艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー   作:きいこ

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アーケードでアルフォンシーノ方面進出に駆逐艦で行こうとしたら編成制限(正規空母、装甲空母、軽空母のうち2体以上)に引っかかりました。

おまけに今の手持ちの空母系は蒼龍(Lv1)と龍壤(Lv3)だけというね、カード40枚近くあるのにこの惨状やいかに。

一応B勝利出来ました、ちなみにドロップは長門。

…アルフォンシーノって長門落ちるんだね。



第56話「Z3の場合6」

帰投後、吹雪は先ほどの出撃で見た“面影”の似顔絵をもとに海原に電子書庫で検索してもらう。

 

 

「…出た、この艦娘だ」

 

 

○艦娘名簿(轟沈艦)

 

・名前:Z3(マックス•シュルツ)

 

・艦種:駆逐艦

 

・クラス:Z1(レーベレヒト•マース)型3番艦

 

練度(レベル):45

 

・所属:呉鎮守府

 

・着任:2049年6月31日

 

・轟沈:2050年2月10日

 

・除隊:2050年2月10日

 

 

「マックス・シュルツって名前の駆逐艦らしい」

 

 

「轟沈したのが今から半年くらい前だから、結構最近ですね」

 

 

「あれ?呉鎮守府って、たしか摩耶さんがいる所よね」

 

 

暁がマックス・シュルツの情報を見て言う、大規模作戦の時に摩耶は呉鎮守府所属だという話を聞いていた。

 

 

「あ、そう言えばそうですね」

 

 

「呉って事は広島あたりですね、これはまた遠い所から…」

 

 

「それと、そのマックス・シュルツが言ってた“しまかぜ”って名前を調べたら、面白いことが分かったぜ」

 

 

そう言って海原は名簿のページを切り替える。

 

 

○艦娘名簿(現存艦)

 

・名前:島風(しまかぜ)

 

・艦種:駆逐艦

 

・クラス:島風型1番艦

 

練度(レベル):70

 

・所属:呉鎮守府

 

・着任:2049年1月25日

 

・2050年8月現在活動中

 

 

 

「呉鎮守府の艦娘だったんですね」

 

 

「と言うことは、マックス・シュルツの轟沈と島風は何かしら関係があるという事ですね」

 

 

「そう見て間違いないだろうな、暁の時も響たちの名前を呟いてたみたいだし」

 

 

「やけに暁の事例が出されるのが気になるわね…」

 

 

複雑そうな表情を浮かべる暁をよそに、マックス・シュルツ艦娘化作戦を実行に移す台場艦隊だった。

 

 

 

 

「とりあえず最初は摩耶さんに話を聞くのが近道かな」

 

 

一度自室に戻った吹雪は艦娘用のPitを取り出す、これは大規模作戦の後に全国の鎮守府に配布されたもので、電子書庫(データベース)などの提督用の機能は利用出来ないが、通話やメールといった機能は利用できる…簡単に言えば提督用のグレードダウン版と言ったところだろうか。

 

 

そのPitから摩耶の番号を選択し、発信ボタンを押す。

 

 

『はい、呉鎮守府の摩耶ですー』

 

 

呼び出し音3回で摩耶は電話に出た。

 

 

「お久しぶりです摩耶さん、台場鎮守府の吹雪です」

 

 

『吹雪!久しぶりだな、元気だったか?暁はどうしてる?』

 

 

「私は元気ですよ、暁も毎日元気に深海棲艦を狩りまくってます」

 

 

『相変わらずだな…』

 

 

ハハハ…と乾いた笑い声を出す摩耶、苦笑しているのが容易に想像できる。

 

 

『それで今日はどうしたんだ?ひょっとしてアタシのチャーミングな声を聞きに電話してくれたとか?』

 

 

「寝言は死んでから言ってください」

 

 

『お前も相変わらず辛口だな…』

 

 

渾身のボケをマジレスで返され、若干ハートブレイクな摩耶だった。

 

 

「それで用件なんですけど、単刀直入に聞きます、呉鎮守府に所属していたマックス・シュルツという駆逐艦について聞きたいんです」

 

 

吹雪がそう言うと、摩耶が若干慌てたような様子で声を出す。

 

 

『何で吹雪がマックスの事を…っ!?まさか…』

 

 

「はい、台場鎮守府近海に深海棲艦化したマックス・シュルツが現れました、調べたら呉鎮守府所属みたいだったので…」

 

 

『そうだったのか、確かにマックスは呉鎮守府所属だったよ、轟沈したのが半年くらい前、しっかり者だけど時々甘えん坊なところもあって、かわいい子だった』

 

 

摩耶がしみじみとマックスとの思い出を語る、その様子から鎮守府のみんなから愛されていたのだろう。

 

 

「そうだ、それともう一つ…」

 

 

吹雪はマックスが島風の名前を出していたことを話す。

 

 

『ふーむ…島風か、あいつがマックス轟沈の件に関わってるのは事実っちゃ事実だけど、何分込み入った話だし、当事者の島風から聞いたほうが詳しい話が聞けると思うし、今から島風の所行こうか?』

 

 

「いえ、それなら私たちが呉まで行きますよ?」

 

 

『いや、アタシが島風連れてそっちに行くよ、もしマックスが現れたら対応しやすいだろ?、ついでにマックスと縁のある艦娘も連れてくるから』

 

 

「分かりました、司令官には私から伝えておきます」

 

 

『おう!よろしくな!じゃあ日程とかは追って連絡するぜ』

 

 

「了解です!」

 

 

吹雪はPitの通話を切る。

 

 

「さてと、それじゃ司令官にも報告しないと…」

 

 

吹雪は提督室に向かうために自室を出て行った。

 

 

 

 

「さてと、それじゃあいつにも伝えておかないとな」

 

 

吹雪との通話を終えた摩耶は自室を出ると、ある艦娘の部屋へ向かう。

 

 

「島風、金剛さん、いる?」

 

 

「あら、こんな時間にどうしたの?摩耶」

 

 

金剛は読んでいる本から視線を外すと、摩耶の方を見る。

 

 

一方、島風はこちらを一瞥しただけで何も言わなかった。

 

 

「いや、ちょっと相談があって、アタシと島風と金剛さんとで一緒に東京まで遠出しません?」

 

 

それを聞くと、金剛は驚いた顔をする。

 

 

「東京まで?ずいぶん遠いわね、行くのは構わないけど、何か用があるの?」

 

 

摩耶はどう切り出そうかと悩んだが、やがて意を決したように口を開く。

 

 

「マックスに会いに行く…って言ったら、信じてくれますか?」

 

 

それを聞いた金剛は持っていた本を手から落とし、あの島風ですら目を剥いてこちらを見た。




そう言えば艦娘のステータスにある「対空」がイマイチよく分からない今日のこの頃。

「空母へのダメージを増やす」のか「空母からのダメージを減らす」のかどっちなのか、wikiみたけど情報量多い…

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