やはり俺のコネクトは間違っている   作:M.K

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「そいつ」曰く、中々に面白い人間達②

反省会が始まった。

ここでも朝礼の件が掘り下げられるらしい。

 

……………帰りてえ

 

「まずは…皆、<入れ替わり>が始まってから何回、誰と入れ替わったかを教えてもらえるかしら」

 

「…俺は一色と2回、由比ヶ浜、雪ノ下と1回ずつだ」

 

「あたしは…えーっと、ヒッキーと2回…ゆきのんと2回、いろはちゃんと1回…かな?」

 

「私は先輩と2回、雪ノ下先輩と1回、由比ヶ浜先輩も一回です…ってあれ?数が合いませんね」

 

雪ノ下の質問に俺、由比ヶ浜、一色の順に答えを返し、一色が疑問を呈した。

 

「…なるほどな」

 

「ええ。やはり、『3人以上での入れ替わり』も起こっていたのね…」

 

「え?どういう事?」

 

由比ヶ浜は俺と雪ノ下の会話の意味が理解できなかったらしい。頭上にハテナマークが浮かんでいる。

 

「そうだな…簡単に言えば、俺が由比ヶ浜の身体に入った場合でも、由比ヶ浜の人格は俺の身体に入ってない可能性があるって事だ」

 

「「???」」

 

一色と由比ヶ浜が仲良く首を傾げている。

あれ?ハテナマークが増えたぞ??

 

「つまり、私が一色の身体に、一色さんが由比ヶ浜さんの身体に、由比ヶ浜さんが私の身体に入る…というパターンが存在するという事よ。厄介ね…」

 

雪ノ下が補足しつつ、忌々しげに吐き捨てる。

 

「え、どうしてですか?」

 

「考えてもみろ。例えば一色が俺の身体に入った時、真っ先に俺に…というか、自分の身体に連絡を取ろうとするだろ?だけど、一色の身体には俺じゃなく…そうだな、由比ヶ浜の『人格』が入っている、と。

それに、4人とも入れ替わった場合もあるかもしれないわけだ。」

 

一呼吸置いてから、続ける。

 

「つまり…簡単な話、めちゃくちゃ連絡が取りづらいんだよ。

今の所は一回一回の『入れ替わり』の時間が短かったり、入れ替わったのが授業中だったりで朝礼の件以外は大きな問題が起こらずに済んだが、今後もそうである保証はないからな。

迅速に連絡が取れるようにしなきゃいけない。

何か案は無いか?」

 

一色と由比ヶ浜が考え込む。こいつら最近仲良いな…

 

「つまり、此処にいる4人全員がいつでも連絡を取りあえるようにすればいいんですよね?」

 

「ええ。何か思いついたの?」

 

「………LINEのグループを作ればいいんじゃないですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、一色と由比ヶ浜が雪ノ下と俺にLINEとグループ機能を説明するのに一時間、実装するのに30分かかった。

今、雪ノ下は真剣に携帯を弄っている。

そうだよな…ぼっちの俺らには縁が無かった物だもんな…

最近のリア充はこんなもん使ってんのかよ…

既読機能とか揉め事の原因にしかならないだろうに。

そんなことを考えていると、雪ノ下がわざとらしく咳払いをし、口を開いた。

 

「じゃあ連絡の件はこれでいいとして…次の議題に移りましょうか。

基礎の基礎だけれど、異性と入れ替わった時にトイレを間違えた人はいる?」

 

「おいおい、いくらなんでもそれを間違える奴なんているわk「「はい」」

 

すぐ近くにいた。しかも二人。

これは見事なフラグ回収…っていうか。

 

「…え?いや待て、ちょっと待て!男は俺しかいねーんだぞ!お前ら、俺の体で女子トイレに入ったのかよ!?

俺を社会的に抹殺する気か!!??」

 

「ご、ごめん…焦っちゃって、いつもの癖で」

「その、わたしも…で、でも女子トイレは全部個室ですし!誰にも見られてない筈だから大丈夫ですよ!」

 

頭を抱える。ヤバい、このままだと近い内に警察のお世話になるかもしれん。そうじゃなくても退学位にはなるんじゃないだろうか…

雪ノ下も頭痛がするかの様にこめかみを抑えている。

 

「…とにかく、どんなに急いでても自分の性別を確認してからトイレに入るように。さて、次は比企谷に確認だけれど…

私達と入れ替わった時、私達の身体で…その…卑猥な事は、していない?」

 

「え?ヒッキーそんなこと…キモい!ヒッキーキモい!」

 

…油断してたら雪ノ下からとんでもない爆弾が飛んできた。

由比ヶ浜には罵倒され、一色は「うわあ…」って感じの目で見てくる。

 

「待て待て待て、俺はそんな事してないぞ!

…そりゃ全く考えなかった、と言えば嘘になるが…」

 

「やっぱり考えたんだ!サイテー!キモい!」

 

由比ヶ浜の罵倒が止まらない。

どうすればいいんだ…

 

「やってはいないのね?

…今のところは信じてあげるわ。比企谷君にそんな事をする度胸があるとも思えないし…」

 

死ぬほど馬鹿にされた気分だが、なにも言わないでおこう。する度胸がないってのは本当のことだしな。

 

「最後に、二度と今日の朝礼みたいな事がないように注意して。なにか困ったことが有ったら必ず相談すること。二度とこんな事で実害を出してはいけない。いいわね?」

 

「…ああ」「うん」「はい」

 

雪ノ下の言葉に三者三様に答えを返した後、解散する運びになった。

これでようやく帰れ「せんぱーい?おはなし、しましょうか♩」ない…

 

この後めちゃくちゃ説教された。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

……少しだけ、面白いですねえ…

『あの時の5人』の…何倍も歪な関係…

そろそろ<弄って>みましょう…

 

さて…どうなるか…

 

どこかの空間で、ふうせんかずらは独りごちた。

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