる。

 

 

「そこまでだ!」

 

 

しかし、その表彰式は唐突に終わりを迎えた。

 

 

「な、何だお前らは!?」

 

 

突然グラウンドに黒い制服を着た男女が10人ほど現れ、佐瀬辺の周りを取り囲む。

 

 

「海軍警察よ、大人しくしてなさい」

 

 

すると隊長と思わしき爆乳の女性が佐瀬辺の前に出て警察手帳を見せる。

 

 

「海軍警察が俺に何の用だ!?」

 

 

佐瀬辺は女性隊長の手帳を見て目を剥いた、海軍警察とは文字通り海軍内の法的事案を担当する警察組織のことだ、鎮守府を運営する上での違法行為…資材の不正利用や書類偽造などの取り締まりを主な任務としている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「佐瀬辺提督、あなたを鎮守府運営法違反で逮捕します」




次回「退場(レッドカード)

そろそろ三章以降の話もまとめておかないとな…
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