H×H 『Brother's complex』 作:CAGED-BIRD
愛しているので、あなたの眼球、えぐらせて下さい。
あなたの舌、抜かせて下さい。
あなたの腕、もがせて下さい。
あなたの内臓、私に食べさせて下さい。
そして、全ての至福と共に、あなたの傍らで、眠らせて下さい。
起きたときには見知らぬ天井。
別に神様を信じていなければ、輪廻転生なんてものも信じていなかったが、その考えを改めるときが来たようだ。
まさに、今この状況は転生以外の何事でもない。
当然のように視界に映る、この小さな手は私のものであるらしい。
酷い空腹感が、妙にリアルだった。
『普通こういう場合は神に会ってチート貰って転生だろ』
こんな、厨二なことを思ってしまっても別に悪くはないだろう。
とりあえず―――――――――――
「知らない天井だ………」
こう、言ったつもりだった。だが言葉にでてきたのは
「あぅあ~あぅあぅあ~………」
酷く聞き取りづらい呻き声のようなものが耳に入る。
その声を聞き取ったのか母親らしき人が近づいてきて抱きあげられた。
どうやら私の母親らしく私の声が気になってこちらに来たみたいだ。
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ここから先はいいだろう、私のオムツ代わりの布をめくり新しい物に換えたあと母乳を与えてもらったりしたがそんなことは些事だ。ちなみにおいしくはなかった。
幾分かの羞恥心を覚えはしたが、しかたないことだと自分を落ちつける。
しかし一体、ここはどこなのだろうか?テンプレ道理に転生だったらどこかの漫画あるいはアニメなのだろうが。普通の世界だと願う。
母親がしゃべってる言葉は日本語だが見た目はあきらかに西洋人。見た目が美人なのできっと私も美人になっていることだろう。きっと、たぶん、そう思うことにした。
とはいえ、この世界で第二の人生を歩むというのも中々悪くは無い。ただ、そこまで裕福な家庭ではないことに残念さを覚えなくもない。貴族だとかお姫様に憧れたのは秘密である。
名前はミコトという、中々かわいらしい?かどうか置いといて普通な名前で一安心。
そして、自分には兄がいるらしい。らしい。
『らしい。』というのも別に死んだということもなく、トランプ片手に家を出てそのまま帰ってこないらしい。母親の顔に少し陰がはしったのが印象的だった。
困った兄である。きっと、迷子さんなんだろう。私はしっかりしないと、と秘かに心に刻んだのも秘密である。
兄がいることを聞いた時はなんだか嬉しかったりもしたのだけど。また兄にギュッと抱きしめてもらったり頭をなでて貰えるのかと思うと頬がゆるんだりもした。
兄の名前は『ヒソカ』というらしい。
まぁ、聞いた話なんだけど。
勘違いでなければ、ハンターハンター。
有名な某少年週刊誌にも連載されている漫画に出てくる変態だ。
まさか転生といえど、漫画の世界に入り込むなんて事があるとはさすがに思わない。おもったけど。もう少し安全な世界がよかった。
確かに好きではあるし、購入もしていた。アニメも少しだけはみたしカップリングとか考えたりもした。『ゴン×キル』とか、そのリバとか。
かといって、そんな気違い染みた妄想の如く、その世界に入り込む理由にはならない。
それに、『こちらの兄』が自分の知ってる『兄』でないのも少なからず落胆した。まぁ、これは少なからずあきらめていたことだが。
しかし、『こちらの兄』がヒソカという名前なだけでハンターハンターの世界だと決めつけるのも早いかもしれない。もしかしたら同性同名なだけで、もしかしたら壁にかかってる顔写真が漫画に出てきたヒソカと同じ顔なだけで、母親から聞かされた『こちらの兄』の特徴がヒソカと同じだとしても、全くの別人かもしれないわけだし。
まぁ、『兄』がいないのだからこの世界もそこまで価値のあるものでもないことだし。とか考えようと思っていながら『こちらの兄』のことが気になって仕方なかったりしつつ。『兄』と『こちらの兄』を分けて『こちらの兄』のことは兄様って呼ぼうって思ったり。
とりあえずは、瞼が重くなってきたので寝ることにする。
弟「最近さ……」
××「ん?どうした?」
弟「うちの姉が兄の遺品の下着の臭いを嗅いで悶えてるんだ」
××「……身内の恥を晒すなよ」
弟「ごめん」
××「いや、こっちこそ悪かった」
こんな一幕。
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