艦隊これくしょんーDeep Sea Fleetー   作:きいこ

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71話の更新にもう少しかかりそうなので、つなぎとして本編で入れられそうにない小ネタを短編として投稿。

艦娘と過去の軍艦は無関係…という設定はDSFと共通してますが、艦娘の相関関係は本編とは別物です。

ちなみにSSSは「ショートショートのさらにショート」という意味です、4コママンガのノリで書いているので普通のSSより短いかもしれません。


SSSその1

○西村艦隊

 

・登場艦娘:扶桑、山城、時雨、満潮

 

「よし、今日の出撃任務はお前たちに出てもらう、頑張ってこいよ」

 

 

そう言って提督は扶桑たちを見て言う。

 

 

「今日はまた変わった編成なのね」

 

 

山城が自分の左右に並ぶ艦娘を見て提督に言った、このメンバーで出撃するのは初めてかもしれない、と山城は思う。

 

 

「今日は西村艦隊で揃えてみたぞ」

 

 

「西村艦隊って?」

 

 

聞き慣れない単語に時雨が首を傾げて提督に聞く。

 

 

「扶桑、山城、時雨、満潮、最上で編成された艦隊だ、かつて実際にこの艦隊で海戦が行われたという史実(エピソード)ある、最上はまだウチにいないからこの編成だが」

 

 

「へぇ、それを聞くと何だかこのメンバーに縁を感じるね」

 

 

「要は現担ぎでしょ?そんなの無くたって私たちが負けるわけないじゃない」

 

 

時雨と満潮はそれぞれ言い合う。

 

 

「まぁでも、西村艦隊は最終的に時雨以外全艦轟沈しちまうんだけどな」

 

 

「「一気に縁起悪くなったんですけど!?」」

 

 

西村艦隊全員のつっこみが提督室に響き渡る。

 

 

 

 

 

○何したの?

 

・登場艦娘:霧島、天龍、青葉

 

 

「天龍、ちょっといいかしら」

 

 

「何ですか?霧島さん」

 

 

天龍が食堂に行こうと廊下を歩いていると、霧島に名前を呼ばれる。

 

 

「青葉を見なかった?」

 

 

「青葉さんですか?見てないですね、何か伝言があるなら伝えますよ?」

 

 

「あらそう?なら青葉に会ったらこう伝えてほしいの」

 

 

そう言うと先ほどまでの朗らかな雰囲気から一変、人を殺しそうな恐ろしい形相になり…

 

 

「命が惜しかったら、すぐに私の部屋まで来るように…ってね」

 

 

「わ、分かりました…」

 

 

あまりの怖さに天龍は震える声で言うと、霧島はよろしくね~♪と朗らかな顔に戻ってその場を去っていく。

 

 

(…青葉さん何したんだ!?)

 

 

ちなみにその後食堂で青葉を発見し、先ほどの霧島の伝言を伝えると…

 

 

「…あぁ、はい、分かりました」

 

 

力無い声でそう答え、トボトボと食堂を出て行く、その足取りはまるで処刑台に向かって歩く死刑囚のようであった。

 

 

「…青葉さん、本当に何したんだろう」

 

 

正直めちゃくちゃ気になったが、青葉の様子を見ると聞く気になれなかった。

 

 

 

○整理はキチンと

 

・登場艦娘:瑞鶴、加賀

 

 

「瑞鶴!部屋はちゃんと片付けておきなさいって何度も言っているでしょう!?」

 

 

加賀はルームメイトの瑞鶴に対して怒りながら言う、片付けてもすぐに散らかってしまう瑞鶴の管理能力には加賀も呆れるしかない。

 

 

「そうは言いますけど加賀先輩、どうせまた散らかるんだからいつ片付けようが関係ないじゃないですか」

 

 

「散らかしてるのは他でもないあなただって事をよく理解しての発言かしら…?」

 

 

加賀は拳を握り締めて言う、瑞鶴の片づけ下手は親友の加賀自身も知っていたが、そろそろ何かしらの手を打たねばと考えていた。

 

 

「歩くのに邪魔だからこの辺のモノどかしてもいい?」

 

 

「いいですよー、その辺に置いといてください」

 

 

瑞鶴はこちらを見向きもせずマンガを読んでいた、その姿に若干のイラつきを覚えつつ、加賀は床に散らばっている瑞鶴の私物を拾い集める。

 

 

「…?」

 

 

すると、その中のあるモノに目が止まる、たしかこれは…

 

 

(…使えそうね)

 

 

その時、加賀が思い切り意地の悪い笑みを浮かべて瑞鶴を見る。

 

 

 

「ねぇー指入れてー、私の濡れた割れ目にオシオキして欲しいのー」

 

 

「っ!?」

 

 

突然聞こえた加賀の卑猥な声に瑞鶴はマッハのスピードで加賀を見る、そこには…

 

 

「あぁんー、イクー、あなたの指使いでイっちゃうのー、お潮噴いちゃうのー」

 

 

瑞鶴がひそかに隠し持っていたエロ本を棒読みで音読している加賀の姿があった。

 

 

「ななななななな何してるんですか加賀先輩!?」

 

 

「こんな所にこんな本を置きっぱなしにしてるものだから、こういう羞恥プレイが好きなのかと」

 

 

「んなわけあるかぁ!」

 

 

「あぁんー、あなたの肉棒に突かれるのすきぃー、出してぇー、あなたのミルク中に出してぇー」

 

 

「ぎゃああああぁぁぁぁ!!!!!!片付けます!今すぐに部屋片づけますから!だからそれ以上はやめてえええぇぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

部屋はちゃんと片付けよう、心に軽いトラウマを残しつつ、そう誓う瑞鶴であった。

 

 

 

○不死鳥

 

・登場艦娘:響、暁、雷、電

 

 

「不死鳥?」

 

 

「そう、かつて実在していた駆逐艦『響』は不死鳥の通り名があったんだ、何度損傷してもすぐに修理されて戦線に返り咲いたって史実(エピソード)から来てるらしい」

 

 

提督の言葉に響たちはへぇ~、と興味津々な返事をする。

 

 

「てかお前ら、感心してるみたいだけど不死鳥知ってるのか?」

 

 

「そりゃ知ってるわよ!エンジュシティのスズの塔に出てくるほのお、ひこうタイプのポケモンでしょ?」

 

 

「バジリスク倒すためにグリフィンドール剣を持ってきた鳥でしょ?」

 

 

「カービィのボスに出てくる鳥でしょ?」

 

 

 

 

「なんか違くねーか!?」

 

 

 

微妙にズレた答えを出して何と言えばいいか分からない提督だった。

 

 

 




短編を書くのは苦手なのでその練習も兼ねてのSSSでした。

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