艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー   作:きいこ

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Vita版の艦これ改には「追撃せず/夜戦」の選択をする離脱判定画面で△ボタンを押すと、敵と見方の残りHPが表示される「戦況確認」という機能があるんですけど、ブラウザー版にはそれが無いと知って驚きを隠せない自分。

Vita版は戦闘中ではダメージ受けたときにしかHPゲージ表示されないから重宝するんですけど、ブラウザー版にも実装されませんかねぇ…(嘆き


第62話「Z3の場合12」

○第三回戦 摩耶VS金剛

 

 

「アタシの番だな!腕が鳴るぜ!」

 

 

「お手柔らかにお願いするわね」

 

 

張り切ってコントローラーを握る摩耶だが、金剛はあまりゲームが得意じゃないらしくいささか弱気だ。

 

 

摩耶が選択したキャラは“月見秋葉(つきみあきは)”、茶髪の長いツインテールの少女で、腕に装着している大砲から雷魔法を撃ち出す遠距離タイプだ。

 

 

金剛が選択したのは“レミニス=フルーアント”、鎖が巻かれた黒い翼を持つ天使のような姿の女性だ、スタイルは遠距離タイプ。

 

 

「おっしゃあ!先手必勝!」

 

 

開戦早々摩耶はコマンドを入力する。

 

 

電磁麻痺弾(パラライザー)!』

 

 

秋葉が大砲から電撃の弾丸を撃ち出す、この弾丸は食らった相手を少しの間動けなくさせる“マヒ”という状態にさせる効果がある(ただし一定確率)。

 

 

 

炎よ駆け出せ(フェア・ステイティング)!』

 

 

金剛も負けじとコマンドを入力、魔法陣から火柱が噴き出し、秋葉の打ち出した弾丸を相殺した。

 

 

電磁乱射砲(ガトリング)!』

 

 

続けて摩耶がたたみかけるようにコマンド入力、電撃の弾丸が次々と飛び出し、レミニスを狙い撃ちしていく。

 

 

水よ舞い踊れ(ウォア・ダァシグ)!』

 

 

レミニスはそれを華麗な動きでかわすと、魔法で作り出した水流を操って秋葉に突撃させる、秋葉はそれを食らってダメージを負った。

 

 

「…金剛さん上手くないですか?」

 

 

「偶然よ偶然」

 

 

金剛はそう言うが、とても初めてとは思えないキャラの動きでじわりじわりと摩耶を追いつめていた。

 

 

電磁投射砲(レールガン)!』

 

 

秋葉が必殺技を発動、大砲から極太のレーザーを撃ち出した。

 

 

闇よ飲み込め(ダァス・インティグ)!』

 

 

レミニスが自分の前方に黒い球体状の結界を張る、するとそれに触れたレーザーが結界に全て吸収されてしまった。

 

 

「何だとォ!?」

 

 

「へぇ、リスト見たけど中々便利な技ね」

 

金剛は関心しながら容赦なく必殺技ボタンを押す。

 

 

堕天使の怨讐(エンジュ・リベイジ)

 

 

フィールドのあちこちから漆黒の魔法陣が出現し、そこから怨霊のような霊体が這い出てくる。

 

 

怨霊はそのまま秋葉を魔法陣の中へ引きずり込んでいき、大ダメージを受ける。

 

 

「…マジかよ」

 

 

「あら、意外といけるのね」

 

 

ゲーム自体初めてやる金剛に負けてしまい言葉が出ない摩耶。

 

 

「金剛さん本当に初めてですか…?」

 

 

「初めてよ、勝てるとは思ってなかったけど」

 

 

「…うそん」

 

 

物凄い敗北感を抱えた摩耶だった。

 

 

○第四回戦 吹雪VS三日月

 

 

「吹雪さん、先輩だからって容赦はしませんよ!」

 

 

「すでにあんたの気迫に負けそうなんだけど」

 

 

先ほどの暁との勝負を見てしまうとどうにもビビりが先走る。

 

キャラは先程と同じく吹雪がコト=セレーヌ、三日月が霜月弥生を選ぶ。

 

 

試合開始、先に動いたのは吹雪だ。

 

 

加速装置(アクセラレイター)!』

 

 

自身の移動速度を上げる魔法を使い、俊敏になる。

 

 

夢想歌(トロイメライ)!』

 

 

弥生が魔法を使うと、魔法陣から影分身のように弥生が何人も出てくる。

 

 

「なっ…!?」

 

 

「囲って棒で殴り殺す作戦です!」

 

 

三日月は得意げに言うと、弥生の影分身に攻撃指示を出す。

 

 

「調子に…乗るなぁ!」

 

 

分身の攻撃にジワジワと体力を減らしていくこの状況に終止符を打とうと、吹雪は攻撃コマンドを入力。

 

 

雷光弾(ライトニングバレット)!』

 

 

コトが拳銃を取り出すと雷撃の弾丸を射出、影分身の一体に命中するとそこから放射線状に雷が四方八方に飛び散った、これが効いたのか8体いた分身は全滅してしまった。

 

 

「ならこれでどうですか!?」

 

 

聖炭歌(オラトリオ)!』

 

 

弥生がマイクに声を通すと、魔法陣から真っ赤に焼けた植物のツタのようなモノがうにょうにょと出現。

 

 

「灰になって焼け死ね!」

 

 

焼けたツタがコトに向かって伸びていくが、開戦直後に加速装置(アクセラレイター)を使っていたおかげで華麗によけることが出来た。

 

 

「大人しく死ねばいいのに…!」

 

 

「三日月…あんたすごい怖いよ」

 

 

三日月の豹変ぶりに若干引きつつも、吹雪はコマンドを打ち込む。

 

 

 

天使の法裁(ジャッジメント)!』

 

 

コトが魔法陣から衝撃波をフィールド全体に飛ばし、弥生に大ダメージを与える。

 

 

このダメージが決め手となり、この勝負は吹雪が勝った。

 

 

「あ~、負けちゃいましたぁ…」

 

 

「改めてあんたの凄さが分かったわよ…」

 

 

吹雪は三日月を見ながらぼそりと呟いた




ちなみに島風は参加してません。

やりたいからこのゲーム回書いたけど、面白いかどうかがいまさら不安になってくる。

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