荒れ狂う吹雪の中を進み、アイスヘルの氷山を目指していた
「大丈夫か瑞希?あまり無理はするなよ?」
「はい、大丈夫、です・・・」
「・・・宙斗、グルメ細胞持ってる僕達と違って、島田さん達は普通の人間、いくら防寒対策の為にこのライタースーツを着てるからって、流石に無理があると思う」
「そうだな、何か他に寒さを凌げる物があれば・・・おっ!」
宙斗の視線の先には青い牛の群れがこちらを見つめていた
「フリーザバイソンか、あいつの肉は美味いらしいが・・・如何するみんな?」
「あの毛皮は防寒服の足しになる、つまり答えは一つだ」
宙斗と宏樹はフリーザバイソンに向かって走り出した
「三連釘パンチ!」
「ボイスマシンガン!」
フリーザバイソンに攻撃を与えるが、それを避け明久達に突進して来たものも居た
「ポイズンライフル!」
「フライ返し!」
「肉叩きパンチ!」
突進してきたフリーザバイソンを浩将が足元に攻撃を放ち体制を崩させ、広奈が空中に押し返すと、明久が跳ね返されたフリーザバイソンの上に飛び上がり、地面に叩き付けた
フリーザバイソンの毛皮を美紘達に被せ、宙斗達はフリーザバイソンの肉を調理していた
「焼いてもこの気温じゃ、すぐに覚めちゃうけどね」
「まあそう言わない、美味しいのに変わりはないんだから」
「そうだな、それ食ったらさっさと行こうぜ」
それから歩いて数時間、宙斗達はアイスヘルの氷山へと辿り着いた
「寒かった・・・」
「美紘達は兎も角、何でグルメ細胞持ってるお前が寒がってるんだよ」
「僕まだ手に入れて間もないんだけど・・・」
「それにしても不思議ね、さっきまであんな猛吹雪だったのに、今は吹雪どころか風すら吹いていないわ、おまけにさっきより暖かい」
宙斗達が氷山の到着すると同時に先程まで吹き荒れていた吹雪は収まっており気温も少し上がっていた
「それはね、百年に一度のヘルメタンハイドレートって言う気体で温められた氷山からの熱が、アイスヘルの気流を乱して強い吹き返しの風を生じさせているんだよ」
「じゃあウチ等は一番危険な時期に来ちゃったの?」
「だがこの時期に来ないと、センチュリースープは手に入らないからな」
宙斗達はテントを張り休憩の準備をしていた
「今日はここで休むのか?」
「ちょっとでも休んでた方がいいかもね、特に僕達はね」
「何でですか?」
「美食會の奴等が来てるかもしれないからな、もし遭遇すれば戦う事になるからな」
「浩将、氷山の中から何か感じるか?」
「・・・人が放つ電磁波は今の所感じないけど・・・ん?」
浩将は氷山の少し下の方を見ると首を傾げた
「如何した?」
「何だろう?奥の方から電磁波を感じるんだけど、だんだん弱くなってるんだけど」
「弱くなってるって・・・おい、まさか!」
宏樹の声で頷く浩将に一同の頭に最悪の事態が過ぎった
(まさか、原作通りになるなんてね・・・)
「センチュリースープ、もしかしたら・・・無くなり掛けてるかも」