やはり俺のコネクトは間違っている   作:M.K

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2話目投稿です


気づいた時には始まっていたという話②

………今こいつなんて言った?

 

「すまん、聞き取れなかった。もう一回言ってくれ」

 

「だから!私と!由比ヶ浜先輩の体が!入れ替わっちゃったんです!」

 

聞き間違いじゃなかった…

この子何言ってるのん?

 

「あー…まあ、妄想も程々にな。別に悪い事とは言わないけど、ほら、もう高校生だし。厨二病は材木座だけで十分だ」

 

「ざいもく…?いや、妄想じゃないんです!信じてください〜!」

 

一色が涙目+上目遣いでこっちを見ている!あざとさはバツグンだ!

ちょっとドキッとしてしまった…

 

「いや、そんなこと言われてもな…そもそも由比ヶ浜と入れ替わっているようには見えないぞ。由比ヶ浜が「妄想」なんて言葉を知っているはずがない」

 

「ちょ、ヒッキーひどい!妄想位知ってるし!」

 

俺のあんまりといえばあんまりな発言に由比ヶ浜が反応してきた。

やはり入れ替わってる(笑)わけではなさそうだ

 

「違うんです!昨日起きたら私が私じゃ無くて!なんか可愛い部屋にいて!夢かと思ったら夢じゃ無くて!」

 

「そうなの!なんだか体が軽いと思ったらいろはちゃんになってて!」

 

一色と由比ヶ浜が大声で捲し立てるが、全く意味がわからない。

それを見かねてか、雪ノ下が口を開いた。

 

「由比ヶ浜さんの話だと、昨日の夜2時前後に体が入れ替わった。夢だと思ったけれど、一色さんが由比ヶ浜さんの部屋の内装を言い当てて夢じゃないと確信した…ということらしいのだけど」

 

「…そんな突拍子もない事を信じるのか?」

 

そんな当たり前の問いかけに、一色と由比ヶ浜は絶望したような顔をした。ちょっと罪悪感を感じるが、流石に信じられない。

雪ノ下は少し考えるような素振りを見せてから、

 

「完全に信じたわけでは無いのだけれど…二人がこんな嘘をつく意味は無いし、それに…」

 

俺に聞こえたのはそこまで。

突然。

意識が、飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭痛がする。

なんだ、俺はなにをしてたんだっけ?

 

…そうだ、一色が突然「体が入れ替わった」とか言い出して、それについて雪ノ下と話を…

 

状況を整理しながら目を開く。

目の前には、何かに驚いたかのような顔をした、目が腐っている男が---比企谷八幡が、座っていた。

 

「………は?」

 

「………え?」

 

思考が固まる。

恐る恐る自分の姿を見ると、総武高校の女子制服に身を包んでいる。髪の毛も非常に長く、さらさらだ。

どういうことだ。疑問符が頭の中でぐるぐる回る。吐き気がする。この姿は…

 

「どうやら私たちは…入れ替わってしまったようね」

 

俺が混乱している間に、目の前の男…比企谷八幡の姿をした雪ノ下雪乃は、そう結論付けた。

 

一色と由比ヶ浜も驚いた顔をして、俺たちに言葉をかけようとしたその時、奉仕部の扉が開いた。

 

「うわっ!なんだ、平塚先生かー」

 

突然扉が開いて驚いたのだろう。

由比ヶ浜が安心したような声を出した。

そこには奉仕部の顧問である、平塚静が立っている。

俺の姿をした雪ノ下は、平塚先生に声をかけた。

 

「平塚先生。何度も言っていますが、扉を開くときはノックを…」

 

瞬間、俺[雪ノ下]の顔が焦ったものに変わる。

反射的に言っちまったんだな…

 

「そ、そうだ平塚先生!ヒッキーとゆきのんが…もごもご…なにするのさゆきのん!」

 

続けて由比ヶ浜がまずいことを口走りそうになったため、咄嗟に手で口を塞いで阻止する。

 

(いきなり体が入れ替わったなんて言って信じてもらえないだろ、つーか今でも俺が信じられねー。まずは状況をもっと整理してからだ)

 

(あ、今はヒッキーなのか…うー…分かった…)

 

なんとか理解してくれたようだ。

とりあえず平塚先生にお引き取り願って…

 

「…誰ですか?」

 

一色が突然、そんな事を呟いた。

どうしたんだ、一色も平塚先生には会っているだろ…

 

[一色さんは話がはやくていいですねぇ…助かりますよ、本当…]

 

…ちょっと待て、なんの話が早いというんだ。

 

「平塚先生…?どうしたの…?」

 

由比ヶ浜が不安そうに声をかける。

 

「どうしたのって、そりゃ皆さんがいい感じに<人格入れ替わり>でパニックになっているからわざわざやってきたんじゃないですか…

僕だってこんな所来たくなかったんですよ…」

 

なんだ、何を言っている

 

「あー…あと、僕のこと平塚先生って呼ぶのやめてもらえます?僕、その人じゃないですし…別にそんな気にするところじゃないかもしれないですけど」

 

<平塚先生の姿をしたなにか>の言葉は、奉仕部の日常の崩壊宣言として、その場にいた4人の心に刻み込まれた。

 

 

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