プレイワールド・ローカルライン《PWR》 作:能美クドリャフカ
~前回までのあらすじ〜
零の能力が「unknown」だったこと。
そして、Aブロック第1回戦勝者のサキがアスナの弟子だったこと。
「サキがアスナの弟子ぃぃい!?」
キリトとあすな以外の4人が口を揃えて言った。
何が何でもそれは驚愕すぎる。
百歩譲ってサキって人がめちゃめちゃ強いのはいいが、アスナの弟子だったことが正直いってやばい。。。
理由は簡単だ。
「サキさんがアスナさんの弟子だってことは、アスナさんはそれを上回るってことですよね。」
ショウコが俺の言いたかったことを代わりに言った。
弟子が師匠を上回ることはあるが、正直いってゲームの世界でそれは通用しないと言っても過言ではない。
ゲームの世界ではほんとに腕だけが頼りになる。
現実世界のように何が起こるかわからないが通用しないからだ。
「ってことは、優勝するのはちょいと難しくないか。。。?」
俺は頭をかきながら弱音を吐いた。
我ながら情けない。。。
そんな気持ちでいっぱいだった。
これは想定外だった。流石のゲーマーでもアスナがいかにすごい人物なのかは戦いを見なくても感じ取れる。だが、ここまで強いとなると感じ取ることも出来ない。。
トーナメントはA~Eまであり、毎年全試合が一日で終わるらしい。
決勝戦でさえ5分とかからない試合もあるという。
そんななか1人この戦いを楽しんでいるやつがいた。
「早く戦いたくてウズウズするぜ!」
無論キリトだ。
キリトの強さは図りきれない。
これは話で聞いただけなのだが、以前あったSAOのクリアの要となった人物がキリトだったと聞いている。。
「勝てるわけないよなぁ。。」
俺は1人呟いた。
試合も順調に進み、Cブロック第2回戦クラミゼス・ホォードVS零
「とうとう俺の番か。」
俺は緊張しながらも気合を入れていた。
このゲームに入ってからの初戦闘だからだ。
試合の直前までキリトに戦闘レッスンを叩き込まれたから動きは大丈夫だとは思うが、流石に能力なしではきついものがあると言われた。
ここで勝っとかないとあいつらに合わせる顔がねぇーよな。。。
と思いつつ、試合への準備を進めていた。
「はじめの相手は今回の大会優勝候補の1人クラミゼスだ。あいつの能力は一時的に身体強化を行う能力だ。生半可な攻撃は通用しない。」
キリトが試合前に教えてくれたことだ。
始めっから優勝候補と当たるとはほんとにゲームの運に恵まれていないとつくづく思う。
だか、かと言って引くわけでもないが。
取り敢えず足掻いてみてこのゲームに慣れるしかない。
どこまで通用するかは分からないが、やって見るしかない。
「いっちょやるか。」
そう言って俺は闘技場のバトルフィールドへと出た。
”わぁぁぁぁぁあ!!”
相変わらず観客席からの声援はすごかった。
こんな手の込んでるゲームをやっている事が誇らしいぐらいに心は高ぶっていた。
「君が零くん、、か。見たところ、大したことはなさそうだね。」
これが強者の余裕って奴か。
クラミゼスの声は高く、どちらかと言うと少年のような声だった。身長もあまり高くはなく、ほっそりとした感じの人だった。
「まぁ、せいぜい傷ぐらいは付けれるように努力しますよww」
俺も試合前の威嚇をしておいた。
だが、当然そんなものは聞くはずもない。。
「それが出来るかは実際にやってみないとね?」
そう言い残してクラミゼスはスタンバイの位置へ戻った。
俺もそれを見習うように戻った。
試合開始まで10秒が経過した時にクラミゼスが初めて笑った。
「おっと、いかん。。。ついつい笑いが。」
バカにされているようで不本意だが、しょうがない。
ここは一気に行く。
始まりの合図と共に両者が武器を取り出した。
クラミゼスが出した武器は片手剣。しかし普通の片手剣よりはリーチが長くどちらかと言うと長剣の様なものだ。
俺は勿論鎌だが、使い方が分からん。
取り敢えずキリトとの特訓で学んだことをぶつけて見る。
「先制はもらったぁ!」
俺はそう言いながら一回転した俺の体の反動で鎌を横に振った。
すると鎌から衝撃波的なものが出た。
「僕も舐められたものですねぇ。。」
クラミゼスはそう呟きながら指を鳴らした。
すると衝撃波は消え、それと同時にクラミゼスを消えた。
「、、、!?」
俺はとっさの出来事に思考が一瞬停止した。
無論一瞬である。
直ぐに体制を立て直し攻撃を警戒した。
「上か!」
俺は上に手をかざしスペルを唱えた。
「遅い!」
クラミゼスの振った剣が俺の左肩を傷つけた。
「痛ってぇ。。。」
ゲームなのに痛いよww
そんなことを考えながらスペルを唱え終わる。
正直、クラミゼスに剣技で勝つなんてことは出来ない。
能力を使えない以上、体に叩き込まれてあった魔法で対処するしかない。
「デス・フレイム!!」
手のひらから黒い炎が出てくる。
炎は一直線にクラミゼスの方へと進む。
「デス・フレイムだと!?」
クラミゼスは驚愕の顔を浮かべながらスペルを唱えた。
「マジック・バリア!レベル3!」
”ドォォォォオーーン!!”
「やったか?」
俺の放った魔法が当たった。直前にバリアを貼られたが問題は無いはず。
まぁ、さっき放った魔法は魔法界でもトップクラスの魔法だ。
マホバリアごときで防げる代物ではない。と思う。
「いててててて。。。流石に今のは驚いたなぁ。まさか、上級魔法を使ってくるとは、、少々君という存在を侮っていたようだよ。」
クラミゼスが、方についた砂を払いながら言った。
さすがの俺もここまで効かないと売っ手もない。。
リタイヤするか?いや、諦めるなんてことだけはしたくない。。
「流石は優勝候補だな。上級魔法を食らっても傷一つつかないとは。。」
少し強がって牽制してみる。
「僕も驚いたよww上級魔法はスキルを極めないと覚えられないからねぇ。。」
流石のクラミゼスも計算外だったようだ。
まぁ、これ以上の作戦がない俺には打つ手も無いのだが。。。
この後、あんなことになるなんて、この場の誰もが予想しなかっただろう。。。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次話も宜しくお願いします!!